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きまぐれな日々

選挙戦の2日目になり、衆院選の投票日まであと11日となったが、当ブログは明日から4日間お休みをいただくことにする。選挙前に書きたいことはほぼ書き尽くした。大新聞に情勢調査の結果が掲載されるのは明日だろうか。公示前に中日新聞が掲載した東海・北陸地方の自民党退潮、民主党躍進の情勢がその後どうなっているか、また中部地方以外の全国ではどうなっているかが注目される。テレビのワイドショーは、解散直後には政治家を呼んで討論会を行っていたが、その後芸能人の麻薬騒動ばかりが取り上げられていたようだ。それが、選挙が公示されたことで再び政治家たちの論戦が繰り広げられることになるはずで、これも選挙の情勢に影響を与えるだろう。

今日(19日)からは、期日前投票もスタートした。投票先を既に決めている方には、この制度の利用をおすすめしたい。投票先を迷われている方は別だが、有権者の義務である投票は早めに済ませてしまって、投票日当日は子供たちの夏休み最後の日曜日でもあるので、レジャーなどのリフレッシュに充て、投票日の夜に開票結果に一喜一憂すれば良いと思う。期日前投票は、通常は今日(19日)から投票日前日の8月29日(土)からの期間中、毎日午前8時30分から20時(午後8時)まで利用可能だが、一部の地方自治体や施設によっては若干異なる場合がある。郵送された「選挙のお知らせ」に記載されていると思うのでそれをご確認いただくか、不明の場合各地域の選挙管理委員会に問い合わせされるのが良いと思う。

さて、今回の選挙の位置づけだが、公示日の大新聞の社説には共感できるものがなかった。右派系の新聞は最初から論外だが、朝日新聞毎日新聞もダメだ。東京新聞でさえ、無難にまとめてしまって心に響くものがない。

その中で、朝日新聞の社説をまな板に上げたい。「総選挙公示―「09年体制」の幕開けを」と題されたこの社説でいう「09年体制」とは、「政権交代可能な二大政党制」が機能する政治体制を意味する。社説は、尾崎行雄(咢堂)の言葉や戦前に5年しか続かなかった保守二大政党時代に触れながら、後者が失敗して日本が戦争への道を突き進んでいったことにはなぜか触れず、90年代の「政治改革」に話題を移し、その核心だった小選挙区制の意義を強調している。社説は、

似通った多様な主張が両党内に混在している。そのこともこの「政権選択選挙」を分かりにくくしている。小政党の主張をどうすれば反映できるかも課題だろう。

と指摘しておきながら、課題の解決策については何も書かずに、

 だが、せっかくの2大政党・政権交代時代の流れを逆戻りさせることは許されない。

と、いきなり結論に飛ぶ。そして、

 政権党は日々の政治の中で自らの理念や存在理由を問い直し、政策を実現させていく。敗者は野党に徹し、「政権準備党」として次の総選挙に向けて自らを鍛え直すことがあくまで原則である。

 政権交代時代にふさわしい政党文化を日本でも育てなければならない。私たちはそのとば口にいる。

 政権交代がごく普通に繰り返される「2009年体制」の政治。30日の投票日、民意の力で新しい民主主義のページをめくりたい。

と社説を結んでいる。朝日新聞は、民主党と自民党による「二大政党制」の確立とその長続きを望んでいるようだ。

だが、その朝日新聞に先日掲載された細川護煕元首相インタビューを読むと、「政治改革」の波に乗って非自民・非共産連立政権の総理大臣を務めた細川元首相自身が、二大政党制よりも「穏健な多党制」の到来を予想している。

当ブログは後者を支持し、総選挙後の政治に、「二大政党制」対「穏健な多党制」の対立軸が生じると考えており、選挙制度は現在の保守二大政党が志向する小選挙区制重視ではなく、比例代表制重視の制度に改めるべきだと考えている。私自身は、そういう視点を持って選挙に臨むが、これは無論読者の皆さまにもおすすめするというものではなく、ただ一人一人が望ましい選挙制度について思いを致していただければ幸いと思う。

[追記]
コメント欄でご指摘いただいたのですが、期日前投票は、衆院選については19日から可能ですが、衆院選と同時に実施される最高裁判事の国民審査については、8月23日以降でなければ審査ができません。市民団体からは疑問の声も上がっているとのことですが、決まりは決まりなので、最高裁判事の審査も行いたい方は、23日以降に期日前投票をされることをおすすめします。
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2009081902000170.html
2009.08.19 09:30 | 2009年衆議院選挙 | トラックバック(-) | コメント(9) | このエントリーを含むはてなブックマーク
ついに衆議院選挙の公示日を迎えた。衆議院選挙の公示から投票までの選挙期間が参議院選挙より短いことを知ったのは、1980年の衆参同日選挙の時だった。あの年、衆議院選挙より一足早く公示された参議院選挙初日の5月30日に、大平正芳首相が遊説先の横浜で気分が悪くなってそのまま入院し、選挙期間中の6月12日に心筋梗塞で急逝したのだった。皮肉にもこれが追い風になって自民党が衆参同日選挙に圧勝した。

「2ちゃんねる」などで自民党の劣勢に焦るネット右翼の中には、選挙期間中に麻生太郎首相にもしものことがあったら、などと不謹慎なことを書く者がいる。当然、大平首相が死去して自民党が勝った1980年の選挙のことを念頭に置いて書いている。そんなことが強烈に印象に残っているとは、2ちゃんねるに巣食うネット右翼も、私同様決して若くないのだろうとしか思えないのだが、仮にそんな「万一のこと」があったとしても、あの年のような結果にはなり得ない。それは、当時の流れを覚えている私にとっては当然のことである。

あの年の少し前、70年代後半は、世の中の空気が急速に右旋回を始めた時期だった。自民党の党勢の底は、ロッキード事件の起きた1976年で、あの年に河野洋平らが自民党を離党して新自由クラブを結成し、同年の衆院選で躍進する一方、自民党は過半数割れの敗北を喫し、追加公認によってようやく過半数を上回った。しかし、ロッキード事件が忘れ去られた翌1977年になると、与野党逆転の成否が注目された参院選で、自民党は議席を減らしたものの与野党逆転を阻止した。これを機に自民党の党勢は拡大へと転じ、自民党は翌1978年の京都府知事選で28年続いた蜷川革新府政に終止符を打ったのを皮切りに、1979年の統一地方選における東京、大阪の知事選でも革新都政・府政を終わらせた。それにもかかわらず総理大臣は今と同じで短期でクルクル変わり、ロッキード選挙敗北の責任を取って辞任した三木武夫の後任となって参院選で踏ん張った福田赳夫は1978年の総裁予備選で大平正芳に敗れて退陣し、1979年には初の東京サミットで議長を務めた大平首相が、国内の景気回復もあって飛ぶ鳥を落とす勢いだった。その大平首相が満を持して一般消費税の導入を公約した上で衆議院を解散して国民に信を問おうとしたのが1979年の衆議院選挙だったが、増税を嫌う有権者の反発によって公約の撤回に追い込まれた上に選挙にも敗れ、そこから「40日抗争」と呼ばれる熾烈な自民党内の抗争が始まったのである。

つまり、あの当時は順調に党勢を伸ばしていた自民党が、増税でこけたばかりに政局になり、1980年の国会で野党が不用意に提出した大平内閣不信任案が、自民党の福田派と三木派の造反によって可決されて衆参同日選挙になってしまったのだが、底流はあくまでも自民党の拡大基調の時代だったのだ。だから、大平首相の死で一丸となった自民党が劇的な勝利を収めたのだが、当時のことを記述した本などを読むと、大平首相が亡くなる前から自民党の独自情勢調査は自民党有利のデータを得ていたことがわかる。首相の側近は、そのデータを病床の大平首相に伝えていた。大平首相の死は自民党の勢いに弾みをつけたのは確かだが、首相の死がなくても、あそこまでの大勝にはならなかったかもしれないにせよ、自民党はやはり勝っていたはずだ。自民党の党勢拡大はその後も続き、中曽根康弘内閣時代の1986年に、やはり衆参同日選挙で自民党が圧勝した時にピークに達したが、これを最後に自民党の長い退潮が始まった。その始まりはやはり間接税がきっかけであって、1987年には中曽根内閣はいったん打ち出した売上税の撤回に追い込まれた。そして、消費税を導入した1989年には参院選で自民党は社会党に大敗した。

