毎月最後の日はブログのアクセス情報を紹介するのだが、今月の当ブログにはいろいろなことがあって、とても一日の記事では紹介しきれない。そこで、何回かに分けてご紹介したいと思う。
まず、このところカマヤン、美爾依さん、喜八さんらのブログでも取り上げられているブログランキングとブログの影響力の相関について、データを示すことにする。
4月16日の記事にも書いたように、私は人気右派ブログ「博士の独り言」を非難する記事を裏ブログの「kojitakenの日記」に掲載し、それが「JanJan」に取り上げられたことから、「博士の独り言」からリンクを張って言及されることになった。
人気ブログからのリンクだから、当然アクセス数が一時的に増えた。しかし、そのアクセス増はすぐにおさまった。
そして、その余韻もさめやらぬ4日後の4月20日、今度は 「きっこの日記」 および 「きっこのブログ」 からリンクを張って言及いただき、アクセス数が激増したのである(現在は元に戻っている)。
実は、私は「博士の独り言」を最初に非難した時には、該ブログが当時ブログランキングで「きっこのブログ」より上位に立っていたことは認識していなかった。これはJanJanに取り上げられたことをきっかけに知った。
また、きっこさんにリンクを張っていただいた時には、そのすさまじい影響力は、知っていたとはいえ改めて驚いた。
これらの経験から、「博士の独り言」と「きっこのブログ」がブログランキングの順位を競っていることに疑問を抱くようになったのである。
今回、月末のアクセス解析のテーマの一つとして、両ブログから経由のアクセス数を比較してみた。
「博士の独り言」からは4月16日にリンクが張られ、昨日(29日)までの同ブログ経由のアクセス数は、FC2のアクセス解析によると462件だ。
一方、きっこさんの方は、「きっこのブログ」および同内容の「きっこの日記」からもリンクが張られていて、4月20日にリンクが張られてから昨日(29日)までのアクセス数は、FC2アクセス解析の集計で、「きっこの日記」経由が8175件、「きっこのブログ」経由が6876件、合計で15051件を記録している。しかし、ブログランキングに登録されているのは「きっこのブログ」の方なので、「博士の独り言」との比較には、「きっこのブログ」の方のみを用いる。
下記のグラフに、両ブログから最初にリンクを張られた日以来のアクセス数の推移を示した。
「博士の独り言」は確かに人気ブログだ。最初の2日で同ブログ経由のアクセスは400件近くに達した。
しかし、この程度のアクセス増なら、以前「阿修羅」からリンクを張られた時にも経験したことがある。
それに対して、きっこさんの2か所のサイトからリンクを張られて以来の当ブログのアクセス数は、最初の1時間で4桁に達し、以後5時間にわたって1時間あたり4桁のアクセス数を記録し続けた。その影響力は段違いだった。10日間のトータルでも、「きっこのブログ」経由のアクセスは、「博士の独り言」経由のアクセスの15倍に達した。
それでも、ブログランキングは両者が競っているという。ブログランキングはクリック数で決まるそうだが、「きっこのブログ」にも記事の末尾にクリックのお願いがついている。
「きっこのブログ」の読者が特にリンク先へのクリックに不熱心ともあまり思えない。明日以降に紹介しようと思っているのだが、検索エンジンによるアクセスにも、「きっこのブログ」は多大な影響力を持っており、きっこさんが記事中で取り上げた固有名詞を検索語にしたアクセスは、驚くほど多いからである。
それなのに、なぜ「きっこのブログ」と「博士の独り言」がブログランキングで競り合うのだろうか?
考えられる結論は、一つしかないと思う。
[参考記事]
『「博士(ヒロシ)の独り言」のアクセス数の不思議』 (「カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの虚業日記」 より)
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20070429#1177786126
『『博士の独り言』ブログランキング1位の謎』 (「カナダde日本語」 より)
http://minnie111.blog40.fc2.com/blog-entry-477.html
『ランキング・ミステリ』 (「喜八ログ」 より)
http://kihachin.net/klog/archives/2007/04/mystery.html
『結果と数字の目晦まし、新手のセコー戦術は世論偽装のクリックスクラム』 (「ぬぬぬ?」 より)
http://interceptor.blog13.fc2.com/blog-entry-1058.html
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まず、このところカマヤン、美爾依さん、喜八さんらのブログでも取り上げられているブログランキングとブログの影響力の相関について、データを示すことにする。
4月16日の記事にも書いたように、私は人気右派ブログ「博士の独り言」を非難する記事を裏ブログの「kojitakenの日記」に掲載し、それが「JanJan」に取り上げられたことから、「博士の独り言」からリンクを張って言及されることになった。
人気ブログからのリンクだから、当然アクセス数が一時的に増えた。しかし、そのアクセス増はすぐにおさまった。
そして、その余韻もさめやらぬ4日後の4月20日、今度は 「きっこの日記」 および 「きっこのブログ」 からリンクを張って言及いただき、アクセス数が激増したのである(現在は元に戻っている)。
実は、私は「博士の独り言」を最初に非難した時には、該ブログが当時ブログランキングで「きっこのブログ」より上位に立っていたことは認識していなかった。これはJanJanに取り上げられたことをきっかけに知った。
また、きっこさんにリンクを張っていただいた時には、そのすさまじい影響力は、知っていたとはいえ改めて驚いた。
これらの経験から、「博士の独り言」と「きっこのブログ」がブログランキングの順位を競っていることに疑問を抱くようになったのである。
今回、月末のアクセス解析のテーマの一つとして、両ブログから経由のアクセス数を比較してみた。
「博士の独り言」からは4月16日にリンクが張られ、昨日(29日)までの同ブログ経由のアクセス数は、FC2のアクセス解析によると462件だ。
一方、きっこさんの方は、「きっこのブログ」および同内容の「きっこの日記」からもリンクが張られていて、4月20日にリンクが張られてから昨日(29日)までのアクセス数は、FC2アクセス解析の集計で、「きっこの日記」経由が8175件、「きっこのブログ」経由が6876件、合計で15051件を記録している。しかし、ブログランキングに登録されているのは「きっこのブログ」の方なので、「博士の独り言」との比較には、「きっこのブログ」の方のみを用いる。
下記のグラフに、両ブログから最初にリンクを張られた日以来のアクセス数の推移を示した。
(↑グラフをクリックすると画像が拡大します)
「博士の独り言」は確かに人気ブログだ。最初の2日で同ブログ経由のアクセスは400件近くに達した。
しかし、この程度のアクセス増なら、以前「阿修羅」からリンクを張られた時にも経験したことがある。
それに対して、きっこさんの2か所のサイトからリンクを張られて以来の当ブログのアクセス数は、最初の1時間で4桁に達し、以後5時間にわたって1時間あたり4桁のアクセス数を記録し続けた。その影響力は段違いだった。10日間のトータルでも、「きっこのブログ」経由のアクセスは、「博士の独り言」経由のアクセスの15倍に達した。
それでも、ブログランキングは両者が競っているという。ブログランキングはクリック数で決まるそうだが、「きっこのブログ」にも記事の末尾にクリックのお願いがついている。
「きっこのブログ」の読者が特にリンク先へのクリックに不熱心ともあまり思えない。明日以降に紹介しようと思っているのだが、検索エンジンによるアクセスにも、「きっこのブログ」は多大な影響力を持っており、きっこさんが記事中で取り上げた固有名詞を検索語にしたアクセスは、驚くほど多いからである。
それなのに、なぜ「きっこのブログ」と「博士の独り言」がブログランキングで競り合うのだろうか?
考えられる結論は、一つしかないと思う。
[参考記事]
『「博士(ヒロシ)の独り言」のアクセス数の不思議』 (「カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの虚業日記」 より)
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20070429#1177786126
『『博士の独り言』ブログランキング1位の謎』 (「カナダde日本語」 より)
http://minnie111.blog40.fc2.com/blog-entry-477.html
『ランキング・ミステリ』 (「喜八ログ」 より)
http://kihachin.net/klog/archives/2007/04/mystery.html
『結果と数字の目晦まし、新手のセコー戦術は世論偽装のクリックスクラム』 (「ぬぬぬ?」 より)
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今日(4月29日)の祝日は、昨年までの「みどりの日」が「昭和の日」に改称されたものらしい。祝日法が改正されて「昭和の日」に改称されたことは知っていたが、施行が今年からとは知らなかった。
私の周囲の人も、「昭和の日って何だ?」などと言っているから、知らない人が多かったのだろう。
この改称に至るまでに、改正法案は確か二度廃案になったはずだ。私の記憶では、この案が7年前の2000年に報道された時、フジテレビの田代尚子アナが、「個人的には『昭和』に愛着がある」として、暗に「昭和の日」への改称を支持する発言をしていたのを聞いて、やっぱりフジのアナウンサーだけあって右寄りなんだな、と大いに失望したのを覚えている。
その後、保守化の流れに乗じたのか、三度目にして「昭和の日」への改称が決まったのだが、4月26日に朝日新聞が卜部元侍従(故人)の日記の内容を報道したのは、明らかにこの第一回の「昭和の日」に合わせて、前々から朝日が決めていたことだろうと推測するし、この推測には自信を持っている。
この「卜部日記」でもっとも注目されるのは、昨年7月に日経新聞がスクープした「富田メモ」で明らかにされた、A級戦犯の靖国神社合祀(1978年)に対して昭和天皇が不快感を持ち、以後靖国神社に参拝しなかったという事実を、卜部元侍従の日記も裏付けていることだ。
これは、実は「富田メモ」のスクープ以前から知られていたことであって、現に私は「富田メモ」スクープの半月前の昨年7月5日に、『靖国神社と昭和天皇』 という記事を書き、その中で藤原肇の 『小泉純一郎と日本の病理』 (光文社、2005年)が、下記のように指摘していることを紹介した。
この記事は、公開した半月後に「富田メモ」がスクープされた時、検索語「靖国神社 昭和天皇」でGoogle検索をかけると、第5位で検索されたため(当時)、全くの零細ブログだった当ブログに多数のアクセス(といっても1000件弱)をいただいたため、たいへん思い出深い。
こういういきさつがあるから、今回朝日新聞が明らかにした「卜部日記」の記述にも、さもありなんと思うだけなのだが、「富田メモ」のスクープ当時、2ちゃんねらーを中心とするネット右翼が「富田メモが捏造であることを証明した」とバカ騒ぎをしたことには呆れ果てたものだ。それは、「富田メモ」スクープの5か月前の昨年2月、当時民主党議員だった永田寿康が、ライブドア事件で武部自民党幹事長(当時)を追及しようと持ち出した「堀江メール」がニセモノであることを彼らが「検証」したのと同じノリだったのだ。
「堀江メール」は結局ニセモノだったが、彼らの「検証」というのもきわめて怪しくて、たとえば彼らは、永田が見せたメールのコピーには、「堀江」ではなく「掘江」とタイプされていると主張していたが、それは事実に反していた。そんな調子だったから、「富田メモ」が捏造であると「証明した」という彼らの主張には、「ハイハイ、ご苦労さん」としか思わなかったし、「富田メモ」が本物であることは、私には疑問の余地はないように思われたのである。
しかし滑稽だったのは、2ちゃんねらーや「きちが石根」(当時有名だった右翼ブログで、「アインシュタインの予言」 なるデマを広めたことでも知られる) だけならともかく、岡崎久彦や櫻井よしこまでもが、テレビで富田メモの「捏造説」をほのめかす発言をしていたことだ。結局今回公表された「卜部日記」の下記の記述が、「富田メモ」の信憑性を裏づける結果となった。
前述の朝日新聞記事は、下記のように書いている。
「富田メモ」の真贋については決着がついた。29日朝のフジテレビ「報道2001」も、潔くこのことを認めていた。
結局、岡崎や櫻井は赤っ恥をかいた形だ(笑)。そういえば、「アインシュタインの予言」についても、平沼赳夫が肯定的に引用していたことがあった。
この「卜部日記」については、例によって立花隆さんの論考(「メディア ソシオ-ポリティクス」第105回 『"A級戦犯合祀が御意に召さず" 卜部侍従日記が明かした真実』、下記URL)が参考になるので、紹介しておく。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070427_urabe/
この記事の冒頭で、立花さんは、
『間もなく昭和天皇没後19回目の「みどりの日」(旧天皇誕生日)になるなと思っていたら、朝日新聞が一面トップで、「卜部侍従32年間の日記」を入手し、それをはじめて公開するという大ニュースを報道をしていた。』
と書いているが、どうやら立花さんも「昭和の日」への改称を失念されていたのではないかと思う。
立花さんは、同じ記事の中で、以下のように指摘している。
昭和天皇は確かに戦争初期には戦争に反対しながらも、対米開戦前後にはむしろ戦争を肯定していたことは、これまでにも指摘されていた。
戦争末期には早期の終戦を希望し、敗戦後はA級戦犯の靖国神社への合祀に激怒していたこともまた事実だが、昭和天皇にも重大な戦争責任があったことは、もはや動かしがたい事実であると私は考える。
もうそろそろ、昭和天皇の戦争責任問題についても、イデオロギーを抜きにして史料を冷静に参照して判断しても良い頃ではないかと思うのである。平成もすでに19年、十分すぎるほどの時間は経過した。今後、再び過ちを繰り返さないためにも、昭和天皇をはじめとする当時の指導者たちの戦争責任について、冷静な検証が求められている。
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私の周囲の人も、「昭和の日って何だ?」などと言っているから、知らない人が多かったのだろう。
この改称に至るまでに、改正法案は確か二度廃案になったはずだ。私の記憶では、この案が7年前の2000年に報道された時、フジテレビの田代尚子アナが、「個人的には『昭和』に愛着がある」として、暗に「昭和の日」への改称を支持する発言をしていたのを聞いて、やっぱりフジのアナウンサーだけあって右寄りなんだな、と大いに失望したのを覚えている。
その後、保守化の流れに乗じたのか、三度目にして「昭和の日」への改称が決まったのだが、4月26日に朝日新聞が卜部元侍従(故人)の日記の内容を報道したのは、明らかにこの第一回の「昭和の日」に合わせて、前々から朝日が決めていたことだろうと推測するし、この推測には自信を持っている。
『逝く昭和と天皇、克明に 卜部侍従32年間の日記刊行へ』 (朝日新聞 2007年4月26日)
http://www.asahi.com/national/update/0426/TKY200704250363.html
(リンクが切れている場合は下記まで)
この「卜部日記」でもっとも注目されるのは、昨年7月に日経新聞がスクープした「富田メモ」で明らかにされた、A級戦犯の靖国神社合祀(1978年)に対して昭和天皇が不快感を持ち、以後靖国神社に参拝しなかったという事実を、卜部元侍従の日記も裏付けていることだ。
これは、実は「富田メモ」のスクープ以前から知られていたことであって、現に私は「富田メモ」スクープの半月前の昨年7月5日に、『靖国神社と昭和天皇』 という記事を書き、その中で藤原肇の 『小泉純一郎と日本の病理』 (光文社、2005年)が、下記のように指摘していることを紹介した。
靖国神社を政治的に使った人物としては、1978年に第6代宮司になった松平永芳(1915-2005)がいる。彼は松平恒雄駐英大使(1877-1949)の長男であり、海軍機関学校を出て海軍に任官し、戦後になって自衛隊を一佐で退官して、宮司になるとA級戦犯 class-A war criminal の合祀 honor collectively を独断で密かに実行した。この実行を知って激怒 get mad した昭和天皇 Emperor Hirohito (1901-1989) は、それ以降は大祭への参拝を中止してしまい、皇室と靖国神社の関係は険悪になっている。 事実、天皇家は靖国神社について一切口をつぐんで keep their lips buttoned いる。』
(藤原肇著「小泉純一郎と日本の病理」より)
この記事は、公開した半月後に「富田メモ」がスクープされた時、検索語「靖国神社 昭和天皇」でGoogle検索をかけると、第5位で検索されたため(当時)、全くの零細ブログだった当ブログに多数のアクセス(といっても1000件弱)をいただいたため、たいへん思い出深い。
こういういきさつがあるから、今回朝日新聞が明らかにした「卜部日記」の記述にも、さもありなんと思うだけなのだが、「富田メモ」のスクープ当時、2ちゃんねらーを中心とするネット右翼が「富田メモが捏造であることを証明した」とバカ騒ぎをしたことには呆れ果てたものだ。それは、「富田メモ」スクープの5か月前の昨年2月、当時民主党議員だった永田寿康が、ライブドア事件で武部自民党幹事長(当時)を追及しようと持ち出した「堀江メール」がニセモノであることを彼らが「検証」したのと同じノリだったのだ。
「堀江メール」は結局ニセモノだったが、彼らの「検証」というのもきわめて怪しくて、たとえば彼らは、永田が見せたメールのコピーには、「堀江」ではなく「掘江」とタイプされていると主張していたが、それは事実に反していた。そんな調子だったから、「富田メモ」が捏造であると「証明した」という彼らの主張には、「ハイハイ、ご苦労さん」としか思わなかったし、「富田メモ」が本物であることは、私には疑問の余地はないように思われたのである。
しかし滑稽だったのは、2ちゃんねらーや「きちが石根」(当時有名だった右翼ブログで、「アインシュタインの予言」 なるデマを広めたことでも知られる) だけならともかく、岡崎久彦や櫻井よしこまでもが、テレビで富田メモの「捏造説」をほのめかす発言をしていたことだ。結局今回公表された「卜部日記」の下記の記述が、「富田メモ」の信憑性を裏づける結果となった。
前述の朝日新聞記事は、下記のように書いている。
靖国神社参拝取りやめの理由についても記述されている。
最後となった天皇の記者会見から数日後の88年4月28日。「お召しがあったので吹上へ 長官拝謁(はいえつ)のあと出たら靖国の戦犯合祀と中国の批判・奥野発言のこと」。「靖国」以降の文章には赤線が引かれている。
昭和天皇が靖国神社のA級戦犯合祀に不快感を吐露したとみられる富田朝彦宮内庁長官(当時)のメモも同じ日付。天皇は富田長官と前後して卜部侍従にも戦犯合祀問題を語っていたことになる。そして、卜部侍従は亡くなる直前、「靖国神社の御参拝をお取りやめになった経緯 直接的にはA級戦犯合祀が御意に召さず」(01年7月31日)と記している。
(前記朝日新聞記事=2007年4月26日付=より)
「富田メモ」の真贋については決着がついた。29日朝のフジテレビ「報道2001」も、潔くこのことを認めていた。
結局、岡崎や櫻井は赤っ恥をかいた形だ(笑)。そういえば、「アインシュタインの予言」についても、平沼赳夫が肯定的に引用していたことがあった。
この「卜部日記」については、例によって立花隆さんの論考(「メディア ソシオ-ポリティクス」第105回 『"A級戦犯合祀が御意に召さず" 卜部侍従日記が明かした真実』、下記URL)が参考になるので、紹介しておく。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070427_urabe/
この記事の冒頭で、立花さんは、
『間もなく昭和天皇没後19回目の「みどりの日」(旧天皇誕生日)になるなと思っていたら、朝日新聞が一面トップで、「卜部侍従32年間の日記」を入手し、それをはじめて公開するという大ニュースを報道をしていた。』
と書いているが、どうやら立花さんも「昭和の日」への改称を失念されていたのではないかと思う。
立花さんは、同じ記事の中で、以下のように指摘している。
小倉侍従日記によって見ても、天皇が戦争初期(日中戦争)は悩み苦しみつつなんとか戦争のこれ以上の拡大は食いとめようと努力していたことはわかる。しかし途中から天皇の気持ちが変わってしまう。
「戦争はやる迄は深重に、始めたら徹底してやらねばならぬ。また行はざるを得ぬ」
と考えるようになったからである。
そして、1941年12月8日、太平洋戦争が、ハワイの真珠湾攻撃とマレー沖海戦の大勝利ではじまり、その後も年内は勝ち戦をつづけていく過程で、天皇も急に楽観論に転じてしまうのである。
12月25日の記述にこうある。
「常侍官出御の際、平和克服後は南洋を見たし、日本の領土となる処なれば支障なからむなど仰せありたり」
天皇はもう戦争に勝ったつもりになっているのだ。平和になったら日本の領土になった南洋を視察に行きたいなどといいだしているのだ。
日本人全体がこの当時、緒戦の勝利に酔って浮かれていたのだが、天皇もまた浮かれていたということなのだろう。
だが、このように勝利に浮かれていたこともあるとわかると、天皇にも戦争責任ありの声が強くなってくるだろう。
(立花隆 「メディア ソシオ-ポリティクス」 第105回 『"A級戦犯合祀が御意に召さず" 卜部侍従日記が明かした真実』 より)
昭和天皇は確かに戦争初期には戦争に反対しながらも、対米開戦前後にはむしろ戦争を肯定していたことは、これまでにも指摘されていた。
戦争末期には早期の終戦を希望し、敗戦後はA級戦犯の靖国神社への合祀に激怒していたこともまた事実だが、昭和天皇にも重大な戦争責任があったことは、もはや動かしがたい事実であると私は考える。
もうそろそろ、昭和天皇の戦争責任問題についても、イデオロギーを抜きにして史料を冷静に参照して判断しても良い頃ではないかと思うのである。平成もすでに19年、十分すぎるほどの時間は経過した。今後、再び過ちを繰り返さないためにも、昭和天皇をはじめとする当時の指導者たちの戦争責任について、冷静な検証が求められている。
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安倍は訪米し、日本はゴールデン・ウィークに入った。
2月以来、当ブログは東京都知事選に向けて、反石原慎太郎の記事と浅野史郎氏支援の記事を合わせて20本以上も公開したが、その甲斐なく石原は圧勝で三選を決めた。
残念な結果だったとはいえ、これで一息つこうと思ったら、「偽博士の世迷言」だっけ? 妙ちくりんな右翼ブログが妄言を書いていたから、それを裏ブログ 『kojitakenの日記』 で非難したら、JanJanで取り上げられた。それが一段落したら、当ブログの記事が 『きっこの日記』 に取り上げられるなど、ブログでも息つく間もない日々が続いたが、ようやくアクセス数も元に戻り、遅ればせながら連休モードに入りつつある今日この頃だ。
とはいえ、騒動の余波はまだまだおさまらない。
最新の 『カナダde日本語』の記事で知ったのだが、世迷言をまき散らし続けている偽博士は、私の運営する裏ブログ 『kojitakenの日記』 を攻撃していたようだ。
これには全然気がつかなかった。なぜかというと、偽博士が 『kojitakenの日記』 を攻撃した4月27日は、前日に比べて 『kojitakenの日記』 のアクセス数が半減していたからだ。
4月26日、『kojitakenの日記』 には、過去2位の3671件のアクセスがあった。同日の、重複アクセスをカウントしないユニークアクセス数は2629件で、うち800件以上が 『カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの虚業日記』 経由のアクセスだった。これはむろん、カマヤンがリンクを張ってくれたためだが、そのカマヤンのブログには 『きっこの日記』 からリンクが張られていたのである。つまり、4月26日の 『kojitakenの日記』 のアクセス増は、『きっこの日記』 から流れてきたアクセスの寄与が大きかったということだ。
一方、リンクを張って攻撃してきた 『博士の独り言 闘魂編:イザ!』 経由の 『kojitakenの日記』 のアクセス数は、リンクが張られた4月27日がたったの79件、今日28日は、19時30分現在で58件、合計しても137件に過ぎない。『きっこの日記』 および 『きっこのブログ』 から当ブログにリンクを張っていただいたことによる両ブログ経由のアクセス数は、未集計だが既に1万5千件を超えているのとは、えらい違いである。少なくとも「ブログランキング」の順位とは全然対応しない。
偽博士が主張していた、長崎市長銃殺事件の犯人が本名 「白正哲」 という朝鮮人であるという説については、偽博士より先に 『nikaidou.com』 が言い出していて、ソースを読者に求められた二階堂が、ソースなんて出せるわけがないと開き直ったことについては、これまた 『kojitakenの日記』 で指摘した。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070425/1177524196
この記事には、23件の「はてなブックマーク」がついている。
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070425/1177524196
その中から、コメントをいくつか紹介してみる。
「はてな」ユーザーの皆さんも、口あんぐりというかビックル一気飲みというか、あまりのことに呆れ返って、開いた口から何か出てきそうな様子だ(笑)。
「nikaidou.com」というと、ありとあらゆる人を勝手に「朝鮮人」と認定し、根も葉もないデマをばら撒くことで、あまりに悪名高いサイトだが、テレビによく出てくるコメンテーターの勝谷誠彦がこの「nikaidou」の盟友だという噂がある。
まあ、勝谷もネットウヨの同類としかいいようのない男ではあるが、この「nikaidou」のばらまくデマには、関東大震災が起きた際、火災による二次災害が広がった時に「朝鮮人が放火している」とデマをばら撒いた輩と同類の卑劣さがある。
そのデマを増幅する偽博士も、当然ながら「nikaidou」と同罪である。私はこの偽「博士」や「nikaidou」のような輩こそ、安倍晋三、石原慎太郎やコイズミといった「テロルの真犯人」の共犯者だと考えている。
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2月以来、当ブログは東京都知事選に向けて、反石原慎太郎の記事と浅野史郎氏支援の記事を合わせて20本以上も公開したが、その甲斐なく石原は圧勝で三選を決めた。
残念な結果だったとはいえ、これで一息つこうと思ったら、「偽博士の世迷言」だっけ? 妙ちくりんな右翼ブログが妄言を書いていたから、それを裏ブログ 『kojitakenの日記』 で非難したら、JanJanで取り上げられた。それが一段落したら、当ブログの記事が 『きっこの日記』 に取り上げられるなど、ブログでも息つく間もない日々が続いたが、ようやくアクセス数も元に戻り、遅ればせながら連休モードに入りつつある今日この頃だ。
とはいえ、騒動の余波はまだまだおさまらない。
最新の 『カナダde日本語』の記事で知ったのだが、世迷言をまき散らし続けている偽博士は、私の運営する裏ブログ 『kojitakenの日記』 を攻撃していたようだ。
これには全然気がつかなかった。なぜかというと、偽博士が 『kojitakenの日記』 を攻撃した4月27日は、前日に比べて 『kojitakenの日記』 のアクセス数が半減していたからだ。
4月26日、『kojitakenの日記』 には、過去2位の3671件のアクセスがあった。同日の、重複アクセスをカウントしないユニークアクセス数は2629件で、うち800件以上が 『カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの虚業日記』 経由のアクセスだった。これはむろん、カマヤンがリンクを張ってくれたためだが、そのカマヤンのブログには 『きっこの日記』 からリンクが張られていたのである。つまり、4月26日の 『kojitakenの日記』 のアクセス増は、『きっこの日記』 から流れてきたアクセスの寄与が大きかったということだ。
一方、リンクを張って攻撃してきた 『博士の独り言 闘魂編:イザ!』 経由の 『kojitakenの日記』 のアクセス数は、リンクが張られた4月27日がたったの79件、今日28日は、19時30分現在で58件、合計しても137件に過ぎない。『きっこの日記』 および 『きっこのブログ』 から当ブログにリンクを張っていただいたことによる両ブログ経由のアクセス数は、未集計だが既に1万5千件を超えているのとは、えらい違いである。少なくとも「ブログランキング」の順位とは全然対応しない。
偽博士が主張していた、長崎市長銃殺事件の犯人が本名 「白正哲」 という朝鮮人であるという説については、偽博士より先に 『nikaidou.com』 が言い出していて、ソースを読者に求められた二階堂が、ソースなんて出せるわけがないと開き直ったことについては、これまた 『kojitakenの日記』 で指摘した。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070425/1177524196
この記事には、23件の「はてなブックマーク」がついている。
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070425/1177524196
その中から、コメントをいくつか紹介してみる。
『(キーワード:ブログ, これはひどい) 「プロパガンダサイト」と公言』
『(キーワード:これはひどい, ひどすぎる, ネット右翼, デマ) 本当にひどいな。腐れ外道だよ。』
『(キーワード:マスコミ, リテラシ, これはひどい) オープンに出来ないソースがあるのはジャーナリストとして結構だが、裏を取ることも検証も、本当らしさを示すことすらろくに出来ないような状態でいって良いネタじゃないだろうが。あほか。二階堂とやらは。』
『(キーワード:これはひどい, だめだこりゃ, しねばいいのに) いや、二潰洞を本気にする馬鹿がいるとは思いもよりませんでした。だってこんなヤツだよ? 「ニッポン放送買収には北が絡んでいる」→ソフバン登場→「北朝鮮ではない、北尾のことなのだぁ!」』
『(キーワード:これはひどい, 事件, バカウヨ)』
(「はてなブックマーク」?『kojitakenの日記 - 「城尾哲弥=白正哲」説のネタ元は、やはり「nikaidou.com」だったようだ』 より)
「はてな」ユーザーの皆さんも、口あんぐりというかビックル一気飲みというか、あまりのことに呆れ返って、開いた口から何か出てきそうな様子だ(笑)。
「nikaidou.com」というと、ありとあらゆる人を勝手に「朝鮮人」と認定し、根も葉もないデマをばら撒くことで、あまりに悪名高いサイトだが、テレビによく出てくるコメンテーターの勝谷誠彦がこの「nikaidou」の盟友だという噂がある。
まあ、勝谷もネットウヨの同類としかいいようのない男ではあるが、この「nikaidou」のばらまくデマには、関東大震災が起きた際、火災による二次災害が広がった時に「朝鮮人が放火している」とデマをばら撒いた輩と同類の卑劣さがある。
そのデマを増幅する偽博士も、当然ながら「nikaidou」と同罪である。私はこの偽「博士」や「nikaidou」のような輩こそ、安倍晋三、石原慎太郎やコイズミといった「テロルの真犯人」の共犯者だと考えている。
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朝日新聞は、北朝鮮や民主党・社民党などと並んで、ネット右翼にとって格好の攻撃の的だ。
24日、安倍晋三首相が「週刊朝日」 5月4日・11日合併号の記事に激怒し、提訴すると息巻いたところ、週刊朝日の編集長があっさり謝罪するという一幕があった(下記URL参照)が、当該の週刊朝日の記事は、「安晋会」の名前さえ出てこない、なんということもない記事である。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070425/1177500023
安倍が週刊朝日を標的にしたのは、ネットウヨを煽るねらいがあったのではないかと私は推測している。実際、2ちゃんねるなどに巣喰うネットウヨは、安倍擁護そっちのけで、脊髄反射的な朝日批判に精を出しているらしい(笑)。
安倍がその程度の軽薄な読みで、ネットウヨのウケ狙いの妄言を発して国際世論の反発を招いた例が、先日来問題になった従軍慰安婦をめぐる発言だろう。結局安倍は、ニューズウィークとウォールストリート・ジャーナルのインタビューで、この問題に関する日本の責任を認め、全面降伏した形だ。
そんな安倍が「言論テロだ」と息巻いたのは、噴飯ものの一語に尽きる。安倍が「訴える」と言った「週刊朝日」の同じ号の他の記事には、こんな記述がある。
こちらの記事の方がよほど「名誉毀損」にあたるのではないかと思えるが(笑)、笑い事ですまされないのが、この「軽い」安倍がやろうとしている、重大な憲法解釈の変更である。
安倍が憲法改定のために必死になっていることは、誰の目にも明らかだろうが、どうあがいても安倍の任期中に憲法改定は実現できない。コイズミが獲得した改選議席を大きく下回るであろう参院選はもうすぐだし、仮に「参院選で負けても責任をとる必要はない」と主張するコイズミの意向で、政権が延命されることがあったとしても、最低1回の総選挙を経ずに憲法を改定することは不可能だ。そして、今回の参院選の改選議席どころでない、自民党圧勝だった一昨年の総選挙の結果を安倍が再現するのは、誰がどう考えても不可能だろう。どんなに遅くとも、次の総選挙で安倍は政権の座を追われるのである。
そんな安倍が、日本が戦争をできる国にするために憲法解釈を見直そうとするのは当然のことで、既に報じられているように、政府は25日、憲法9条の解釈で禁じられている集団的自衛権の行使に関し、一部容認する方向で解釈変更を検討する有識者会議を設置した。
安倍は傲慢にも、自分の意向で有識者会議を設置するのは当然のことだなどと言っているらしいが、これに対して、自民党内からも反論が続出している。
かつて「タカ派」といわれた山崎拓にまで暴走を止めようとされるほど、安倍は血気盛んだ。
いかにもきかん気のおぼっちゃんそのものという感があるが、少々おつむの足りないこんなボンボンに、日本の舵取りを任せて良いのだろうか?
