イージス艦衝突事件については、防衛省の無責任な隠蔽体質もさることながら、石破茂防衛大臣および福田康夫首相の能天気な対応が信じられず、マスコミも世論も石破や福田に対する追及で一気に盛り上がるものと思っていた。しかし、今日(3月2日)の政治番組を見ると、そうとばかりもいえないようだ。
フジテレビの「報道2001」では、先週、石破が(捜査権のある)海上保安庁が捜査していることを理由に、乗組員と接触していないだの、情報が入ってこないだのと嘘をつきまくっていたビデオが流され、司会の黒岩祐治アナウンサーが石破を追及していた。
「現時点で乗組員に接触していない」と述べていたことを黒岩アナに突っ込まれた石破は、「今この瞬間と言えば良かった。質問を受けた時点ということだ」と釈明したが、「今この瞬間」、すなわちテレビに出演している瞬間に乗組員と接触できないなどということは当たり前のことだ。この馬鹿げたイイワケには、黒岩アナもあきれ返っていた。
しかし、番組に寄せられたファックスなどには、石破を激励する意見も結構あった。それに続くNHKやテレビ朝日(田原総一朗)の番組でも、石破の責任が厳しく問われたとは言い難かった。信じられないことに、マスコミは、石破が防衛省の体質の「改革者」であるかのようなイメージ作りをしており、石破はそれに守られている、そんな印象さえ受けた。フジテレビの世論調査でも、石破が防衛大臣を「辞任すべきでない」とする意見が60%以上だったそうだ。
こんなマスコミ人の態度や世論などを見ていると、自分がすごい右翼のように思えてくる。なぜなら、私は自衛隊とは祖国を、そして国民を守る組織だと考えているからで、その自衛隊が、あろうことか自らの過失によって、漁船を真っ二つにへし折って、漁民2人を行方不明にしてしまったのだ。絶対あってはならない事故だし、自衛隊や防衛省の責任は、いわゆる「左右」の立場を超えて厳しく追及されてしかるべきだと思った。そして、こういう思いは、少なからぬ非武装中立論者のいる左派よりも、右派の方が強いのではなかろうか、事故が起きた時、とっさにそう思った。
しかし、実際に右派、特にネット右翼から沸き起こったのは、漁船の「自己責任論」なるとんでもない新自由主義的意見だった。リアルの右派論者でも、産経文化人として著名なクライン孝子は、「さるさる日記」で漁船の自己責任論を撒き散らしている。産経新聞社自体は、そのような立場はさすがにとっていないが、同紙の花岡信昭記者は、沖縄米軍兵士による女子中学生暴行事件で、女子中学生の自己責任論を唱えていた。クラインの論理は、花岡の女子中学生自己責任論を敷衍すれば自然に行き着くものであり、それを 「bogusnews」 に痛烈に皮肉られた。
http://bogusne.ws/article/85060453.html
さすがに、クラインや花岡の正気とは思えない主張に眉をひそめる、健全な保守の方もおられる。
http://d.hatena.ne.jp/nessko/20080301/p1
こういう意見が地方の保守の感覚だろう。東京で思いっきり新自由主義に毒された産経新聞の記者や、遠くドイツから怪電波を飛ばす学歴および職業不詳の怪女は、「ぶっ飛んでいる」というほかない。
しかしそれにしても都会の右派やマスコミの不感症には呆れる。女子中学生の事件では、昨日(3月1日)の読売テレビ(日本テレビ系)「ウェークアップ!」で、司会の辛坊治郎やコメンテーターが「加害者が日本人だったら、報道もされていない事件だ」などとノタマっていたのには、頭に血が昇った。こういう日本人としての誇りも何もない人間が、保守の論者として通用している。私はよく、「お前は左翼だ」と言われるが、クラインや花岡、辛坊らの方がよほどサヨクで、私自身はゴリゴリの右翼ではないかと思ってしまう。彼らの倒錯ぶりには、頭がくらくらする思いだ。
一方、左翼からすると、この問題を突っ込むことは、自衛隊違憲論や非武装中立論と齟齬をきたすという思いがあるのかもしれず、だから追及が鈍るのかなと勘繰ってしまう。私自身は、自衛隊は警察力に限定する程度に縮小する方が良いとは思うが、自衛権自体は認められるべきであると考えている。いずれにしても自衛隊が祖国を防衛し、国民の生命を守るという使命を帯びており、その任務はきわめて重大だ。