事実は小説より奇なりで、この1989年というのがまた大変な年であり、国内ではバブル経済がピークに達したが、国際的にはベルリンの壁が壊され、ルーマニアのチャウシェスク大統領が革命によって銃殺刑に処せられるなど、社会主義体制が崩壊して冷戦が終結した。そして、参院選で大勝した社会党にとっては、この選挙が最後の輝きとなってしまい、以後急速に社会党は党勢を衰退させていった。

組織が衰える直前には、このような狂い咲きがままあるようだ。「郵政民営化」を単一争点にして自民党が大勝した2005年の衆議院選挙も、後世の歴史家によって、1989年の参院選における社会党の大勝と同様の位置づけをされるだろう。今や何をやっても支持が得られなくなった自民党は、北朝鮮の脅威を強調して改憲を強く訴えるマニフェストを作成したが、これがえらく不評で、候補者は党のマニフェストとは別に候補者独自のマニフェストを作って有権者にアピールしようと懸命だと聞く。党執行部は冷戦思考からなかなか脱却できないのかも知れない。「小泉構造改革」が神通力を失った今、自民党は昔ながらの反共イデオロギー政党に先祖返りしているかのようで、同じくイデオロギー色の強い産経新聞などの応援団が、まだ不足だ、もっとイデオロギー色を強めよと煽るが、私にはなぜかその姿が、「改革が不十分だから経済が振るわないのだ、もっと改革を進めよ」と叫ぶ竹中平蔵とダブって見える。産経新聞も竹中平蔵も今となっては自民党の足を引っ張るばかりであって、改憲や構造改革では国民生活は良くならない。自民党内でも特にイデオロギー色の強い中川昭一が、党内の大物の中でも特に苦戦が伝えられていることはそのあらわれと言える。麻生首相はあまり盟友である中川昭一の影響を受け過ぎない方が良い。今回も国民の主たる関心事は年金、雇用、医療など国民生活にかかわる問題であり、改憲や、ましてや地方分権などではない。マスコミは地方分権を争点に誘導しようと動いたが、人々の関心はそんなところにはなく、その空気を察した橋下徹は支持政党名だけ挙げて、あとは高みの見物を決め込んでしまった。

当ブログでは本日以後の選挙期間中、特定の政党や候補者への投票の呼びかけはしないが、各党や無所属の候補者たちの訴えがどこまで有権者の心を捉えるかによって選挙の帰趨が決まるだろう。今回の総選挙は、日本の政党政治史上における大きな節目の選挙になると思うが、各政党や候補者のフェアな選挙戦を期待したい。
2009.08.18 08:00 | 2009年衆議院選挙 | トラックバック(-) | コメント(7) | このエントリーを含むはてなブックマーク
衆議院選挙の公示をいよいよ明日に控え、そろそろ大新聞の情勢調査の記事が出始める頃だと思う。選挙が公示されると、ブログに書ける記事にも何かと制約が生じ、自由に言いたいことが言える記事も、総選挙前では今日が最後になると思うので、思う存分書きたいと思う。当ブログ管理人は、今週後半にブログの夏休みをとる予定だが、その頃にはもう総選挙の流れは不動のものになっていることだろう。

今日は、先週の12日に公開された、「毎日jp」「毎日ボートマッチ えらぼーと」に掲載された、各党の候補予定者の回答を分析した結果を公開したい。このところ当ブログはこの「えらぼーと」の話題ばかりだが、昨年夏に「毎日新聞叩きに反対するキャンペーン」の開始を宣言した当ブログらしいといえるだろう。当時話題になった毎日デイリーニューズの「エロ記事事件」自体は批判されて当然だが、城内実だの某経済評論家だのが、騒ぎに乗じて毎日新聞に言いがかりをつけて私怨を晴らそうとしたことは、不愉快きわまりなかった。

下衆たちのことはともかくとして、今回の「えらぼーと」の設問を最初に見た時は、正直言ってなんてシンプルというかプリミティブな設問なんだ、と思って拍子抜けしたが、各党の立候補予定者の回答見ていくと、予想外に党ごとの政策の差がはっきりと現れていることがわかってきた。特に、このところ立場が接近してきて違いがわからなくなった印象を受けていた自民党と民主党の差が、思っていた以上に大きいことには驚かされた。

「えらぼーと」の設問は20項目あるが、当ブログ管理人は、それぞれの設問について各政党の候補予定者の回答の平均を求め、それをもとに政党間の政策の距離を算出してみた。たとえば、憲法9条改正の是非を問うた第1問では、「改正賛成」に1点、「反対」に0点を割り振り、政党ごとの平均値を求めた。全員が改正賛成なら1点、全員が改正反対なら0点、両者が同数なら0.5点といった具合だ。こうして、全20問の設問に対応する各政党のポジションを決定し、各点間の距離を求めた結果を下表に示す。ここで距離は0から1の間の数値を取り、その値が小さいほど政党間の距離が近いことを意味する。

0908_えらぼーと2

個々の設問について、各党のスタンスを順番に並べた結果は、『kojitakenの日記』のエントリ「毎日新聞「えらぼーと」への回答に見る各党のスタンス」にまとめたので、あわせてご参照いただければ幸いである。

なお、表でピンク色の表示は政党間の距離が近い(0.3以下)ことを示し、グレーの白抜き数字の表示は、政党間の距離が大きい(0.5以上)ことを示す。

一見してわかることは、民主党が中道右派から左派までをカバーする巧みなポジショニングをしていることで、連立相手に想定している社民党、国民新党、新党日本といずれも近い距離にあるだけではなく、共産党や「みんなの党」とも十分近い距離を保っている。ここで、社民党と共産党は民主党より左側、国民新党、新党日本、みんなの党は民主党より右側に位置するから、民主党は両者の中間にあって左右両方とも協調できる位置取りをしているといえるのである。

一方、自民党と距離が近いといえるのは平沼グループ(当ブログにおける呼称は「平沼一派」)だけであり、社民、共産の両左翼政党だけではなく、新党日本および新党大地とも距離が大きい。これは、左翼政党とはイデオロギーの対立があることに加えて、自民党が小泉構造改革に一定の評価を与えていて、製造業の派遣労働や最低賃金の引き上げに関して、大企業寄りのスタンスを露骨に示していることが、中道右派のうち特に新自由主義に批判的な勢力と距離が開いた理由と考えられる。自民党と民主党との距離も、思いのほか大きい。そんな中、自民党と平沼一派とは異様に距離が近いことが注目され、これは平沼一派が、看板のはずの郵政民営化反対さえ明確にできておらず、労働問題に関してもかなり大企業寄りで、かつ外交・安全保障問題に関しては自民党以上にタカ派的である(自民党よりやや右に位置する)ことが影響している。平沼一派から見ると国民新党ともっとも距離が近いことからわかるように、「郵政総選挙」でともに刺客を送られた出発点においては、亀井静香と平沼赳夫はごく近いスタンスにいたのだが、国民新党を結成して民主・社民との接点を探り続けた亀井静香と、自民党に恋々とこだわり続けていまだに新党結成にさえ至っていない平沼赳夫の差が、4年経ってどうしようもないほど大きく広がったといえる。民主党から見て一番距離の近い政党は国民新党であるのに対し、平沼一派は民主党より自民党との距離の方がはるかに近いのである。

公明党は、本来は中道政党なのに、距離が近いと言えるのは「みんなの党」だけであり、これは自民党との連立に足を引っ張られている形だ。このことから予想されるのは、下野後の早い時期に公明党が自民党との提携を解消することである。権力を持っていない自民党など、公明党にとって何のメリットもないから、提携解消は当然だろう。

みんなの党は、民主党よりやや新自由主義寄りだが、思ったほどではなく、意外にも平沼一派の方がより新自由主義寄りだ。この党も、選挙後に政界再編でうごめくことは間違いない。平沼一派との距離も近いから、平沼一派を取り込んだ上で民主党の右派勢力に手を突っ込むことは十分考えられる。そのためには彼らだけでは力不足だが、おそらく橋下徹や中田宏らが彼らに加勢することになるだろう。また新党日本(回答者は2人)は事実上民主党と同じと考えて良いが、民主党より新自由主義と距離を置いている。新党大地はそれよりは右寄りで、まあ佐藤優と親しい鈴木宗男の北海道ローカル政党だからしょうがない。

注目されるのは、社民党と共産党の距離がきわめて近いことで、今回調べた政党(平沼一派を含む)間の66通りの組み合わせの中でも、突出して小さい0.12という値を示す。つまり、両党は実質的に同じ主張を持つ政党である。歴史的な経緯があってそれぞれ別の政党で互いに仲も悪いのだろうが、政党が分かれていることによって比例ブロックにおける議席の確保が困難になっていることを考えれば、両党は合流を検討するのが筋だと当ブログは考える。