一方で、先に紹介した「週刊朝日」の記事には、次のような記述もある。
戦争を知らないA級戦犯の孫が、おじいさんの名誉を回復しようとワガママ放題を繰り返していて、それに必死でゴマをする「自民党幹部」がいる。これは笑えない喜劇だ。
それにしても、この「自民党幹部」氏って、一体誰なんだろうか?(笑)
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24日、安倍晋三首相が「週刊朝日」 5月4日・11日合併号の記事に激怒し、提訴すると息巻いたところ、週刊朝日の編集長があっさり謝罪するという一幕があった(下記URL参照)が、当該の週刊朝日の記事は、「安晋会」の名前さえ出てこない、なんということもない記事である。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070425/1177500023
安倍が週刊朝日を標的にしたのは、ネットウヨを煽るねらいがあったのではないかと私は推測している。実際、2ちゃんねるなどに巣喰うネットウヨは、安倍擁護そっちのけで、脊髄反射的な朝日批判に精を出しているらしい(笑)。
安倍がその程度の軽薄な読みで、ネットウヨのウケ狙いの妄言を発して国際世論の反発を招いた例が、先日来問題になった従軍慰安婦をめぐる発言だろう。結局安倍は、ニューズウィークとウォールストリート・ジャーナルのインタビューで、この問題に関する日本の責任を認め、全面降伏した形だ。
そんな安倍が「言論テロだ」と息巻いたのは、噴飯ものの一語に尽きる。安倍が「訴える」と言った「週刊朝日」の同じ号の他の記事には、こんな記述がある。
平日は午後9時前に "帰宅" し、休日もこもりがち。妻に連れられ流行(はや)りの映画くらいは見に行くが、これといった趣味もなければ、運動もしない……。どこにでもいそうなオジサンだが、これが「美しい国」のリーダーだったら!? 半年間の動静分析で浮かび上がった、安倍晋三首相(52)の真の姿なのである。
長崎市長銃撃の一報が駆け巡った4月17日夜。安倍首相のコメントが秘書官を通じて発表されたのは、事件発生から約10分後だった。対応自体は敏速だったが、中身はというと、
「捜査当局において厳正に捜査が行われ、真相が究明されることを望む」
これを聞いた与党幹部は頭を抱えた。
「『民主主義に対する暴力による挑戦は許せない』の一言がどうして出てこないのか。普段からボーッとしてるから、こんなピンボケなことを言っちゃうんだ。酔いがさめたよ」
別の与党幹部も振り返る。
「一緒に食事すると、アベちゃんはけっこうペラペラしゃべるんだけど、何日かたって、あのとき何を言ってたかなあと思い出そうとしたら、出てこない。印象に残らないんだよな」
永田町では、首相の「軽さ」を嘆く声が少なくないのである。
(「週刊朝日」 2007年5月4-11日号掲載 『首相就任200日、アベちゃんの「平凡なる総理ライフ」』より)
こちらの記事の方がよほど「名誉毀損」にあたるのではないかと思えるが(笑)、笑い事ですまされないのが、この「軽い」安倍がやろうとしている、重大な憲法解釈の変更である。
安倍が憲法改定のために必死になっていることは、誰の目にも明らかだろうが、どうあがいても安倍の任期中に憲法改定は実現できない。コイズミが獲得した改選議席を大きく下回るであろう参院選はもうすぐだし、仮に「参院選で負けても責任をとる必要はない」と主張するコイズミの意向で、政権が延命されることがあったとしても、最低1回の総選挙を経ずに憲法を改定することは不可能だ。そして、今回の参院選の改選議席どころでない、自民党圧勝だった一昨年の総選挙の結果を安倍が再現するのは、誰がどう考えても不可能だろう。どんなに遅くとも、次の総選挙で安倍は政権の座を追われるのである。
そんな安倍が、日本が戦争をできる国にするために憲法解釈を見直そうとするのは当然のことで、既に報じられているように、政府は25日、憲法9条の解釈で禁じられている集団的自衛権の行使に関し、一部容認する方向で解釈変更を検討する有識者会議を設置した。
安倍は傲慢にも、自分の意向で有識者会議を設置するのは当然のことだなどと言っているらしいが、これに対して、自民党内からも反論が続出している。
「集団的自衛権研究、自民党内で異論」 (朝日新聞)
http://www.asahi.com/politics/update/0426/TKY200704260330.html
自民党の山崎拓安全保障調査会長は26日の山崎派総会で、集団的自衛権の行使などを研究する首相の私的諮問機関が設置されたことについて「(行使の)問題は憲法改正をもって正面から堂々と議論しなければならない。解釈改憲を積み重ねれば憲法の土台が揺らぐことになる」と述べ、解釈改憲による行使容認につながりかねないとの懸念を表明した。
また谷垣禎一前財務相も同日の谷垣派総会で、諮問機関メンバーの大半が行使を認める立場であることに触れ、「安倍首相好みの人を集めたのではないか」と指摘。集団的自衛権の行使は「解釈の変更によって行うべき問題ではない」と語った。
(asahi.com 2007年4月26日 22時23分)
かつて「タカ派」といわれた山崎拓にまで暴走を止めようとされるほど、安倍は血気盛んだ。
いかにもきかん気のおぼっちゃんそのものという感があるが、少々おつむの足りないこんなボンボンに、日本の舵取りを任せて良いのだろうか?
一方で、先に紹介した「週刊朝日」の記事には、次のような記述もある。
アッキーこと昭恵夫人は、産経新聞のインタビューで、こう明かしている。
「主人は夜、DVDを見るのが日課みたいになっています。(大ヒットした米国ドラマ)『24』を見終え、今は『プリズン・ブレイク』を見ています。見ている間はほかのことを忘れられますからね。主人はハラハラドキドキするような映画を、没頭して見ているような感じですね」
この話を漏れ聞いた自民党幹部の中には、「24」を見て首相のご機嫌を取り結ぼうと日夜、努力している御仁もいるようだが、24話×5シリーズもある長編だけに前途は多難だ。
(「週刊朝日」 2007年5月4-11日号掲載 『首相就任200日、アベちゃんの「平凡なる総理ライフ」』より)
戦争を知らないA級戦犯の孫が、おじいさんの名誉を回復しようとワガママ放題を繰り返していて、それに必死でゴマをする「自民党幹部」がいる。これは笑えない喜劇だ。
それにしても、この「自民党幹部」氏って、一体誰なんだろうか?(笑)
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安倍晋三に関する長大な記事を書いていたのだが、途中セーブもしないで記事を書き続けていて、ある時プレビューを見ようと思ったら、接続時間が切れたとかなんとかいうメッセージが現れて、記事が全部消えてしまった。
それで、そのテーマの記事は改めて明日にでも書き直すことにして、今日は短信で済ませる。
21年前の今日(4月26日)、チェルノブイリ原発事故が起きた。そして、6年前の今日は、コイズミ内閣が発足した日だ。
昨日は、JR西日本の脱線事故から2周年の日だったが、このように、大事件が重なる時期というのが、1年にはいくつかある。
たとえば、1月17日には湾岸戦争(1991年)と阪神大震災(1995年)が重なり、昨年大きな話題となったライブドア強制捜査(1月16日)、ヒューザー小嶋社長の証人喚問=「安晋会」の存在暴露(1月17日)、エイチエス証券・野口英昭副社長(安晋会理事)怪死事件(1月18日)が相次いだ。
また、9月11日にはニューヨークのテロ(2001年)と郵政総選挙での自民党圧勝(2005年)が重なっている。過去には、1985年に「ロス疑惑」の三浦和義氏逮捕・夏目雅子さん死去・阪神タイガース21年ぶりの優勝へのマジック点灯という3つのニュースが重なったのも、9月11日だった。
特異日の話はともかくとして、原子力については、核兵器を開発したい気満々の安倍晋三は論外としても、原子力発電についても、最近相次いでトラブル隠しが発覚している。
政府の宣伝とは裏腹に、高コストで全然「クリーン」でもない原子力発電は、まだまだ人類の手にあまる技術だろうと私は考えている。放射性核廃棄物の問題はおろか、運転中の原子炉の安全確保さえおぼつかない現状を見るにつけ、多くの国が方向転換したのと同様、日本も原子力発電を見直さなければならないのではないかと思う。
もちろん、原子力発電を止める方向を決めたドイツにしても、すぐに全廃するわけではないし、日本もそうはいかないだろうが、この問題に関しては、冷静さと謙虚さが求められるのではなかろうか。惰性で続けていったら、いつか取り返しのつかない事態に立ち至ることは疑う余地がないように思う。
そうなっては、「美しい国」も何もあったものではないだろう。
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それで、そのテーマの記事は改めて明日にでも書き直すことにして、今日は短信で済ませる。
21年前の今日(4月26日)、チェルノブイリ原発事故が起きた。そして、6年前の今日は、コイズミ内閣が発足した日だ。
昨日は、JR西日本の脱線事故から2周年の日だったが、このように、大事件が重なる時期というのが、1年にはいくつかある。
たとえば、1月17日には湾岸戦争(1991年)と阪神大震災(1995年)が重なり、昨年大きな話題となったライブドア強制捜査(1月16日)、ヒューザー小嶋社長の証人喚問=「安晋会」の存在暴露(1月17日)、エイチエス証券・野口英昭副社長(安晋会理事)怪死事件(1月18日)が相次いだ。
また、9月11日にはニューヨークのテロ(2001年)と郵政総選挙での自民党圧勝(2005年)が重なっている。過去には、1985年に「ロス疑惑」の三浦和義氏逮捕・夏目雅子さん死去・阪神タイガース21年ぶりの優勝へのマジック点灯という3つのニュースが重なったのも、9月11日だった。
特異日の話はともかくとして、原子力については、核兵器を開発したい気満々の安倍晋三は論外としても、原子力発電についても、最近相次いでトラブル隠しが発覚している。
政府の宣伝とは裏腹に、高コストで全然「クリーン」でもない原子力発電は、まだまだ人類の手にあまる技術だろうと私は考えている。放射性核廃棄物の問題はおろか、運転中の原子炉の安全確保さえおぼつかない現状を見るにつけ、多くの国が方向転換したのと同様、日本も原子力発電を見直さなければならないのではないかと思う。
もちろん、原子力発電を止める方向を決めたドイツにしても、すぐに全廃するわけではないし、日本もそうはいかないだろうが、この問題に関しては、冷静さと謙虚さが求められるのではなかろうか。惰性で続けていったら、いつか取り返しのつかない事態に立ち至ることは疑う余地がないように思う。
そうなっては、「美しい国」も何もあったものではないだろう。
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話題の「週刊朝日」は当地ではまだ読めない。
自分が獲得した議席でもないくせに、数の力にものを言わせて強行採決を繰り返す、一種のクーデターとでも評すべき民主主義無視の政治手法をとる安倍晋三首相が、週刊誌報道を批判するとは笑止千万である。
「週刊朝日」をはじめ、普段から「安晋会」をめぐる疑惑の追及に熱心な「週刊ポスト」、安晋会の名前こそ出さないものの安倍晋三や石原慎太郎批判に熱心な「週刊現代」、「サンデー毎日」などには、今後も果敢な言論を展開し続けることを求めたい(追記参照)。
さて、このところ多忙で、ブログにもあまり時間を取れないので、今日は簡単な記事でお茶を濁す。
3月24日付のエントリ 『閑話休題?「くびちょう」って?』 で、最近のニュースでキャスターやコメンテーターが「首長」を「くびちょう」と読むことへの違和感を表明した。これは、もともとお役所用語で、「首相」や「酋長」との混同を避けるためとのことらしいのだが、いかにも下品だし、何より石原慎太郎が好む発音なので、私は大嫌いである。石原は、都知事選で三選を決めた直後の8日の記者会見で、阪神大震災(1995年)について「(自衛隊に派遣要請する)首長の判断が遅くて2000人が死んだ」と発言した(下記URL参照)が、この時も「くびちょう」と発音した。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070409/1176124194
先週、毎日新聞の携帯サイトが、「日本のスイッチ」 (以前のエントリでも紹介した)で、この「くびちょう」の読みに違和感があるかどうかを読者に質問した。質問とその結果を下記に紹介する。
このアンケートの参加者は35793人で、「どちらでもない」や白票は認められていない。
やはり、「くびちょう」という読みは変。これが国民の総意だだろう。石原慎太郎あたりは、さしずめ「美しい日本語を破壊する者」といったところだろうか(笑)。
[追記]
うっかり見逃したのだが、この記事を書いた時点で既に、安倍の抗議を受けた週刊朝日の編集長はあっさり謝罪していた。私も雑誌の記事を読んだが、トラックバックいただいた 「とむ丸の夢」の記事 にあるように、見出しが刺激的なだけで、安倍を非難するような「告発」にあたる記事でさえなく、見出しもごく目立たないものだった。過去には、「週刊ポスト」を中心として、もっと過激な「安倍スキャンダル」の暴露記事はいくらでもあった。
おそらく、とむ丸さんも指摘しているように、安倍のメディア(やネット言論?)に対する示威行為なのだろうと思う。「噂の真相」編集長の岡留安則氏は、安倍を 「マスコミ工作とマスコミへのドーカツだけは巧妙だしタカ派的なので、その点だけは要注意である」 と評している(当ブログの昨年5月3日付の記事=下記URL参照)。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-9.html
それにしても、朝日新聞社の弱腰は、メディアの恥であるとしか言いようがない。
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自分が獲得した議席でもないくせに、数の力にものを言わせて強行採決を繰り返す、一種のクーデターとでも評すべき民主主義無視の政治手法をとる安倍晋三首相が、週刊誌報道を批判するとは笑止千万である。
『首相、週刊朝日に猛反発 暴力団との関係報じられ』 (共同通信)
http://news1.fresheye.com/article/fenwnews2/1000000/20070424221039_ky_tp865/index.html
「週刊朝日」をはじめ、普段から「安晋会」をめぐる疑惑の追及に熱心な「週刊ポスト」、安晋会の名前こそ出さないものの安倍晋三や石原慎太郎批判に熱心な「週刊現代」、「サンデー毎日」などには、今後も果敢な言論を展開し続けることを求めたい(追記参照)。
さて、このところ多忙で、ブログにもあまり時間を取れないので、今日は簡単な記事でお茶を濁す。
3月24日付のエントリ 『閑話休題?「くびちょう」って?』 で、最近のニュースでキャスターやコメンテーターが「首長」を「くびちょう」と読むことへの違和感を表明した。これは、もともとお役所用語で、「首相」や「酋長」との混同を避けるためとのことらしいのだが、いかにも下品だし、何より石原慎太郎が好む発音なので、私は大嫌いである。石原は、都知事選で三選を決めた直後の8日の記者会見で、阪神大震災(1995年)について「(自衛隊に派遣要請する)首長の判断が遅くて2000人が死んだ」と発言した(下記URL参照)が、この時も「くびちょう」と発音した。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070409/1176124194
先週、毎日新聞の携帯サイトが、「日本のスイッチ」 (以前のエントリでも紹介した)で、この「くびちょう」の読みに違和感があるかどうかを読者に質問した。質問とその結果を下記に紹介する。
「首長」を「くびちょう」と選挙報道では読んでます。
- 変な呼び方 90%
- 違和感ない 10%
毎日新聞(携帯サイト) 「日本のスイッチ」より
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/etc/switch.html
このアンケートの参加者は35793人で、「どちらでもない」や白票は認められていない。
やはり、「くびちょう」という読みは変。これが国民の総意だだろう。石原慎太郎あたりは、さしずめ「美しい日本語を破壊する者」といったところだろうか(笑)。
[追記]
うっかり見逃したのだが、この記事を書いた時点で既に、安倍の抗議を受けた週刊朝日の編集長はあっさり謝罪していた。私も雑誌の記事を読んだが、トラックバックいただいた 「とむ丸の夢」の記事 にあるように、見出しが刺激的なだけで、安倍を非難するような「告発」にあたる記事でさえなく、見出しもごく目立たないものだった。過去には、「週刊ポスト」を中心として、もっと過激な「安倍スキャンダル」の暴露記事はいくらでもあった。
おそらく、とむ丸さんも指摘しているように、安倍のメディア(やネット言論?)に対する示威行為なのだろうと思う。「噂の真相」編集長の岡留安則氏は、安倍を 「マスコミ工作とマスコミへのドーカツだけは巧妙だしタカ派的なので、その点だけは要注意である」 と評している(当ブログの昨年5月3日付の記事=下記URL参照)。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-9.html
それにしても、朝日新聞社の弱腰は、メディアの恥であるとしか言いようがない。
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4月20日に衆議院の教育再生委員会における菅直人・民主党代表代行の質問に対して、安倍晋三首相が例によって切れて醜態をさらしたことが話題になった。下記「衆議院TV」の動画で参照することができる。
http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=34890&media_type=wb〈=j&spkid=905&time=04:10:51.2
この質疑応答において、菅氏に、「自由主義史観」の創始者にして「新しい歴史教科書をつくる会」副会長の藤岡信勝を知っているかと質問されただけで、安倍がぶち切れたのにはあっけにとられた(前記動画ファイルの25分20秒?25分40秒)。「きっこの日記」(4月21日)は、これを「小学生並みなアベシンゾーの痴態」と評している。
ところで、この質疑応答で私が安倍に対してと同じくらい呆れたのが、伊吹文明文科相の答弁だった。
菅氏は、沖縄戦における集団自決の件について質問し、「集団自決に、日本軍の関与があった」という教科書の記述を削除させた教科書検定を批判した。菅氏は、「住民は手榴弾で自決した。軍の関与なくして、一般人が手榴弾を持っている(ことがあり得る)のか」と伊吹に質問したのだが、伊吹は、「菅さんは、自決をした方々は、すべて軍の強要によって自決をしたというのか」と答弁し、質問をはぐらかした(動画の32分30秒あたりから)。
私はこれを聞いて耳を疑った。菅直人は、「軍の関与があったのではないか」と質問したのだが、これに対して伊吹は、「すべてのケースが軍の関与ではなかった」と答えたのだ。これは、菅氏の質問の否定にはなっていない。この程度の論理の基本は、中学校で学ぶ事柄ではないかと思うのだが、伊吹はそれさえも理解していないのか、知っていながら国民を馬鹿にして論理の基本に反する答弁をしたのか、いったいどちらなのだろうか。世襲政治家ではなく、大蔵省(現財務省)出身の伊吹は、あるいは後者なのだろうか?
言うまでもなく、菅氏の質問を否定するためには、「あらゆる場合について、軍の関与はなかった」ことを示さなければならない。ところが伊吹は、「軍が関与した場合もあるし、そうでない場合もある」と答弁して、それを論拠として、沖縄での集団自決に日本軍の関与があったという記述を削除させた教科書検定を正当化した。理学部出身で弁理士の資格も持ち、論客として知られる菅直人は、あまりにでたらめな伊吹の答弁に呆れ返っていた。
とにかく私は、国会の場で、このような子供だましの、詭弁にさえなっていないゴマカシの答弁が堂々となされていることに対し、強い怒りを覚える。ここまで国民をバカにした答弁を平然と行う男が、よりにもよって文部科学大臣を務めているとは、何たるスキャンダルだろう!
国民はもっともっと怒らなければならないと思う。
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http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=34890&media_type=wb〈=j&spkid=905&time=04:10:51.2
この質疑応答において、菅氏に、「自由主義史観」の創始者にして「新しい歴史教科書をつくる会」副会長の藤岡信勝を知っているかと質問されただけで、安倍がぶち切れたのにはあっけにとられた(前記動画ファイルの25分20秒?25分40秒)。「きっこの日記」(4月21日)は、これを「小学生並みなアベシンゾーの痴態」と評している。
ところで、この質疑応答で私が安倍に対してと同じくらい呆れたのが、伊吹文明文科相の答弁だった。
菅氏は、沖縄戦における集団自決の件について質問し、「集団自決に、日本軍の関与があった」という教科書の記述を削除させた教科書検定を批判した。菅氏は、「住民は手榴弾で自決した。軍の関与なくして、一般人が手榴弾を持っている(ことがあり得る)のか」と伊吹に質問したのだが、伊吹は、「菅さんは、自決をした方々は、すべて軍の強要によって自決をしたというのか」と答弁し、質問をはぐらかした(動画の32分30秒あたりから)。
私はこれを聞いて耳を疑った。菅直人は、「軍の関与があったのではないか」と質問したのだが、これに対して伊吹は、「すべてのケースが軍の関与ではなかった」と答えたのだ。これは、菅氏の質問の否定にはなっていない。この程度の論理の基本は、中学校で学ぶ事柄ではないかと思うのだが、伊吹はそれさえも理解していないのか、知っていながら国民を馬鹿にして論理の基本に反する答弁をしたのか、いったいどちらなのだろうか。世襲政治家ではなく、大蔵省(現財務省)出身の伊吹は、あるいは後者なのだろうか?
言うまでもなく、菅氏の質問を否定するためには、「あらゆる場合について、軍の関与はなかった」ことを示さなければならない。ところが伊吹は、「軍が関与した場合もあるし、そうでない場合もある」と答弁して、それを論拠として、沖縄での集団自決に日本軍の関与があったという記述を削除させた教科書検定を正当化した。理学部出身で弁理士の資格も持ち、論客として知られる菅直人は、あまりにでたらめな伊吹の答弁に呆れ返っていた。
とにかく私は、国会の場で、このような子供だましの、詭弁にさえなっていないゴマカシの答弁が堂々となされていることに対し、強い怒りを覚える。ここまで国民をバカにした答弁を平然と行う男が、よりにもよって文部科学大臣を務めているとは、何たるスキャンダルだろう!
国民はもっともっと怒らなければならないと思う。
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今回の統一地方選後半戦および参院補選の中で、私が最も注目していたのは、東京の国立(くにたち)市長選だった。
結果は下記の通り。
国立市民は、上原公子市政の継承を求め、石原慎太郎的地方行政に「NO」の意思表示をしたということだと思う。
関口博さんの当選を祝したい。
[当ブログの関連記事]
『注目! 国立(くにたち)市長選』 (2007年3月26日)
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-293.html
『注目! 国立(くにたち)市長選(2)』 (2006年4月14日)
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-312.html
なお、統一地方選全般および参院補選については、稿を改めたい。
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結果は下記の通り。
国立市長選
有権者 57,936人 投票率 57.77% 開票終了
関口 博 無新 14,707票 (45.0%)
嶋津 隆文 無新 13,701票 (41.9%)
山下 容子 無新 4,268票 (13.1%)
国立市民は、上原公子市政の継承を求め、石原慎太郎的地方行政に「NO」の意思表示をしたということだと思う。
関口博さんの当選を祝したい。
[当ブログの関連記事]
『注目! 国立(くにたち)市長選』 (2007年3月26日)
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-293.html
『注目! 国立(くにたち)市長選(2)』 (2006年4月14日)
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-312.html
なお、統一地方選全般および参院補選については、稿を改めたい。
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大地実さんから、表記集会の参加呼びかけがあったので紹介します。
趣旨に賛同します。私自身は参加できないと思いますが、できるだけ多くの方の参加をお願いします。
以下、大地実さんのメッセージの転記です。
* * *
首題の件の集会4月27日に開催する事になりました。
ぜひ、ブロガーのみなさんにも同集会への参加を呼びかけていただけましたら、幸いです。
極悪犯罪を防止するために、恥知らずで悪逆非道なる右翼のテロ事件の背後関係の徹底的な追求を強く要求しよう!!!
「民主主義を封殺するあらゆる暴力を許すな!
長崎市長銃殺事件抗議 4・27集会」
日時:4月27日(金)午後6時30分開会(6時開場)
会場:総評会館2階203会議室
(東京メトロ千代田線新御茶ノ水駅、B3出口すぐ
丸の内線淡路町駅、都営地下鉄新宿線小川町駅から3?5分)
発言:呼びかけ人からの発言
参加費:500円
主催: 集会実行委員会
呼びかけ人:石坂啓(漫画家)、上原公子(国立市長)、内田雅敏(弁護士)、小倉利丸(ピープルズプラン研究所共同代表)、鎌田慧(ルポライター)、きくちゆみ(グローバルピースキャンペーン発起人)、斎藤貴男(ジャーナリスト)、佐高信(評論家)、高田健(許すな!憲法改悪・市民連絡会)、富山洋子(日本消費者連盟代表)、西川重則(平和遺族会全国連絡会代表)、福山真劫(平和フォーラム事務局長)、森田ユリ(エンパワメント・センター)
※呼びかけ人は、とりあえず連絡がとれた方々です。基本的には、昨年の加藤代議士実家放火事件に関する共同アピールの運動を継承しています。
連絡先
03?5289?8222(平和フォーラム)
03?3221?4668(許すな!憲法改悪市民連絡会)
090?2302?4908(白石)
FAX:03?5289?8223
共同アピール 伊藤一長長崎市長銃殺事件
民主主義を銃撃するあらゆるテロを許すな!
長崎市長が撃たれた。
17日午後7時50分ごろ、伊藤一長長崎市長は選挙遊説からの帰り、選挙カーを降り事務所に向かう途中だった。市長は背後から暴漢に2発の銃弾を受け病院に搬送された。医師たちの懸命の治療も虚しく翌18日未明、核廃絶をたたかい続けた伊藤市長は帰らぬ人となった。
私たちは核廃絶と平和運動の道半ばにして斃れた氏の無念を思う。心痛の極みにあるご家族には、おかけする言葉すらも今はない。氏のご冥福を心からお祈りする。
その場で逮捕された実行犯、城尾哲弥の凶行の動機は私怨とも報道されている。しかし市政にたいする不満であることにはまちがいはない。政治家が政治活動のさ中に、衆人環視の路上で命を奪われたのだ。民主主義の最大の行為である選挙を銃撃したこの蛮行に私たちは満腔の怒りをもって断言する。
民主主義を殺すな。
長崎市で市長が撃たれたのは、これで二度目となった。昨年は加藤紘一元自民党幹事長宅が右翼によって放火された。その前には朝日新聞の阪神支局が銃撃され記者が殺された。この国に民主主義を脅かすテロが横行している。これを憂慮しつつ座視してはならない。それは、民主主義を踏みにじろうとする者たちに手を貸す結果にしかならないからだ。
いまこそ精一杯の声をあげよう。
みなが一人ひとり勇気をもって声をあげ、抗議の嵐を巻き起こそう。
民主主義を封殺するあらゆるテロを許すな!
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趣旨に賛同します。私自身は参加できないと思いますが、できるだけ多くの方の参加をお願いします。
以下、大地実さんのメッセージの転記です。
* * *
首題の件の集会4月27日に開催する事になりました。
ぜひ、ブロガーのみなさんにも同集会への参加を呼びかけていただけましたら、幸いです。
極悪犯罪を防止するために、恥知らずで悪逆非道なる右翼のテロ事件の背後関係の徹底的な追求を強く要求しよう!!!
「民主主義を封殺するあらゆる暴力を許すな!
長崎市長銃殺事件抗議 4・27集会」
日時:4月27日(金)午後6時30分開会(6時開場)
会場:総評会館2階203会議室
(東京メトロ千代田線新御茶ノ水駅、B3出口すぐ
丸の内線淡路町駅、都営地下鉄新宿線小川町駅から3?5分)
発言:呼びかけ人からの発言
参加費:500円
主催: 集会実行委員会
呼びかけ人:石坂啓(漫画家)、上原公子(国立市長)、内田雅敏(弁護士)、小倉利丸(ピープルズプラン研究所共同代表)、鎌田慧(ルポライター)、きくちゆみ(グローバルピースキャンペーン発起人)、斎藤貴男(ジャーナリスト)、佐高信(評論家)、高田健(許すな!憲法改悪・市民連絡会)、富山洋子(日本消費者連盟代表)、西川重則(平和遺族会全国連絡会代表)、福山真劫(平和フォーラム事務局長)、森田ユリ(エンパワメント・センター)
※呼びかけ人は、とりあえず連絡がとれた方々です。基本的には、昨年の加藤代議士実家放火事件に関する共同アピールの運動を継承しています。
連絡先
03?5289?8222(平和フォーラム)
03?3221?4668(許すな!憲法改悪市民連絡会)
090?2302?4908(白石)
FAX:03?5289?8223
共同アピール 伊藤一長長崎市長銃殺事件
民主主義を銃撃するあらゆるテロを許すな!