そう思うからこそ、事故の真相解明および防衛省や石破の責任追及は、与野党を問わず真剣にやってもらいたいと思う。特に、何度も書くことだが、防衛省の隠蔽工作に積極的にかかわったようにしか見えない石破には、危機管理能力が全くないことがはっきりした。事故の真相を解明するためには、石破の行動も厳しく検証・批判し、最終的には防衛大臣を辞任してもらわねばならない。
最後に、当ブログの読者からも、管理人同様、石破や福田康夫の危機管理能力に疑問を呈するコメントが寄せられているので、これを紹介したい。いずれも、一昨日のエントリ "危機管理能力ゼロの石破茂、福田康夫、それに自民党" へのコメントである。
まず、観潮楼さんのコメント。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-580.html#comment2846
続いて、ブログ 「Dendrodium」 の管理人・わこさんのコメント。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-580.html#comment2855
最後に、JMaEndさんのコメント。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-580.html#comment2856
皆さん揃って愛国者だなと思うが、残念ながらこういう声は主流にはなっていないようだ。
こんなことで良いのだろうか。
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フジテレビの「報道2001」では、先週、石破が(捜査権のある)海上保安庁が捜査していることを理由に、乗組員と接触していないだの、情報が入ってこないだのと嘘をつきまくっていたビデオが流され、司会の黒岩祐治アナウンサーが石破を追及していた。
「現時点で乗組員に接触していない」と述べていたことを黒岩アナに突っ込まれた石破は、「今この瞬間と言えば良かった。質問を受けた時点ということだ」と釈明したが、「今この瞬間」、すなわちテレビに出演している瞬間に乗組員と接触できないなどということは当たり前のことだ。この馬鹿げたイイワケには、黒岩アナもあきれ返っていた。
しかし、番組に寄せられたファックスなどには、石破を激励する意見も結構あった。それに続くNHKやテレビ朝日(田原総一朗)の番組でも、石破の責任が厳しく問われたとは言い難かった。信じられないことに、マスコミは、石破が防衛省の体質の「改革者」であるかのようなイメージ作りをしており、石破はそれに守られている、そんな印象さえ受けた。フジテレビの世論調査でも、石破が防衛大臣を「辞任すべきでない」とする意見が60%以上だったそうだ。
こんなマスコミ人の態度や世論などを見ていると、自分がすごい右翼のように思えてくる。なぜなら、私は自衛隊とは祖国を、そして国民を守る組織だと考えているからで、その自衛隊が、あろうことか自らの過失によって、漁船を真っ二つにへし折って、漁民2人を行方不明にしてしまったのだ。絶対あってはならない事故だし、自衛隊や防衛省の責任は、いわゆる「左右」の立場を超えて厳しく追及されてしかるべきだと思った。そして、こういう思いは、少なからぬ非武装中立論者のいる左派よりも、右派の方が強いのではなかろうか、事故が起きた時、とっさにそう思った。
しかし、実際に右派、特にネット右翼から沸き起こったのは、漁船の「自己責任論」なるとんでもない新自由主義的意見だった。リアルの右派論者でも、産経文化人として著名なクライン孝子は、「さるさる日記」で漁船の自己責任論を撒き散らしている。産経新聞社自体は、そのような立場はさすがにとっていないが、同紙の花岡信昭記者は、沖縄米軍兵士による女子中学生暴行事件で、女子中学生の自己責任論を唱えていた。クラインの論理は、花岡の女子中学生自己責任論を敷衍すれば自然に行き着くものであり、それを 「bogusnews」 に痛烈に皮肉られた。
http://bogusne.ws/article/85060453.html