最後に、改革クラブ(回答者は西村真悟1人だけ)と幸福実現党は、どうしようもない極右政党であって、お互いと自民党および平沼一派以外のすべての政党との距離が離れている。逆に言うと、こんなトンデモ政党と距離がさほど離れていない自民党や平沼一派が痛いともいえるわけだ。よくいわれる「二大政党制においては二大政党の政策は中道寄りになる」という説との対応を考えると、民主党はみごとにこの説に当てはまっているが、自民党は政策が右に偏り過ぎていて、それが中道やや保守寄りの人が多いと思われる無党派層の支持を得られない原因になっていると考えられる。逆に言うと、民主党のポジショニングが選挙に勝つ上では最適だったということで、これは、2006年4月の代表就任と同時に、かつて「自民党より過激」と言われた民主党の新自由主義志向路線を改めて「国民の生活が第一」路線を打ち出した小沢一郎の寄与が大きかったというほかない。小沢一郎は今年5月に代表の座を退いたが、辞任がまた民主党の支持を押し上げた。ある意味では、30日の総選挙は小沢一郎の政治生活の集大成といえるかもしれない。そうはいっても当ブログ管理人は小沢一郎に対しては一定の批判を持っているのだが、認めるべきところは認めるしかないという思いを強くしている今日この頃である。
2009.08.17 06:45 | 2009年衆議院選挙 | トラックバック(-) | コメント(13) | このエントリーを含むはてなブックマーク
長い長い選挙戦は中盤にさしかかり、全国紙の情勢調査はまだ出ていないようだが、先日当ブログでも紹介した中日新聞の情勢調査結果でおおよその流れはわかる。すなわち、自民党の惨敗、民主党の圧勝である。

今後、18日に総選挙が公示されると、特定の候補者に投票を呼びかける記事は公職選挙法に抵触する疑いがあるという話もあるので(落選運動なら構わないとも言われている)、静岡7区で斉木武志への投票を促したり、仮に斉木武志や民主党が気に食わなくとも城内実にだけは投票するなと呼びかける記事などは、18日以降は書かないつもりだ。だから今のうちに書いているのだが(笑)、情勢は残念ながらかんばしくない。静岡7区でも民主党への風は吹いていると思われるが、静岡県医師会が静岡6区および7区では自民党候補(7区では片山さつき)を推薦しないことを決めたのに続き、地元財界の大物・スズキの鈴木修会長が城内実支持を打ち出した。前回の「郵政総選挙」では、鈴木会長は支持する候補を打ち出さず、これが片山さつき勝利の一因になったようだが、今回はスズキは企業ぐるみで城内実を支援するのだろうか? 城内実を応援するブログ『がんばれ城内実』は、スズキの会長が重大発言をしたと大はしゃぎしているが、その記事には地元財界の虎の威を借りることに対するうしろめたさというか懐疑の念はみじんも見られない。語るに堕ちたとはこのことだろう。

そんなわけで、何とかこれまでのリードを守り切ろうと必死の城内実陣営だが、私は芸能マスコミに「ポスター事件」を大騒ぎさせず、地元医師会や地元大手メーカーの実質的支持を取り付けた城内実の権力とは大したものだなあと呆れるばかりだ。こうなったら、城内が当選したあとに、何かまた恥ずかしい騒ぎを起こすのを期待するしかないかもしれない。だから、自民党(というか安倍晋三)にせよ民主党にせよ、こんな男とは提携しないほうが賢明だと言っておく。

その城内実が属する「平沼グループ」(当ブログでの呼称は「平沼一派」)だが、党を結成せず無所属なので、グループとしての主張が明確ではない。昨日のエントリで紹介した「毎日ボートマッチ えらぼーと」でも、「みんなの党」とは政策一致度を比較できるが、平沼一派とは比較できない。しかし、各候補者の回答は公開されているので、これに当たってみれば平沼一派の候補予定者たちの主張がわかる。そこで、平沼一派16人と私の政策一致度を比較してみたところ、45%という結果が出た。

これは、自民党の27%という数字よりは高いが、公明党の52%より低い。保守で連立政権に参加すると見られる国民新党とは62%、同じく保守で第三極を目指す「みんなの党」とは59%の一致度だから、平沼一派はこれらの党と比較してはるかに自民党に近いといえる。「みんなの党」は、一部から「偽装CHANGE勢力」などと呼ばれており、私もその呼称は好まないものの、同党は自民党の補完勢力だと思っている。しかし、平沼一派はそれどころではなく、「偽装」の必要もない「第二自民党」そのものだ。そんな平沼一派とこれまで提携を模索していた民主党の方がどうかしていたのであり、小沢一郎が平沼一派を切り捨てたのは、遅きに失したとはいえ当然の判断だった。

それでも自民党よりは平沼一派と私との政策一致度が高いのは、一派の中にあれっと思うほどリベラルな主張をする候補予定者がいるためで、埼玉11区から立候補予定の小泉龍司は、私との政策一致度がなんと90%だ。城内実信者に言わせると私は「極左」らしいから、小泉龍司も「左翼」くらいには相当するだろう。私との政策一致度が100%の民主党・戸倉多香子氏は当然ながら城内信者のスタンスからすると「極左」に相当する。それはともかく、小泉龍司は、城内実と並んで当選も見込まれる平沼一派の政治家なのに、平沼・城内信者は彼についてはほとんど何も語らない。これは、小泉龍司がネットで支持を拡大しようなどとはあまり考えていないからかもしれない。実際、ネットで支持の高い政治家が選挙に強いわけでは全然ない。城内実はたぶん当選するだろうが、それは城内のブログとはほとんど関係なく(ブログの影響が強ければ、国籍法改正をめぐる城内実の妄言など、むしろマイナス要因の方が多いはずだ)、ネットにおける城内信者の寄与はほとんどないと思われる。当ブログはさんざん城内を叩き続けたため、ずいぶん嫌がらせのコメントをいただいたが(悪質なコメントは承認せず削除した)、それらの嫌がらせの中には静岡県から寄せられたと特定できるものは一件もなく、東京から来たものがやたらと目立った。

静岡7区については、「サンデー毎日」に電話調査の結果が出ていて、それによると片山さつき、斉木武志、城内実を選んだ人は1:2:3くらいの比率になっている。実際には片山さつきに創価学会票が上乗せされるはずだから、2:2:3くらいの比率になるのではないか。城内実が大きくリードしているとしかいいようのない情勢だ。なお、この電話調査によると、北海道で苦戦が伝えられる大物自民党候補予定者の中でも特に情勢の悪いのは中川昭一で、民主党の石川知裕に倍以上引き離されている。地元紙の情勢調査結果も悪く、「中川(酒)は比例復活も難しい」という噂の信憑性は増すばかりだ。同じように陰謀論好きのネット右翼に不祥事を優しく庇われる極右政治家なのに、城内実と中川昭一は明暗をくっきり分けているが、これは、城内が自民党を追い出されたことが、城内にプラスに働いていると考えるべきだろう。「サンデー毎日」の電話調査では、他に海部俊樹と山崎拓も苦しく、たぶん落選するだろう。森喜朗、町村信孝、武部勤、野田聖子あたりもかなり苦しいが、ここらへんになると創価票の上積みや選挙戦後半に予想される大物前職の巻き返しで当選してしまう(比例での復活を含む)のではないかと私は思っている。

今回の民主党への風は、民主党自身が巻き起こしているわけではなく、自民党に対する国民の怒りによるものだから、民主党は風を起こすどころか、暴風雨に自分たちの方が吹き飛ばされそうになっている。一昨日(12日)党首討論で「精彩を欠いた」と評された鳩山由紀夫などその好例で、翌朝のテレビ朝日で伊藤洋一が「鳩山さんは政権交代ばかり言ってたけど、もっと横綱相撲をとって、財源はここにありますとか答えれば良かった」と言っていた。つまり、いつの間にか「民主党圧勝で政権交代」はもはやマスコミ報道でも前提となっているのに、鳩山由紀夫をはじめとする民主党執行部がそれについていけていないのだ。そんな中、平沼一派をズバッと切り捨てた小沢一郎はさすがで、当ブログはまたしてもこれまで批判してきた小沢一郎を再評価せざるを得なくなってしまった。鳩山由紀夫や岡田克也は頼りにならないどころか、民主党を右寄り、新自由主義寄りに引っ張って党の勢いに水を差すKYにしか見えない。いずれにしても鳩山や岡田がこのざまだから、選挙戦終盤では民主党は自民党に一定の巻き返しを許し、政権交代は実現するものの自民党を壊滅状態に追い込むまでには至らないのではないかと考えておく方が良いと思う。