長崎市長が撃たれた。
17日午後7時50分ごろ、伊藤一長長崎市長は選挙遊説からの帰り、選挙カーを降り事務所に向かう途中だった。市長は背後から暴漢に2発の銃弾を受け病院に搬送された。医師たちの懸命の治療も虚しく翌18日未明、核廃絶をたたかい続けた伊藤市長は帰らぬ人となった。
私たちは核廃絶と平和運動の道半ばにして斃れた氏の無念を思う。心痛の極みにあるご家族には、おかけする言葉すらも今はない。氏のご冥福を心からお祈りする。
その場で逮捕された実行犯、城尾哲弥の凶行の動機は私怨とも報道されている。しかし市政にたいする不満であることにはまちがいはない。政治家が政治活動のさ中に、衆人環視の路上で命を奪われたのだ。民主主義の最大の行為である選挙を銃撃したこの蛮行に私たちは満腔の怒りをもって断言する。
民主主義を殺すな。
長崎市で市長が撃たれたのは、これで二度目となった。昨年は加藤紘一元自民党幹事長宅が右翼によって放火された。その前には朝日新聞の阪神支局が銃撃され記者が殺された。この国に民主主義を脅かすテロが横行している。これを憂慮しつつ座視してはならない。それは、民主主義を踏みにじろうとする者たちに手を貸す結果にしかならないからだ。
いまこそ精一杯の声をあげよう。
みなが一人ひとり勇気をもって声をあげ、抗議の嵐を巻き起こそう。
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裏ブログ 「kojitakenの日記」 にも書いたが、昨日(4月20日)の記事 『長崎市長を射殺したテロの「真犯人」』 に、「きっこの日記」 からリンクを張っていただき、ブログのアクセス数が見たこともないような数字に達した。
私は、一昨年12月18日の「きっこの日記」に掲載された 「イーホームズ社長からのメール」 や、昨年2月8日に掲載された 「ある往復書簡」 を読んで感激し、それがブログを始める大きなきっかけになった人間だ。
特に、イーホームズの藤田東吾社長からのメールが載った日記を読み、イーホームズのホームページに「きっこの日記」へのリンクが張られているのを見て、「インターネットが社会を変える時代が来た。その歴史的な瞬間を目の当たりにしているのだ」、そう思ったものだ。
その「きっこの日記」からリンクを張っていただいたのはたいへん光栄であり、特に昨日の記事は、多くの読者に広く訴えたかった内容だったので、感激もひとしおだ。きっこさんおよび当ブログをご訪問いただいた読者の方々には深く感謝したい。
ところで、リンクを張られた記念すべきその記事に、一箇所リンクの抜けがあった。既に訂正しておいたが、その時には既に数千件のアクセスを受けたあとだったので、以下に改めて記しておく。
記事中に、
『下記URLのリンク先を見ていただければわかるが、石原慎太郎は日本会議の中央役員に名を連ねているし、安倍晋三は「日本会議国会議員懇談会」の副会長を務めている。安倍内閣は、「日本会議内閣」といえるとよく指摘される。』
という記述があるが、その直後に、下記のリンクを貼り忘れていた。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%CB%DC%B2%F1%B5%C4
(「はてなダイアリー」より キーワード「日本会議」)
せっかく多くのアクセスをいただいた記事で、こんなチョンボをやってしまうとは赤面の至りだ。
さて、今日はついでにいくつかお知らせをしておきたいと思う。
当ブログの最初の記事は、昨年4月9日の日付になっているが、ブログ開設日は同4月16日、最初の記事を書き上げたのは翌17日であり、先日開設一周年を迎えた。
コメントやトラックバックに関しては、昨年9月に一時荒らしを受けた頃を除いて、長らく承認不要で受け付けていたのだが、東京都知事選で反石原慎太郎キャンペーンを張った頃から、再び荒らしを受けるようになったので、現在は再び承認制にしている。また、「博士の独り言」に見習ったという 「カナダde日本語」 に追随して、未承認のコメントやトラックバックについて「承認待ち」の表示を行わないことにした。その理由はあえて述べない(笑)。
また、いただいたトラックバックに関しては、できるだけお返しするようにはしているが、トラックバックは受け付けられずにはねられることや文字化けすることがしばしばある。その理由はよくわからない。トラックバックには相性があるようで、相性の悪いブログサービスにはなかなかトラックバックが届かないことが多い。FC2は特にamebloと相性が悪いようである。もっとも、これまでずっと相性の良かったseesaaからの当ブログへのトラックバックが、このところ不調のようだ(こちらからは送れる)が、その理由も不明だ。ただし、私の経験では、トラックバックははねられることが多いが、コメントがはねられることは滅多にない。
そのコメントについてだが、いただいたコメントに対して返答できないことが多く、ご迷惑をおかけしている。ココロさんやあずーるさんからは、ブログ開設一周年のお祝いの言葉をいただきながら返答できずにいたが、遅ればせながらお礼を申し上げる。
今後も、コメントやトラックバックへの反応の悪い、無愛想なブログであり続ける可能性が高いと思うが(笑)、どうかご容赦いただき、今後ともご愛顧のほどよろしくお願い申し上げる次第だ。
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私は、一昨年12月18日の「きっこの日記」に掲載された 「イーホームズ社長からのメール」 や、昨年2月8日に掲載された 「ある往復書簡」 を読んで感激し、それがブログを始める大きなきっかけになった人間だ。
特に、イーホームズの藤田東吾社長からのメールが載った日記を読み、イーホームズのホームページに「きっこの日記」へのリンクが張られているのを見て、「インターネットが社会を変える時代が来た。その歴史的な瞬間を目の当たりにしているのだ」、そう思ったものだ。
その「きっこの日記」からリンクを張っていただいたのはたいへん光栄であり、特に昨日の記事は、多くの読者に広く訴えたかった内容だったので、感激もひとしおだ。きっこさんおよび当ブログをご訪問いただいた読者の方々には深く感謝したい。
ところで、リンクを張られた記念すべきその記事に、一箇所リンクの抜けがあった。既に訂正しておいたが、その時には既に数千件のアクセスを受けたあとだったので、以下に改めて記しておく。
記事中に、
『下記URLのリンク先を見ていただければわかるが、石原慎太郎は日本会議の中央役員に名を連ねているし、安倍晋三は「日本会議国会議員懇談会」の副会長を務めている。安倍内閣は、「日本会議内閣」といえるとよく指摘される。』
という記述があるが、その直後に、下記のリンクを貼り忘れていた。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%CB%DC%B2%F1%B5%C4
(「はてなダイアリー」より キーワード「日本会議」)
せっかく多くのアクセスをいただいた記事で、こんなチョンボをやってしまうとは赤面の至りだ。
さて、今日はついでにいくつかお知らせをしておきたいと思う。
当ブログの最初の記事は、昨年4月9日の日付になっているが、ブログ開設日は同4月16日、最初の記事を書き上げたのは翌17日であり、先日開設一周年を迎えた。
コメントやトラックバックに関しては、昨年9月に一時荒らしを受けた頃を除いて、長らく承認不要で受け付けていたのだが、東京都知事選で反石原慎太郎キャンペーンを張った頃から、再び荒らしを受けるようになったので、現在は再び承認制にしている。また、「博士の独り言」に見習ったという 「カナダde日本語」 に追随して、未承認のコメントやトラックバックについて「承認待ち」の表示を行わないことにした。その理由はあえて述べない(笑)。
また、いただいたトラックバックに関しては、できるだけお返しするようにはしているが、トラックバックは受け付けられずにはねられることや文字化けすることがしばしばある。その理由はよくわからない。トラックバックには相性があるようで、相性の悪いブログサービスにはなかなかトラックバックが届かないことが多い。FC2は特にamebloと相性が悪いようである。もっとも、これまでずっと相性の良かったseesaaからの当ブログへのトラックバックが、このところ不調のようだ(こちらからは送れる)が、その理由も不明だ。ただし、私の経験では、トラックバックははねられることが多いが、コメントがはねられることは滅多にない。
そのコメントについてだが、いただいたコメントに対して返答できないことが多く、ご迷惑をおかけしている。ココロさんやあずーるさんからは、ブログ開設一周年のお祝いの言葉をいただきながら返答できずにいたが、遅ればせながらお礼を申し上げる。
今後も、コメントやトラックバックへの反応の悪い、無愛想なブログであり続ける可能性が高いと思うが(笑)、どうかご容赦いただき、今後ともご愛顧のほどよろしくお願い申し上げる次第だ。
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17日に起きた暴力団員による伊藤一長(いとう・いっちょう)長崎市長射殺事件の謎は、深まる一方だ。
当初からずっと、マスコミは「犯人(山口組系水心会会長代行・城尾哲弥)の個人的恨みによる犯行」だとしている。
たとえば、下記朝日新聞の記事がその例だ。
http://www.asahi.com/special/070417a/SEB200704180035.html
(リンクが切れている場合は、下記まで)
この記事には、『県警は、動機に暴力団の組織的な背景はなく、同容疑者が市の対応に個人的な恨みを募らせて市長を狙ったとの見方を強めている。』 と書かれている。
しかし、上記朝日の記事より新しい、4月20日付の四国新聞によると、『城尾容疑者と市のトラブルは市長に報告させておらず、市幹部や市長の親族らは「(市長は容疑者と)面識はなく、個人的な恨みを持たれるはずはない」と証言している。』とのことだ。報道初期の段階で、マスコミがミスリードしたのではないかと、私は疑っている。
時事通信は、城尾容疑者と30年来のつき合いという松尾千秋弁護士の談話を報じている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070418-00000079-jij-soci
(リンクが切れている場合は下記まで)
ところが、この松尾という弁護士は、「日本会議」の長崎副会長で、「新しい歴史教科書をつくる会」の長崎県支部長なのだ。「日本会議」とは、加藤紘一代議士(自民党)の定義によれば、「日本最大規模の保守主義・民族主義系の政治・言論団体」(『テロルの真犯人』 169頁)とのことで、ひらたくいえば日本最大の右翼言論団体である。
下記URLのリンク先を見ていただければわかるが、石原慎太郎は日本会議の中央役員に名を連ねているし、安倍晋三は「日本会議国会議員懇談会」の副会長を務めている。安倍内閣は、「日本会議内閣」といえるとよく指摘される。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%CB%DC%B2%F1%B5%C4
こう見てくると、最初に引用した朝日新聞が書いた「組織的背景はなく」というのが信じられなくなってくる。二番目に引用した四国新聞の記事の見出しは、「市長射殺に共犯者か」となっており、日本会議の関与はともかくとしても、かなりの程度、暴力団が組織的にかかわった犯行だったのではないかという疑いが濃厚だ。
ところで、『カナダde日本語』 経由で知ったのだが、犯人が所属していた暴力団・山口組系水心会は、ナント安倍晋三の非公式後援会として一部では有名な 「安晋会」 と関係があるのではないかとのことだ。これは、山岡俊介氏の「アクセス・ジャーナル」(4月19日)発の情報とのことで、山岡氏は、「週刊ポスト」 4月13日号の記事 『安倍首相秘書を襲った「右翼糾弾」に「複雑骨折」の暗部』 を元に取材し、「水心会」の名を記事中で挙げているのだそうだが、このサイトは有料であり、私は登録していないのでそれ以上の情報はわからない。「週刊ポスト」の現物は持っているが、同誌の記事中には「水心会」の名前は出てこない。
いくらなんでも、安倍晋三自身が長崎市長射殺事件に絡んでいたとまでは私も思わないが、伊藤市長を死に至らしめたものは何かということに関して、編集者・原田奈翁雄(はらだ・なおお)さんの評論文が 「四国新聞」(4月20日付) に掲載されているので、抜粋して紹介する。原田さんは1927年生まれ、筑摩書房で「展望」の編集長を務め、1980年には径書房を創業、95年に退職した。1989年には、「長崎市長への7300通の手紙」 を出版した。
加藤紘一は、テロルの真犯人は「根無し草的に漂う現代人の心の隙間にこそ潜んでいる」と書いたが(『テロルの真犯人』 238頁)、そこまでしか書けないあたりが、自民党の政治家である加藤の限界だろう。
私ならこう書く。テロルの真犯人は、安倍晋三であり、小泉純一郎であり、石原慎太郎である。そして、彼らを支持する国民は、テロを支援しているも同然だ。むろん、彼らを打倒することのできない反対勢力(私も含む)にも重大な責任があると思う。
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当初からずっと、マスコミは「犯人(山口組系水心会会長代行・城尾哲弥)の個人的恨みによる犯行」だとしている。
たとえば、下記朝日新聞の記事がその例だ。
http://www.asahi.com/special/070417a/SEB200704180035.html
(リンクが切れている場合は、下記まで)
この記事には、『県警は、動機に暴力団の組織的な背景はなく、同容疑者が市の対応に個人的な恨みを募らせて市長を狙ったとの見方を強めている。』 と書かれている。
しかし、上記朝日の記事より新しい、4月20日付の四国新聞によると、『城尾容疑者と市のトラブルは市長に報告させておらず、市幹部や市長の親族らは「(市長は容疑者と)面識はなく、個人的な恨みを持たれるはずはない」と証言している。』とのことだ。報道初期の段階で、マスコミがミスリードしたのではないかと、私は疑っている。
時事通信は、城尾容疑者と30年来のつき合いという松尾千秋弁護士の談話を報じている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070418-00000079-jij-soci
(リンクが切れている場合は下記まで)
ところが、この松尾という弁護士は、「日本会議」の長崎副会長で、「新しい歴史教科書をつくる会」の長崎県支部長なのだ。「日本会議」とは、加藤紘一代議士(自民党)の定義によれば、「日本最大規模の保守主義・民族主義系の政治・言論団体」(『テロルの真犯人』 169頁)とのことで、ひらたくいえば日本最大の右翼言論団体である。
下記URLのリンク先を見ていただければわかるが、石原慎太郎は日本会議の中央役員に名を連ねているし、安倍晋三は「日本会議国会議員懇談会」の副会長を務めている。安倍内閣は、「日本会議内閣」といえるとよく指摘される。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%CB%DC%B2%F1%B5%C4
こう見てくると、最初に引用した朝日新聞が書いた「組織的背景はなく」というのが信じられなくなってくる。二番目に引用した四国新聞の記事の見出しは、「市長射殺に共犯者か」となっており、日本会議の関与はともかくとしても、かなりの程度、暴力団が組織的にかかわった犯行だったのではないかという疑いが濃厚だ。
ところで、『カナダde日本語』 経由で知ったのだが、犯人が所属していた暴力団・山口組系水心会は、ナント安倍晋三の非公式後援会として一部では有名な 「安晋会」 と関係があるのではないかとのことだ。これは、山岡俊介氏の「アクセス・ジャーナル」(4月19日)発の情報とのことで、山岡氏は、「週刊ポスト」 4月13日号の記事 『安倍首相秘書を襲った「右翼糾弾」に「複雑骨折」の暗部』 を元に取材し、「水心会」の名を記事中で挙げているのだそうだが、このサイトは有料であり、私は登録していないのでそれ以上の情報はわからない。「週刊ポスト」の現物は持っているが、同誌の記事中には「水心会」の名前は出てこない。
いくらなんでも、安倍晋三自身が長崎市長射殺事件に絡んでいたとまでは私も思わないが、伊藤市長を死に至らしめたものは何かということに関して、編集者・原田奈翁雄(はらだ・なおお)さんの評論文が 「四国新聞」(4月20日付) に掲載されているので、抜粋して紹介する。原田さんは1927年生まれ、筑摩書房で「展望」の編集長を務め、1980年には径書房を創業、95年に退職した。1989年には、「長崎市長への7300通の手紙」 を出版した。
長崎市長射殺事件の意味 憲法破り続けた結果 言論死守へ不断の対決を (編集者 原田奈翁雄)
(前略) 90年1月、本島市長は右翼の銃撃を受けて重傷を負った。
事件は大きな衝撃だった。なんとか一命を、と祈った。だが、言論の自由とテロはせめぎ合いである。言論を守るためには、暴力と不断の対決を続けていくしかない。
それから17年、いくつものテロが重なり、事態はさらに悪化しているといえる。それは、この間、日本国憲法第九条を立法、行政、司法が破り続けてきた事実と並行している。
被爆の町の首長に対する度重なるテロ。私たちはどこかでいまだに暴力の効用を信じ、認めているのではないだろうか。米国は9・11テロに対して最大の暴力である戦争をもって応え、当時の日本の小泉首相は進んでそれを支持、自衛隊の派遣にまで至ったのである。
戦争を容認する社会は暴力を容認している。そして、戦争を発動し得る者は政治権力以外には決してない。世界中の政府が交戦権を持つ限り、この地上からテロリズムを絶つことはできない。憲法九条だけが軍備の保有、政府の交戦権を認めず、戦争根絶の具体的な道を明確に示している。
(中略)
核廃絶を強く求め続けた伊藤一長市長の良識と勇気に深い敬意と共感を抱いてきた私たちは、その死を心から悼みつつ、彼の、そして長崎、広島をはじめ、すべての戦争犠牲者たちの遺志を何としてでも実現する道を一歩一歩、歩もうとしているのである。あなたにも、ぜひともに歩んでいただきたい、と切望する。
(2007年4月20日付「四国新聞」より)
加藤紘一は、テロルの真犯人は「根無し草的に漂う現代人の心の隙間にこそ潜んでいる」と書いたが(『テロルの真犯人』 238頁)、そこまでしか書けないあたりが、自民党の政治家である加藤の限界だろう。
私ならこう書く。テロルの真犯人は、安倍晋三であり、小泉純一郎であり、石原慎太郎である。そして、彼らを支持する国民は、テロを支援しているも同然だ。むろん、彼らを打倒することのできない反対勢力(私も含む)にも重大な責任があると思う。
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これは、断じて私怨による犯行などではない。
今回の伊藤一長(いとう・いっちょう)長崎市長へのテロのニュースに接した時、30歳前後以上の人であれば誰しも、1990年1月に起きた本島等長崎市長(当時)に対する銃撃事件を想起したはずだ。
その本島さんは、もともとは自民党の県連幹部も務めた保守政治家であり、昭和天皇の戦争責任に言及する以前には、他の多くの政治家たちと同様、右翼や暴力団とのつき合いもあったとされている。しかし、長崎市長という立場や、クリスチャンとしての自らの信念が、あの13文字、「天皇に戦争責任はあると思う」を言わせたのだと思う。この一言が、当時60代後半の本島さんの人生を変えた。本島さんは、連日の右翼の街宣による激しい攻撃を受けても、自らの言葉を撤回することはなかった。そして、右翼の攻勢が弱まったかに見えた頃、凶弾を受けたのだ。
伊藤一長さんもまた元はといえば、「敵」の立場に回ってしまった本島さんを倒すために、自民党が擁立した政治家だった。しかし、長崎市長の職責は、そんな保守政治家にも「非核」や「平和」を訴えさせるようなものなのだろうと思う。
5年前に「戦術核の保有」はおろか「使用」まで憲法上問題ないとほざいた現首相・安倍晋三と伊藤さんでは、そのスタンスはかけ離れているどころか、真っ向から対立していると言っても過言ではあるまい。
既に多くの方が指摘されているように、犯人が犯行の動機を私怨によるものということを示そうとするかのような文書をテレビ朝日に送りつけたりしているのは、いかにもわざとらしい。今回の事件は、5年前にやはりテロに倒れた石井紘基さん(民主党代議士)のケースも連想させる。多くの方と同様、私も「私怨による犯行」というのは偽装だと直感した。犯人自身に私怨があったにしても、背後で犯人を操った者たちがいる。証拠を示すことなどもちろんできないが、この直感に間違いはない、そう書けと私の内心が命じているので、そのままここにそう書き記す。
これは、言論の自由に対する重大な挑戦なのだ。
安倍晋三は、予想通り事件の翌日、伊藤さんが死亡したあとになってようやく、「選挙期間中の凶行は民主主義への挑戦で断じて許すわけにはいかない」とコメントした。しかし、今回は新聞報道でも事故当日の安倍発言が批判されている。たとえば、共同通信の配信と思われる「四国新聞」の記事は、
『首相は日ごろ、口ぐせのように「自由、民主主義、基本的人権」 「日本人の生命と財産を守る」 と語っているが、重大事件を前にして、的確なタイミングでメッセージを発することはできなかった』 と指摘している。
記事はさらに以下のように続く。
ナント、重大事件に対する「権力の頂点にいる者」のコメントとしてはあまりにお寒い内容に不満を感じた記者団が、わざわざ安倍に追加コメントを求めた、つまり挽回のチャンスを与えてやったのに、安倍はみすみすその機を逃した上、翌日になって逆切れしたのである。
安倍の頭が悪いことは重々承知のつもりだったが、ここまでひどいとは、開いた口がふさがらない。
四国新聞には、作家の保阪正康氏へのインタビューも出ている。かなり長いその記事の末尾の部分を引用して、今日の記事の結びとしたい。
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今回の伊藤一長(いとう・いっちょう)長崎市長へのテロのニュースに接した時、30歳前後以上の人であれば誰しも、1990年1月に起きた本島等長崎市長(当時)に対する銃撃事件を想起したはずだ。
その本島さんは、もともとは自民党の県連幹部も務めた保守政治家であり、昭和天皇の戦争責任に言及する以前には、他の多くの政治家たちと同様、右翼や暴力団とのつき合いもあったとされている。しかし、長崎市長という立場や、クリスチャンとしての自らの信念が、あの13文字、「天皇に戦争責任はあると思う」を言わせたのだと思う。この一言が、当時60代後半の本島さんの人生を変えた。本島さんは、連日の右翼の街宣による激しい攻撃を受けても、自らの言葉を撤回することはなかった。そして、右翼の攻勢が弱まったかに見えた頃、凶弾を受けたのだ。
伊藤一長さんもまた元はといえば、「敵」の立場に回ってしまった本島さんを倒すために、自民党が擁立した政治家だった。しかし、長崎市長の職責は、そんな保守政治家にも「非核」や「平和」を訴えさせるようなものなのだろうと思う。
5年前に「戦術核の保有」はおろか「使用」まで憲法上問題ないとほざいた現首相・安倍晋三と伊藤さんでは、そのスタンスはかけ離れているどころか、真っ向から対立していると言っても過言ではあるまい。
既に多くの方が指摘されているように、犯人が犯行の動機を私怨によるものということを示そうとするかのような文書をテレビ朝日に送りつけたりしているのは、いかにもわざとらしい。今回の事件は、5年前にやはりテロに倒れた石井紘基さん(民主党代議士)のケースも連想させる。多くの方と同様、私も「私怨による犯行」というのは偽装だと直感した。犯人自身に私怨があったにしても、背後で犯人を操った者たちがいる。証拠を示すことなどもちろんできないが、この直感に間違いはない、そう書けと私の内心が命じているので、そのままここにそう書き記す。
これは、言論の自由に対する重大な挑戦なのだ。
安倍晋三は、予想通り事件の翌日、伊藤さんが死亡したあとになってようやく、「選挙期間中の凶行は民主主義への挑戦で断じて許すわけにはいかない」とコメントした。しかし、今回は新聞報道でも事故当日の安倍発言が批判されている。たとえば、共同通信の配信と思われる「四国新聞」の記事は、
『首相は日ごろ、口ぐせのように「自由、民主主義、基本的人権」 「日本人の生命と財産を守る」 と語っているが、重大事件を前にして、的確なタイミングでメッセージを発することはできなかった』 と指摘している。
記事はさらに以下のように続く。
批判に対して首相は同日(18日)夜、記者団に 「まずは真相を究明することが私は正しいと思う」 と不快感を示し、「こういうことでお互い非難するのはやめた方がいい」 と強調した。
首相は事件発生から約1時間後の17日午後8時50分ごろ内閣記者の要請を受けてコメントを発表。その後、事件の詳しい状況や市長が重篤であることなどが判明したのを受け、記者会側はさらに追加コメントを求めたが、首相側は対応しなかった。
(四国新聞 2007年4月19日付紙面より)
ナント、重大事件に対する「権力の頂点にいる者」のコメントとしてはあまりにお寒い内容に不満を感じた記者団が、わざわざ安倍に追加コメントを求めた、つまり挽回のチャンスを与えてやったのに、安倍はみすみすその機を逃した上、翌日になって逆切れしたのである。
安倍の頭が悪いことは重々承知のつもりだったが、ここまでひどいとは、開いた口がふさがらない。
四国新聞には、作家の保阪正康氏へのインタビューも出ている。かなり長いその記事の末尾の部分を引用して、今日の記事の結びとしたい。
今後、憲法や防衛問題など、国論を二分するような政治課題が出てくることが予想される。その際に、テロ行為が国論の動向に影響を与えることも考えられる。
安倍晋三首相はよく、「戦後レジーム」を口にするが、それは本来は、戦前のファシズムの負の遺産を清算し、それを教訓にして過去を克服するものでなくてはならないはずだ。
しかし、首相が主張しているのは 「戦前レジーム」 への回帰のように聞こえる。それでは、戦前の暴力を総括し、乗り越えることはできないのではないか。
事件の背景には、テロを許す時代の風潮が少しずつ広がっている気がしてならない。昭和前期という時代は、テロと戦争がない時はないというプロセスだった。そして、それは、ある日突然そうなったわけではない。暴力が積み重ねられ、言論が封殺された。テロなどの一つ一つの渦がそのうちに一つの大きな歴史の流れをつくっていった。
いま、私たちに必要なのは、一つ一つの渦をよく注意して観察することだと思う。
(四国新聞 2007年4月19日付掲載の「保阪正康氏インタビュー」より)
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17年前の悪夢を思い出した人も多いだろう。
昭和天皇が死の床にあった1988年(昭和63年)12月7日、「天皇に戦争責任はあると思う」と発言した本島等長崎市長(当時)は、それから1年あまり経った1990年(平成2年)1月、右翼の凶弾を浴びた。
当ブログでは、昨年11月25日の記事 『「言論の自由」その1?本島等さんの勇気』 を皮切りに、何度も本島さんのことをとりあげ、それをきっかけに「言論の自由」シリーズの記事を連載したこともある。
17年前の本島さんは一命を取りとめたが、昨日(4月17日)、長崎市内で山口組系暴力団員に銃撃された伊藤一長(いとう・いっちょう)市長(61)は、18日午前2時28分死去した。4選を目指す選挙期間中に起きた異常な事件だ。少なくとも私は前例を知らないし、社民党の福島瑞穂党首も「前代未聞だ」と言っている。
政治家へのテロというと、2002年には民主党の石井紘基議員がやはり暴力団員に刺殺された事件や、最近では加藤紘一議員の実家が放火され全焼した事件があった。
その加藤代議士は、さっそくこの件についてホームページでメッセージを発表している。
http://www.katokoichi.org/
以下引用する。
日付や文章末尾の記述からわかるように、伊藤市長が銃撃を受けて間もない時間に発表されたメッセージだ。
一方、安倍晋三首相のこの事件を受けての最初の感想は、「捜査当局において厳正に捜査が行われ、真相が究明されることを望む」というものだったそうだ。伊藤市長が亡くなった今日となっては、いくら安倍でももっとまともなコメントを発するものと思うが、普通ならまず口をついて出るはずの「法治国家ではあってはならないこと」 「言論の自由への挑戦で、断じて許されないこと」 などの言葉が自然に出てこないあたりが、いかにも安倍らしい。
安倍は、加藤紘一氏の実家が放火された時は、小泉純一郎内閣の官房長官だったが、コイズミともどもなかなかメッセージを出さなかった。
このことについては、昨年12月3日の当ブログの記事 『小泉純一郎と安倍晋三が発した言論の自由への「負のメッセージ」』でも取り上げたことがある。この記事に掲載した加藤紘一氏のメッセージを以下に再掲する。
どんなに控えめな言い方をしたって、安倍晋三は「テロに鈍感な政治家」だと言わざるを得ないだろう。
繰り返し指摘されているように、安倍晋三は、暴力団との黒いつながりの噂が絶えない男だ。黒い人脈も祖父(岸信介)や父(安倍晋太郎)から「世襲」したのかもしれない。安倍の非公式後援会「安晋会」の理事だったエイチ・エス証券の野口英昭副社長が、ライブドア事件に絡んで沖縄で謎の死を遂げ、それが「自殺」として片づけられてしまったことは記憶に新しい。
東京都知事選で三選された石原慎太郎も、「テロに鈍感」どころか、テロを積極的に肯定するような発言をしたことがある。石原は、2003年に田中均・外務審議官(当時)の自宅に爆発物が仕掛けられた事件について、「当たり前の話だ」と言い放ったのだ。
安倍を国政の長に、そして石原を都政の長にいただくような社会だから、こんな異常な事件が起きるのだろうと思う。
最後に、朝日新聞記事に掲載された伊藤一長さんの市長時代の略歴を紹介したい。
http://www.asahi.com/national/update/0418/SEB200704180001.html
伊藤市長のご冥福を、心からお祈り申し上げる。
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昭和天皇が死の床にあった1988年(昭和63年)12月7日、「天皇に戦争責任はあると思う」と発言した本島等長崎市長(当時)は、それから1年あまり経った1990年(平成2年)1月、右翼の凶弾を浴びた。
当ブログでは、昨年11月25日の記事 『「言論の自由」その1?本島等さんの勇気』 を皮切りに、何度も本島さんのことをとりあげ、それをきっかけに「言論の自由」シリーズの記事を連載したこともある。
17年前の本島さんは一命を取りとめたが、昨日(4月17日)、長崎市内で山口組系暴力団員に銃撃された伊藤一長(いとう・いっちょう)市長(61)は、18日午前2時28分死去した。4選を目指す選挙期間中に起きた異常な事件だ。少なくとも私は前例を知らないし、社民党の福島瑞穂党首も「前代未聞だ」と言っている。
政治家へのテロというと、2002年には民主党の石井紘基議員がやはり暴力団員に刺殺された事件や、最近では加藤紘一議員の実家が放火され全焼した事件があった。
その加藤代議士は、さっそくこの件についてホームページでメッセージを発表している。
http://www.katokoichi.org/
以下引用する。
長崎市長銃撃について 平成19年4月17日
今日(平成19年4月17日)、午後8時前、長崎市長の伊藤一長さんが、背後から拳銃で撃たれました。
深刻な話です。どういう経緯かはまだわかりませんが、政治家が政治活動中(選挙活動)に後ろから問答無用で撃たれるということは、絶対にあってはならない許されないことです。
暗い事件です。
長崎市長が撃たれたと聞くと、平成2年に当事の本島等市長が銃撃されたことを想起し、政治テロとの思いがよぎりますが、そうかもしれないし、別の要因かもしれません。
そこは、冷静に見ないといけないと思います。
ただ、考え方の違う者に対しすぐ暴力を振るうことに対する怒りを、社会全体で共有しなければなりません。そうでないと、こういう事件が続発するでしょう。政治家や言論人が、言論活動を控えるようになってはなりません。しっかり発言できる社会を取り戻さなければならないのです。
この事件をどう捉えるか、国民が、メディアが、政治家が問われているのだと思います。
伊藤市長の一時も早い回復を、心からお祈りしております。
衆議院議員 加藤 紘一
日付や文章末尾の記述からわかるように、伊藤市長が銃撃を受けて間もない時間に発表されたメッセージだ。
一方、安倍晋三首相のこの事件を受けての最初の感想は、「捜査当局において厳正に捜査が行われ、真相が究明されることを望む」というものだったそうだ。伊藤市長が亡くなった今日となっては、いくら安倍でももっとまともなコメントを発するものと思うが、普通ならまず口をついて出るはずの「法治国家ではあってはならないこと」 「言論の自由への挑戦で、断じて許されないこと」 などの言葉が自然に出てこないあたりが、いかにも安倍らしい。