さすがに、クラインや花岡の正気とは思えない主張に眉をひそめる、健全な保守の方もおられる。
http://d.hatena.ne.jp/nessko/20080301/p1
こういう意見が地方の保守の感覚だろう。東京で思いっきり新自由主義に毒された産経新聞の記者や、遠くドイツから怪電波を飛ばす学歴および職業不詳の怪女は、「ぶっ飛んでいる」というほかない。
しかしそれにしても都会の右派やマスコミの不感症には呆れる。女子中学生の事件では、昨日(3月1日)の読売テレビ(日本テレビ系)「ウェークアップ!」で、司会の辛坊治郎やコメンテーターが「加害者が日本人だったら、報道もされていない事件だ」などとノタマっていたのには、頭に血が昇った。こういう日本人としての誇りも何もない人間が、保守の論者として通用している。私はよく、「お前は左翼だ」と言われるが、クラインや花岡、辛坊らの方がよほどサヨクで、私自身はゴリゴリの右翼ではないかと思ってしまう。彼らの倒錯ぶりには、頭がくらくらする思いだ。
一方、左翼からすると、この問題を突っ込むことは、自衛隊違憲論や非武装中立論と齟齬をきたすという思いがあるのかもしれず、だから追及が鈍るのかなと勘繰ってしまう。私自身は、自衛隊は警察力に限定する程度に縮小する方が良いとは思うが、自衛権自体は認められるべきであると考えている。いずれにしても自衛隊が祖国を防衛し、国民の生命を守るという使命を帯びており、その任務はきわめて重大だ。
そう思うからこそ、事故の真相解明および防衛省や石破の責任追及は、与野党を問わず真剣にやってもらいたいと思う。特に、何度も書くことだが、防衛省の隠蔽工作に積極的にかかわったようにしか見えない石破には、危機管理能力が全くないことがはっきりした。事故の真相を解明するためには、石破の行動も厳しく検証・批判し、最終的には防衛大臣を辞任してもらわねばならない。
最後に、当ブログの読者からも、管理人同様、石破や福田康夫の危機管理能力に疑問を呈するコメントが寄せられているので、これを紹介したい。いずれも、一昨日のエントリ "危機管理能力ゼロの石破茂、福田康夫、それに自民党" へのコメントである。
まず、観潮楼さんのコメント。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-580.html#comment2846
にもかかわらず、TV・ラジオでは「被害者家族が言ってるから」と
石破をかばう声の意外にしぶといこと。
そんなに国家にへつらって何のメリットがあるかと言いたい。
昨日の『毎日』にあった与良正男の『発信箱』を読んで
考え直したほうがいい。
続いて、ブログ 「Dendrodium」 の管理人・わこさんのコメント。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-580.html#comment2855
kojitaken様の仰る通り、石破防衛相だけでなく、福田総理にも危機管理能力が全く無い事を痛感させられています。
此れが国家間のことであった時のことを想像すると、ぞっとするような無能ぶりですよね。
最後に、JMaEndさんのコメント。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-580.html#comment2856
石破、福田の無能を痛感する人が
多ければいいんですが石破をかばう人
は多いんです。ネットウヨみたいな人
ばかりではない感じです。
この見る目なさの方が深刻かと思いました。
皆さん揃って愛国者だなと思うが、残念ながらこういう声は主流にはなっていないようだ。
こんなことで良いのだろうか。
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石破茂というのは、自民党の世襲政治家の一人で、コイズミに引き立てられて出世した男だ。
コイズミは、自身も世襲議員であるせいか、世襲議員ばかり周りに集めたがる性癖があった。安倍晋三はその代表格だったし、初代の官房長官は福田康夫(のちにコイズミと対立して官房長官を辞任)、それに麻生太郎なども引き立てた。石破もその一人であり、嫌味なこの政治家が、私は大嫌いだった。