もっとも、このところの私の関心事は、民主党による衆議院比例区定数削減を阻止することにあり、そのためには民主党の独り勝ちも好ましくない。しかし、民主党の独り勝ちを阻止するのが自民党や平沼一派の極右政治家であっては何の意味もなく、社民党、共産党および国民新党の党勢拡大に期待したいと思っているのである。
2009.08.14 08:45 | 2009年衆議院選挙 | トラックバック(-) | コメント(18) | このエントリーを含むはてなブックマーク
昨日(12日)、「毎日jp」に、「毎日ボートマッチ えらぼーと」が公開された。これは、衆議院選挙立候補予定者と同じ質問に答えることによって、その回答を各党候補者の回答や党ごとの回答の平均値と比較することができるもので、一昨年の参院選の前にも実施された。参院選では民主党が圧勝したが、「リベラル・左派系」のネット世論は必ずしも今のような民主党支持一色ではなく(なぜか「9条ネット」が異様に人気があった)、民主党の候補者を選別してリベラルな候補だけ応援しようという運動もあった。

今回もこの毎日新聞の企画が行われるということで、これを楽しみにしていたのだが、今回は白黒のはっきりする設問ばかりで、試しにやってみたところ、社民党や共産党の候補者との一致度がきわめて高い結果が出た。結果は当ブログ右側のコラムに張りつけておいたし、そこから「えらぼーと」に入ることもできるので、読者の皆様も是非お試しいただきたいと思う。私としては、経済政策で規制緩和と再分配のどちらを重視するかなど、もう少し微妙に回答が分布する設問が多くても良かったかと思う。

当然ながら、自民党の候補者とは一致率27%で、全然一致しなかったのだが、意外だったのは民主党の候補者との一致率が77%にのぼったことで、民主党の候補者が思ったよりリベラルな政策を掲げている。もちろん、自民党との対抗上だろうが、成立が予想される民主党を中心とした連立政権で、彼らが実際に行う政治と今回の回答結果との比較を行っていきたいと思う。連立政権が成立すると、それはもはや「野党共闘」ではなく、共闘も何もない(だって、与党の存在あっての共「闘」だからね)「連立与党」であって、厳しい検証にさらされるのは当然である。

ところで、民主党と私の一致率を設問ごとに見ると、きわだって一致率を下げているのが問5の「衆院議員の定数削減」である。「小選挙区を削減すべきだ」、「比例代表を削減すべきだ」、「小選挙区、比例代表とも削減すべきだ」、「削減する必要はない」の4つの選択肢のうち、大部分の民主党候補予定者は比例代表の削減を含む2つの選択肢のどちらかを選んでいる。「削減する必要はない」としている候補予定者はわずか4%しかいない。まだ全部の候補者について確認していないが、これまでに見つかったのは、北海道1区の横路孝弘氏、奈良3区の吉川政重氏、山口4区の戸倉多香子氏、鹿児島2区の打越明司氏である。上記4氏のうち、打越氏を除く3氏は私との政策一致度が「100%」であり、私と完全に一致したのは民主党ではこの3氏だけである。共産党や社民党には「一致度100%」の候補者は結構いるが、民主党でリベラルとされる候補者には、この定数削減の一点を除く、「一致度95%」の候補者が多かった。

私がもったいないと思うのは、奈良3区と山口4区では、共産党も候補者を擁立していることだ。両区では共産党候補も私との一致率が100%である。つまり、両区では同じような主張をする候補者が民主党と共産党から出ているわけだ。特に山口4区などあの安倍晋三(私との政策一致度は15%)が相手であって、これは何が何でも落選させたい政治家であるから、こういう選挙区でこそ野党共闘が実現すれば良かったと思う。

それはともかく、比例区の定数削減は民主党のマニフェストにうたわれている公約だから、候補者はそれに従って回答したのだろうが、当ブログは前々から何回も何回も書いているように、衆議院の定数削減、特に比例区の削減には大反対であるから、「比例区では自公民以外に投票しよう」という呼びかけを再度行っておく。

なお、当ブログが敵視している平沼一派では、岡山3区の平沼赳夫が「比例減」、静岡7区の城内実は「両方減」を主張している。静岡7区では、民主党の斉木武志も自民党の片山さつきも、ともに「比例減」を主張しており、この点では3氏とも支持できない。そもそも、3氏とも9条改憲派であり、片山さつきに至っては核武装も「情勢次第」とするなど、結構なタカ派ぶりだ。かつて財務官僚時代に防衛費削減を主張したとしてネット右翼から評判の悪い片山だが、保守票を意識して城内から票を奪うためにタカ派寄りにスタンスを寄せているのだろうか。一方、城内の方は右翼票を固めた自信からか、ずいぶん猫をかぶっており、「えらぼーと」で見る私との政策一致度は、斉木武志75%、城内実65%、片山さつき20%となっている。これは、城内が労働問題で「反格差・反貧困」の選択肢を選んでいることに起因するが、「問18」の日米関係については、これまで通り「日米関係を最重視すべきだ」、との選択肢を選んでいることには、アメリカを含む「悪徳ペンタゴン」と戦う闘士として城内実に幻想を抱いている向きにはがっかりだろう。もっとも、国籍法改正をめぐって、こんなことを書いた城内実が、「これまでよりアジアに比重を移すべきだ」などと答えるはずがないのは当然だ。思うのだが、毎日新聞はもっと「国際協調か排外主義か」を問う質問を用意すべきではなかっただろうか? そうすれば、一部候補者の特異な主張が浮き彫りにできたのではないかと思う。なお、コイズミカイカクを全否定している平沼赳夫に対して、城内実の方は「やや否定」にとどまっていることも注目される。城内は、コイズミカイカクを「大評価」している安倍晋三にも多少配慮したのだろうか?

ところで、今回の「えらぼーと」で特に良いと思ったのは、温室効果ガス削減(問13)と環境税(問14)の設問が用意されていることであって、これは経団連と民主党で主張が真っ向から対立する項目だ。もちろん、鳩山由紀夫も小沢一郎も「温室効果ガスはもっと削減すべき」、「環境税は創設すべき」と答えている。この2つの設問については、日頃熱心に民主党への支持を呼びかけているネットの人たちの多くに、「地球温暖化陰謀論」が浸透しているから、彼らは鳩山由紀夫や小沢一郎と政策が一致しないはずだ。こと環境問題に関しては、ネットの民主信者はむしろ自民党の政治家たちと政策の一致度が高い(笑)。

今回の「えらぼーと」は、設問にもう少し工夫がほしかったとは思うが、各候補者の回答を見ているといろいろ面白いので、皆さまもご自身の選挙区における候補者の回答をご覧になって、投票先を決める参考にされてはいかがだろうか。
2009.08.13 07:55 | 2009年衆議院選挙 | トラックバック(-) | コメント(13) | このエントリーを含むはてなブックマーク
突如発生した台風による大水害に続いて、静岡で震度6弱の地震が発生するなど、自然の猛威が牙をむくニュースが続く。地震はともかく、突如の集中豪雨は年々ひどくなってきているように思う。5年前に、いくつもの台風に襲撃された時の被害はとてもひどかったし、4年前の郵政総選挙の数日前にも、それまで渇水で貯水率0%だった高知県の早明浦(さめうら)ダムが一夜にして満水になるほどの集中豪雨があり、その時の局地的な被害もひどかった。今回も、熱帯低気圧が日本近海で台風に発達し、被災者たちは台風が来ているとも知らない間に豪雨に見舞われたのではないだろうか。災害に遭われた方には、心からお見舞い申し上げる。

さて、衆議院の解散から3週間が経ち、公示は来週だけれど選挙戦は実質的に後半戦に入っている。週刊誌の予想は、はっきりいってあまり当てにならないのだが、参議院選挙で流れを言い当てた「サンデー毎日」の電話調査(調査会社に委託)は興味津々で、それによると自民党が惨敗する兆候が見える。予想の後編が載った最新号は、ふざけたことに当地では明日にならなければ読めないのだが、毎日新聞のサイトに出ている見出しを見ると、「元首相3人落選危機」とか、「片山さつき静岡7区でドンジリ」、「野田聖子に「民主イケメン」大逆転」などの刺激的な文句が並んでいる。

これらのうち、片山さつきの「ドンジリ」(いくらなんでも幸福実現党には勝つだろうけれど)は当然としか思えないし(斉木武志は頑張れよ!)、「元首相」たちのうち海部俊樹などは当選する方が不思議だが、あとの2人に含まれると思われる森喜朗や福田康夫だの、岐阜1区の野田聖子だのが危ないという情報には、本当かよと思ってしまう。