安倍は、加藤紘一氏の実家が放火された時は、小泉純一郎内閣の官房長官だったが、コイズミともどもなかなかメッセージを出さなかった。
このことについては、昨年12月3日の当ブログの記事 『小泉純一郎と安倍晋三が発した言論の自由への「負のメッセージ」』でも取り上げたことがある。この記事に掲載した加藤紘一氏のメッセージを以下に再掲する。
放火事件当時の小泉首相、安倍官房長官のテロ行為に対する反応が遅かったのではないかとよく問われることがあります。実際、私にもなぜだったのかはわからない。けれどテロに対して、政府が一定の「沈黙」を置いたことである種の負のメッセージが広がったようにも思います。
あの事件以降、テレビや新聞などの言論の場で積極的な発言をする人が少なくなったような気がします。実は、いま政治家だけではなく、評論家やジャーナリストのもとに脅迫の手紙が届くようになっているそうです。
(月刊「現代」 2007年1月号掲載 加藤紘一「反言論テロのシンボルとしての覚悟」より)
どんなに控えめな言い方をしたって、安倍晋三は「テロに鈍感な政治家」だと言わざるを得ないだろう。
繰り返し指摘されているように、安倍晋三は、暴力団との黒いつながりの噂が絶えない男だ。黒い人脈も祖父(岸信介)や父(安倍晋太郎)から「世襲」したのかもしれない。安倍の非公式後援会「安晋会」の理事だったエイチ・エス証券の野口英昭副社長が、ライブドア事件に絡んで沖縄で謎の死を遂げ、それが「自殺」として片づけられてしまったことは記憶に新しい。
東京都知事選で三選された石原慎太郎も、「テロに鈍感」どころか、テロを積極的に肯定するような発言をしたことがある。石原は、2003年に田中均・外務審議官(当時)の自宅に爆発物が仕掛けられた事件について、「当たり前の話だ」と言い放ったのだ。
安倍を国政の長に、そして石原を都政の長にいただくような社会だから、こんな異常な事件が起きるのだろうと思う。
最後に、朝日新聞記事に掲載された伊藤一長さんの市長時代の略歴を紹介したい。
http://www.asahi.com/national/update/0418/SEB200704180001.html
伊藤市長は、同市初の戦後生まれの市長。原爆投下の2週間後に疎開先の山口県で生まれた。長崎市議、県議を経て、95年に本島等氏を破って初当選した。
就任後は、被爆地の市長として国際会議などでも発言してきた。当選した年の11月、オランダ・ハーグの国際司法裁判所での証言で、広島市長とともに「核兵器の使用は国際法に違反していることは明らか」と陳述。「違反とまでは言えない」との立場の外務省からは、文言をめぐって直前まで働きかけが続いたが、曲折の末、「違法」を明言した。
02年8月には「原爆の日」の「平和宣言」で、同時多発テロ後の米国の核政策を「国際社会の核兵器廃絶への努力に逆行している。こうした一連の独断的な行動を断じて許すことはできない」と述べ、初めて米国を名指しで批判した。
05年5月、米ニューヨークの国連本部で開かれた核不拡散条約(NPT)再検討会議の本会議場で発言。長崎の原爆で黒こげになった少年の写真を掲げ、「核兵器と人類は共存できない」と訴えた。
今年3月、前年に続いて被爆地・長崎の反対の声を押し切り、米海軍のイージス艦が長崎港に入港。「核搭載の疑惑もある軍艦なので、残念の一言に尽きる」と語った。
市役所内の裏金問題で自らの減給処分を決め、4月の市長選へ出馬を表明。不正に終止符を打つ構えを示した。
(asahi.com 2007年04月18日 03時48分)
伊藤市長のご冥福を、心からお祈り申し上げる。
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長崎市長選の選挙戦のさなか、4選を目指して立候補している現市長が銃撃されるというとんでもない事件が起きた。この件に象徴される民主主義の危機については、明日以降改めて論じることにしたい。
今日は、昨日の記事 に引き続いて、読売新聞が報道した731部隊元隊員の体験談の記事に関して、当ブログが右派の人気ブログ「博士の独り言」を非難したことが、JanJanの記事 に取り上げられてネットで話題になった件の余談を書いておきたい。
この件に関しては、『安倍を「the End!」にしよう!』を合言葉にした 「AbEndキャンペーン」 の呼びかけ人、美爾依さんのブログ 『カナダde日本語』 からも当ブログへの応援の記事のTBをいただいているが、他にも、先日もご紹介した 『木走日記』 、それに私の裏ブログ 『kojitakenの日記』 にトラックバックをいただいた 『解決不能』 にも取り上げられている。後者の記事や、そこからさらにリンクを張られている 『ゴミウヨク焼却党本部』 の記事にいたっては爆笑ものだ。
とはいえ、私が批判した「博士の独り言」の当該記事を見直してみると、あたかも読売新聞が誤記をしていたかのような記述は訂正されていた。だから、これ以上の非難は止めておく。この一件が、読売新聞の記事が検証されるきっかけになれば幸いである。
なお、当ブログや 『kojitakenの日記』 に寄せられたネットウヨたちのコメントは、一部は残しておき、一部は削除したが、削除をするかしないかにはさしたる基準はなく、きまぐれで決めた。なにしろ、「きまぐれな日々」の管理人だから(笑)。
それにしても、『解決不能』 に引用されている2ちゃんねるの書き込みに書いてあるのだが、「博士の独り言」がブログランキングで一時 「きっこのブログ」 を追い抜くほどの人気を誇るブログだとは全く知らなかった。私は普段、主義主張の全く異なるブログにはほとんど目を通さないからである。だから、「人気ブログへの妬みはわかるけど」などとネットウヨに言われても「はあ?」って感じなのだ。
でもまあ、「博士の独り言」が、誤りを「なかったこと」にはせず、訂正した形で残したことには一定の評価はしたい。少なくとも「ババァ発言」を「学者が言ったこと」だとして言い逃れをしようとする石原慎太郎と比較したら、よっぽどマシだと思う今日この頃なのだ(笑)。
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今日は、昨日の記事 に引き続いて、読売新聞が報道した731部隊元隊員の体験談の記事に関して、当ブログが右派の人気ブログ「博士の独り言」を非難したことが、JanJanの記事 に取り上げられてネットで話題になった件の余談を書いておきたい。
この件に関しては、『安倍を「the End!」にしよう!』を合言葉にした 「AbEndキャンペーン」 の呼びかけ人、美爾依さんのブログ 『カナダde日本語』 からも当ブログへの応援の記事のTBをいただいているが、他にも、先日もご紹介した 『木走日記』 、それに私の裏ブログ 『kojitakenの日記』 にトラックバックをいただいた 『解決不能』 にも取り上げられている。後者の記事や、そこからさらにリンクを張られている 『ゴミウヨク焼却党本部』 の記事にいたっては爆笑ものだ。
とはいえ、私が批判した「博士の独り言」の当該記事を見直してみると、あたかも読売新聞が誤記をしていたかのような記述は訂正されていた。だから、これ以上の非難は止めておく。この一件が、読売新聞の記事が検証されるきっかけになれば幸いである。
なお、当ブログや 『kojitakenの日記』 に寄せられたネットウヨたちのコメントは、一部は残しておき、一部は削除したが、削除をするかしないかにはさしたる基準はなく、きまぐれで決めた。なにしろ、「きまぐれな日々」の管理人だから(笑)。
それにしても、『解決不能』 に引用されている2ちゃんねるの書き込みに書いてあるのだが、「博士の独り言」がブログランキングで一時 「きっこのブログ」 を追い抜くほどの人気を誇るブログだとは全く知らなかった。私は普段、主義主張の全く異なるブログにはほとんど目を通さないからである。だから、「人気ブログへの妬みはわかるけど」などとネットウヨに言われても「はあ?」って感じなのだ。
でもまあ、「博士の独り言」が、誤りを「なかったこと」にはせず、訂正した形で残したことには一定の評価はしたい。少なくとも「ババァ発言」を「学者が言ったこと」だとして言い逃れをしようとする石原慎太郎と比較したら、よっぽどマシだと思う今日この頃なのだ(笑)。
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今日(4月16日)は、当ブログの開設1周年記念日なので、それを書いてお茶を濁すつもりで、昨日のうちに記事を書き上げていたのだが、そうもいかなくなった。
私の管理している裏ブログ 『kojitakenの日記』 が、右派系の人気ブログ 『博士の独り言』 を批判した記事 『虚偽に基づいて読売新聞を誹謗中傷する悪質ブログ 「博士の独り言」』 が、 JANJAN に取り上げられたからである。
これに対して、「博士の独り言」が下記の記事を掲載している。
同ブログの管理人は、「当方への取材無き一方的な記事!」と書いているが、当ブログにだって取材は何もなかった。
そもそも、私は、読売新聞には誤記はなかったはずだと主張しているだけだ。この件に関してネット検索している時、「博士の独り言」の記事を見つけて、人名に誤記があるという指摘に驚き、慌てて私が 『kojitakenの日記』 にコピペしておいた読売の記事を確認し、誤記がないことを再確認したのだ。
私が読売新聞大阪本社版で読んだ記事は、"Yomiuri Online"で読んだ記事と、末尾の部分が若干異なる。
そこで、『kojitakenの日記』 の読者、「夜更かし」さんからいただいたコメントを元に、読売の記事を復元した結果が下記である。
確かに、記事には「大川福松さん」 「大川さん」と記載されており、「小川氏」という表記はどこにも出てこない。
これに対し、朝鮮日報の記事は下記のようになっている。
こちらは、「博士の独り言」が書いているように、途中から「小川氏」と誤記されている。
私は、「博士の独り言」を読む前から、朝鮮日報のサイトを見て、誤記していることには気づいていた。
日本語において、「おおかわ」と「おがわ」を誤変換することは、通常はあまり考えられない。同じ「川」でも、「大川」は清音で、「小川」は濁音で発音されるからである。従って、この誤記は、日本語に完全に堪能ではない韓国人記者による誤記だろうと私は想像した。
ところが、「博士の独り言」には、あたかも読売新聞の記者が誤記したような記述があり、この記述一つをとっても、読売の記事が信用ならないかのような印象を与えるものだった。
私は、「博士の独り言」に抗議のコメントを送ったのだが、先方では受け取っていないという。
コメントがいっこうに同ブログに載らないことから、私は該ブログを非難する記事を、『kojitakenの日記』 に再三載せた次第である。
なお、読売新聞に本当に誤記があったかどうかは、同社か中部版・大阪版の配達された地域の図書館ででも調べればわかると私は書いた。その主張は、今も変わらない。
蛇足ながら書き添えておくと、私は何も読売新聞の記事が100%正しいなどと主張するつもりはない。先の戦争中に731部隊の行ったことに関する、検証に値する新聞記事であると考え、これを紹介した次第である。
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私の管理している裏ブログ 『kojitakenの日記』 が、右派系の人気ブログ 『博士の独り言』 を批判した記事 『虚偽に基づいて読売新聞を誹謗中傷する悪質ブログ 「博士の独り言」』 が、 JANJAN に取り上げられたからである。
『一触即発 左右ブロガー?読売新聞「731部隊」報道で』
http://www.janjan.jp/media/0704/0704153804/1.php
右派系ブログ「博士の独り言」は、[人気blogランキング]の政治部門でトップ、かつ月間INが580,720に及ぶサイトです。耐震偽装問題で名を売った「きっこのブログ」(こちらは日記・雑談部門)の月間INが678,950である事を考慮(いずれも4月15日午後5時時点)すると、「人気ブログ」の範疇に入ると言っても過言ではないでしょう。なにしろ、旧ブログが消滅した時には、オーマイニュースで、宗教団体が絡んでいるのではないかと記事になったくらいです。ところがこのブログに、恣意的な記事を掲載したのではないか、という問題が発生しています。
事の発端は、4月9日付の読売新聞の報道です。この報道は、戦時中に人体実験を行った旧日本陸軍「731部隊」の元隊員が、毎日2?3人の生体実験を行った、と証言したというものです。ところが、読売新聞に基づいた朝鮮日報の記事では、途中から証言者の名前が「大川」氏から「小川」氏へと変わっています。ここから混乱が発生します。
朝鮮日報報道の翌日に、「博士の独り言」は以下の問題点を提起します。まず1つ目が、証言者の名は「大川」氏なのか「小川」氏なのか、という点。2つ目が、召集されたのが早稲田大学卒業後なのか否か、という点。3つ目が、戦前の早大で細菌学が専攻出来たのか、という点です。これを元にして、「博士の独り言」管理人氏は、読売新聞社に対して3度の“電話訪問”まで行っています。
ところが、「博士の独り言」による“電話訪問”の記事がUPされた翌日、いち早く読売新聞の報道を好意的に取り上げた左派系ブログ「kojitaken の日記」からの批判が起こります。「博士の独り言」による、「大川」氏か「小川」氏かという問題提起は、朝鮮日報の誤記に基づいたものであり、読売新聞社に問い合わせるなり図書館で現物を調べるべきだ、というものです。
なお、「博士の独り言」管理人氏が読売新聞社に“電話訪問”を行った時には、「大川」氏か「小川」氏かについては、何も質問してはいません。それどころか、質問の最中、ずっと「大川」氏で通しています。その一方で、「大川」氏で統一した理由については、何も語ってはいません。
また、当時の早大で細菌学が専攻出来たのか、という疑問点については、「kojitakenの日記」の9日付エントリーのコメント欄で、ギャラリーのヤマボウシ氏が以下の様に答えています。
「早稲田には教育学部(戦前は師範)理学科に生物学専修というのがあって、研究者となる道さえも開かれているようですから、細菌学とやらくらいは学べて、戦前の前身でもそこを出れば将校にはなれなくても『伍長』くらいにはなれたのではないでしょうか」
その後、「kojitakenの日記」管理人氏は、「博士の独り言」に抗議コメントを寄せたものの黙殺されたとして、「卑劣極まりない態度」とまで言っています。この問題に関しては、両ブログのみならず、読売新聞、朝鮮日報、そして証言者の名誉に関わる問題だけに、早期の解決が望まれると言えましょう。特に「博士の独り言」は、「kojitakenの日記」が提起した問題点に対して明確に答えるべきではないでしょうか。でないと、誹謗中傷を行ったとして、今まで培ってきた名誉に傷がついてしまうでしょう。(後略)
(森下泰典)
(JANJAN 2007年4月16日)
これに対して、「博士の独り言」が下記の記事を掲載している。
『緊急報告「博士の独り言」報道について!』
http://specialnotes.blog77.fc2.com/blog-entry-555.html
同ブログの管理人は、「当方への取材無き一方的な記事!」と書いているが、当ブログにだって取材は何もなかった。
そもそも、私は、読売新聞には誤記はなかったはずだと主張しているだけだ。この件に関してネット検索している時、「博士の独り言」の記事を見つけて、人名に誤記があるという指摘に驚き、慌てて私が 『kojitakenの日記』 にコピペしておいた読売の記事を確認し、誤記がないことを再確認したのだ。
私が読売新聞大阪本社版で読んだ記事は、"Yomiuri Online"で読んだ記事と、末尾の部分が若干異なる。
そこで、『kojitakenの日記』 の読者、「夜更かし」さんからいただいたコメントを元に、読売の記事を復元した結果が下記である。
「病原体の生体実験 毎日2?3人解剖」
731部隊元隊員証言
戦時中に中国大陸で、捕虜などに人体実験を重ねた旧日本陸軍731部隊の衛生兵だった三重県尾鷲市の大川福松さん(88)が8日、大阪市で開かれた国際シンポジウム「戦争と医の倫理」に出席、「毎日2?3体、生きた人を解剖した」と証言した。当時の体験を人前で明かしたのは初めてで、「不正なことは、社会に、はっきり示さなあかんと思うようになったから」と語った。
大川さんは早稲田大で細菌学を学び、1941年に召集。44年8月から旧満州(現中国東北部)にあった関東軍防疫給水部本部(通称731部隊)の「ロ号棟」で、衛生伍長をしていたという。所属した班は、ペストやコレラ、梅毒などの病原体を人体に注射して感染の状態を調べたり、人為的に凍傷を作ったりしていた。最初は「大変な所に来た」と思ったが、次第に感覚がまひし、「そのうち、毎日2?3体解剖しないと仕事が終わらん気になっていった。多い時は1日5体を解剖した。実験の対象は名前ではなく、番号で呼ばれていた」と証言した。
子持ちの慰安婦を解剖したこともあった。「子どもが泣いている前で母親が死んでいった。子どもはどうするのかと思っていると、凍傷(の実験台になった)。それをざんごうに放り込んで埋める。本当に悲惨なことがたくさんあった」
戦後は「国から口止めされていたから」と沈黙を続けていた。シンポの開催を新聞で知り、「当時の仲間に会えるかも」という思いもあって出席したという。
(2007年4月9日 読売新聞大阪本社版)
確かに、記事には「大川福松さん」 「大川さん」と記載されており、「小川氏」という表記はどこにも出てこない。
これに対し、朝鮮日報の記事は下記のようになっている。
731部隊元衛生兵が証言「泣く子どもの前で慰安婦を解剖」
読売新聞報じる
http://www.chosunonline.com/article/20070411000008
第2次大戦当時、生体実験で悪名をとどろかせた旧日本軍の「731部隊」が、「従軍慰安婦」の女性を、泣いている子どもの前で解剖することもあったという衝撃的な証言が出てきた。
読売新聞は、「731部隊」の衛生兵だった大川福松氏(88)が、今月8日に大阪で開かれた国際シンポジウム「戦争と医療倫理」に出席し、「子どもを持つ慰安婦を解剖したこともある。子どもが泣いている前で母親が死に、子どもは凍傷を負わせる実験に使われた」と証言した、と9日付で報じた。
小川氏は「間違っていたことを社会にきちんと知らしめようという思いから、証言することを決めた」と話した。
早稲田大で細菌学を専攻した小川氏は、1941年に旧日本軍に召集された後、44年8月に満州(現・中国東北部)にあった関東軍防疫給水部本部(731部隊)で衛生兵として勤務した。ペストやコレラ、梅毒などの病原体を人体に注射して感染の実態を調べたり、人為的に凍傷状態を作り出したりする任務を行っていた。
小川氏は「最初のころは本当に大変なところに来てしまったと思ったが、次第に感覚がマヒし、毎日2、3人を解剖しなければ任務が終わらないという考えにとらわれた。多い時は1日に5人を解剖した」と証言した。
カン・ヨンス記者
(朝鮮日報 2007年4月11日)
こちらは、「博士の独り言」が書いているように、途中から「小川氏」と誤記されている。
私は、「博士の独り言」を読む前から、朝鮮日報のサイトを見て、誤記していることには気づいていた。
日本語において、「おおかわ」と「おがわ」を誤変換することは、通常はあまり考えられない。同じ「川」でも、「大川」は清音で、「小川」は濁音で発音されるからである。従って、この誤記は、日本語に完全に堪能ではない韓国人記者による誤記だろうと私は想像した。
ところが、「博士の独り言」には、あたかも読売新聞の記者が誤記したような記述があり、この記述一つをとっても、読売の記事が信用ならないかのような印象を与えるものだった。
私は、「博士の独り言」に抗議のコメントを送ったのだが、先方では受け取っていないという。
コメントがいっこうに同ブログに載らないことから、私は該ブログを非難する記事を、『kojitakenの日記』 に再三載せた次第である。
なお、読売新聞に本当に誤記があったかどうかは、同社か中部版・大阪版の配達された地域の図書館ででも調べればわかると私は書いた。その主張は、今も変わらない。
蛇足ながら書き添えておくと、私は何も読売新聞の記事が100%正しいなどと主張するつもりはない。先の戦争中に731部隊の行ったことに関する、検証に値する新聞記事であると考え、これを紹介した次第である。
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いわゆる「従軍慰安婦が存在したか否か」、「731部隊の戦争犯罪は本当に行われたか」あるいは「南京虐殺は本当に行われたか」などという件について、産経新聞系の右派メディアや「日本会議」系の政治家、それにいわゆる「ネット右翼」(ネットウヨ)などは否定に躍起になる。
これらについては、証言者がたくさんいて、報道もされているし、それをまとめた本もある。
今年1月4日のエントリ 『年末年始に読んだ本(1) 加藤紘一「テロルの真犯人」』 でも紹介したが、自民党の加藤紘一代議士の著書 「テロルの真犯人」 にも、加藤氏が復員兵士から聞いた戦争体験談が紹介されている。
4月10日のエントリ 『731部隊元隊員の壮絶な証言 「子持ちの慰安婦を生体解剖したこともあった」』 で紹介した、読売新聞の中部版および大阪本社版に載った、731部隊元隊員・大川福松氏(88)の証言は、別に私が紹介しなくてもいずれネットでも広まった話だと思うが、たまたま早い段階で 『kojitakenの日記』 で紹介し、しかも読売新聞の紙面とネット版で一部内容が違ったことを指摘したこともあって、ネット上で議論を呼ぶことになった。ページビュー227万件を誇る木走正水さんの 「木走日記」 にも取り上げられており、今後ますます議論を呼ぶことになると思う。
ネットウヨは、この件に関しても否定に躍起であり、特に大川氏が早稲田大学で細菌学を学ぶことが可能であったかについて疑義が呈されている。以下、前述の「木走日記」から引用する。
ここで言及されている、戸山で人骨が発見された件に関しては、昨年、さらに多数の人骨が埋められている可能性が指摘され、国会でも質疑がなされ、新聞でも報道された。
当ブログにも、「わんばらんす」 の管理人・ココロさんと 「Hagalazの日記」 の管理人・Hagalazさんからそれぞれ情報をいただき、それを 「kojiatakenの日記」に掲載した。下記にURLを示すので、関心のおありの方はご参照いただきたい。
さて、大川さんの証言の信憑性については、今後ジャーナリストなどによる検証を期待したいと思うが、見過ごせないのは、デマまでばらまいて証言を否定しようとする一部ネットウヨの卑劣な動きだ。
これも、「kojitakenの日記」に書いたのだが、「博士の独り言」という、人気のあるらしい右翼ブログが、読売新聞の記事に人名の誤記があったといわんばかりのヨタ記事を書いている。下記の「kojitakenの日記」をご参照いただきたい。
改めて書くのも馬鹿馬鹿しい話だが、読売新聞の記事を転載した「朝鮮日報」の記事に、固有名詞の誤記があった。それをとらえて、あたかも読売新聞の記事に誤記があったかのような印象を与える記事を、「博士の独り言」という電波ブログが書いたのだ。その卑劣さには、開いた口からエクトプラズマが出ていって幽体離脱してしまいそうになったほどだ。
このように、戦争の記録をとどめようとする努力に対して、政治的な意図を持った勢力から妨害が行われるが、安倍晋三政権の目指す「戦争のできる『美しい国』づくり」を阻止するためにも、戦争の証言は次の世代へと受け継いでいきたいものだ。
最後に、3月10日のエントリ 『東京大空襲の日』 でも紹介した、東京新聞社会部編「あの戦争を伝えたい」(岩波書店、2006年)に紹介されている戦争体験記から、731部隊元隊員の体験記と従軍慰安婦の体験記を、それぞれ「kojitakenの日記」で紹介したので、下記にリンク先を示しておく。
[追記]
従軍慰安婦の件に関して、「天木直人のブログ」に「従軍慰安婦問題の解決は、徹底した調査しかない」(2007年4月13日付)という記事が書かれています。天木さんの主張に、全面的に賛成します。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/04/13/
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これらについては、証言者がたくさんいて、報道もされているし、それをまとめた本もある。
今年1月4日のエントリ 『年末年始に読んだ本(1) 加藤紘一「テロルの真犯人」』 でも紹介したが、自民党の加藤紘一代議士の著書 「テロルの真犯人」 にも、加藤氏が復員兵士から聞いた戦争体験談が紹介されている。
慰安婦を買ったときの話も聞かされた。慰安所で順番を待っているときの、
「おい、早くしろよ」
「もうちょっと待て」
といった会話や、
「相手はたいていが朝鮮人だから、言葉は通じないし味気ないもんだった」
といったことなどを、そばに小学生の私がいるのも構わず、皆、ごく平然と話していた。
そうした話を聞いていたからこそ、後に「従軍慰安婦などいなかった」と主張する保守陣営の人に対し、堂々と反論することができた。
(加藤紘一 『テロルの真犯人』 70?71ページ)
4月10日のエントリ 『731部隊元隊員の壮絶な証言 「子持ちの慰安婦を生体解剖したこともあった」』 で紹介した、読売新聞の中部版および大阪本社版に載った、731部隊元隊員・大川福松氏(88)の証言は、別に私が紹介しなくてもいずれネットでも広まった話だと思うが、たまたま早い段階で 『kojitakenの日記』 で紹介し、しかも読売新聞の紙面とネット版で一部内容が違ったことを指摘したこともあって、ネット上で議論を呼ぶことになった。ページビュー227万件を誇る木走正水さんの 「木走日記」 にも取り上げられており、今後ますます議論を呼ぶことになると思う。
ネットウヨは、この件に関しても否定に躍起であり、特に大川氏が早稲田大学で細菌学を学ぶことが可能であったかについて疑義が呈されている。以下、前述の「木走日記」から引用する。
さて、この大川さんの発言ですが、読売記事によれば、「大川さんは早稲田大で細菌学を学び、1941年に召集。44年8月から旧満州(現中国東北部)にあった関東軍防疫給水部本部(通称731部隊)の「ロ号棟」で、衛生伍長をしていた」そうでありますが、現在に至るまで医学・生物学系の学部・学科を持たない早稲田大学に、41年当時細菌学を学ぶ環境があったのか、少し釈然としません、可能性としては教育学部あたりかな・・・
早稲田と言えば、隣接する戸塚に戦前・戦時中には旧陸軍軍医学校がありまして、その関連で早稲田大学でも細菌学を学ぶ環境があったのかも知れませんが、ちょっとネットでは確認できませんでした。
で、傍証にすぎませんが、13年前にこの旧陸軍軍医学校跡地を建設工事中に、地中から100体ほどの人骨が出てきて騒がれたことを思い出しました。
当時の厚生労働省の調査報告書によれば、これらの人骨は、「中国兵戦屍体」「馬賊」「日本兵戦死体」「731部隊から資料として送られたもの」等の発言を得ています。
http://www.geocities.jp/technopolis_9073/zinkotuhp/koseireport.htm
(中略)
旧日本陸軍731部隊の衛生兵だった人が「子持ちの慰安婦を解剖したこと」を告発し、しかも戦後は「国から口止めされていたから」と沈黙を続けていたことが、本当だとすれば、これはまたやっかいな論争に発展するのかも知れません。
(「木走日記」の記事 『波紋呼びそうな読売新聞記事731部隊元隊員証言』 より)
ここで言及されている、戸山で人骨が発見された件に関しては、昨年、さらに多数の人骨が埋められている可能性が指摘され、国会でも質疑がなされ、新聞でも報道された。
当ブログにも、「わんばらんす」 の管理人・ココロさんと 「Hagalazの日記」 の管理人・Hagalazさんからそれぞれ情報をいただき、それを 「kojiatakenの日記」に掲載した。下記にURLを示すので、関心のおありの方はご参照いただきたい。
『「さらに多数の人骨埋設か 新宿の旧陸軍軍医学校跡」(昨年6月の朝日新聞記事)』
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070414/1176506395
『「人骨(ほね)は告発する」』
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070414/1176506847
さて、大川さんの証言の信憑性については、今後ジャーナリストなどによる検証を期待したいと思うが、見過ごせないのは、デマまでばらまいて証言を否定しようとする一部ネットウヨの卑劣な動きだ。
これも、「kojitakenの日記」に書いたのだが、「博士の独り言」という、人気のあるらしい右翼ブログが、読売新聞の記事に人名の誤記があったといわんばかりのヨタ記事を書いている。下記の「kojitakenの日記」をご参照いただきたい。
『虚偽に基づいて読売新聞を誹謗中傷する悪質ブログ 「博士の独り言」』
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070414/1176503828
改めて書くのも馬鹿馬鹿しい話だが、読売新聞の記事を転載した「朝鮮日報」の記事に、固有名詞の誤記があった。それをとらえて、あたかも読売新聞の記事に誤記があったかのような印象を与える記事を、「博士の独り言」という電波ブログが書いたのだ。その卑劣さには、開いた口からエクトプラズマが出ていって幽体離脱してしまいそうになったほどだ。
このように、戦争の記録をとどめようとする努力に対して、政治的な意図を持った勢力から妨害が行われるが、安倍晋三政権の目指す「戦争のできる『美しい国』づくり」を阻止するためにも、戦争の証言は次の世代へと受け継いでいきたいものだ。
最後に、3月10日のエントリ 『東京大空襲の日』 でも紹介した、東京新聞社会部編「あの戦争を伝えたい」(岩波書店、2006年)に紹介されている戦争体験記から、731部隊元隊員の体験記と従軍慰安婦の体験記を、それぞれ「kojitakenの日記」で紹介したので、下記にリンク先を示しておく。
『一昨年の東京新聞に載った元731部隊隊員の体験談』
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070415/1176608270
『一昨年の東京新聞に載った元従軍慰安婦の体験談』
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070415/1176609639
[追記]
従軍慰安婦の件に関して、「天木直人のブログ」に「従軍慰安婦問題の解決は、徹底した調査しかない」(2007年4月13日付)という記事が書かれています。天木さんの主張に、全面的に賛成します。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/04/13/
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東京都知事選の投票から明日で1週間になるが、統一地方選にはまだ後半戦がある。特に、3月26日の記事で取り上げた国立市長選のことはずっと気になっていた。
そうしたら、「今日、東京・国立市の平和運動のネットワーク」と銘打たれたブログ 『くにたち PEACE WEB』 から記事 『都知事選の結果から国立市長選を展望する』 のトラックバックをいただいた。
短い記事なので、以下に全文を紹介する。
ポピュリストで、もともと大衆的な人気があるうえ、今回の都知事選でマスコミの圧倒的な応援を受けた石原慎太郎には、リアルの運動をされている方やブログ言論を含む反対勢力の言論は確かに勝てなかったが、「石原的なるもの」との闘いはまだまだ続く。
今回、このトラックバックをいただいて、都知事選における主要3候補の得票を、自治体別に調べてみた(ご覧になりたい方は 、記事末尾の "More ..." をクリックして下さい)。正直言って、菅直人の地元・武蔵野市でさえ石原の得票が浅野氏を上回り、全自治体で石原が得票数トップだった(全自治体で浅野氏が2位、 吉田氏が3位だった)という結果を見て、改めて「石原はやっぱり強かった」ことを、無念さとともに思い知らされたが、その中にあって、国立市が他の多摩地区の数市とともに、浅野氏と吉田氏の得票数の和が石原の得票数を上回ったことに、辛うじて多摩地区の有権者の良識が保たれていることを感じた。国立市長選では関口ひろし候補に期待したいと思う。
国立市長選をはじめとする統一地方選後半戦は、明日、4月15日に告示される。