だが、石破は津島派の政治家であり、もともと旧森派(清和会)、特に安倍晋三とはあまり肌が合わない。安倍内閣末期には思い切った安倍批判も行った。昨年8月1日のエントリ 「とらわれない心で」 でも触れたように、社民党の辻元清美議員は、民主党の枝野幸男らとともに、石破を巻き込んで「立憲同盟」を作ろうとしていたのだという(「SIGHT」第32号に掲載された枝野幸男インタビューより)。そんなこともあったし、何より私は他のどの政治家より安倍晋三が大嫌いな人間なので、「敵の敵は味方」的な心情も働いて、かつてよりは石破を見直しつつあった。
だが、それが幻想だったことをいやというほど思い知らせてくれたのが、今回のイージス艦「ひき逃げ」事件をめぐる石破の対応だった。
二転三転する防衛省の説明は、同省が事件の真相を隠蔽しようとしたとしか論評しようのないものだが、石破はそれを糺(ただ)すどころか、自ら中心となって隠蔽工作を行っていた。そう言われても仕方のない事実が、次々と明るみに出ている。
石破が海上保安庁から事前了解を得ずに航海長の聴取をしていた問題について、石破は、28日の参院外交防衛委員会で、大臣室での再聴取は自身の意向だったことを明らかにした。石破は、「乗員に接触していない」としていた前言を撤回し、「話を聞いていたと言うべきだった」と述べた。捜査権のある海上保安庁の頭越しに行った聴取を自ら行っていたことを認めたのである(下記URLは毎日新聞記事)。
http://mainichi.jp/select/today/news/20080229k0000m040128000c.html
石破の答弁は二転三転しており、防衛大臣失格であることは誰の目にも明らかだ。危機への対応に、その人間の真価が問われるものだが、すっかりメッキがはがれたのが今回の石破茂だ。
ことここに至ると、こんな人物を防衛大臣に任命した福田康夫首相の任命責任も問われる。今朝(2月29日)の朝日新聞社説も、福田首相の対応に注文をつけている。
まことにまっとうな主張だ。同社説はさらに、
危機管理能力が皆無なのは、ひとり石破茂にとどまらず、福田首相を筆頭とした福田内閣全体、さらには森、コイズミ、安倍、福田と無責任首相を輩出し続けた自民党全体についていえる。
野党は全力をあげてイージス艦事件の真相究明を迫り、石破の辞任にとどまらず、福田内閣を解散総選挙に追い込んでもらいたい。特に、すぐに自民党と妥協しがちな民主党には、真剣さを求めたい。
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コイズミは、自身も世襲議員であるせいか、世襲議員ばかり周りに集めたがる性癖があった。安倍晋三はその代表格だったし、初代の官房長官は福田康夫(のちにコイズミと対立して官房長官を辞任)、それに麻生太郎なども引き立てた。石破もその一人であり、嫌味なこの政治家が、私は大嫌いだった。
だが、石破は津島派の政治家であり、もともと旧森派(清和会)、特に安倍晋三とはあまり肌が合わない。安倍内閣末期には思い切った安倍批判も行った。昨年8月1日のエントリ 「とらわれない心で」 でも触れたように、社民党の辻元清美議員は、民主党の枝野幸男らとともに、石破を巻き込んで「立憲同盟」を作ろうとしていたのだという(「SIGHT」第32号に掲載された枝野幸男インタビューより)。そんなこともあったし、何より私は他のどの政治家より安倍晋三が大嫌いな人間なので、「敵の敵は味方」的な心情も働いて、かつてよりは石破を見直しつつあった。
だが、それが幻想だったことをいやというほど思い知らせてくれたのが、今回のイージス艦「ひき逃げ」事件をめぐる石破の対応だった。
二転三転する防衛省の説明は、同省が事件の真相を隠蔽しようとしたとしか論評しようのないものだが、石破はそれを糺(ただ)すどころか、自ら中心となって隠蔽工作を行っていた。そう言われても仕方のない事実が、次々と明るみに出ている。
石破が海上保安庁から事前了解を得ずに航海長の聴取をしていた問題について、石破は、28日の参院外交防衛委員会で、大臣室での再聴取は自身の意向だったことを明らかにした。石破は、「乗員に接触していない」としていた前言を撤回し、「話を聞いていたと言うべきだった」と述べた。捜査権のある海上保安庁の頭越しに行った聴取を自ら行っていたことを認めたのである(下記URLは毎日新聞記事)。