しかし、週刊誌の予想よりはるかにあてになる新聞社の調査でも、自民党惨敗の兆候が見られる。昨日、中日新聞が発表した、東海・北陸地方の予想は、衝撃的なものだった。

中でも、自民党王国と見られてきた岐阜県の情勢の変化には、驚くべきものがある。
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/09_sousenkyo/gifu/CK2009081002000209.html

記事によると、岐阜1区は、「民主新人の柴橋さんと、自民前職で消費者行政担当相の野田さんが激しい争いを展開している」という。民主の柴橋正直の名前の方が、野田聖子より先に出てくるが、これは柴橋が野田を僅差でリードしているという調査結果が出たことを意味する。岐阜5区でも「前回に続く挑戦となる民主新人の阿知波さんと、自民前職の古屋さんが激しく争っている」と書かれており、岐阜1区と同様、民主の新人・阿知波吉信がわずかにリードのようだ。2区と4区は自民がリードしており、2区の棚橋泰文は、昨年の自民党総裁選の際の売名行為が功を奏したのだろうか。しかし、3区は民主の園田康博がリードしている。3区はともかく、自民党からしたら、悪くとも4勝1敗を見込んでいたであろう岐阜でのこの調査結果は驚きだ。

静岡の予想もすごい。
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/09_sousenkyo/shizuoka/CK2009081002000220.html

ここで目立つのは、比例区の投票先で、静岡1区で「民主(38・4%)が自民(10・8%)を圧倒した」となっているのが、その最たる例だ。政党支持率では、自民党の方が民主党より高いのだが、無党派層の大部分が民主党に流れている形だ。どうやら、「比例は民主」というのが有権者のトレンドらしく、一般に平沼一派の城内実が優勢と見られている静岡7区でも、比例は「民主が31・7%と、自民の10・7%に3倍の差をつけ」、自民の塩谷立が優勢と見られている静岡8区にいたっては、「民主は36・1%と自民の9・4%を圧倒」しているという。私としては、選挙区でこそ自民党や平沼一派の候補者を落として、比例区では多様な選択をしてほしいと思うのだが、なかなかそうもいかず、「昔から慣れ親しんだ××センセイ」とのしがらみは断ち切りがたいもののようだ。静岡7区の民主・斉木武志など、若いながらテレビの討論会でも片山さつきや城内実を押しているとのもっぱらの評判で、逆に城内実は3人の中でももっとも精彩を欠くと酷評されているのだが、それにもかかわらず、静岡7区では城内実の圧勝が予想されている(静岡選挙区の情勢は、ネットに公開された中日新聞の記事からは読み取れず、上記は一般的な予想の話である)。

もともと民主党の強い愛知県はパスして、北陸に目を移すと、福井1区と2区で「民主の立候補予定者が自民をややリードする展開で、自民支持層の一部が民主側に流れている傾向が出た」という。
http://www.chunichi.co.jp/kenmin-fukui/article/kenmin-news/CK2009081002000155.html

かつて、「極左と紙一重の極右・稲田朋美を衆議院選挙で落選させよう」と書いた当ブログだが、正直言って福井1区の稲田朋美落選は諦めていたので、これはうれしい予想だ。だが、もちろん情勢は予断を許さない。

森喜朗のいる石川は、ネットに公開されている中日新聞の記事では選挙区の情勢は不明だが、石川県の地元紙が石川2区で「競り合い」としながらも、民主・田中美絵子の名前を森喜朗より先に出しているそうだ。つまり、森喜朗も本当に苦戦している。

以上、中部地方では自民党の総崩れが起き始めているようだ。もちろん、他の地域も同様で、産経新聞の調査によると、比例区の四国ブロック(定数6)では、実に56.3%が民主党に投票すると答え、自民党に投票するとしたのはわずか15.6%だったという。いくらなんでもこれはちょっと信じがたい数字だし、それでなくても産経新聞の予想は全国紙の中でももっとも当てにならないが、大規模な地殻変動が起きようとしていることだけは間違いなさそうだ。

現在は、芸能人の麻薬騒ぎや大災害のニュースが相次いで、政治のニュースはあまり報じられなくなっており、これは自民党が失点を重ねないという意味で自民党に有利なはずで、現に先月までの麻生内閣および自民党の支持率急落の流れは止まっている。だが、郵政総選挙で毎週自民党の支持率が跳ね上がって行った頃のような変化は全く見られない。郵政総選挙の時に当てはめれば、投票日の19日前というと2005年8月23日だ。その頃には自民党圧勝の流れはもはや確定しており、その後は目立った情勢の変化は起きなかった。今回も、もはや流れは変わらないだろう。

ただ、自民党の崩壊はもちろん大歓迎なのだが、比例区を含めて民主党の圧勝になってしまうと、日本の政治は必ずしも好ましい方向には向かわないと当ブログは考える。もちろん自民党のほか、平沼一派や渡辺喜美の「みんなの党」などの自民補完勢力を助ける必要は全くないが、比例区では共産党、社民党、国民新党などに投票することによって、民主党の暴走に歯止めをかける必要があると当ブログは考えている。
2009.08.11 09:55 | 2009年衆議院選挙 | トラックバック(-) | コメント(27) | このエントリーを含むはてなブックマーク
長崎の平和祈念式典で麻生首相が「傷跡」を「しょうせき」と読んだそうだが、そんなことを取り上げてはやし立てるしか能のない「リベラル・左派ブログ」も知れているなあと思う。

長すぎる解散から公示までの期間に、次々と芸能人の麻薬事件が起きたが、その間にも衆院選後の合従連衡を狙う連中らの動きは後を絶たない。

渡辺喜美、平沼赳夫、鳩山邦夫の3人が、総選挙後の連携をにらんで話し合いをしたのは先月のことだが、最近でも鳩山邦夫が渡辺喜美が結成した「みんなの党」に色目を使っている。その一方で、渡辺喜美は昨日(9日)のテレビ朝日「サンデープロジェクト」で、民主・社民・国民新党の連立構想を批判し、民主党に渡辺らの「みんなの党」との連携を呼びかけるなど、権力亡者ぶりを露骨に見せていたが、普段は勢い込んで渡辺を応援する田原総一朗の口調にも、心なしか力が感じられず、渡辺喜美は浮き気味だなあと感じさせた。

渡辺が平沼にすり寄ったことを、江田憲司はよく思わず、「国粋主義とは組まない」と言ったそうだが、その江田憲司が立候補を予定している神奈川8区に民主党が候補者擁立を決めると、渡辺は民主党から参議院の浅尾慶一郎を引き抜いて、神奈川4区に投入する対抗手段をとってきた。この神奈川4区は大混戦で、浅尾慶一郎が有利とする見方と、民主党の長島一由が有利とする見方、さらには自民党候補が「漁夫の利」を得るとの見方が入り乱れている。

こうして、少し「みんなの党」と民主党の距離ができてきたが、一方で民主党岡山県連は昨日、岡山3区に、第二東京弁護士会所属の西村啓聡(けいと)弁護士(33)を擁立する方針を決めた。
http://www.asahi.com/politics/update/0809/TKY200908090177.html

リンクを張った朝日新聞の記事によると、この擁立は小沢一郎の意図を反映したもので、

小沢氏に近い参院議員は9日、「小沢氏は新党をつくって協力しようと呼びかけてきたが、平沼氏が決断しきれなかったため、関係を見切ったのだろう」と語った。

とのことだ。同様の呼びかけを麻生太郎が平沼にしていたが、この麻生・小沢両氏の呼びかけについては、平沼が今春出版した本の中で、麻生・小沢両氏を批判していた。要は2人とも数合わせに俺たちを利用しようとしている、というのだが、私に言わせれば平沼こそ、あわよくば与野党伯仲の選挙結果になり、それに乗じて俺たちがキャスティングボートを握ろう、などと虫の良いことを考えている権力亡者に過ぎないと思う。その平沼にやっとこさ民主党が対立候補を立てる決定を下したことは、遅きに失したとはいえ歓迎したい。