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そうしたら、「今日、東京・国立市の平和運動のネットワーク」と銘打たれたブログ 『くにたち PEACE WEB』 から記事 『都知事選の結果から国立市長選を展望する』 のトラックバックをいただいた。
短い記事なので、以下に全文を紹介する。
都知事選の結果から国立市長選を展望する 2007年04月13日
<国立市民は石原都政を拒否した>
8日に投開票された東京都知事選挙は、現職の石原慎太郎が三選を果たした。石原は281万票を獲得し、2位の浅野史郎に100万票以上の大差をつけて「圧勝」したと報じられている。しかし、選挙結果をよく見てみると、決して石原の圧勝といえるものではない。浅野は170万票に留まったが、3位の吉田万三の63万票と合わせれば233万票になり、石原との差は約48万票である。前回03年の知事選では、石原が308万票を獲得し、2位と3位の候補の票の合計に200万票近い差をつけたことを考えると、今回の選挙は反石原票が大幅に増えていることがわかる。
さらに注目すべきは、国立市での各候補の得票である。国立では、
石原 15568
浅野 12237
吉田 4150
と、浅野と吉田の票の合計(16387)が石原の票を上回った。つまり、国立市民は石原都政を拒否した、といえる(都内の他の自治体で浅野票と吉田票の合計が石原票を上回ったのは、武蔵野市、三鷹市、小金井市、国分寺市、清瀬市、多摩市、西東京市)。
<嶋津市長が誕生すれば国立市政は「ミニ石原都政」に?>
知事選に続いて、国立でも市長選挙が行われる。市長選挙には、石原都政の下で都庁の幹部職員を務めた嶋津隆文が立候補を表明している。嶋津は、チラシやポスターでも石原とのツーショット写真を大きく掲載するなど、「石原都政との連携」を強調している。選挙戦は上原公子市長の後継候補である関口ひろしとの事実上の一騎打ちである。
嶋津は1947年7月13日生まれで、72年に都庁に就職し、教育庁生涯学習部長(2000?2002)、生活文化局総務部長(2002?2004)、収用委員会事務局長(2004?2006)などを務め、昨年7月15日に退職した。昨年11月の出馬記者会見では、「この街に移り住んで20年」(都政新報06年11月28日号)と語っていたが、実は嶋津が住んでいたのは国分寺市の高木町であり、国立に引っ越してきたのは昨年のことである。公職選挙法では、市議会議員と違って市長は市内に住んでいなくても立候補できるが、「よそ者」だと思われないために引っ越してきたのだろうか。
嶋津は教育庁生涯学習部長として、2001年に立川の都立多摩社会教育会館にあった市民活動サービスコーナーの廃止を推進した。同センターは1972年に設立されたNPOサポートセンターのさきがけで、長年多くの市民に利用されてきた。総務部長を務めた生活文化局は、石原の四男の重用が問題になっている東京ワンダーサイトを担当している局である。収用委員会事務局長のときには、貴重な自然の破壊を伴う圏央道建設のための高尾山の土地収用を推進した。
また、05年10月に、TAIMS(都庁の庁内HP)の職員研修所掲示板の自己啓発支援情報特別企画「局長お勧めの一冊!」というコーナーで、嶋津は扶桑社の「新しい歴史教科書」を挙げた。扶桑社の歴史教科書は、その右派的な偏った内容が問題にされ、全国でも東京都教育委員会などごく少数の教委しか採用していない。
市民の自主活動の敵視、親族重用による都政の私物化、大型開発による自然破壊、右翼的思想の都政への持ちこみなど、嶋津は石原都政の特徴を軒並み兼ね揃えた人物だということがいえる。もし嶋津が市長になれば、国立市政は「ミニ石原都政」となる可能性が高い。22日投票の市長選挙は、国立市民が知事選に続いてふたたび「石原的なもの」にNOをつきつけるのか、それとも石原都政と同じ流れに国立のまちづくりを委ねるのか、まちの将来にとって大きな分岐点となるだろう。
(「くにたち PEACE WEB」の記事 『都知事選の結果から国立市長選を展望する』)
ポピュリストで、もともと大衆的な人気があるうえ、今回の都知事選でマスコミの圧倒的な応援を受けた石原慎太郎には、リアルの運動をされている方やブログ言論を含む反対勢力の言論は確かに勝てなかったが、「石原的なるもの」との闘いはまだまだ続く。
今回、このトラックバックをいただいて、都知事選における主要3候補の得票を、自治体別に調べてみた(ご覧になりたい方は 、記事末尾の "More ..." をクリックして下さい)。正直言って、菅直人の地元・武蔵野市でさえ石原の得票が浅野氏を上回り、全自治体で石原が得票数トップだった(全自治体で浅野氏が2位、 吉田氏が3位だった)という結果を見て、改めて「石原はやっぱり強かった」ことを、無念さとともに思い知らされたが、その中にあって、国立市が他の多摩地区の数市とともに、浅野氏と吉田氏の得票数の和が石原の得票数を上回ったことに、辛うじて多摩地区の有権者の良識が保たれていることを感じた。国立市長選では関口ひろし候補に期待したいと思う。
国立市長選をはじめとする統一地方選後半戦は、明日、4月15日に告示される。
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国民投票法案が衆議院本会議で可決され、衆院を通過したが、ここに至る与党のごり押しは、昨年12月の改正教育基本法成立のいきさつからも十分予想されたことだ。
報じられているように、国民投票は早くて4年後の2011年である。今後護憲派には、以前のように護憲の世論が多数派になるような戦略が求められると思う。
さしあたっては、きたる参議院選挙では、何が何でも安倍晋三率いる自民党を惨敗に追い込むことが必要だろう。
さて、今週は何といっても、「覚悟はしていたけれど」の石原慎太郎圧勝がショックだった。
当ブログは、対立候補の浅野史郎氏を応援していたが、この立場からの視点としては、またまた当ブログの記事にリンクを張ってくれている 『たんぽぽぽのなみだ?運営日誌』 の記事がよくまとめられているので、下記に紹介する。
たんぽぽさんは、「だまりこんでいる」の部分で、さりげなく当ブログにリンクを張ってくれている。
さて、東京都に限らず、知事選では「有権者が変化を求めなかった」と評された。これについて、「週刊ポスト」 4月20日号で、私の大嫌いな田原総一朗が、興味深い指摘をしている。
田原は、1月の宮崎県知事選では東国原英夫氏が圧勝したのに、東京都知事選では浅野氏が石原に歯が立たなかった理由として、近年の景気回復(といっても東京、名古屋などに限られた話なのだが)によって、都民がホッと一息ついて、変化を求めなかったからだろうとしている。そのうえで、東国原氏の勝利については、『県民は、彼には大きな変化を起こす "危険" がなく、強烈なリーダーシップもないと判断したのだと考える。「東国原」としてではなく、「そのまんま東」として支持されているのだ』とし、浅野氏については、『浅野氏がいくら変化を起こそうと訴えても、都民はピンとこない。むしろ変化を危険視するような風潮さえ出てきていると思う』と指摘した。
これは、田原にしては鋭い指摘だと思う。そういう「風潮」を生み出したのは田原自身らではないか、とも思うが、東京都知事選の報道やネット言論に接していてずっと感じたのは、都民は石原(やコイズミ)が見させてくれた夢から醒めたくないのだろうな、ということだ。東京だけ景気を回復させ、地方との格差を拡大「してくれた」コイズミや石原が生み出す幻想を、東北訛りの改革者に壊されてたまるか、といった感じの、実に排他的なムードがそこにはあったのだ。
田原によると、石原と会っても、以前のように論争を仕掛けてくるような態度は見せないという。そして田原は、『五輪招致のような強い政策が打ち出せない空気の中で、知事という立場に石原氏が飽きてしまう』ことを懸念しているそうだ。
今後4年の任期を全うできるかもわからない男を三選させてしまった東京都民の「民度」の低さには、あきれるしかない。
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報じられているように、国民投票は早くて4年後の2011年である。今後護憲派には、以前のように護憲の世論が多数派になるような戦略が求められると思う。
国民投票、早くて4年後=有効投票の過半数で改憲
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070413-00000119-jij-pol
国民投票法案が今国会で成立しても、施行は「公布から3年後」と定められている。さらに憲法改正案の審議や周知などに1年程度かかるため、国民投票の実施は2011年の秋以降となる。
国民投票法案のうち国会法にかかわる部分は先行して施行され、秋に予定される臨時国会から衆参両院に憲法審査会が常設される。ただ、国民投票法施行までは改憲案の審議や提出は禁じられており、この間は改憲に関する調査を行う。
改憲原案は衆院なら100人以上、参院なら50人以上の賛成者を集めて国会提出する。憲法審査会で過半数、本会議で3分の2以上の賛成が衆参両院で得られれば、国会が改憲を発議する。
(時事通信 2007年4月13日 17時2分)
さしあたっては、きたる参議院選挙では、何が何でも安倍晋三率いる自民党を惨敗に追い込むことが必要だろう。
さて、今週は何といっても、「覚悟はしていたけれど」の石原慎太郎圧勝がショックだった。
当ブログは、対立候補の浅野史郎氏を応援していたが、この立場からの視点としては、またまた当ブログの記事にリンクを張ってくれている 『たんぽぽぽのなみだ?運営日誌』 の記事がよくまとめられているので、下記に紹介する。
東京都知事選(2)
http://taraxacum.seesaa.net/article/38488877.html
(前略)
敗因はいろいろと分析されていますし、いくつもあると思いますが、
わたしが考えるいちばんの原因は、東京はそれだけ石原慎太郎が、
支持されているところなのだ、ということでしょう。
(中略)
ようするに、はじめから、だれが出ても勝てなかったのだと思います。
石原慎太郎は、公費濫用などが批判され続けて、就任以来、
最低の支持率になっていましたが、それでも50%以上ありました。
それに追い討ちをかけるように、いわゆる識者たちは、
石原の批判をせず、だまりこんでいる始末です。
こうした状況ですから、出馬だけでも、かなりの覚悟が必要でしょう。
実際、強すぎる石原の前に、みんな二の足を踏んでしまい、
民主党は、独自候補を立てられずじまいでした。
このままでは、かたちだけの選挙になりそうでしたし、
不選敗だけでも避けられればいいと、一時期わたしは思ってましたよ。
そんな中で、浅野さんが手をあげたおかげで、一筋の希望が現われたのでした。
これ以降、批判的扱われかたが目立ったとはいえ、
メディアも注目して、くりかえし公開討論会を開くなどしたのでした。
選挙らしい選挙になっただけでも、前回から比べたら大躍進でしょう。
イシハラに、2度の「泣き寝入り」だけは、避けられたのだと思います。
きびしい状況にあって、あえて出馬してくださった、浅野史郎さんの、
勇気と大健闘ぶりに、あらためて敬意を表したいと思います。
(『たんぽぽのなみだ?運営日誌』 2007年4月12日より)
たんぽぽさんは、「だまりこんでいる」の部分で、さりげなく当ブログにリンクを張ってくれている。
さて、東京都に限らず、知事選では「有権者が変化を求めなかった」と評された。これについて、「週刊ポスト」 4月20日号で、私の大嫌いな田原総一朗が、興味深い指摘をしている。
田原は、1月の宮崎県知事選では東国原英夫氏が圧勝したのに、東京都知事選では浅野氏が石原に歯が立たなかった理由として、近年の景気回復(といっても東京、名古屋などに限られた話なのだが)によって、都民がホッと一息ついて、変化を求めなかったからだろうとしている。そのうえで、東国原氏の勝利については、『県民は、彼には大きな変化を起こす "危険" がなく、強烈なリーダーシップもないと判断したのだと考える。「東国原」としてではなく、「そのまんま東」として支持されているのだ』とし、浅野氏については、『浅野氏がいくら変化を起こそうと訴えても、都民はピンとこない。むしろ変化を危険視するような風潮さえ出てきていると思う』と指摘した。
これは、田原にしては鋭い指摘だと思う。そういう「風潮」を生み出したのは田原自身らではないか、とも思うが、東京都知事選の報道やネット言論に接していてずっと感じたのは、都民は石原(やコイズミ)が見させてくれた夢から醒めたくないのだろうな、ということだ。東京だけ景気を回復させ、地方との格差を拡大「してくれた」コイズミや石原が生み出す幻想を、東北訛りの改革者に壊されてたまるか、といった感じの、実に排他的なムードがそこにはあったのだ。
田原によると、石原と会っても、以前のように論争を仕掛けてくるような態度は見せないという。そして田原は、『五輪招致のような強い政策が打ち出せない空気の中で、知事という立場に石原氏が飽きてしまう』ことを懸念しているそうだ。
今後4年の任期を全うできるかもわからない男を三選させてしまった東京都民の「民度」の低さには、あきれるしかない。
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東京都知事選における石原慎太郎の圧勝で、安倍晋三首相および政府・自民党首脳は「勝った」とでも思ったのだろうか。
地方議会では自民党の退潮はもはや明らかで、それは、都市部の比重の高い兵庫県あたりにまで波及している。下記「神戸新聞」の記事をご覧いただきたい。
首都圏でも、石原が神奈川県知事選で自民党神奈川県連推薦の杉野正氏ではなく、対立候補だった現知事・松沢成文を応援したことによって、党本部と神奈川県連の間にしこりが生じてしまったことは、当ブログでもお伝えした通りだ(元ネタは「サンデー毎日」4月15日号)。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-304.html
神戸のある兵庫県や、横浜・川崎のある神奈川県まで「地方」の側に回さんばかりの、自民党執行部や安倍晋三・石原慎太郎らの突出ぶりは、どうみても異常といえるだろう。
美爾依さんのブログ 『カナダde日本語』 は、『所詮、石原は裸の王様にすぎない』 と書いたが、安倍晋三もまた裸の王様に過ぎないことは、いまさら改めて言うまでもあるまい。
その 『カナダde日本語』 の呼びかけで始まった安倍晋三排斥のためのブログ運動 『AbEndキャンペーン』 が始まって間もなく10か月、今日 「安倍晋三TBP」 への累積トラックバック件数が、8000件を突破した。
いつもなら、「安倍晋三TBP」 がキリ番を達成した時の記事のタイトルには、「祝」という文字をつけるのだが、今回は、石原が圧勝してしまった上、コイズミが一昨年の「郵政総選挙」で獲得した議席数だけを頼りに、ひたすら多数決で横車を押し捲る安倍晋三が、国民投票法案を衆院憲法調査特別委員会で与党単独で採決、可決させてしまい、明日衆院本会議で可決されるのが確実な見通しとなったので、半旗を掲げる意味も込めて、「祝」という文字は外させていただく。
さて、いつものように、「安倍晋三TBP」 のトラックバック件数がキリ番を記録した日付のデータを示す。
7000件目から8000件目までに要した日数は、過去最短タイの25日だった。
この期間中、東京都知事選などが告示されたあと、一時、ブロガーが公職選挙法への抵触を意識してか、TB件数が減ったが、選挙戦終盤から投票日前後にかけて再びTB件数が増えた。
このあとは、統一地方選の後半戦と、参院補選が注目される。月末から来月初めにかけては、ゴールデンウィークとなるので、少しペースが落ちると思うが、そのさらにあとは参院選に向けて一気に加速していくと予想している。そして、参院選こそは絶対に負けられない戦いだ。「週刊ポスト」 4月20日号に掲載された記事で、福岡政行・白鴎大学教授は、自民党の獲得議席は43議席にとどまり、改選議席数から20議席を減らす惨敗を喫すると予想している。私は自民党は40議席さえも割り込むと予想しているのだが、その予想が現実のものとなるよう、「AbEnd」キャンペーンをいっそう盛り上げていきたいと思う。
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地方議会では自民党の退潮はもはや明らかで、それは、都市部の比重の高い兵庫県あたりにまで波及している。下記「神戸新聞」の記事をご覧いただきたい。
自民党が歴史的大敗 兵庫県議選
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000295758.shtml
兵庫県議選(定数92)は8日、投開票され、最大会派の自民が、公認・推薦で38議席(無投票当選を含む)にとどまった。前回、前々回の43議席を下回る歴史的大敗となった。政務調査費の使途をめぐる問題から議会改革の進め方が最大の争点に浮上。改革推進への期待が新人24人を当選させる追い風となり、自民は現職議長や県連選対委員長など、中堅ベテラン勢が相次いで落選した。自民は、保守系無所属の当選者9人を会派に加えれば過半数の47議席になるため、今後、多数派工作に乗り出す。一方、同日投開票の計44道府県議選で、自民の議席占有率は50未満になった。
兵庫県議選で、民主系が20議席に伸ばす一方、共産は3減、1議席を維持していた社民、新社会がともに議席をなくし、二大政党への流れを印象づけた。
県議選は前回より10人多い144人が立候補。無投票を除く37選挙区で81議席を133人が争った。
同日投開票の神戸市議選(定数69)は総定数が削減され、戦後最少の93人で争い、世代交代が進んだものの、各会派ともに現有議席をほぼ維持する結果となった。
昨年の市議汚職事件に対する有権者の反応が注目された中、事件を受けて結成された政治団体「神戸改革フォーラム」の現職2人と、新人1人が当選した。
党派別では自民、民主、公明が1増。共産が現有議席を維持した。
(神戸新聞 2007年4月9日)
首都圏でも、石原が神奈川県知事選で自民党神奈川県連推薦の杉野正氏ではなく、対立候補だった現知事・松沢成文を応援したことによって、党本部と神奈川県連の間にしこりが生じてしまったことは、当ブログでもお伝えした通りだ(元ネタは「サンデー毎日」4月15日号)。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-304.html
神戸のある兵庫県や、横浜・川崎のある神奈川県まで「地方」の側に回さんばかりの、自民党執行部や安倍晋三・石原慎太郎らの突出ぶりは、どうみても異常といえるだろう。
美爾依さんのブログ 『カナダde日本語』 は、『所詮、石原は裸の王様にすぎない』 と書いたが、安倍晋三もまた裸の王様に過ぎないことは、いまさら改めて言うまでもあるまい。
その 『カナダde日本語』 の呼びかけで始まった安倍晋三排斥のためのブログ運動 『AbEndキャンペーン』 が始まって間もなく10か月、今日 「安倍晋三TBP」 への累積トラックバック件数が、8000件を突破した。
いつもなら、「安倍晋三TBP」 がキリ番を達成した時の記事のタイトルには、「祝」という文字をつけるのだが、今回は、石原が圧勝してしまった上、コイズミが一昨年の「郵政総選挙」で獲得した議席数だけを頼りに、ひたすら多数決で横車を押し捲る安倍晋三が、国民投票法案を衆院憲法調査特別委員会で与党単独で採決、可決させてしまい、明日衆院本会議で可決されるのが確実な見通しとなったので、半旗を掲げる意味も込めて、「祝」という文字は外させていただく。
国民投票法案、与党単独で委員会採決 13日に衆院通過
http://www.asahi.com/politics/update/0412/TKY200704120244.html
憲法改正の手続きを定める国民投票法案の与党修正案が12日、衆院憲法調査特別委員会で自民、公明両党の賛成多数で可決された。民主党を含め野党が委員長席に詰め寄って激しく抗議する場面もあった。13日の衆院本会議で可決され、与党は来週にも参院審議に入る方針だ。
委員会では、中山太郎委員長(自民)が「話し合いは終わった。これから採決したい。これは委員長職権でやっている」と述べ、民主党修正案を否決、与党修正案を与党単独で可決した。
与党修正案は(1)国民投票のテーマを憲法改正に限定(2)投票年齢は18歳以上(3)国家公務員法などによる公務員への「政治的行為の制限」を原則適用(4)公務員と教育者の「地位を利用」した運動を禁止――などが柱だ。
(朝日新聞 2007年4月12日 18時41分)
さて、いつものように、「安倍晋三TBP」 のトラックバック件数がキリ番を記録した日付のデータを示す。
2006年6月18日:「安倍晋三?トラックバック・ピープル」 開設
2006年9月12日:1000件 (開設日から86日)
2006年10月27日:2000件 (1000件到達から45日)
2006年11月27日:3000件 (2000件到達から31日)
2006年12月24日:4000件 (3000件到達から27日)
2007年1月26日:5000件 (4000件到達から33日)
2007年2月21日:6000件 (5000件到達から26日)
2007年3月18日:7000件 (6000件到達から25日)
2007年4月12日:8000件 (7000件到達から25日)
7000件目から8000件目までに要した日数は、過去最短タイの25日だった。
この期間中、東京都知事選などが告示されたあと、一時、ブロガーが公職選挙法への抵触を意識してか、TB件数が減ったが、選挙戦終盤から投票日前後にかけて再びTB件数が増えた。
このあとは、統一地方選の後半戦と、参院補選が注目される。月末から来月初めにかけては、ゴールデンウィークとなるので、少しペースが落ちると思うが、そのさらにあとは参院選に向けて一気に加速していくと予想している。そして、参院選こそは絶対に負けられない戦いだ。「週刊ポスト」 4月20日号に掲載された記事で、福岡政行・白鴎大学教授は、自民党の獲得議席は43議席にとどまり、改選議席数から20議席を減らす惨敗を喫すると予想している。私は自民党は40議席さえも割り込むと予想しているのだが、その予想が現実のものとなるよう、「AbEnd」キャンペーンをいっそう盛り上げていきたいと思う。
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昨日書いたように、一昨日(4月9日)、「きまぐれな日々」が自己最多アクセス数(3753件)を記録したが、昨日は私の裏ブログ 「kojitakenの日記」 が、アクセス数が3891件を記録し、裏ブログのぶんざいで(笑)、表ブログの最多アクセス数記録を抜いた。過去最多は、昨年10月20日、イーホームズの藤田藤吾社長が「きっこの日記」と連携してアパの耐震偽装疑惑を告発した時、藤田社長のメッセージを「きっこの日記」から転載した時に記録した2108件だったから、一気に倍近くを記録したことになる。
昨日こちらでも取り上げた、読売新聞に載った、731部隊元隊員の生き残りによる生体解剖の証言の記事を紹介した「kojitakenの日記」の記事が、70件もの「はてなブックマーク」をいただいたのが、すごいアクセス数を記録した理由だ。
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070409/1176115827
「はてなブックマーク」の常で、批判的あるいは懐疑的なコメントとともにブックマークして下さる方もいる。
『「きまぐれな日々 口をつぐんだ「リベラル系」著名人たち」といい「当選の会見でさっそく故郷・兵庫県に喧嘩を売った石原」といい、どうも、この人の記事は内容が偏っているようだな。』と書いている人もいるが、そんなことを書きながら記事を宣伝してくれるとは、実に奇特な方だと思う(笑)。
また、『はてブと2chとの反応の違いが面白い。』というコメントもあったので、ネット検索をかけてみたら、2ちゃんねるでも結構スレッドが立っていたようだ。たとえば下記URL。
http://news23.2ch.net/test/read.cgi/news/1176149263/
このスレの初めの数件を、いくつか引用してみる。
いきなり「嘘です」とか「本当か?経歴詐称じゃねーの。」などという書き込みから始まったので、とてもでないが、まともに読む気にはならなかった。
6番の書き込みが、「ウヨは都合の悪いことから逃げるなよ、なぜ、目をそむける。それは自分の弱さだとなぜ、気づかぬ。」と書いているが、その通りだと思う。そしてこのことは、「権力の頂点にいる」らしい安倍晋三についてもいえることだ。
それにしても、「kojitakenの日記」の記事は、私が読売新聞(大阪本社版)を読んで、これはメモしておかなければならないと思って「Yomiuri Online」で検索した上で記録しておいたものだ。
しかし、「Yomiuri Online」では、実に目立たないローカル枠に置いてあって、しかも、証言者が国に口止めされていたという部分は、ネットの記事からは削除されていた。そこで、「kojitakenの日記」で、大阪本社版読売新聞の現物をお持ちだった読者の方に、ネットの記事から削除されていた部分を教えてもらって記事にしたものだ。
だから、完全に盲点になっており、読売の記事を転載しただけの記事に、大量の「はてなブックマーク」をいただいたのだと思う。
こんなふうに、数百万部もの発行部数を誇る新聞の記事を紹介しただけで、大量のアクセスがくるなんて信じられないのだが、これが現実なのだ。
ジャーナリストは真面目に取材していて、記事にもなっている。だが、新聞社が権力におもねってか、せっかくの特ダネを大々的に報道しない。素材だけさりげなく置いておくという、いわば「アリバイ工作」的な報道にとどまっている。だから、そういう報道を発掘しただけのブログの記事が注目され、アクセスが殺到する。そういう例が最近多すぎると思う。
半年前に当時最多のアクセスを記録した当ブログの記事 『週刊ポストが取り上げていた「アパ壷三」の疑惑』 もそういう例だった。あの時も、私がやったのは、たまたま買い込んであった週刊誌に、アパの耐震強度偽装と安倍晋三の非公式後援会である「安晋会」とのかかわりがはっきり指摘されていたことに気づいて、それを紹介しただけだ。その記事に、ヤマボウシさんによって「阿修羅」からリンクを張っていただき、大量のアクセスにつながった。
http://www.asyura2.com/0610/senkyo27/msg/868.html
この時、なぜかマスコミは既報の週刊誌記事をスルーし、藤田社長の告発を黙殺したのだった。
なんで、こんなことが現実であり得るのだろうか?
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昨日こちらでも取り上げた、読売新聞に載った、731部隊元隊員の生き残りによる生体解剖の証言の記事を紹介した「kojitakenの日記」の記事が、70件もの「はてなブックマーク」をいただいたのが、すごいアクセス数を記録した理由だ。
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070409/1176115827
「はてなブックマーク」の常で、批判的あるいは懐疑的なコメントとともにブックマークして下さる方もいる。
『「きまぐれな日々 口をつぐんだ「リベラル系」著名人たち」といい「当選の会見でさっそく故郷・兵庫県に喧嘩を売った石原」といい、どうも、この人の記事は内容が偏っているようだな。』と書いている人もいるが、そんなことを書きながら記事を宣伝してくれるとは、実に奇特な方だと思う(笑)。
また、『はてブと2chとの反応の違いが面白い。』というコメントもあったので、ネット検索をかけてみたら、2ちゃんねるでも結構スレッドが立っていたようだ。たとえば下記URL。
http://news23.2ch.net/test/read.cgi/news/1176149263/
このスレの初めの数件を、いくつか引用してみる。
731部隊元隊員が証言 「子持ちの慰安婦を生体解剖したこともあった」
1 : こんぶ漁師(東京都):2007/04/10(火) 05:07:43 ID:RWZaSTpJ0 ?PLT(12085) ポイント特典
戦時中に中国大陸で、捕虜などに人体実験を重ねた旧日本陸軍731部隊の衛生兵だった三重県尾鷲市の大川福松さん(88)が8日、
大阪市で開かれた国際シンポジウム「戦争と医の倫理」に出席、「毎日2?3体、生きた人を解剖した」と証言した。当時の体験を人前で明かしたのは初めてで、
「不正なことは、社会に、はっきり示さなあかんと思うようになったから」と語った。
大川さんは早稲田大で細菌学を学び、1941年に召集。44年8月から旧満州(現中国東北部)にあった関東軍防疫給水部本部(通称731部隊)の「ロ号棟」で、
衛生伍長をしていたという。所属した班は、ペストやコレラ、梅毒などの病原体を人体に注射して感染の状態を調べたり、人為的に凍傷を作ったりしていた。
最初は「大変な所に来た」と思ったが、次第に感覚がまひし、「そのうち、毎日2?3体解剖しないと仕事が終わらん気になっていった。多い時は1日5体を解剖した」と証言した。
子持ちの慰安婦を解剖したこともあった。「子どもが泣いている前で、母親が死んでいった。子どもは凍傷の実験台になった」と語った。
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_top/070409_5.htm
2 : 農業(山陰地方) :2007/04/10(火) 05:08:20 ID:NCwDH8300
嘘です
3 : 付き人(茨城県):2007/04/10(火) 05:09:56 ID:mtcxxbzt0
本当か?経歴詐称じゃねーの。
4 : 貸金業経営(アラバマ州):2007/04/10(火) 05:10:07 ID:V1X1fJcJ0
なんでわざわざ子供の前で解剖するんだよ
鬼畜だな
6 : アイドル(関西地方):2007/04/10(火) 05:13:04 ID:SKQo4VAD0
ウヨは都合の悪いことから逃げるなよ、なぜ、目をそむける。
それは自分の弱さだとなぜ、気づかぬ。
7 : 副社長(和歌山県):2007/04/10(火) 05:13:15 ID:UXlfaccq0
ウヨ発狂
9 : 理学部(樺太):2007/04/10(火) 05:14:36 ID:6ryerx+TO
とりあえずこういう連中を嘘発見機を使って尋問して欲しい
(2ちゃんねるより)
いきなり「嘘です」とか「本当か?経歴詐称じゃねーの。」などという書き込みから始まったので、とてもでないが、まともに読む気にはならなかった。
6番の書き込みが、「ウヨは都合の悪いことから逃げるなよ、なぜ、目をそむける。それは自分の弱さだとなぜ、気づかぬ。」と書いているが、その通りだと思う。そしてこのことは、「権力の頂点にいる」らしい安倍晋三についてもいえることだ。
それにしても、「kojitakenの日記」の記事は、私が読売新聞(大阪本社版)を読んで、これはメモしておかなければならないと思って「Yomiuri Online」で検索した上で記録しておいたものだ。
しかし、「Yomiuri Online」では、実に目立たないローカル枠に置いてあって、しかも、証言者が国に口止めされていたという部分は、ネットの記事からは削除されていた。そこで、「kojitakenの日記」で、大阪本社版読売新聞の現物をお持ちだった読者の方に、ネットの記事から削除されていた部分を教えてもらって記事にしたものだ。
だから、完全に盲点になっており、読売の記事を転載しただけの記事に、大量の「はてなブックマーク」をいただいたのだと思う。
こんなふうに、数百万部もの発行部数を誇る新聞の記事を紹介しただけで、大量のアクセスがくるなんて信じられないのだが、これが現実なのだ。
ジャーナリストは真面目に取材していて、記事にもなっている。だが、新聞社が権力におもねってか、せっかくの特ダネを大々的に報道しない。素材だけさりげなく置いておくという、いわば「アリバイ工作」的な報道にとどまっている。だから、そういう報道を発掘しただけのブログの記事が注目され、アクセスが殺到する。そういう例が最近多すぎると思う。
半年前に当時最多のアクセスを記録した当ブログの記事 『週刊ポストが取り上げていた「アパ壷三」の疑惑』 もそういう例だった。あの時も、私がやったのは、たまたま買い込んであった週刊誌に、アパの耐震強度偽装と安倍晋三の非公式後援会である「安晋会」とのかかわりがはっきり指摘されていたことに気づいて、それを紹介しただけだ。その記事に、ヤマボウシさんによって「阿修羅」からリンクを張っていただき、大量のアクセスにつながった。
http://www.asyura2.com/0610/senkyo27/msg/868.html
この時、なぜかマスコミは既報の週刊誌記事をスルーし、藤田社長の告発を黙殺したのだった。
なんで、こんなことが現実であり得るのだろうか?
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昨日はすごいアクセス数だった。FC2カウンタの数字は3753件を記録し、過去最多だった2737件(昨年10月24日の記事 『週刊ポストが取り上げていた「アパ壷三」の疑惑』)を、一気に1000件以上も上回った。
アクセス増は何も私のところだけではなかったようで、美爾依さんのブログ 『カナダde日本語』 に、以下のようにあった。同ブログは昨日、4404件のアクセスを記録している。
台東区の図書館のアクセス規制なんて、本当にひどい話で、単に安倍や石原の暴政に反対の声をあげている、ごく一般的な主張まで人々の目に触れないようにしようとするとは、ジョージ・オーウェルの「1984年」の世界そのものではなかろうか?
まあ、実際には、都知事選の結果にショックを受けた皆さんに、ネット検索などでアクセスしていただいた結果なのだろう。アクセスしていただくのはもちろんありがたいし感謝したいが、都知事選に敗北したあとアクセス数が増えるというのは、どこか空しいものがある。
もっとも、今回初めて来られた方も多いだろうから、「AbEndキャンペーン」について簡単に紹介しておくと、これは、昨年6月18日に、前記 『カナダde日本語』 の呼びかけでスタートした、『安倍を「the End!」させよう』 を合言葉とするブログ運動である。「AbEnd」についてご存知ない方は、キャンペーン創始時の 『カナダde日本語』 の記事(下記URL)を参照いただければ幸いである。
http://minnie111.blog40.fc2.com//blog-entry-170.html
当初は、当時官房長官だった安倍晋三の、自民党総裁選当選阻止を目標としていたが、腰抜け揃いの自民党が安倍の総理総裁就任を許してしまったため、自動的に目標が「安倍政権打倒」に切り替わった。また、東京都知事選期間中は、石原慎太郎批判キャンペーンも行ったが、力及ばず、石原の三選を阻止することはできなかったのは残念だ。
さて、今日は、私が運営しているもう一つのブログ 『kojitakenの日記』 で紹介した読売新聞(中部版・大阪版)の記事が、たいへんな反響を呼んでいるので、メインブログであるこちらでも紹介することにする。『kojitakenの日記』の記事には、27件もの「はてなブックマーク」をいただいているが、これはメインブログであるこちらでも、滅多に記録しない数字だ。
もしかしたら、この記事は、読売新聞でも中部版や大阪版には掲載されたものの、発行数の多い東京版には掲載されなかったのかもしれない。
記事は、「Yomiuri Online」で読める。
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_top/070409_5.htm
「中部発」となっているが、大阪本社版にも掲載されていて、私は実際の紙面で読んだ。大阪本社版の記事は、「Yomiuri Online」の記事よりもう少し詳しくて、下記のようになっている。
現在、安倍晋三政権は、過去の日本の戦争責任を隠蔽しようとして、国際世論の激しい反発を招いているが、どの国でも過去の戦争では数々の残虐行為を行ってきた。日本もそれから目をそらすべきではない。これは、先週のフジテレビ「報道2001」で、ゴリゴリの右派評論家として知られている竹村健一でさえ言っていたことだ。「大東亜戦争」(右翼用語w)を美化しようとする安倍晋三らのたくらみは、危険きわまりない。同じく代表的な右派メディアである読売新聞に上記のような記事が載ったのも、ようやく安倍政権の極右路線にブレーキをかけようとする動きが、保守系メディアにも出始めたという表れではないかと思う。
ところが、いまNHKテレビのニュースを聴きながら記事を書いているのだが、憲法改定に関するNHKの世論調査で、下記のような結果が出たという。
「憲法を改正すべきだ」は、昨年の調査と比較して5%増えたという。これは、先日発表された読売新聞の世論調査の結果と大きく異なる。
眠り猫さんのブログ 『平和のために小さな声を集めよう』 の記事 『読売の偏向世論調査でも、改憲支持は3年連続で減少』 によると、読売新聞の調査でも改憲支持はNHK調査と同じ47%らしいが、昨年から9ポイント減少したという。つまり、昨年はNHK調査で42%、読売新聞調査では56%が改憲賛成だったのに、今年は両者とも47%が改憲支持だという数字を出したということだ。
こんな結果を出されたのでは、マスコミの世論調査など何も信用できないことになる。今朝のNHKの報道は、おそらく国民投票法成立を正当化するための、意図的なものだろう。
眠り猫さんはNHKの世論調査をずいぶん信用されているようだが、私は全く信用していないことを明言しておく。なにしろ、政府が「命令放送」を行わせることができる放送局なのだ。
支持率の下がった安倍は、政権の命脈が尽きる前に、ありとあらゆる極右政策を実行に移そうとあがいているから、それと全面的に対決しなければならないと思う今日この頃である。
[追記] (2007年4月10日 7時19分)
同じNHKの世論調査では、憲法9条については下記の通りでした。
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アクセス増は何も私のところだけではなかったようで、美爾依さんのブログ 『カナダde日本語』 に、以下のようにあった。同ブログは昨日、4404件のアクセスを記録している。
今日のアクセス、いやに多いんだけど、今回都知事選前にぐっとアクセスが減って、選挙が終わたとたん増えるって、やっぱり検索で規制されていたのだろうか。この現象は私だけではなくて、AbEnd仲間のブログほとんどに言える。そう言えば、ヘンリー・オーツさんが台東区で運営されている生涯学習センターのパソコンでAbEndのブログがアクセス規制されていて見られなかったって言ってたけど、誰かが台東区に指摘して規制を解いてくれたのかな?
(「カナダde日本語」の記事 『所詮、石原は裸の王様にすぎない』 より)
台東区の図書館のアクセス規制なんて、本当にひどい話で、単に安倍や石原の暴政に反対の声をあげている、ごく一般的な主張まで人々の目に触れないようにしようとするとは、ジョージ・オーウェルの「1984年」の世界そのものではなかろうか?
まあ、実際には、都知事選の結果にショックを受けた皆さんに、ネット検索などでアクセスしていただいた結果なのだろう。アクセスしていただくのはもちろんありがたいし感謝したいが、都知事選に敗北したあとアクセス数が増えるというのは、どこか空しいものがある。
もっとも、今回初めて来られた方も多いだろうから、「AbEndキャンペーン」について簡単に紹介しておくと、これは、昨年6月18日に、前記 『カナダde日本語』 の呼びかけでスタートした、『安倍を「the End!」させよう』 を合言葉とするブログ運動である。「AbEnd」についてご存知ない方は、キャンペーン創始時の 『カナダde日本語』 の記事(下記URL)を参照いただければ幸いである。
http://minnie111.blog40.fc2.com//blog-entry-170.html
当初は、当時官房長官だった安倍晋三の、自民党総裁選当選阻止を目標としていたが、腰抜け揃いの自民党が安倍の総理総裁就任を許してしまったため、自動的に目標が「安倍政権打倒」に切り替わった。また、東京都知事選期間中は、石原慎太郎批判キャンペーンも行ったが、力及ばず、石原の三選を阻止することはできなかったのは残念だ。
さて、今日は、私が運営しているもう一つのブログ 『kojitakenの日記』 で紹介した読売新聞(中部版・大阪版)の記事が、たいへんな反響を呼んでいるので、メインブログであるこちらでも紹介することにする。『kojitakenの日記』の記事には、27件もの「はてなブックマーク」をいただいているが、これはメインブログであるこちらでも、滅多に記録しない数字だ。
もしかしたら、この記事は、読売新聞でも中部版や大阪版には掲載されたものの、発行数の多い東京版には掲載されなかったのかもしれない。
記事は、「Yomiuri Online」で読める。
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_top/070409_5.htm
「中部発」となっているが、大阪本社版にも掲載されていて、私は実際の紙面で読んだ。大阪本社版の記事は、「Yomiuri Online」の記事よりもう少し詳しくて、下記のようになっている。
「病原体の生体実験 毎日2?3人解剖」
731部隊元隊員証言
戦時中に中国大陸で、捕虜などに人体実験を重ねた旧日本陸軍731部隊の衛生兵だった三重県尾鷲市の大川福松さん(88)が8日、大阪市で開かれた国際シンポジウム「戦争と医の倫理」に出席、「毎日2?3体、生きた人を解剖した」と証言した。当時の体験を人前で明かしたのは初めてで、「不正なことは、社会に、はっきり示さなあかんと思うようになったから」と語った。
大川さんは早稲田大で細菌学を学び、1941年に召集。44年8月から旧満州(現中国東北部)にあった関東軍防疫給水部本部(通称731部隊)の「ロ号棟」で、衛生伍長をしていたという。所属した班は、ペストやコレラ、梅毒などの病原体を人体に注射して感染の状態を調べたり、人為的に凍傷を作ったりしていた。最初は「大変な所に来た」と思ったが、次第に感覚がまひし、「そのうち、毎日2?3体解剖しないと仕事が終わらん気になっていった。多い時は1日5体を解剖した。実験の対象は名前ではなく、番号で呼ばれていた」と証言した。
子持ちの慰安婦を解剖したこともあった。「子どもが泣いている前で母親が死んでいった。子どもはどうするのかと思っていると、凍傷(の実験台になった)。それをざんごうに放り込んで埋める。本当に悲惨なことがたくさんあった」
戦後は「国から口止めされていたから」と沈黙を続けていた。シンポの開催を新聞で知り、「当時の仲間に会えるかも」という思いもあって出席したという。
(2007年4月9日 読売新聞大阪本社版より)
現在、安倍晋三政権は、過去の日本の戦争責任を隠蔽しようとして、国際世論の激しい反発を招いているが、どの国でも過去の戦争では数々の残虐行為を行ってきた。日本もそれから目をそらすべきではない。これは、先週のフジテレビ「報道2001」で、ゴリゴリの右派評論家として知られている竹村健一でさえ言っていたことだ。「大東亜戦争」(右翼用語w)を美化しようとする安倍晋三らのたくらみは、危険きわまりない。同じく代表的な右派メディアである読売新聞に上記のような記事が載ったのも、ようやく安倍政権の極右路線にブレーキをかけようとする動きが、保守系メディアにも出始めたという表れではないかと思う。
ところが、いまNHKテレビのニュースを聴きながら記事を書いているのだが、憲法改定に関するNHKの世論調査で、下記のような結果が出たという。
- 憲法を改正する必要がある 47%
- 憲法を改正する必要はない 20%
- どちらともいえない 27%
「憲法を改正すべきだ」は、昨年の調査と比較して5%増えたという。これは、先日発表された読売新聞の世論調査の結果と大きく異なる。
眠り猫さんのブログ 『平和のために小さな声を集めよう』 の記事 『読売の偏向世論調査でも、改憲支持は3年連続で減少』 によると、読売新聞の調査でも改憲支持はNHK調査と同じ47%らしいが、昨年から9ポイント減少したという。つまり、昨年はNHK調査で42%、読売新聞調査では56%が改憲賛成だったのに、今年は両者とも47%が改憲支持だという数字を出したということだ。
こんな結果を出されたのでは、マスコミの世論調査など何も信用できないことになる。今朝のNHKの報道は、おそらく国民投票法成立を正当化するための、意図的なものだろう。
眠り猫さんはNHKの世論調査をずいぶん信用されているようだが、私は全く信用していないことを明言しておく。なにしろ、政府が「命令放送」を行わせることができる放送局なのだ。
支持率の下がった安倍は、政権の命脈が尽きる前に、ありとあらゆる極右政策を実行に移そうとあがいているから、それと全面的に対決しなければならないと思う今日この頃である。
[追記] (2007年4月10日 7時19分)
同じNHKの世論調査では、憲法9条については下記の通りでした。
- 憲法9条は改正すべきだ 25%
- 憲法9条は改正すべきではない 44%
- どちらともいえない 25%
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誰かがやらなければならない役割というのがある。今回、浅野史郎氏はそれをやったのだと思う。
民主党が吉永小百合さんの擁立を検討しているのではないかといわれた時期があった。
今やすっかり御用ジャーナリストと化した有田芳生(ヨシフ)は、それを警戒し、先回りして民主党批判の記事を、ブログ 『酔醒漫録』 (2月18日付) に書いていた。
http://saeaki.blog.ocn.ne.jp/arita/2007/02/post_cffa.html
以下引用する。
有田は、民主党が「政策で選考するよりも先に知名度で有権者を投票に導こうという発想」をしていると言うのだが、これって石原慎太郎のやり方そのものではないのか?
有田は、さらに以下のように続ける。
なんともペダンティック(注)な文章だ。ナチを避けてフランスに逃れながら、パリで逮捕され、一時抑留キャンプに収容されたのち1941年にアメリカに亡命したユダヤ人のハンナ・アーレント (1906-1975) が、自らの言説が、有田によって間接的に石原慎太郎を擁護するために使われたと知ったら、間違いなく激怒したことだろう。
有田はこの文章で、実に卑怯な言論を展開していると思う。
しかし、それほどまでに有田が立候補を恐れた吉永小百合は、立候補どころか今回の都知事選に関して何の発言もしなかった。
前長野県知事の田中康夫にも、一時東京都知事選の立候補に色気があるといわれた時期がある。しかし、彼もまた立候補するどころか、テレビ朝日の「サンデープロジェクト」で、右翼である櫻井よしこと馴れ合いながら、石原慎太郎にも浅野史郎氏にも嫌味を言い、櫻井に「あなた、立候補なさいよ」などと言われていい気になっていた。
この放送を見て、「田中康夫の立候補もあり得る」と騒いだ向きもあったが、私はそれはあり得ないだろうと思っていた。
田中は、石原が立候補すると知って出馬しないことに決めたという噂が一部に流れていた。私はそこらへんが真実に近いと思っている。つまり、田中は石原に勝つ自信が全くなかったのではないか。だからこの男は立候補しないのだ、そう予想していたし、実際その通りだった。
吉永小百合や田中康夫に限らず、今回声を挙げなかった「リベラル系」の著名人たちには、市民的勇気が全く欠けていた。何も浅野氏だけではなく、吉田万三氏という選択肢もあったにもかかわらずである。今回口をつぐんだ人たちは、石原を支持したも同然だと私は考えている。
今回、浅野氏の応援団には、中山千夏、矢崎泰久、永六輔ら、1977年の参院選で「革新自由連合」を結成した時のメンバーが名を連ねていた。当時は、勇気を持った「文化人」たちが大勢いたのだ。30年前の人たちにできたことが、なぜ今の若手や中堅の「リベラル」な人たちにはできなかったのか。今の時代では、口をつぐむことが最大の罪だと私は思うのである。
今回、石原の対立候補として立つことは、どんなに格好悪い結果になろうとも、誰かがやらなければならなかったことだ。そして、浅野さんはそれをやった。「火中の栗を拾った」のだ。
これは、決して無駄にはならないと思う。
(注)ぺダンティック [pedantic] : 日本語では「衒学(げんがく)的」。「学者ぶった」「もの知り顔の」の意。
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民主党が吉永小百合さんの擁立を検討しているのではないかといわれた時期があった。
今やすっかり御用ジャーナリストと化した有田芳生(ヨシフ)は、それを警戒し、先回りして民主党批判の記事を、ブログ 『酔醒漫録』 (2月18日付) に書いていた。
http://saeaki.blog.ocn.ne.jp/arita/2007/02/post_cffa.html
以下引用する。
ある知人から昨夜電話で意外な話を聞いていた。その確認をする。民主党が都知事候補に吉永小百合さんを擁立しようとしていたというのだ。何人かに聞けば、たしかにそのような動きはあったようだ。小沢一郎代表が2回会ったという情報もあれば、いや構想段階で終ったとの情報もある。いずれにしても政策で選考するよりも先に知名度で有権者を投票に導こうという発想そのものが間違っている。
(有田芳生の『酔醒漫録』 2007年2月18日 『幻の都知事候補?吉永小百合』より)
有田は、民主党が「政策で選考するよりも先に知名度で有権者を投票に導こうという発想」をしていると言うのだが、これって石原慎太郎のやり方そのものではないのか?
有田は、さらに以下のように続ける。
民主党に限らず、ほとんどの政党、政治家は言葉が貧困だ。ハンナ・アーレントは「理解と政治」(『アーレント政治思想集成』、みすず書房)という論文のなかで常套句(クリシエ)の問題点を指摘している。「世論の質を向上させる」ためには言葉に敏感でなければならない。認識と理解の相互関係だ。訳者の理解でいうならば「いま生じている出来事に対する驚きを旧い言葉で封じるのではなく、それにふさわしい言葉の探求へとつなげてゆくこと」である。何か悪政があればすぐに「ファシズム」という言葉を使うことは、知的怠慢であるだけでなく、画一主義(コンフォーミズ厶)へ陥ることだ。日本の政党は「マニフェスト」などを強調しながら、そこに政治哲学がない。いつまでも是正されない最大の欠陥だろう。アーレントはフランツ・カフカが述べたことを引用している。
真理を語ることは難しい。真理はなるほど一つしかない。だがそれは生きており、それゆえ生き生きと変化する表情を持っているからだ。
(有田芳生の『酔醒漫録』 2007年2月18日 『幻の都知事候補?吉永小百合』より)
なんともペダンティック(注)な文章だ。ナチを避けてフランスに逃れながら、パリで逮捕され、一時抑留キャンプに収容されたのち1941年にアメリカに亡命したユダヤ人のハンナ・アーレント (1906-1975) が、自らの言説が、有田によって間接的に石原慎太郎を擁護するために使われたと知ったら、間違いなく激怒したことだろう。
有田はこの文章で、実に卑怯な言論を展開していると思う。
しかし、それほどまでに有田が立候補を恐れた吉永小百合は、立候補どころか今回の都知事選に関して何の発言もしなかった。
前長野県知事の田中康夫にも、一時東京都知事選の立候補に色気があるといわれた時期がある。しかし、彼もまた立候補するどころか、テレビ朝日の「サンデープロジェクト」で、右翼である櫻井よしこと馴れ合いながら、石原慎太郎にも浅野史郎氏にも嫌味を言い、櫻井に「あなた、立候補なさいよ」などと言われていい気になっていた。
この放送を見て、「田中康夫の立候補もあり得る」と騒いだ向きもあったが、私はそれはあり得ないだろうと思っていた。
田中は、石原が立候補すると知って出馬しないことに決めたという噂が一部に流れていた。私はそこらへんが真実に近いと思っている。つまり、田中は石原に勝つ自信が全くなかったのではないか。だからこの男は立候補しないのだ、そう予想していたし、実際その通りだった。
吉永小百合や田中康夫に限らず、今回声を挙げなかった「リベラル系」の著名人たちには、市民的勇気が全く欠けていた。何も浅野氏だけではなく、吉田万三氏という選択肢もあったにもかかわらずである。今回口をつぐんだ人たちは、石原を支持したも同然だと私は考えている。
今回、浅野氏の応援団には、中山千夏、矢崎泰久、永六輔ら、1977年の参院選で「革新自由連合」を結成した時のメンバーが名を連ねていた。当時は、勇気を持った「文化人」たちが大勢いたのだ。30年前の人たちにできたことが、なぜ今の若手や中堅の「リベラル」な人たちにはできなかったのか。今の時代では、口をつぐむことが最大の罪だと私は思うのである。
今回、石原の対立候補として立つことは、どんなに格好悪い結果になろうとも、誰かがやらなければならなかったことだ。そして、浅野さんはそれをやった。「火中の栗を拾った」のだ。
これは、決して無駄にはならないと思う。
(注)ぺダンティック [pedantic] : 日本語では「衒学(げんがく)的」。「学者ぶった」「もの知り顔の」の意。
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『石原慎太郎に「NO」と言える東京であれ!』 (2007.4.7)
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「石原慎太郎批判」 シリーズ
その他
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「石原慎太郎批判」 シリーズ
- 『あまりに空虚な男、石原慎太郎』 (2007.2.15)
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-253.html - 『石原は「夜郎自大」の代名詞』 (2007.2.17)
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-256.html - 『罪なきベトナム人を殺そうとした石原慎太郎』 (2007.2.24)
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-263.html - 『イデオロギー抜きの石原批判』 (2007.3.9)
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その他
- 『安倍晋三・石原慎太郎関係の落穂拾い』 (2007.3.4)
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FC2ブログのアクセス解析に、アクセス元の都道府県がわかるものについてそれを集計する機能がある。
当ブログの3月度の場合、トータルで34,777件のユニークアクセスがあったが、うち10,531件についてアクセス元の都道府県が特定できた。そして、うち33.3%に当たる3,508件が東京都からのアクセスだった。
東京都の人口は、全日本人の約10%である。それに対して、東京からのアクセスが国内からのアクセス全体の3分の1に当たることは、いかに東京のインターネット利用環境が恵まれているかを意味するだろう。
東京は、ある意味地方を食い物にして今の栄華を謳歌しているとも言える。それを増幅したのが「コイズミカイカク」であり、石原が誇る都の財政状況の改善は、コイズミの政策によって、東京のみが景気回復し、税収が増えたからにほかならない(それでもなお、石原都政下で、連結では赤字が大幅に拡大しているという指摘もある)。
周りを食い散らかしながら一人好き勝手に振る舞う石原慎太郎は、ある意味、そんな東京を象徴しているともいえる。そして、そんな石原、そんな東京への地方の目は、実に冷ややかだ。地方では保守の人たちも、東京のネオコンに対しては怒り心頭なのである。
一例を挙げよう。
3月30日、当ブログで 『なんともイヤな首都・東京の閉塞感』 という記事を公開した。この記事で私は、東京ではネオコンへの支持が非常に強く、ものを言いづらい雰囲気があることを指摘し、この状況に対する不快感を表明した。
この記事に対し、「岩」さんから、下記のようなコメントをいただいた。
このコメントに、ブログ 『Munchener Brucke』 の管理人・Kechackさんからさらなるコメントをいただいた。なお、『Munchener Brucke』 は、簡潔にして的を射た政治評論が読める、オススメのブログである。最近の記事 『良い格差、悪い格差』 も出色だ。
このコメントに紹介された、東京のネオコン支持若年層の代表的な意見が、岩さんの怒りに火をつけた。
Kechackさんのコメントを受けた岩さんの二通目のコメントを下記に示す。
保守本流を自認する「岩」さんは本気で怒っておられる。
ほぼ間違いないと思うのだが、近い将来、保守陣営は「地方型保守」と「都市型保守」の2つに分裂する。自民党も民主党も、ともに分裂するだろう。そして、コイズミや石原慎太郎は、「都市型保守」の最悪の部分を持った政治家だと私は考えている。
今回の選挙で、最有力の対立候補とされる候補者が、東北最大の県で知事を三期務めた人であることは象徴的だ。
石原慎太郎に「NO」と言える東京であってほしい、そう私は思う。
さて、今日の記事の後半では、あちこちのブログで流れている「檄文」を当ブログでも掲載しよう。
当ブログにトラックバックいただいた、とむ丸さんのブログ 『とむ丸の夢』 の記事 『東京都知事選から全国の政治を変える!』 でこの檄文を知ったが、とむ丸さんはブログ 『はじめの一歩』 から転載されたとのことだ。その他、『カナダde日本語』 をはじめ、よく訪問させていただくいくつかのブログにも掲載されている。
ここでは、ブログ 『低気温のエクスタシーbyはなゆー』 に掲載されている「資料増補版」から転載させていただく。
なお、民主党の菅代表代行の「菅」が、「管」と誤変換されているので訂正した。今後さらに転載される方は、ご注意いただければ幸いだ。
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東京都の人口は、全日本人の約10%である。それに対して、東京からのアクセスが国内からのアクセス全体の3分の1に当たることは、いかに東京のインターネット利用環境が恵まれているかを意味するだろう。
東京は、ある意味地方を食い物にして今の栄華を謳歌しているとも言える。それを増幅したのが「コイズミカイカク」であり、石原が誇る都の財政状況の改善は、コイズミの政策によって、東京のみが景気回復し、税収が増えたからにほかならない(それでもなお、石原都政下で、連結では赤字が大幅に拡大しているという指摘もある)。
周りを食い散らかしながら一人好き勝手に振る舞う石原慎太郎は、ある意味、そんな東京を象徴しているともいえる。そして、そんな石原、そんな東京への地方の目は、実に冷ややかだ。地方では保守の人たちも、東京のネオコンに対しては怒り心頭なのである。
一例を挙げよう。
3月30日、当ブログで 『なんともイヤな首都・東京の閉塞感』 という記事を公開した。この記事で私は、東京ではネオコンへの支持が非常に強く、ものを言いづらい雰囲気があることを指摘し、この状況に対する不快感を表明した。
この記事に対し、「岩」さんから、下記のようなコメントをいただいた。
それならば、東京以外のすべての県が独立して第二の日本国を建国し、現行の日本国を干すと言う選択肢がありますね。
(岩さんのコメント)
このコメントに、ブログ 『Munchener Brucke』 の管理人・Kechackさんからさらなるコメントをいただいた。なお、『Munchener Brucke』 は、簡潔にして的を射た政治評論が読める、オススメのブログである。最近の記事 『良い格差、悪い格差』 も出色だ。
私も1年前に札幌から上京した身ですから、東京の若者のネオコンぶりはつくづく感じます。
結局、東京一人勝ちの状況で、現状肯定感が強いのでしょうね。
あと東京の若者は、都市の利益を地方にばら撒く戦後政治への反発が強く、むしろ地方切捨て政策への肯定感が強い。地方の郵便局の統廃合のニュースを肯定的に捉える人も少なくないですね。
(Kechackさんのコメント)
このコメントに紹介された、東京のネオコン支持若年層の代表的な意見が、岩さんの怒りに火をつけた。
Kechackさんのコメントを受けた岩さんの二通目のコメントを下記に示す。
>東京の若者は、都市の利益を地方にばら撒く戦後政治への反発が強く
東京には人口の社会的流入が多い。
流入した人々がその年齢まで育つのに地域社会が費やした費用(食費、光熱費、教育費、インフラの費用などなど)を考えれば、東京は圧倒的に地方を搾取しているのであり、東京の存在こそが日本最大のコストなのだ。
都市の利益を地方にばらまくことに反発がある?ぬかせ!東京は地方へのばら撒きなんぞやっておらん。圧倒的に吸い上げているのだ。
そう言う腐れ頭のばか者には正義の保守本流パンチをくれてやりたい。
(岩、保守本流さんのコメント)
保守本流を自認する「岩」さんは本気で怒っておられる。
ほぼ間違いないと思うのだが、近い将来、保守陣営は「地方型保守」と「都市型保守」の2つに分裂する。自民党も民主党も、ともに分裂するだろう。そして、コイズミや石原慎太郎は、「都市型保守」の最悪の部分を持った政治家だと私は考えている。
今回の選挙で、最有力の対立候補とされる候補者が、東北最大の県で知事を三期務めた人であることは象徴的だ。
石原慎太郎に「NO」と言える東京であってほしい、そう私は思う。
さて、今日の記事の後半では、あちこちのブログで流れている「檄文」を当ブログでも掲載しよう。
当ブログにトラックバックいただいた、とむ丸さんのブログ 『とむ丸の夢』 の記事 『東京都知事選から全国の政治を変える!』 でこの檄文を知ったが、とむ丸さんはブログ 『はじめの一歩』 から転載されたとのことだ。その他、『カナダde日本語』 をはじめ、よく訪問させていただくいくつかのブログにも掲載されている。
ここでは、ブログ 『低気温のエクスタシーbyはなゆー』 に掲載されている「資料増補版」から転載させていただく。
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【このメールも転送・転載も公選法上まったく合法です】
【投票日当日でも転送・転載できます】
[石原知事の落選運動の勝手連より]
このメールは私のお知り合い・関係MLへお送りしております。
東京の都知事選の投票が8日にせまっています。
2期におよんだ高齢の石原知事による都政をこの機会に転換させるべく、皆様にこのメールの転送、ブログ転載をお願いしたいのです。落選運動です。
石原知事の都政は、ディーゼル車規制や国への対決姿勢などプラスに見える部分もあるものの、あくまでそれは例外。人権無視で好戦的、福祉の著しい後退、そしてその一方で税金の私物化など、筆舌に尽くしがたいひどいものでした。
銀座に戦車を走らせたことに象徴される彼の都政は、「共生」の正反対の「強制」の政治です。
市民社会には、異なる考え・価値観の者の「共生できる寛容」が必要ですが、石原都政の本質は「強制による一様性」です。「君が代を歌わない者も存在できる多様性」を処分によって否定する彼の教育行政がその頂点です。これには天皇も苦言を呈する(園遊会)ほどですが、拍車がかかるばかりで見直される気配はありません。
こうした政治のもとで、障がい者やセクシャル・マイノリティ、在日外国人などのマイノリティはその生を否定され、苦渋にみちた人生を強いられています。人間の尊厳を否定する政治、それが石原都政です。
また、マイノリティだけでなくマジョリティにも悪政が及んでいます。福祉・保健医療の後退は著しく、保健所につづいて、都立病院も半減させられようとしています。性教育の抑圧により、HIV感染はおそろしい勢いで広がっています。
石原知事の「うるさい、黙れ!」と言わんばかりの「問答無用の専制政治」は、今や、都民の食品を扱う築地市場を、シアンなど毒物で汚染された豊洲の東京ガス跡地へと無理やり移転させようとするところまで増長しています。
さらに困ったことは、こうした悪政が全国へ、そして国政へと影響を及ぼしていることです。
石原知事は、この3年間でもっとも多く税金による高額接待をした相手である佐々淳行氏を選対本部長に据えました。納税者をなめきっているのです。
しかし、私たちには希望があります。
検討資料として下に転載した新聞記事に見られるように、もしかしたら石原知事を落選させることができるかもしれない情勢です。無党派の人々が動けば結果に結びつきます。選挙に関わったことのない多くの市民が立ち
上がっています。
かつて団塊の世代から親の戦中世代が突きつけられたように、私たちの子供たちから「あの時、何をしていたの?」と突きつけられないで済むように、今、できることをしませんか?