私からすると、渡辺喜美も平沼赳夫も「同じ穴の狢」にしか見えないのだが、ネットでは、どういうわけか平沼一派、特に城内実を「悪徳ペンタゴン」と戦うヒーローに祭り上げて英雄視する一方、渡辺喜美一派を「悪徳ペンタゴン」の一味として敵視する漫画のような世界観を示すブログが見られる。その最悪の例が、『神州の泉』の8月7日付エントリ「城内実さんのポスター騒動の背後に、悪徳ペンタゴンの影がちらつく!」だろう。城内実の「ポスター事件」が下火になってからこのようなKYエントリを上げる管理人にはぶっ飛ぶほかはないが、これが日本の「政治ブログ」のレベルなのである。もちろん、こんなものを取り上げてあげつらう当ブログの程度も知れているのだが、このエントリはコメント欄が一段とひどく、私は彼らによると「日本の宗主国が中国様になって欲しいから反新自由主義の立場をとる輩」なのだそうだ。いったいいつ私が「日本の宗主国が中国様になって欲しい」などと書いたか、証拠を見せてほしいものだが、彼らネット右翼は、同様の決めつけで加藤紘一や河野洋平などの保守政治家を攻撃していたから、彼らに理性的行動を求めるほうが無理というものだろう。

もっとも、記事に寄せられたコメントの中には見るべきものもあり、「日刊サイゾー」の記事にリンクを張って、「業界の裏に通じていたのは城内氏で、眞鍋はこれに抵抗した」と主張する者もいる。なんでも、「サイゾー」は反「某芸能事務所」、デイリースポーツは「某芸能事務所の提灯記事を書く」ことで知られているのだそうだ。そういえば城内実は、「総理大臣経験者」の弟分だった...などと想像(憶測?)は尽きないのだが、これ以上は止めておこう。ひとことだけ言っておきたいのは、『神州の泉』の管理人が熱烈な植草一秀信者であることで、植草一秀氏のブログでの言説には、こうした狂信的な国粋主義ネット右翼をひきつける性質がある。植草氏は、せっかく優秀な頭脳をお持ちの方なのだから、こうしたトンデモ右翼を釣ってブログのアクセス数を増やすことなんかにかまけないで、もっと地に足をつけた言論を展開してほしいと思うのは私だけだろうか?

さて、バカバカしい話題はこのくらいにして、選挙後の政治シーンを展望する新聞記事を紹介したいと思う。昨日(9日)の朝日新聞「オピニオン」面に、細川護煕元首相のインタビュー記事が出ている。
http://www.asahi.com/politics/update/0809/TKY200908080277.html

インタビューには田中秀征氏も同席しており、司会は朝日新聞コラムニストの早野透氏。三紙とも、いわゆる「政治改革」の旗を振った人たちで、私はどうしても彼らに懐疑的になってしまうのだが、このインタビュー記事は予想に反してなかなか面白かった。

新聞の1ページをまるまる潰しての長大な記事だが、ウェブ版で読めるので詳しくはそちらをご参照いただきたいが、ここでは、インタビューの終わりの方にある選挙制度についての細川氏のコメントを紹介したい。

かつて、国会答弁で将来は「穏健な多党制」に向かうと発言した細川氏は、

その時点とその後では事情が変わりました。選挙制度が変わった。最初の政府案は小選挙区250、全国区の比例代表250でしたが、法案成立時は小選挙区300、ブロック制の比例代表200。いまは300と180。だんだん二大政党制に有利な制度になっています。

と指摘し、田中秀征氏も、

政府案の「250・250」がそのまま成立していれば、穏健な多党制を担保できたのですが。少数政党は主張が明確です。大政党にあいまいさを許さない存在になるんですよ。今の流れだと、大政党がわけの分からない烏合(うごう)の衆になります。

と述べている。民主党の「比例区80削減」案に対しては、細川氏は「それはよくない」としながらも、

しかし民主党が今度の選挙で勝利すれば、その先は二大政党制ではなく、「穏健な多党制」に移行するのではないかという予感もある。単純小選挙区制で二大政党制のイギリスでさえ、第三党の自由民主党が力をつけ、「穏健な多党制」にシフトしつつあるのですから。

と、楽観的に述べている。ただ惜しむらくは、

選挙制度は一神教の小選挙区より多神論の中選挙区連記制がいいとずっと思っていました。

と述べる細川氏が、

あの時点で実現可能な選挙制度としてあえて推進した

ことだ。この妥協が、その後15年の日本の政治を、大きく劣化させてしまったと私は考えている。

自民党と民主党の大連立は「好ましくない」、憲法や平和の問題については、故宮沢喜一元首相と「同じ考えを持っていた」、憲法改正や「占領政策からの脱却」を主張した安倍晋三には「ノーサンキュー、ただそれだけ」と述べた細川護煕氏の認識には好感が持てるだけに、選挙制度改革における中途半端な妥協の罪は重いと思う。また、経済政策では新自由主義を推進したことも、時代の流れからきたものだろうとは思うが忘れてはならないだろう。しかし、それにもかかわらず、このインタビューの読後感は悪くない。未読の方には是非一読をおすすめしたい。


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城内実は形だけ眞鍋かをりさんに謝罪したが、あくまで写真の無断使用はしていないと主張したらしい。
http://sankei.jp.msn.com/politics/election/090803/elc0908031253003-n1.htm

結局眞鍋さんのブログにエントリが上がった7月29日か、遅くとも翌30日にとっておけばよかった行動を、昨日(8月3日)になってようやくとったことになる。それにしてもものは言いようで、リンクを張った産経新聞の記事にあるように、「おわびは申し上げるが、趣旨が伝わっていなかったとすれば非常に残念です」と述べた城内の発言は、まるで「周りがギャーギャーうるさいからとりあえず謝っといてやるけど、ほんとは俺は悪いことなんてしてないんだよ」と言わんばかりだ。普通なら、「趣旨をうまく伝えられなかったようで、眞鍋様はじめ関係者にご迷惑をおかけしたことについて、心からお詫びいたします」と言うところだろう。これでわかったことは、城内実にはポピュリストとしての才能さえないということだ。

ここで思うのは、コイズミだったらどういう対応をしたかということだ。「芸人いろいろ、事務所もいろいろ」と言っただろうか? いや、そんなことはあるまい。動物的勘にすぐれたコイズミのここ一番でのとっさの行動には舌を巻いたものだ。直ちに眞鍋さんに謝罪し、世間には「本当は眞鍋さんの事務所が悪かったかもしれないのに、自分が泥をかぶった潔い行動だ」と評価されたのではないかと私は想像する。コイズミはポピュリストとしての才能に恵まれており、それを最大限に発揮して国民をあらぬ方向に引っ張ってしまったのが4年前の「郵政総選挙」だった。あれは本当にひどい選挙だったが、一つだけ良かったことがある。それは城内実の落選だ。

さて、7月29日から延々と城内実のことばかり書き続けてしまったが、もともと城内実支援者の「煽り」記事に反撃するために、国籍法改正をめぐる城内実の暴言を蒸し返して批判した記事を公開したら、その日に「ポスター事件」が起きたので、その流れで城内実を叩き続けた次第だ。城内支援者にとってはとんだ薮蛇だった。城内支援者の煽り記事は、私を始め3?5人のブロガーを、

「ボクちゃんは正しいことを言っている! 従って皆はボクちゃんの言説に従うべきなんだ!」タイプの方のようです

と評しているが、皮肉にも城内実こそこの評に当てはまる人間であることを城内実自身の行動が証明した。ということは、城内実と私は「似た者同士」ということなのだろうか。ああやだやだ。支援者が嫌う有名ブログの書き手に似ていると言われても、ああそうですか、という程度だが、「城内実に似ている」と言われたのではたまったものではない。

さて、以上は前振りで、ようやく本論に入る。当ブログが延々と城内実を叩き続けている間も、政界は締まりのない動きを続けていた。何度も書くが、4年前の郵政総選挙を前にした同じ時期には、コイズミが次々と造反組への刺客を決定し、世間の注目を集めるとともに自民党の支持率がうなぎ昇りに昇っていった。選挙の4週間前というと、確か野田聖子の刺客に佐藤ゆかりが決まった頃で、「人気の高い私にだけは刺客を送ってこないだろう」という野田の期待に反して、コイズミはもっとも注目を引きそうな刺客を送ったのだった。たちまち「ゆかりたん」人気が沸騰し、野田はネット右翼の罵倒の標的になった。もっとも標的になる方にも問題があって、野田の自民党への執着はたいへんなものだった。

今回、麻生太郎首相はコイズミのような手は打っていない。打つ手がないのだろう。その代わり、読売新聞などの自民党応援紙に、財源論を大々的にアピールさせて、民主党の人気を落とすことによって相対的に自民党を浮上させようとしている。自民党がやっていることは、民主党のネガティブキャンペーンばかりで、これでは自民党の人気を浮揚させることはできまい。