お願いします。このメールをお知り合いに転送し、また、ブログに転載してください。全国にかかわることだから東京の人にかぎることはありません。転送の輪が広がれば、私たちの「微力」が積み重なって、もしかしたら大きな力になって、日本、そして世界の未来を変えられるかもしれません。一人が5人に転送してくれれば、9ステップ目で東京の人口を、12ステップ目で日本の全人口を超えます!このメールを読んであなたがすぐ転
送してくれれば、ネットならあっという間です。
このメールの転送の輪が広がり、そして一人一人が投票所でなすべきことをすれば、石原を落選させることができます。
私たち一人ひとりは「微力」ではあっても「無力」ではないのです!
〈検討資料〉
◆4月1日読売新聞(11面)より
石原 自公支持層固める 浅野 無党派層で猛追
2期の実績をアピールする石原がリードし、浅野が激しく追っている。
石原は、ディーゼル車の排ガス規制などを実現させた強力なリーダーシップへの評価で幅広い層で支持を集める。反面、トップダウンの政治手法など“石原流”への批判もあり、全体の46%を占め、5割が態度未定の無党
派層の動向次第では、情勢が流動的になる可能性もある。
高額の出張旅費などで批判を浴びた危機感から、過去2回とは一転して自民と公明に支援を要請。無党派層を取り込むため、政党推薦の形式は取らないが、国政時代にもなかった組織型選挙を展開する。自民支持層の6割、公明支持層の6割弱を固め、民主支持層の2割の支持も得ている。
浅野は、過去3回の宮城県知事選と同様、市民参加型の選挙戦を重視し、無党派層では石原に迫る勢い。ただ、街頭演説でも、支援する民主、社民の政党色を消してきたため、両党支持層への浸透が進んでいない。支持層の5割しか固め切れていない民主は、菅代表代行ら党幹部が連日応援に入り、巻き返しを図る。
吉田は共産支持層の一部が浅野に流れるなど、苦戦している。
◆石原都政についてのリソース
税喰う人々
http://homepage2.nifty.com/taxeater/top.html
さよなら石原都知事
http://nvc.halsnet.com/jhattori/rakusen/ishihara/index.htm
レッドパイパー
http://www.red-piper.com/ (過去ログを見られます)
日録(不定期)
http://d.hatena.ne.jp/vox_populi/
中央区、石原知事の花粉症ポスターの掲載お断り
http://www.janjan.jp/government/0702/0702190366/1.php
◆都知事選についてのリソース
janjan
http://www.janjan.jp/special/toitusen/list.php
http://www.senkyo.janjan.jp/bin/manifest/search.php
ohmynews
http://www.ohmynews.co.jp/HotIssueTop.aspx?newstype_id=2&type_id=070322
東京都知事選勝手連情報
http://tokyokatteren.jugem.jp/
都知事選:石原氏、飛び出したマイノリティー差別
http://www.janjan.jp/election/0703/0703282578/1.php
http://www.youtube.com/watch?v=ufEHhxtf1pM&mode=related&search=
慎太郎知事 ヤジにブチッ「うるさい、黙ってろ!」…8日都知事選
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20070405-OHT1T00108.htm
下北沢駅前に遊説に来た石原慎太郎、再開発に反対する住民から野次を浴びせられて逆ギレ。
http://black.ap.teacup.com/fukashinogakuin/503.html
都知事選:石原支持者も反対する築地移転
http://www.janjan.jp/election/0704/0704022951/1.php
◆公選法について
ネット時代の勝手連と公選法
http://katteren.blog97.fc2.com/
特に落選運動については
http://www1.neweb.ne.jp/wa/kabuombu/seiji-rakusen.htm
http://katteren.blog97.fc2.com/blog-entry-2.html
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東京都知事選の選挙戦もいよいよ終盤だが、石原慎太郎のにらみが雑誌メディアにもある程度通用したのか、告示前に頑張っていた「週刊ポスト」「週刊現代」「週刊朝日」「サンデー毎日」などの記事が、選挙戦に入ってかなりトーンダウンしてしまった。
ネットでも、公職選挙法違反には相当しないはずの「落選運動」まで自粛する動きがあったのは残念である。
今日は、まず告示後にもある程度頑張った「サンデー毎日」(4月15日号)の記事の紹介から始めたい。
記事は、『「圧勝予測」で早くも "ゴーマン復活" 石原慎太郎の「死角」』と題されている。
選挙戦後半に入って、一時石原が最有力対抗馬と目される浅野史郎・前宮城県知事との支持率の差を広げ、一部の調査では「ダブルスコアで石原が圧勝する」という予測が出るようになって、選挙戦序盤では低姿勢だった石原の態度が再び元に戻って、放言を連発しているというのだ。
記事から、石原の放言を紹介する。
最後の「朝日新聞」云々は、「週刊朝日」の記事を指すと思われるが(朝日新聞本体の記事には、「都政の私物化」という表現がほとんど現れなくて腹立たしかった)、それはともかく「バッシングを受けてるから謙虚にならざるを得ない」とは、人をバカにした態度というしかないだろう。
雑誌が発行されたあとのできごとなので、記事には出ていないが、さる4月4日に石原が下北沢に遊説した時、下北沢の再開発に反対する住民から「住民感情を排除している」などの激しいヤジを浴びた石原がブチ切れ、「うるさい、黙ってろ!」と一喝、「(再開発について)いろんな意見を出してもらいたい。それを区長に取り次いでですね、当たり前の手順を踏んで、民主的にやるんだよ! 物事は多数決なんだから!」と怒り狂ったと報じられている。
選挙戦後半に入って、石原が「地」を出し始めたのである。
今回、各種メディアの調査で、対立候補の浅野氏が、支援する民主党の支持をまとめ切れていないと指摘されているが、その原因の一つとして、告示日に神奈川県知事選に立候補している松沢成文知事と埼玉県の上田清司知事が石原を応援したことが挙げられるだろう。これは、浅野陣営にとっては痛手になったはずだ。
しかし、ダメージを受けたのは浅野陣営だけではない。松沢氏の対立候補を担いでいる自民党神奈川県連にも、大変な痛手になった。
それでなくても劣勢の予想されている選挙で、こともあろうに敵の応援にきた石原に、神奈川県連は当然ながら激怒した。しかも、「コイズミチルドレン」らがつくる「83会」から、神奈川県連に石原応援の要請があったことが、県連の怒りの火に油を注いだ。
河野太郎・自民党神奈川県連会長は、3月23日、自身のメルマガにこう書いたそうだ。
「知事選で戦っている相手の応援に入ってきた奴のところになんで応援に行かなければいけないのかと県選出の一回生がかみついた。だいたい、自民党の推薦もいらないと言ってる人じゃないの? 一体全体、どーしちゃったんだ」
自民党神奈川県連が推薦する杉野正氏の選対事務局長を務める新堀典彦県議(前県連幹事長)は自民党本部に対してこう怒る。
「地方への差別ですよ。ふざけんじゃないよ、と言いたい。同じく推薦を出していないのに、向こう(石原知事)には手厚い支援をしている。こっちには応援の弁士さえ来ない」
前出の河野太郎氏は、メルマガにこうも書く。
「(推薦依頼は)中川秀直幹事長、石原伸晃幹事長代理のところでストップがかかる。(杉野氏は)世論調査の支持率が低いから、と」
県連副会長の語る裏事情はこうだ。
「都知事選に危機感を持った石原父子の意向を、中川(秀直)幹事長が酌んだのです。杉野氏に推薦を出せば、石原知事と松沢知事の共闘はできなくなる。最初からこっちに推薦を出すつもりなどなかったんでしょう。だったら、こっちは都知事選では浅野氏を応援しようという声も出ている」
神奈川の自民党員には、特別に都知事選の選挙権を与えたいと思ってしまうのは私だけだろうか(笑)。
それにしても、自らの選挙のためなら、かつて所属した自民党さえも私物化する石原の、底なしの傲慢さに腹が立つと同時に、石原に頭が上がらず、言いなりになる自民党の情けなさにも呆れる。
私は「サンデー毎日」の記事を読んで、杉野氏に同情してしまった次第だ。松沢などという男は、どうせ自民党よりもっと右のネオコンに決まっているだろうから、なおさらだ(そうでなかったら石原なんかを応援するはずがないだろう)。
さて、長くなったので以下は足早に済ますが、記事は築地市場移転先から、強アルカリ性を示す「異常な水」が検出されたことも報じている。
この移転計画について、石原は「僕が決めたことじゃない」などと述べているが、これは真っ赤な嘘である。3月29日、東京ガスが(石原都知事就任後の)2000年6月の時点で、土壌汚染を理由に市場の移転を「受け入れ難い」と認識していたことを示す公文書を、共産党都議団が明らかにした。東京都は、2001年2月に一転、市場移転の基本合意を東京ガスと結んでおり、同党は「石原知事のトップダウンであることは明らか」と主張している。誰がどう見たって、共産党の主張が正しく、石原が大嘘をついていることは明白だろう。
さて、記事の最後に、山口浩・駒澤大グローバル・メディア・スタディーズ学部助教授がネット上で開設している「都知事選予測市場」が紹介されている。
http://www.h-yamaguchi.net/
これについて、「サンデー毎日」の記事から引用する。
これによると、マスコミの世論調査とは異なり、石原と浅野氏は大接戦を演じている。まだ石原の方がわずかにリードしているとはいえ、その差は縮まっている。
選挙戦はいよいよ大詰めにさしかかってきた。
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ネットでも、公職選挙法違反には相当しないはずの「落選運動」まで自粛する動きがあったのは残念である。
今日は、まず告示後にもある程度頑張った「サンデー毎日」(4月15日号)の記事の紹介から始めたい。
記事は、『「圧勝予測」で早くも "ゴーマン復活" 石原慎太郎の「死角」』と題されている。
選挙戦後半に入って、一時石原が最有力対抗馬と目される浅野史郎・前宮城県知事との支持率の差を広げ、一部の調査では「ダブルスコアで石原が圧勝する」という予測が出るようになって、選挙戦序盤では低姿勢だった石原の態度が再び元に戻って、放言を連発しているというのだ。
記事から、石原の放言を紹介する。
「ワシントンには何回も行きましたが、贅沢な旅行だとか、ガラパゴスに遊びに行ったとか、くだらんことでやられましたが‥‥」
(外国人犯罪に絡めて)
「六本木に行ってごらんなさい。アフリカ系アメリカ人じゃない、アフリカからじかに来た英語もしゃべれない連中が、あそこではあまりいいことをしていない」
(中国人向け新聞に載っていたアルバイト募集広告を引き合いに)
「どういうことなんだと聞いたら、日本語習ってる若者たちが夜、ひまだから、泥棒の見張りをするってんだ。一晩2万円」
(日本記者クラブの会見で)
「共産党(の批判)くらいは何でもないんだけど、一部メディアが横滑り(ママ)して、陰湿なバッシングを繰り返し、そういうこともあって、謙虚にならざるを得ないですな」
(自民党の支持団体による総決起集会で)
「『朝日新聞』のバカが(共産党の)尻馬に乗って根も葉もないこと、そのまま書きやがって??」
(「サンデー毎日」 2007年4月15日号 『「圧勝予測」で早くも "ゴーマン復活" 石原慎太郎の「死角」』 より)
最後の「朝日新聞」云々は、「週刊朝日」の記事を指すと思われるが(朝日新聞本体の記事には、「都政の私物化」という表現がほとんど現れなくて腹立たしかった)、それはともかく「バッシングを受けてるから謙虚にならざるを得ない」とは、人をバカにした態度というしかないだろう。
雑誌が発行されたあとのできごとなので、記事には出ていないが、さる4月4日に石原が下北沢に遊説した時、下北沢の再開発に反対する住民から「住民感情を排除している」などの激しいヤジを浴びた石原がブチ切れ、「うるさい、黙ってろ!」と一喝、「(再開発について)いろんな意見を出してもらいたい。それを区長に取り次いでですね、当たり前の手順を踏んで、民主的にやるんだよ! 物事は多数決なんだから!」と怒り狂ったと報じられている。
選挙戦後半に入って、石原が「地」を出し始めたのである。
今回、各種メディアの調査で、対立候補の浅野氏が、支援する民主党の支持をまとめ切れていないと指摘されているが、その原因の一つとして、告示日に神奈川県知事選に立候補している松沢成文知事と埼玉県の上田清司知事が石原を応援したことが挙げられるだろう。これは、浅野陣営にとっては痛手になったはずだ。
しかし、ダメージを受けたのは浅野陣営だけではない。松沢氏の対立候補を担いでいる自民党神奈川県連にも、大変な痛手になった。
それでなくても劣勢の予想されている選挙で、こともあろうに敵の応援にきた石原に、神奈川県連は当然ながら激怒した。しかも、「コイズミチルドレン」らがつくる「83会」から、神奈川県連に石原応援の要請があったことが、県連の怒りの火に油を注いだ。
河野太郎・自民党神奈川県連会長は、3月23日、自身のメルマガにこう書いたそうだ。
「知事選で戦っている相手の応援に入ってきた奴のところになんで応援に行かなければいけないのかと県選出の一回生がかみついた。だいたい、自民党の推薦もいらないと言ってる人じゃないの? 一体全体、どーしちゃったんだ」
自民党神奈川県連が推薦する杉野正氏の選対事務局長を務める新堀典彦県議(前県連幹事長)は自民党本部に対してこう怒る。
「地方への差別ですよ。ふざけんじゃないよ、と言いたい。同じく推薦を出していないのに、向こう(石原知事)には手厚い支援をしている。こっちには応援の弁士さえ来ない」
前出の河野太郎氏は、メルマガにこうも書く。
「(推薦依頼は)中川秀直幹事長、石原伸晃幹事長代理のところでストップがかかる。(杉野氏は)世論調査の支持率が低いから、と」
県連副会長の語る裏事情はこうだ。
「都知事選に危機感を持った石原父子の意向を、中川(秀直)幹事長が酌んだのです。杉野氏に推薦を出せば、石原知事と松沢知事の共闘はできなくなる。最初からこっちに推薦を出すつもりなどなかったんでしょう。だったら、こっちは都知事選では浅野氏を応援しようという声も出ている」
神奈川の自民党員には、特別に都知事選の選挙権を与えたいと思ってしまうのは私だけだろうか(笑)。
それにしても、自らの選挙のためなら、かつて所属した自民党さえも私物化する石原の、底なしの傲慢さに腹が立つと同時に、石原に頭が上がらず、言いなりになる自民党の情けなさにも呆れる。
私は「サンデー毎日」の記事を読んで、杉野氏に同情してしまった次第だ。松沢などという男は、どうせ自民党よりもっと右のネオコンに決まっているだろうから、なおさらだ(そうでなかったら石原なんかを応援するはずがないだろう)。
さて、長くなったので以下は足早に済ますが、記事は築地市場移転先から、強アルカリ性を示す「異常な水」が検出されたことも報じている。
この移転計画について、石原は「僕が決めたことじゃない」などと述べているが、これは真っ赤な嘘である。3月29日、東京ガスが(石原都知事就任後の)2000年6月の時点で、土壌汚染を理由に市場の移転を「受け入れ難い」と認識していたことを示す公文書を、共産党都議団が明らかにした。東京都は、2001年2月に一転、市場移転の基本合意を東京ガスと結んでおり、同党は「石原知事のトップダウンであることは明らか」と主張している。誰がどう見たって、共産党の主張が正しく、石原が大嘘をついていることは明白だろう。
さて、記事の最後に、山口浩・駒澤大グローバル・メディア・スタディーズ学部助教授がネット上で開設している「都知事選予測市場」が紹介されている。
http://www.h-yamaguchi.net/
これについて、「サンデー毎日」の記事から引用する。
予測市場とは、市場メカニズムを使って将来の結果を予測する手法で、言わば「神の見えざる手」で物事の結果を解析する試みだ。発祥の地・米国では大統領選の結果やアカデミー賞受賞作を、世論調査より正確に予測した実績があるという。
選挙の予測市場では、各候補者を株の銘柄に置き換え、各候補者の予測得票率を株価に見立てて株を売買する。「A氏の得票率が予測より低い」と思えばA株を買う。逆に高いと判断すれば売る。正確な予測をするほど利潤(ここではゲームとしてのポイント)が得られるため、参加者には正しい予測をしようとする動機付けが働くという。
(「サンデー毎日」 2007年4月15日号 『「圧勝予測」で早くも "ゴーマン復活" 石原慎太郎の「死角」』 より)
これによると、マスコミの世論調査とは異なり、石原と浅野氏は大接戦を演じている。まだ石原の方がわずかにリードしているとはいえ、その差は縮まっている。
選挙戦はいよいよ大詰めにさしかかってきた。
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「安倍晋三を 『the End!』 させよう!」という合言葉のもと、昨年6月にスタートした 「AbEndキャンペーン」 の提唱者、美爾依さんのブログ 『カナダde日本語』 から連日リンクを張っていただいている。
同ブログの3月度アクセス解析では、当ブログ経由の 『カナダde日本語』 訪問が多かったとのことだが、逆に当ブログの 『カナダde日本語』 経由のアクセスは、昨年7月から今年3月までの9か月のうち実に8回まで、「Google」 「Yahoo!」の2大検索エンジン経由に次ぐ第3位を記録している(昨年11月だけは、『成城トランスカレッジ!』 経由に次ぐ第4位だった)。「AbEnd」キャンペーンを通してずっとお世話になっているブログといえる。
その 『カナダde日本語』 の最新の記事 『石原を応援する藤原紀香のあさはかさ』 でも、当ブログの記事 『誰が「音楽・文化・芸術を大切に」してるんだって?』 が引用されているが、美爾依さんの以下の指摘は、残念ながら(?)的を射たものだと言わざるを得ない。
この件を含む東京都知事選関係の記事を多く公開しているブログとしては、たんぽぽさんの 『たんぽぽのなみだ?運営日誌』 も挙げられる。
当ブログが石原慎太郎批判のキャンペーンのシリーズ記事を公開し始めたのは、2月15日の記事 『あまりに空虚な男、石原慎太郎』 以来だが、一連の石原批判記事を公開するようになって以来、『たんぽぽのなみだ?運営日記』 から多くリンクを張っていただくようになり、3月度の当ブログアクセス解析でも、「リンク別URL」の集計で、同ブログのトップページ経由が146件で第9位、二大検索エンジン経由や私自身が運営しているブログ経由を除けば第5位を記録した。
最近、たんぽぽさんから、当ブログにトラックバックを送っても受けつけられないという連絡をいただいた。コメント及びトラックバックを承認制にしている以外は何もしていないのだが、ブログには時々こういうことがある。そこで、同ブログの最近の記事から、当ブログにリンクの張られている記事や、同ブログに私がコメントした記事のエントリを紹介しておく。
この中のエントリ 『石原応援団』 のコメント欄で、たんぽぽさんもまた、
と書いている。やはり、そう見るのが自然だろう。
これまで「憲法9条擁護」をはじめ、阪神大震災の被災者援護や戦争の難民救済の訴えなどを通して、「人権派」のイメージを売りにしていた女優が、突如、ゴリゴリの超タカ派政治家の応援団に「転向」することが、人権派としての藤原を応援していたファンに与えるショックの大きさを予想できなかった、などということは、私には考えられない。
しばらく前に石原や安倍を擁護する側に転向したジャーナリストに、有田芳生(ヨシフ)という男がいるが、有田や藤原の「裏切り」は、たとえば勝谷誠彦のように、最初から右翼的言動をとっていた人間が石原を応援するのとは全く意味が違い、権力側に反対の論陣を張る者に、「おまえらの言論に市民権などないんだぞ」といわんばかりのプレッシャーを与える。それだけに余計に罪が重い。
正直言って、私はもともと藤原紀香に対して懐疑的だった人間だが、思い入れの少なかった私でさえショックを受けたのだから、藤原の言論を熱烈に支持していたファンの受けたショックの大きさは、量り知れないものがある。これは、「芸能人の言動だから」と軽々しく片づけることは決してできない。
何より、芸能界や放送業界に、石原慎太郎という男が隠然たる影響力を持っていることを強くにおわせた一件だった。
それで思い出したのが、太田光という男のことである。昨年、中沢新一との対談をまとめた 『憲法九条を世界遺産に』 は、私が昨年読んだ本の中でも特に印象の残るものだった。
しかし、太田が今回の東京都知事選について発言したという話は、寡聞にして知らない。
そこで、「太田光 知事」 を検索語にしてネット検索をかけてみたら、こんな記事が引っかかった。
ナント、太田は昨年12月の時点で石原に屈していたのだ。
同じ件を報じたInfoseekニュースには、11件の「はてなブックマーク」がついた。
http://b.hatena.ne.jp/entry/3553176
太田は、「Yahoo! 知恵袋」でも袋叩きにあっている。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1310275333
もとからたいしてあてにしていなかった藤原紀香はともかく、『憲法九条を世界遺産に』 で、説得力のある議論を展開していた太田光までもがこのざまと知って、ますます暗澹たる気分になった。
彼らの「護憲」とか「平和主義」なんて、そんなに簡単に権力に屈するものに過ぎなかったのだろうか?
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同ブログの3月度アクセス解析では、当ブログ経由の 『カナダde日本語』 訪問が多かったとのことだが、逆に当ブログの 『カナダde日本語』 経由のアクセスは、昨年7月から今年3月までの9か月のうち実に8回まで、「Google」 「Yahoo!」の2大検索エンジン経由に次ぐ第3位を記録している(昨年11月だけは、『成城トランスカレッジ!』 経由に次ぐ第4位だった)。「AbEnd」キャンペーンを通してずっとお世話になっているブログといえる。
その 『カナダde日本語』 の最新の記事 『石原を応援する藤原紀香のあさはかさ』 でも、当ブログの記事 『誰が「音楽・文化・芸術を大切に」してるんだって?』 が引用されているが、美爾依さんの以下の指摘は、残念ながら(?)的を射たものだと言わざるを得ない。
今回の件は、今までこの女は事務所に踊らされて平和主義者を装っていたが、それは単に事務所が作り出そうとしていたイメージであって、実は平和主義者とは全く程遠い思想を持っていた、又は何の思想もないアホ女だったということを証明しただけにすぎない。そうでなければ、そう易々(やすやす)と石原の手中に落ちることはなかったであろう。
(『カナダde日本語』の記事 『石原を応援する藤原紀香のあさはかさ』 より)
この件を含む東京都知事選関係の記事を多く公開しているブログとしては、たんぽぽさんの 『たんぽぽのなみだ?運営日誌』 も挙げられる。
当ブログが石原慎太郎批判のキャンペーンのシリーズ記事を公開し始めたのは、2月15日の記事 『あまりに空虚な男、石原慎太郎』 以来だが、一連の石原批判記事を公開するようになって以来、『たんぽぽのなみだ?運営日記』 から多くリンクを張っていただくようになり、3月度の当ブログアクセス解析でも、「リンク別URL」の集計で、同ブログのトップページ経由が146件で第9位、二大検索エンジン経由や私自身が運営しているブログ経由を除けば第5位を記録した。
最近、たんぽぽさんから、当ブログにトラックバックを送っても受けつけられないという連絡をいただいた。コメント及びトラックバックを承認制にしている以外は何もしていないのだが、ブログには時々こういうことがある。そこで、同ブログの最近の記事から、当ブログにリンクの張られている記事や、同ブログに私がコメントした記事のエントリを紹介しておく。
『たんぽぽのなみだ?運営日記』より
『転向喜び組』 (2007.3.29)
http://taraxacum.seesaa.net/article/37124008.html
『国立市の惨劇』 (2007.4.1)
http://taraxacum.seesaa.net/article/37453733.html
『石原応援団』 (2007.4.3)
http://taraxacum.seesaa.net/article/37599851.html
『浅野支持伸びず』 (2007.4.4)
http://taraxacum.seesaa.net/article/37694565.html
『東京の現状』 (2007.4.5)
http://taraxacum.seesaa.net/article/37796456.html
この中のエントリ 『石原応援団』 のコメント欄で、たんぽぽさんもまた、
『もっとも、藤原紀香は、自民党から出馬しないかと、
ずっと前から打診され続けていたので、隠していただけで、
じつはそういう人だったのかもしれないけれど...』
と書いている。やはり、そう見るのが自然だろう。
これまで「憲法9条擁護」をはじめ、阪神大震災の被災者援護や戦争の難民救済の訴えなどを通して、「人権派」のイメージを売りにしていた女優が、突如、ゴリゴリの超タカ派政治家の応援団に「転向」することが、人権派としての藤原を応援していたファンに与えるショックの大きさを予想できなかった、などということは、私には考えられない。
しばらく前に石原や安倍を擁護する側に転向したジャーナリストに、有田芳生(ヨシフ)という男がいるが、有田や藤原の「裏切り」は、たとえば勝谷誠彦のように、最初から右翼的言動をとっていた人間が石原を応援するのとは全く意味が違い、権力側に反対の論陣を張る者に、「おまえらの言論に市民権などないんだぞ」といわんばかりのプレッシャーを与える。それだけに余計に罪が重い。
正直言って、私はもともと藤原紀香に対して懐疑的だった人間だが、思い入れの少なかった私でさえショックを受けたのだから、藤原の言論を熱烈に支持していたファンの受けたショックの大きさは、量り知れないものがある。これは、「芸能人の言動だから」と軽々しく片づけることは決してできない。
何より、芸能界や放送業界に、石原慎太郎という男が隠然たる影響力を持っていることを強くにおわせた一件だった。
それで思い出したのが、太田光という男のことである。昨年、中沢新一との対談をまとめた 『憲法九条を世界遺産に』 は、私が昨年読んだ本の中でも特に印象の残るものだった。
しかし、太田が今回の東京都知事選について発言したという話は、寡聞にして知らない。
そこで、「太田光 知事」 を検索語にしてネット検索をかけてみたら、こんな記事が引っかかった。
『石原都知事の前で萎縮しっ放しだった太田光の情けなさ』
(「きょうの出来事」 より)
http://samiyu.blog29.fc2.com/blog-entry-140.html
普段は生意気な口をきいて訳知り顔の「爆笑問題」太田光(41)に対して、大ブーイングが起きている。番組にゲスト出演した石原慎太郎・東京都知事の前での腰の引けた態度が「口ほどにもない」とケチョンケチョンに批判されているのだ。
いくら相手が大物とはいえ、聞きたいこともまともに聞けないなんて情けないですね
石原都知事が出演したのは12月17日放送の情報番組「スタ☆メン」(フジテレビ)。石原都知事は現在、画家の四男・延啓氏(40)の公費を使った海外出張や水谷建設からの金銭授受疑惑などで集中砲火を浴びている。多くの視聴者は太田が番組の中で石原都知事に鋭く突っ込むのを期待していたはずだが、当の太田は「この人は怖い」「周りはイエスマンが多い」などと軽くジャブをかましただけ。最後まで言葉少なく、都知事にお追従していた。
これにはガッカリした向きも多かった。
「相手が大物だからといって、あそこまで委縮するかね。ほとんど質問をしないし、彼は石原都知事の何が問題になっているのかも理解していなかったのではないか。それにしてもいつも偉そうなことを言ってるのに、批判精神のカケラもなかったのには驚いた。文化人ヅラしてオチャラケているだけなら報道番組なんかやめた方がいい」(放送ジャーナリスト)
ここまで手厳しく批判されるのはレギュラーの「太田光の私が総理大臣になったら……秘書田中」(日本テレビ)などで政治や世相をぶった切ってみせているためだが、それが単なるポーズだったことが今回でハッキリした。
「そもそも『太田総理』は不人気で来年、打ち切られるという情報まである。太田は二重にミソをつけている」(事情通)
現在、太田は都内に4億円の豪邸を建設している。芸人だから稼ぐためなら何でもやるということかもしれないが。
うらやましい限りですね
(引用:ライブドアニュース=現在はリンク先は削除されている)
ナント、太田は昨年12月の時点で石原に屈していたのだ。
同じ件を報じたInfoseekニュースには、11件の「はてなブックマーク」がついた。
http://b.hatena.ne.jp/entry/3553176
太田は、「Yahoo! 知恵袋」でも袋叩きにあっている。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1310275333
もとからたいしてあてにしていなかった藤原紀香はともかく、『憲法九条を世界遺産に』 で、説得力のある議論を展開していた太田光までもがこのざまと知って、ますます暗澹たる気分になった。
彼らの「護憲」とか「平和主義」なんて、そんなに簡単に権力に屈するものに過ぎなかったのだろうか?