一方、民主党応援団ともいえる朝日新聞はどうかというと、昨日(8月3日)の大阪本社版(朝夕刊統合版地域)一面トップの見出しは「自公4年 「改革後退」」だった(asahi.comでは「自公政権4年に「及第点」与えず 9団体が実績評価」という見出し)だった。要は、「郵政総選挙」以後の自公政権は「コイズミカイカク」を後退させた、次期政権は「カイカク」路線に戻れ、と言っているわけである。「経済極右」たる朝日新聞の面目躍如だ。

民主党は、そんな朝日新聞の応援も受けて、次々と政策を新自由主義寄りに修正しており、「やはり鳩山・岡田体制ではダメだなあ」と思わされる。毎日新聞だったかが、「民主党は左側の票を固めた自信から、右側を切り崩そうと政策を右傾化させている」と指摘していたが、「左側」は民主党の右傾化に黙っていてはいけないだろう。

しかし、自民党の政治家には現状は全く違って見えるようだ。落選が予想されている自民党の太田誠一(福岡3区)は、激励会でのあいさつの中で、選挙戦の苦戦は「極左マスコミのせい」と決めつけた。
http://www.asahi.com/politics/update/0803/SEB200908030052.html

リンクを張った朝日新聞の記事によると、太田は、

「共産党にさえいられなくなった武装革命派を極左と呼ぶ。(極左の)セクトに入って暴れたためにマスコミしか採用されなかった人がマスコミの中枢にいるから、私が(3区で)戦っている人を一生懸命応援し、連動している」

と発言した。そりゃ中には過激派崩れも新聞社にはいるかもしれないが、現状はむしろ新聞記者のサラリーマン根性が年々強くなり、権力に対する批判精神を失っているところに問題がある。だから読売新聞は財源論ばかりを叫んで民主党を攻撃するし、朝日新聞は民主党を新自由主義側に寄せようと懸命になっている。だが、そんなマスコミさえ太田の目には「極左」に映る。俺が選挙に落ちるのは、あいつらが悪いんだと人のせいにする。ここで連想するのはまたしても城内実で、城内は、俺は悪くない、ブログにあんなことを書いた眞鍋かをりや、使用許諾をしておきながら眞鍋本人を納得させられなかった眞鍋の事務所が悪いんだ、と思っているに違いない。

何事も人のせいにするような人間に国政を任せられないことは言うまでもない。


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民主党が次期衆院選に向けてマニフェスト(政権公約)を発表した。各紙が一斉に論評している。

朝日新聞の社説はつまらないが、これまでのように財源の明確化を叫んで暗に消費税増税を迫る論調ではない。毎日新聞は、民主党のマニフェストの目玉である「子ども手当」や農業者戸別所得保障制度を「いちがいに「バラマキ」と批判すべきではあるまい」と書いているが、これも当然だ。所得再分配政策を「バラマキ」のひとことで片づけてしまうのは、新自由主義者の手口である。一方で、消費税増税の4年間凍結をマニフェストに記載しなかったことを「これで責任政党とは言い難い」と批判している。読売新聞は、「現実路線化がまだ不十分だ」というタイトルで、「もっと右に寄れ」と民主党にけしかけている。産経新聞は、憲法改正論議への踏み込みが弱く、消費税については何も書いていないと批判する。要するに、憲法は早く改正して消費税は大増税せよというのが産経新聞の主張なのだが、右翼新聞として改憲を強く主張するのはわかるにしても、読者には「勝ち組」より「負け組」が圧倒的に多いと思われる産経新聞(だって、いわゆる「勝ち組」は日経新聞を読むからね。論調に関しては日経ほど腹の立つ新聞はない)が消費税大増税を主張して読者の支持が得られると思っているのだろうか。そんなKYぶりだから産経新聞の部数が大幅に減少し、経営危機に見舞われるのである。

産経新聞といえば、阿比留瑠比記者の論評「政策集に比べ“左派”色控えめ」が異彩を放っている。阿比留記者は、一部に熱心なウォッチャーが多いが、当ブログでは過去一昨年に二度取り上げたことがあるだけだ。しかし、それだけでも阿比留記者の名前を検索語にしたネット検索で当ブログを訪問される読者が時々おられる。つまりその程度のマイナーな記者だということだろう。2007年5月8日付エントリ「ネット右翼のスラングをブログで用いる産経新聞記者」で書いたように、阿比留は、次回総選挙に立候補せず引退する河野洋平氏を「紅の傭兵」と表記するような、2ちゃんねるでネット右翼が常用するスラングを自らのブログで用いるなど、呆れるばかりに下品な四流記者である。そんな阿比留の民主党マニフェストに対する論評は、誰もが指摘する外交・安全保障面の現実路線(保守化)のほか、民主党が早くから打ち出していた外国人参政権や選択的夫婦別姓がマニフェストから外れていることを指摘し、さらに次のように書いている。

 国会図書館に過去の日本の「罪」を追及する恒久平和調査局を設置▽元慰安婦に謝罪と金銭支給を行うなど慰安婦問題への取り組み▽靖国神社に代わる国立追悼施設の建立?など論議を呼びそうな諸課題もマニフェストには入っていない。

 このほか、マニフェストでは表現がぼかされているものもある。例えば、「子育て・教育」の項には「教員免許制度を抜本的に見直す」とあるが、「これは日教組の運動方針に沿って安倍晋三内閣で成立した教員免許更新制を廃止するという意味」(元神奈川県教組委員長で元社会党参院議員の小林正氏)だという。

 ただ、人権侵害救済機関の創設はマニフェストに残った。内閣府の外局として人権侵害救済機関をつくるというもので、民主党の支持団体である部落解放同盟の主張と一致している。

(産経新聞 2009年7月27日 18時14分)


民主党のマニフェストに記載されている農業者個別所得保障制度にも温室効果ガス削減2020年中間目標(1990年比25%削減)にも触れず、こんなことばかり書き連ねる阿比留の「右から目線」には呆れ返ってしまった。

もっとも、さらに呆れるのは自民党で、同党はマニフェストをまだ発表していないので、代わりに既に発表している「政治は、ギャンブルじゃない。国の基本政策もまとまらない民主党の「お試し政権」に日本を任せられません」と題された文書を見てみると、これが実にすさまじい代物だ。「安全保障」、「教育」、「憲法・国家観」の3章に分けて民主党の政策を攻撃する右翼の宣伝ビラ以外のなにものでもない。「教育」では、いまさら国民の誰も興味を持っていない日教組批判を書き連ね、「日教組に支配される民主党」を批判している。そして、お決まりの「過激な性教育や行き過ぎたジェンダーフリー教育など、不適切な教育を正します」と書いている。どうしても安倍晋三や山谷えり子の顔を思い出さずにはいられないのは私だけではあるまい。「憲法・国家観」でも、民主党が国会に提出した「国立国会図書館法改正案」や「従軍慰安婦法案」を批判しているが、これはマニフェストに載っていないと阿比留が大喜びしていたものだ。

こんな文書を見せつけられると、民主党に不安があっても、間違っても自民党に投票してはならないことがよくわかるだろう(いや、右翼の方々は自民党に投票していただいてもいっこうにかまわないけれど)。かといって民主党の勝ち過ぎも困る。先週土曜日(25日)にテレビで上記の国立国会図書館法改正案や昨年の国籍法改正を具体的に挙げて民主党の政策を批判した平沼赳夫に、なんと耄碌じじいの渡部恒三が「一緒に内閣を作ろう」と呼びかけるなどの危うさが民主党にはある。上記の案件をマニフェストから削除したのも、平沼一派への配慮からではないかと勘ぐりたくなる。そして、なんといってもいただけないのは、「衆議院の比例区80削減」が民主党のマニフェストに明記されていることだ。参議院の定数も「衆議院に応じて削減する」としているから、やはり比例部分を減らそうとしているのだろう。

こんな政策を民主党が掲げている以上、比例区で民主党に投票することは絶対におすすめできない。地方では、自民党候補を落とすためには民主党候補に投票せざるを得ない選挙区が多く、当ブログ管理人の選挙区も例外ではないが、比例区では「自公民」以外の共産党、社民党、国民新党などの政党から、各自の思想信条に近い政党を選んで投票することを強くおすすめしたい。政権を握る前から早くも「驕り」が見える民主党にはお灸を据える必要があるが、さりとて極右ビラを作って民主党を攻撃するだけしか能のなくなった自民党は徹底的に叩き潰さなければならないからである。


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総選挙を前にして、日本の政治が溶けていっているかのような惨状を呈している。麻生太郎首相の失言はいつものことだが、24日には自民党幹事長・細田博之が呆れた発言を行い、謝罪に追い込まれた。以下、共同通信の記事を引用する。

「国民の程度」低い? 細田幹事長発言、直後に謝罪

 自民党の細田博之幹事長は24日、報道各社のインタビューで、麻生太郎首相の言動や党内の混乱を取り上げたマスコミ報道に関連し「(首相が見送った)役員人事だろうが、閣僚人事だろうが、どうでもいいことだが、その方がみんな面白いんだから。国民の程度かもしれない」などと述べ、怒りをあらわにした。

 内閣・政党支持率の低迷にいら立ちを爆発させたようだが、国民の政治意識は低いと指摘したとも受け取れるだけに、終了後に「誤解を招く表現だった。謝罪します」と述べ、発言を撤回した。

 インタビューで細田氏は、経済指標の悪化に触れ「これだけ落ち込みがある割に、何とか支えている。経済界は評価している」と指摘した上で「国民に伝わらない。(首相は)字が読めないらしいですねなんて楽しんじゃってる。ぶれたらしいなんて。大したことはないんだよ」と強調。さらに「日本国の程度を表している。それは程度なんだ。国民の程度かもしれない」と述べた。(後略)

(共同通信 2009年7月24日 23時34分)


麻生首相を批判するのに、漢字の誤読をことさらに取り上げて大騒ぎするのは、確かにほめられた風潮ではないと私も思う。しかし、自民党の政治家がそれを言うのには、「お前が言うな」としか思えない。なぜなら、4年前の2005年、自民党は「B層にフォーカスした徹底したラーニングプロモーション」を行って「郵政総選挙」に圧勝したからだ。ここでいう「B層」とは、Wikipediaには、

広告代理店「スリード」が提唱した概念。狭義には小泉内閣支持基盤の層(具体的なことは分からないが小泉総理のキャラクターや閣僚を支持する層)を意味し、広義には政策よりもイメージで投票を行うなどポピュリズム政治に吸引される層を意味する。

とある。要するに、自民党自身が国民の政治レベル低下を呼び込んだようなものなのだ。「郵政総選挙」が日本社会に与えた悪影響には計り知れないものがある。

一方、政権交代が確実視される民主党の弛みっぷりにも目を覆うものがある。一昨日(25日)にテレビ出演し、民主党の政策を極右の立場から批判した平沼赳夫にすり寄る発言をした渡部恒三を、当ブログは一昨日のエントリで批判したが、これに対してshimuraさんから下記のコメントをいただいた。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-957.html#comment6554

渡部恒三、弛みまくってますなあ。
民主党の大勝ちを、自公との比較だけで知覚してらっしゃる。
民主に風が吹いてるなんて、嘘ですからね。
その辺は街頭でしっかり訴えながらビラ配りしてれば、わかります。
国民は自公を切り捨て、民主をしっかり「見ている」。
あとは受け皿さえあれば、あることをきちんと他政党が伝えることさえできれば、民主党は必ずしも大勝とはいかない。

ま、油断は望むところですがw

2009.07.25 18:05 shimura


おそらくshimuraさんは第三極の形成を目指す人たちを応援しているのだろうと推測するが、

国民は自公を切り捨て、民主をしっかり「見ている」。

というのは本当にその通りだと思う。渡部恒三もまた、国民を見下しているのだが、やはりコメントをいただいた保守派のcubeさんからも、下記のように逆に馬鹿にされている。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-957.html#comment6557

 ま、渡部もどう見ても本籍自民党ですからね。
 どういう因縁か、小沢にくっついて、今は民主党の「最高顧問」に収まってますが、野党にいること自体不思議でしょう。耄碌してるし。
 耄碌して右寄りのバカな発言をするから「黄門様」などとニックネームを付けられ、マスコミからもかわいがられる。
 世論も、他の老幹部(羽田や藤井など)はともかく、彼の発言なら、いつものことでそれほど気にとめないんじゃないでしょうか。
 除名というより、早いとこ引退すべきですね。

2009.07.25 20:08 cube


渡部が「耄碌している」というのは私も感じるところだが、そんな親父のテレビ出演を許す民主党も民主党だ。たとえば、自民党でさえ、川条志嘉がテレビで醜態を晒すと、以後どうやらテレビ出演を制限したらしく、テレビではほとんどお目にかからなくなったし、参院選を1か月後に控えた一昨年6月に、「消えた年金」問題で大村秀章がやはりテレビで長妻昭にコテンパンに論破されて目にうっすら涙をにじませると、大村を年金問題の政策についての説明役から外してしまった。渡部恒三の妄言を野放しにしていても勝てると思っているのは、民主党の気の緩みであり、驕りである。

このように、自分たちの過去の行ないを棚に上げて「国民の程度が低い」と自民党の幹事長が言えば、民主党の「黄門様」は党の政策を右から批判する極右政治家に平気ですり寄る。こんな惨状を見ていると、政治のことをブログで書き続けるのも空しいばかりという気分になってしまう。

気が滅入るもう一つの理由は、政治を語るブログの現状にある。4年前、自己責任論だとか勝ち組、負け組論を声高に叫んでいた有象無象のブログ群は、今はどこかに行ってしまって、「維新政党新風」系の極右ブログだけが残っているが、「左」の方も似たり寄ったりで、いったい「政権交代」によって何を実現させたいのかさっぱりわからない言説が多いのに、それに対する批判がほとんどなされない。たとえば、圧倒的なアクセス数を誇る元有名人のブログは、これまで自公政権の宣伝をしてきたマスコミ人を「パージ」する必要性を説く。また、かつて人気のあった反自公系のブログの中に、「池田大作は本名をソンテジャクといい、創価学会は「朝鮮カルト」だ」などと書いたところがあった。だが、これらを批判したのは、一部反自公ブロガー集団から嫌われている、「はてなダイアリー」を用いているブログばかりだった(私が運営している『kojitakenの日記』を含む)。

なお、池田大作氏が「在日」だという説は私には初耳だったが、社会学・社会理論専攻のSUMITAさんが運営される、『Living, Loving, Thinking』のエントリ「ランダムに(池田大作エスニシティ問題から)」によると、

さて、池田大作「朝鮮人」説だけど、2005年に某MLでこの説を開陳している奴がいて、私は宗教学者にはそんなことを言っている人は全然いないとレスをしたのだが、逆にそんなことは2ちゃんねるでは常識ですよと言われてしまった。それで、Googleをかけてみたら、けっこうな数がヒットしたので、吃驚したということがある。実は私の師匠は日本における創価学会(というか、さらに広く日蓮系新宗教)研究の第一人者ともいうべき人で、創価学会の表情報や裏情報はゼミとか酒の席でいつも吹き込まれていた。さらに、師匠は在日コリアン研究に手を出したこともあるので、そういう話があれば言わないわけはない。また、創価学会は戦後ずっと、左翼からも右翼からも、マス・メディアからも、既成佛教を初めとする他の宗教からも批判を受けてきた。なので、夥しい数の創価学会批判或いはバッシング本が出ており、それに対して、創価学会自身やシンパによる創価学会弁護本も沢山出ている。勿論、その一部しか見てはいないが、池田大作「朝鮮人」説というのは(管見の限り)全く見たことがない。創価学会を批判したりバッシングしたりする人もそういうことは問題にしていなかったのだ。

(『Living, Loving, Thinking』?「ランダムに(池田大作エスニシティ問題から)」より)

とのことだ。これでピンとくるのは、土井たか子、筑紫哲也、本多勝一らに勝手に「本名」を命名して悪ふざけしていた2ちゃんねるなどのネット右翼が、池田大作在日説を撒き散らしていたんだろうなということだ。しばらく前には、社民党の福島瑞穂党首にも「本名」が命名されて「在日」扱いされていたことを、反新自由主義系の某有名ブログのコメント欄で知った(管理人は、不用意にもそのコメントを公開していた)。池田大作在日説の発信源は、「永田町ウォッチャー」の「冨士谷紹憲」氏なのかもしれないが、それを広めたのはネット右翼であり、陰謀論者リチャード・コシミズも、ネット右翼がたむろする掲示板からネタを仕入れたものであろう。そんな卑劣な言説を「反自公」の元人気ブログが掲載し、それに対して内側からの批判がなされない、つまり自浄作用が働かないのが反自公系「ブログ論壇」の実態なのだ。外国では、ネット言論がリアルの政治に影響を与えるまでに発達したところもあるようだが、残念ながら日本ではその域にははるかに遠く、現状だとまだブログより掲示板の方がましなくらいだ。

そんなわけで、気が滅入る一方の今日この頃なのである。


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