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今回は、東京にお住まいの読者からいただいた情報をもとにお送りする。但し、文章には管理人が手を加えている。
以下紹介する。
* * *
今回の都知事選で、現職候補は、圏央道と外環道を餌に、「日本のシリコンバレーをつくる」などと言っているが、外環道こそ現職候補の政治姿勢の実像を表している。
彼は国と対峙し、自らに「ディーゼル規制をする環境派」というイメージを与えたが、実は、外環道をめぐる事実を調べると、むしろ、国と手を取り合って、東京の環境を壊して行く者の姿が見える。
最近、東京大気裁判が原告の望む方向になりつつあり、都民の中に、道路問題は終わったように思う人もいるが、実際は、外環道ができれば、東京の空も地下も破壊するものになるだろう。
特に地下水系がズタズタにされ、国分寺外線や野川などの水系も被害を被ることになる。
(管理人注:後述するように、外環道は大深度地下を利用する構想だが、地下水に与える影響は十分考慮されていないことが指摘されている)
実は私(読者の方)は、外環道の予定地近くに住んでいて、直接被害はないものの、1999年に外環道問題が浮上した時、関心を持っていろいろ調べたことがある。その結果、外環道がきたら引っ越すしかない、という結論に達したのだった。だから外環道の話には無関心ではいられない。
このWikipediaを見ると分かるが、現都知事はディーゼル規制を言う傍ら、就任直後から外環道の推進に手を染めている。
当時、尼崎公害裁判や、東京大気裁判などもあり、かなり道路問題の話題がメディアをにぎわしていたと思う。どちらも原告に有利な画期的な判決が出て、これからは道路を造るという時代ではない、という印象を持ったものだった。ところが、その時に降って湧いたような外環道の話。
しかも当時東京都はとても環境先進自治都市で、「東京都環境白書2000」という報告書を出していた。
さて、「週刊朝日」3月30日号に、現職候補と対立新人候補(前宮城県知事)の対談記事が掲載されている。その中から、少し気になったところを見てみたい。
『ラッシュの緩和のために国会と霞が関を移転するよりも、いま中途半端になっている外環道と圏央道を完成させれば、渋滞は45%は緩和される。そうしたら首都機能を移転する必要はないじゃないですか』
現職知事のこういう発言があるのだが、この45%の渋滞の解消の根拠となるのが、都内の通過交通(都内に用事がないのに都内を通るだけの車両)の多さ、ということらしい。
ところが当の東京都の出している「東京都環境白書2000」で、その都知事の言っているデータが事実に基づかない事を証明しているのである。
http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/kikaku/hakusho/2000/tkh2k_2.pdf
このPDFファイルの34ページに以下のような記事がある。
-----------------
第2部 自動車と都市環境の危機
3) 区部の交通量の95%は区部に用事のある車
では、区部を走る自動車は、どこから出発してどこに行く車が多いのだろうか。区部を走行する自動車を大別すれば、(1) 区部から出発して区部外に出る車、または、区部外から区部に到着する車(内外交通)、(2) 区部内のみで動く車(内々交通)、(3) 区部には用がなく単に通過するだけの車(通過交通)という3種類に分けられる。図表2-20で見た発生集中交通は、(1)と(2)の合計であり、 (3)の通過交通は含まれていない。
図表2-22は、この3種類の交通の量を示したもの (平成6年度 道路交通センサス)である。(1)?(3)の総合計は、660万台であり、通過交通の35万台は、全体の5%強にあたる。したがって、区内を走行する自動車の約95%は、仕事や買い物、家事など何らかの目的のために区部に目的地や出発点を持つものである。 一方、区部の中でも都心部だけをみれば、通過交通の割合はもっと高い。首都高速道路東京線を例にとれば、一日の利用台数約94万台のうち、約3割にあたる約27万台は、都心環状線を通過するだけの交通である。
-------------------------
つまり、23区内の車の移動は95%が区内に用事があって動くもので、外環道は23区の周りに作られるものだから、外環道が出来たところで、現職候補の言うように45%も渋滞が減るとはとても思えないのだ。それに、こういう明確なデータを東京都自身が出しているのである。では、現職候補はどこのデータを使って渋滞が45%も減ると言っているのだろうか? 今度是非開示請求してみたい。
加えると、上のデータでは確かに都心環状線の交通量の3割は通過交通である。また、湾岸線などは長距離トラックでいっぱいだが、羽田や神奈川方面から千葉へ行く車がわざわざ練馬や埼玉を通る外環道を迂回していくとは思えない。しかも外環道は別料金になるのだ。
仮に環状線の渋滞が無くなったとしても、都内の一般道路の渋滞は減らないのである。道路を造ることで解決する問題とは思えないし、ある新人候補(建築家)の言うように、都心の高層ビルの建築が区部内の交通量を増やしているだろう。現職候補の言っていることは矛盾だらけである。
また、現職候補は対談の最後に、
『東京は公私を合わせて博物館・美術館の数は世界の首都で一番多いんですよ。そういったものの情報はあっても、利用度は非常に少ない。移動が難しいから渋滞を解消すると、非常に多岐に渡る高度な文化を享受できる。非常に魅力のある街になると思いますよ』
と言っているのだが、これもどうだろう。地下鉄や私鉄の発達した東京で車の移動を勧めるような発言は、地球温暖化が叫ばれる今、とても理解に苦しむ。また、絵を見るのが好きな私は、良くあちこちの美術館に行くが、公共機関の移動で不自由があるとも思えない。むしろ車で移動して、駐車場を探す方が大変だ。
ちなみに、実は外環道は高速道路で、都の管轄ではない。国(国土交通省)の管轄なのだ。国と対峙する、というよりは、一緒になって押し進めているようだ。外環道は地下40メートルに作られると言う。地下40メートルに道路を造る場合費用はどのくらいかかるのだろう。しかも高速道路だからジャンクションなども必要で、その分岐点を地中に作るのに一カ所何百億円掛かるか分からないとも言われているそうだ。地震の問題もあるだろう。
しかも既に出来ている、埼玉7都市では、周辺の街が寂れ、人通りが絶え、犯罪が増えている。経済効果も謳っているが事実は逆なのである。
汚染地への築地市場の移動といい、道路問題といい、本当に都民のことを考えているのか、結局はゼネコンや国の利権を守る為に税金を使っているのではないか、と都民として憤る話ばかりである。
* * *
このお便りを受け取って、私も外環道による渋滞緩和についてネットで調べてみたが、渋滞が45%緩和されるという現職候補の主張の根拠を見つけることはできなかった。共産党は、都知事が開発計画の根拠となるデータを示さないまま、議会を散会してしまったと主張していたはずだ。
外環道をめぐる議論を見ていて、四国に住む私が直ちに思い浮かべるのは、3つのルートで架けられた本四架橋だ。巨額の費用をかけて完成されたこれらの橋は、いずれもメンテナンスが大変で、採算が合わず、今後さらに地域住民への負担がのしかかってくる(当初はあと2ルート、計5ルートの建設計画があった)。
大深度地下に高速道路を造るという外環道構想を推し進めたいという現職候補の主張は、本四架橋の愚を繰り返すものだろう。まさしく、1964年の東京五輪の頃の発想だと思う。そして、外環道建設や東京五輪招致など、ひたすら開発指向の主張をしているのは現職候補だけなのである。
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以下紹介する。
* * *
今回の都知事選で、現職候補は、圏央道と外環道を餌に、「日本のシリコンバレーをつくる」などと言っているが、外環道こそ現職候補の政治姿勢の実像を表している。
彼は国と対峙し、自らに「ディーゼル規制をする環境派」というイメージを与えたが、実は、外環道をめぐる事実を調べると、むしろ、国と手を取り合って、東京の環境を壊して行く者の姿が見える。
最近、東京大気裁判が原告の望む方向になりつつあり、都民の中に、道路問題は終わったように思う人もいるが、実際は、外環道ができれば、東京の空も地下も破壊するものになるだろう。
特に地下水系がズタズタにされ、国分寺外線や野川などの水系も被害を被ることになる。
(管理人注:後述するように、外環道は大深度地下を利用する構想だが、地下水に与える影響は十分考慮されていないことが指摘されている)
実は私(読者の方)は、外環道の予定地近くに住んでいて、直接被害はないものの、1999年に外環道問題が浮上した時、関心を持っていろいろ調べたことがある。その結果、外環道がきたら引っ越すしかない、という結論に達したのだった。だから外環道の話には無関心ではいられない。
「東京外環自動車道 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E5%A4%96%E7%92%B0%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A%E9%81%93
東京外環自動車道(とうきょうがいかんじどうしゃどう、英称:TOKYO-GAIKAN EXPRESSWAY)は、東京の周りを環状のように走る東京外かく環状道路(東京外郭環状道路)の自動車専用部(高速自動車国道)であり、東京外環、外環道、外環と略す。一般国道298号と併せて東京外かく環状道路(東京外郭環状道路)、略称で外かん(外環)又は外環道と呼ぶ。なお、和光北以西には並行する一般国道はない。
東京の周りを取り囲んで、東名高速・中央道・関越道・東北道・常磐道・京葉道路・東関東道を相互に接続する計画だが、現在開通しているのは関越道(大泉IC)から三郷南ICまでの区間のみである。
未開通区間のうち、三郷南IC?松戸IC間は、一般道の供用が開始され用地買収がほぼ完了し、工事も順調に進んでいる。松戸IC?高谷JCT(東関東道)間は、用地買収等が遅れている影響で着工できず、同区間の開通は2015年度ごろにずれ込む見込み。
一方、関越道(大泉)?東名高速(東名)間は全線地下トンネルによる建設で、計画を調整中。
外環道は、現在のところ連結している他の高速道路とは別料金(均一制料金)である。
このWikipediaを見ると分かるが、現都知事はディーゼル規制を言う傍ら、就任直後から外環道の推進に手を染めている。
当時、尼崎公害裁判や、東京大気裁判などもあり、かなり道路問題の話題がメディアをにぎわしていたと思う。どちらも原告に有利な画期的な判決が出て、これからは道路を造るという時代ではない、という印象を持ったものだった。ところが、その時に降って湧いたような外環道の話。
(注)
尼崎公害裁判
http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/amagasakihannketu.htm
東京大気裁判
http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/DieselTokyo102902.htm
しかも当時東京都はとても環境先進自治都市で、「東京都環境白書2000」という報告書を出していた。
さて、「週刊朝日」3月30日号に、現職候補と対立新人候補(前宮城県知事)の対談記事が掲載されている。その中から、少し気になったところを見てみたい。
『ラッシュの緩和のために国会と霞が関を移転するよりも、いま中途半端になっている外環道と圏央道を完成させれば、渋滞は45%は緩和される。そうしたら首都機能を移転する必要はないじゃないですか』
現職知事のこういう発言があるのだが、この45%の渋滞の解消の根拠となるのが、都内の通過交通(都内に用事がないのに都内を通るだけの車両)の多さ、ということらしい。
ところが当の東京都の出している「東京都環境白書2000」で、その都知事の言っているデータが事実に基づかない事を証明しているのである。
http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/kikaku/hakusho/2000/tkh2k_2.pdf
このPDFファイルの34ページに以下のような記事がある。
-----------------
第2部 自動車と都市環境の危機
3) 区部の交通量の95%は区部に用事のある車
では、区部を走る自動車は、どこから出発してどこに行く車が多いのだろうか。区部を走行する自動車を大別すれば、(1) 区部から出発して区部外に出る車、または、区部外から区部に到着する車(内外交通)、(2) 区部内のみで動く車(内々交通)、(3) 区部には用がなく単に通過するだけの車(通過交通)という3種類に分けられる。図表2-20で見た発生集中交通は、(1)と(2)の合計であり、 (3)の通過交通は含まれていない。
図表2-22は、この3種類の交通の量を示したもの (平成6年度 道路交通センサス)である。(1)?(3)の総合計は、660万台であり、通過交通の35万台は、全体の5%強にあたる。したがって、区内を走行する自動車の約95%は、仕事や買い物、家事など何らかの目的のために区部に目的地や出発点を持つものである。 一方、区部の中でも都心部だけをみれば、通過交通の割合はもっと高い。首都高速道路東京線を例にとれば、一日の利用台数約94万台のうち、約3割にあたる約27万台は、都心環状線を通過するだけの交通である。
-------------------------
つまり、23区内の車の移動は95%が区内に用事があって動くもので、外環道は23区の周りに作られるものだから、外環道が出来たところで、現職候補の言うように45%も渋滞が減るとはとても思えないのだ。それに、こういう明確なデータを東京都自身が出しているのである。では、現職候補はどこのデータを使って渋滞が45%も減ると言っているのだろうか? 今度是非開示請求してみたい。
加えると、上のデータでは確かに都心環状線の交通量の3割は通過交通である。また、湾岸線などは長距離トラックでいっぱいだが、羽田や神奈川方面から千葉へ行く車がわざわざ練馬や埼玉を通る外環道を迂回していくとは思えない。しかも外環道は別料金になるのだ。
仮に環状線の渋滞が無くなったとしても、都内の一般道路の渋滞は減らないのである。道路を造ることで解決する問題とは思えないし、ある新人候補(建築家)の言うように、都心の高層ビルの建築が区部内の交通量を増やしているだろう。現職候補の言っていることは矛盾だらけである。
また、現職候補は対談の最後に、
『東京は公私を合わせて博物館・美術館の数は世界の首都で一番多いんですよ。そういったものの情報はあっても、利用度は非常に少ない。移動が難しいから渋滞を解消すると、非常に多岐に渡る高度な文化を享受できる。非常に魅力のある街になると思いますよ』
と言っているのだが、これもどうだろう。地下鉄や私鉄の発達した東京で車の移動を勧めるような発言は、地球温暖化が叫ばれる今、とても理解に苦しむ。また、絵を見るのが好きな私は、良くあちこちの美術館に行くが、公共機関の移動で不自由があるとも思えない。むしろ車で移動して、駐車場を探す方が大変だ。
ちなみに、実は外環道は高速道路で、都の管轄ではない。国(国土交通省)の管轄なのだ。国と対峙する、というよりは、一緒になって押し進めているようだ。外環道は地下40メートルに作られると言う。地下40メートルに道路を造る場合費用はどのくらいかかるのだろう。しかも高速道路だからジャンクションなども必要で、その分岐点を地中に作るのに一カ所何百億円掛かるか分からないとも言われているそうだ。地震の問題もあるだろう。
しかも既に出来ている、埼玉7都市では、周辺の街が寂れ、人通りが絶え、犯罪が増えている。経済効果も謳っているが事実は逆なのである。
汚染地への築地市場の移動といい、道路問題といい、本当に都民のことを考えているのか、結局はゼネコンや国の利権を守る為に税金を使っているのではないか、と都民として憤る話ばかりである。
* * *
このお便りを受け取って、私も外環道による渋滞緩和についてネットで調べてみたが、渋滞が45%緩和されるという現職候補の主張の根拠を見つけることはできなかった。共産党は、都知事が開発計画の根拠となるデータを示さないまま、議会を散会してしまったと主張していたはずだ。
外環道をめぐる議論を見ていて、四国に住む私が直ちに思い浮かべるのは、3つのルートで架けられた本四架橋だ。巨額の費用をかけて完成されたこれらの橋は、いずれもメンテナンスが大変で、採算が合わず、今後さらに地域住民への負担がのしかかってくる(当初はあと2ルート、計5ルートの建設計画があった)。
大深度地下に高速道路を造るという外環道構想を推し進めたいという現職候補の主張は、本四架橋の愚を繰り返すものだろう。まさしく、1964年の東京五輪の頃の発想だと思う。そして、外環道建設や東京五輪招致など、ひたすら開発指向の主張をしているのは現職候補だけなのである。
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埼玉県の上田清司知事が、県新規採用職員就任式の式辞で、『自衛官が「人殺しの練習」をしている』と発言したとのことで、批判を浴びている。
だが、これは実は軍事力というものの本質を突いた発言ではないかと思っていたところ、とむ丸さんのブログ 「とむ丸の夢」 からトラックバックをいただいた記事 『上田・自衛隊発言とか、石原・セレブ応援団とか』 に、まさにそのことが指摘されていたので、わが意を得たりの思いだった。
以下、同記事から引用する。
4月2日の「きっこの日記」が指摘しているように、安倍晋三が昨年5月13日(福岡)と14日(広島)に祝電を送った統一教会系集会が同5月20日に埼玉で行われた時、民主党議員あがりのこの知事は祝電を送っているのだが、下記Wikipediaの記述を見ていただければわかるように、この男はバリバリのタカ派というより、「極右」と評した方が良い人物である。
さて、ちょっと上田知事の人物紹介が長くなってしまったが、「わかりやすい言葉で言い換える」ことによって、物事の本質が浮き彫りになる例を、今回の都知事選に立候補している前宮城県知事が、昨年春に出版した著書に書いているので、その要点を紹介したい。
宮城県で「食糧費の不適正支出」というのが問題になったことがある。「食糧費」というのは、当ブログの以前のエントリでも触れたことがあるが、「霞が関の役人を接待した懇親会や、その他のパーティー、宴会の経費として使われている支出科目」のことだ。早い話が、宮城県庁の職員はこれをちょろまかしていたのだ。
前宮城県知事は、情報公開によってこの件を白日の下に晒したのだが、当時この件は「不適切な事務処理」と表現されていた。
ある時、NHKテレビの「週刊こどもニュース」の取材を受けた前知事は、テレビのスタッフから「そんな言葉遣いでは、子供たちが理解できません」とクレームをつけられ、「不適切な事務処理」と言う言葉を「書類にウソを書いた」と言い直した。言ってみて、前知事自身が愕然としたのだという。官僚出身の彼は、『役所言葉では、やったことの罪深さが薄まってしまう。「書類にウソ書いた」というのが、紛れもない事実である。罪深さが実物大で迫ってくる。こども記者に教えられた』 と率直に告白している。
上田知事も、意図せずして同じことをやったのだと思う。戦争とは殺し合いであり、軍事力とは人間を殺傷する能力のことにほかならない(この不思議な男によると、「人殺し」と言ったら問題でも「殺傷」ならかまわないらしいのだが、この論理は私には全く理解できない)。
こう書いたからといって、自衛隊員の尊厳をおとしめるつもりなど全くない。人間の生存権が脅かされた時、それを守るための正当防衛の権利はあると考えている。
だが、国は外交によってぎりぎりまで軍事力の発動を回避するよう努力しなければならない。それは、護憲派だろうが改憲派だろうが同じことだと思う。
しかし、著書「美しい国へ」で特攻隊員を賛美してみせたり「敵基地攻撃」や「戦術核の使用」に言及したことのある、現首相・安倍晋三の考え方は、そうではないらしい。私はそういう政権は間違っても支持できないが、安倍と思想が近いように思われる上田知事が、東京都知事選で現職を応援したと聞いても、さもありなんとしか思えないのである。
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だが、これは実は軍事力というものの本質を突いた発言ではないかと思っていたところ、とむ丸さんのブログ 「とむ丸の夢」 からトラックバックをいただいた記事 『上田・自衛隊発言とか、石原・セレブ応援団とか』 に、まさにそのことが指摘されていたので、わが意を得たりの思いだった。
以下、同記事から引用する。
(前略)上田知事は、私たちがタブーとしてきたこと、見まいとしていたことを目の前に突きつけた、という気がします。
(中略)
平和を守るとか、国民の命や財産を守るとか、そんなことは嘘だと、先の戦争や今のイラク戦を見ていれば思います。
国を守るという意思は美しく尊いものだ、したがってそのために死ぬのは称賛されるべきものだ、と説く人たちにとっては、世間にもうひとつ別の死を思い起こさせた点で、失言と映るかもしれません。
(「とむ丸の夢」の記事 『上田・自衛隊発言とか、石原・セレブ応援団とか』 より)
4月2日の「きっこの日記」が指摘しているように、安倍晋三が昨年5月13日(福岡)と14日(広島)に祝電を送った統一教会系集会が同5月20日に埼玉で行われた時、民主党議員あがりのこの知事は祝電を送っているのだが、下記Wikipediaの記述を見ていただければわかるように、この男はバリバリのタカ派というより、「極右」と評した方が良い人物である。
「上田清司 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E7%94%B0%E6%B8%85%E5%8F%B8
(以下、上記リンク元から一部引用)
* ジェンダーフリー反対。県立伝統高校の男女共学化反対。
* 2004年10月、県議会答弁で、「新しい歴史教科書をつくる会」を支持し、同会の歴史教科書を評価。中国・韓国・北朝鮮の抗議を内政干渉であると批判。同年12月20日、同会の副会長であった高橋史朗明星大学教授を埼玉県教育委員に指名したが、教科書の中立性維持という観点からの批判があった。
* 2006年6月議会で、埼玉県平和資料館の展示に関する質問に対し、「古今東西、慰安婦はいても従軍慰安婦というのはいなかった」と答弁。これを批判する市民との面会で知事は、当時の人々の不幸な境遇につき理解を示したものの、自説を通した。
* 岡田尊司『脳内汚染』に感銘を受け、首都圏サミットにおいて4都県・4政令指定都市共同で文部科学省と別にゲーム脳の実在証明を研究することを提唱。少年犯罪はゲームが原因であると主張。
* 2006年5月20日にさいたま市で開催された世界基督教統一神霊協会(統一協会)の関連組織・天宙平和連合の会合に祝電を送っていたことが判明し、「全国霊感商法対策弁護士連絡会」が質問状を送付している。
さて、ちょっと上田知事の人物紹介が長くなってしまったが、「わかりやすい言葉で言い換える」ことによって、物事の本質が浮き彫りになる例を、今回の都知事選に立候補している前宮城県知事が、昨年春に出版した著書に書いているので、その要点を紹介したい。
宮城県で「食糧費の不適正支出」というのが問題になったことがある。「食糧費」というのは、当ブログの以前のエントリでも触れたことがあるが、「霞が関の役人を接待した懇親会や、その他のパーティー、宴会の経費として使われている支出科目」のことだ。早い話が、宮城県庁の職員はこれをちょろまかしていたのだ。
前宮城県知事は、情報公開によってこの件を白日の下に晒したのだが、当時この件は「不適切な事務処理」と表現されていた。
ある時、NHKテレビの「週刊こどもニュース」の取材を受けた前知事は、テレビのスタッフから「そんな言葉遣いでは、子供たちが理解できません」とクレームをつけられ、「不適切な事務処理」と言う言葉を「書類にウソを書いた」と言い直した。言ってみて、前知事自身が愕然としたのだという。官僚出身の彼は、『役所言葉では、やったことの罪深さが薄まってしまう。「書類にウソ書いた」というのが、紛れもない事実である。罪深さが実物大で迫ってくる。こども記者に教えられた』 と率直に告白している。
上田知事も、意図せずして同じことをやったのだと思う。戦争とは殺し合いであり、軍事力とは人間を殺傷する能力のことにほかならない(この不思議な男によると、「人殺し」と言ったら問題でも「殺傷」ならかまわないらしいのだが、この論理は私には全く理解できない)。
こう書いたからといって、自衛隊員の尊厳をおとしめるつもりなど全くない。人間の生存権が脅かされた時、それを守るための正当防衛の権利はあると考えている。
だが、国は外交によってぎりぎりまで軍事力の発動を回避するよう努力しなければならない。それは、護憲派だろうが改憲派だろうが同じことだと思う。
しかし、著書「美しい国へ」で特攻隊員を賛美してみせたり「敵基地攻撃」や「戦術核の使用」に言及したことのある、現首相・安倍晋三の考え方は、そうではないらしい。私はそういう政権は間違っても支持できないが、安倍と思想が近いように思われる上田知事が、東京都知事選で現職を応援したと聞いても、さもありなんとしか思えないのである。
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はじめにおことわりしておくが、現在、統一地方選の選挙期間内なので、今回は選挙関連ではあるが、管理人の価値判断を含まない記事としてお送りする。
今朝(4月2日)の地方紙各紙には、共同通信の調査による統一地方選の情勢分析の記事が出ていると思う。
以下、四国新聞のウェブページの記事を紹介する。
ネットからはこれ以上の情報は読み取れないが、紙面を見てみるともう少し詳しい情勢分析が出ているので、以下に紹介する。
以下、気づいた点だけ指摘しておく。
まず、告示前と比較して、民主党支持層が、同党が支持している浅野候補から石原候補へとずいぶん流れたように見えること。
次に、ふだん結束の強い共産党支持層にしては、吉田候補への支持がまとまり切っていないように見えること。
最後に、これまでどこの調査でも、無党派層の支持が一番多いのは石原候補だと報じられてきたのだが、ここへきて初めて、石原候補と浅野候補が拮抗していると報じられたこと。
情勢分析は各社まちまちなので、この共同通信の調査結果を鵜呑みにすることはできない。この結果を見る限り、石原候補はかなりの優勢にあるように見えるが、引き続き今後の選挙戦に注目していきたい。
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今朝(4月2日)の地方紙各紙には、共同通信の調査による統一地方選の情勢分析の記事が出ていると思う。
以下、四国新聞のウェブページの記事を紹介する。
東京は石原氏が一歩リード/北海道、福岡も現職優位
http://www.shikoku-np.co.jp/national/political/article.aspx?id=20070401000315
第16回統一地方選挙で、共同通信社は1日までに、世論調査に取材を加味し、8日に投開票される13都道県知事選の情勢を探った。
自民党系候補と民主党系候補が激突した5都道県知事選のうち、東京では、3選を狙う石原慎太郎氏が自民、公明両党支持層を固める一方、民主党支持層も取り込んで一歩リード。浅野史郎氏は無党派層で支持を広げつつあるが、民主党支持層をつかみきれていない。
北海道、福岡では自民党系の現職が優位に立っている。北海道は、再選を目指す高橋はるみ氏が荒井聡氏らに先行。福岡も全国知事会長の麻生渡氏が稲富修二氏らに安定した戦いを展開している。
(以下略)
(四国新聞 2007年4月1日 19時39分)
ネットからはこれ以上の情報は読み取れないが、紙面を見てみるともう少し詳しい情勢分析が出ているので、以下に紹介する。
石原氏、自公支持層固める 浅野氏が追い上げ
14人が立候補した東京都知事選は、世論調査結果に取材も加味して分析したところ、自民、公明両党が支援する現職石原慎太郎氏(74)が一歩リード、民主、社民両党が支援する前宮城県知事浅野史郎氏(59)が追い上げている。
共産党推薦の元足立区長吉田万三氏(59)、諸派の建築家黒川紀章氏(73)がこれに続く。
89.5%が「関心がある」と回答したが、約4割が誰に投票するかを決めておらず、終盤の情勢は変わる可能性がある。
石原氏は自民、公明両党を支持する層で、いずれも8割近くを固めている。民主党支持層からも3割強の支持を得ており、前回調査(3月24, 25両日)より、食い込みを図っている。
浅野氏は民主党支持層から約5割、社民党支持層から8割近くの支持を集めている。自民党を支持する層からは1割を集める。
52.4%が「支持政党なし」と回答。この無党派層では、浅野氏が前回調査より追い上げ、石原氏は1割程度落とし、両氏はともに3割の支持を集めて拮抗(きっこう)する。
吉田氏は共産党支持層から5割、無党派層で1割近くの支持を得ている。黒川氏は既成政党の支持層、無党派層でも広がりを欠く。発明家ドクター・中松氏(78)は支持が広がっていない。
(四国新聞 2007年4月2日付紙面より)
以下、気づいた点だけ指摘しておく。
まず、告示前と比較して、民主党支持層が、同党が支持している浅野候補から石原候補へとずいぶん流れたように見えること。
次に、ふだん結束の強い共産党支持層にしては、吉田候補への支持がまとまり切っていないように見えること。
最後に、これまでどこの調査でも、無党派層の支持が一番多いのは石原候補だと報じられてきたのだが、ここへきて初めて、石原候補と浅野候補が拮抗していると報じられたこと。
情勢分析は各社まちまちなので、この共同通信の調査結果を鵜呑みにすることはできない。この結果を見る限り、石原候補はかなりの優勢にあるように見えるが、引き続き今後の選挙戦に注目していきたい。
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エープリルフールにちなんでというわけでもないが、嘘つきの話をしたい。といっても、四月馬鹿で許されるようなたわいもないウソではなく、詐欺行為が疑われる輩の話だ。
「安倍晋三TBP」にトラックバックされた記事を眺めていたら、ブログ 「かりゆし」 の記事 『街頭募金は怪しさいっぱい』 が目に留まった。
北朝鮮に拉致された被害者を救援するという名目で、募金詐欺を行っていると疑われる団体のことを取り上げた記事だ。
この記事から、2003年7月19日の日本テレビ「報道特捜プロジェクト」の記事にリンクが張られている。
http://www.ntv.co.jp/tokuso/main/20030719
番組は、「北朝鮮拉致問題解決国民会議」という団体の募金詐欺疑惑を追及している。
私は、ここには書けないある理由によって、この団体の代表とされる「植島幹六(うえしま・かんろく)」という人物の名前が目についた。
そこで、この人物の名前でネット検索をかけたら、またまた怪しげな記事が現れた。
どうもこの男、学習塾の教師か何かをやっていたようなのだが、1984年にこんな本を出している。
http://books.yahoo.co.jp/book_detail/02952105
この男は、この本のほか、どういうわけか1984年?85年頃に、学習塾や中学・高校受験関係の著書を大量に出版している。
しかしその後、どんどん怪しげな道へと突き進んでいったようだ。
「カンロク先生」と自称していたというこの男、今の時代だったら、ホリエモンや村上ファンドとつるんでインチキをやりかねないタイプの人間なんじゃないだろうか?
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「安倍晋三TBP」にトラックバックされた記事を眺めていたら、ブログ 「かりゆし」 の記事 『街頭募金は怪しさいっぱい』 が目に留まった。
北朝鮮に拉致された被害者を救援するという名目で、募金詐欺を行っていると疑われる団体のことを取り上げた記事だ。
この記事から、2003年7月19日の日本テレビ「報道特捜プロジェクト」の記事にリンクが張られている。
http://www.ntv.co.jp/tokuso/main/20030719
番組は、「北朝鮮拉致問題解決国民会議」という団体の募金詐欺疑惑を追及している。
私は、ここには書けないある理由によって、この団体の代表とされる「植島幹六(うえしま・かんろく)」という人物の名前が目についた。
そこで、この人物の名前でネット検索をかけたら、またまた怪しげな記事が現れた。
『救う会の擬似団体パート2』
http://hp1.cyberstation.ne.jp/negi/DEMO/topic/t068.htm
『救う会の擬似団体パート3』
http://hp1.cyberstation.ne.jp/negi/DEMO/topic/t069.htm
どうもこの男、学習塾の教師か何かをやっていたようなのだが、1984年にこんな本を出している。
http://books.yahoo.co.jp/book_detail/02952105
この男は、この本のほか、どういうわけか1984年?85年頃に、学習塾や中学・高校受験関係の著書を大量に出版している。
しかしその後、どんどん怪しげな道へと突き進んでいったようだ。
「カンロク先生」と自称していたというこの男、今の時代だったら、ホリエモンや村上ファンドとつるんでインチキをやりかねないタイプの人間なんじゃないだろうか?
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