http://mainichi.jp/select/today/news/20080229k0000m040128000c.html
石破の答弁は二転三転しており、防衛大臣失格であることは誰の目にも明らかだ。危機への対応に、その人間の真価が問われるものだが、すっかりメッキがはがれたのが今回の石破茂だ。
ことここに至ると、こんな人物を防衛大臣に任命した福田康夫首相の任命責任も問われる。今朝(2月29日)の朝日新聞社説も、福田首相の対応に注文をつけている。
もはや福田首相が乗り出して、今後の対応の筋道を示すべき段階だ。日本の安全保障を託している組織が、自ら起こした事故に対応できずに機能不全に陥っているのは恐るべきことである。
なのに、首相の記者団に対する発言を聞くと、まるでひとごとのようだ。「もっとよく気を回して海上保安庁と連絡をとるとか、いうようなことができていれば良かったんですけどね」と、防衛省に対応をまかせたままだ。事態を直視すれば、「気を回す」かどうかのレベルではないだろう。首相には深刻さへの認識が明らかに欠けている。
まことにまっとうな主張だ。同社説はさらに、
政府がまずやるべきことは、事故だけでなく事故後の防衛省、自衛隊の対応も含めて情報を洗いざらい明らかにすることだ。その上で、速やかに防衛相を更迭し、関係者にも早急に責任をとらせなくてはならない。それをいつまでにやるのか、国民に説明することだ。と書いているが、これまたもっともで、クライン孝子のような非常識人は別として、自民党の支持者だって石破茂や福田康夫の無責任さにはあきれ返っていることだろう。
危機管理能力が皆無なのは、ひとり石破茂にとどまらず、福田首相を筆頭とした福田内閣全体、さらには森、コイズミ、安倍、福田と無責任首相を輩出し続けた自民党全体についていえる。
野党は全力をあげてイージス艦事件の真相究明を迫り、石破の辞任にとどまらず、福田内閣を解散総選挙に追い込んでもらいたい。特に、すぐに自民党と妥協しがちな民主党には、真剣さを求めたい。
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イージス艦が漁船を真っ二つにした忌まわしい事件に関して、防衛省の釈明が二転三転している。
2月26日の毎日新聞は、「背広組と制服組で釈明内容が二転三転」という記事を掲載した(下記URL)。
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080226k0000e040055000c.html
さらに、19日には石破茂防衛相も航海長から事情を聞いていたことが明らかになった。
朝日新聞の記事に、「(防衛省には)組織としてつじつまを合わせ、隠蔽(いんぺい)や改ざんをした歴史がある。だから、よけいな心配を抱かせ、予断を許すという点では、きちんと報告してくれた方が良かった」という第3管区海上保安本部幹部の言葉が紹介されているが、事故発生当初から、「イージス艦は救助すらしなかったのではないか」という疑惑の声は強まるばかりだ。
今週はじめに発売された「週刊現代」 3月8日号の、"耳を疑う 「イージス艦は救助すらしなかった" というタイトルの記事に、地元漁師たちの怒りの声が掲載されている。以下に記事から抜粋する。
「週刊現代」の記事には、漁船と衝突したこと自体を『あたご』がしばらく気づかなかったのではないか、との軍事評論家・鍛冶俊樹氏の推測を紹介したあと、漁師たちの声をさらに掲載している。
なんともひどい話だが、防衛省が口裏合わせに狂奔し、石破防衛相まで、事故当日に航海長から直接事情を聴いておきながら、これまで黙っていた。国民の不信を招く最悪の対応だ。
これでは、「イージス艦は2人をわざと見殺しにしたのだろう」などと疑われても仕方あるまい。防衛省や石破大臣は、今回最悪の対応をした。石破は、平時には口だけは達者な論客だが、危機管理能力が欠如しており、防衛大臣としての適性が全くないことがはっきりした。
こういう事態を招いたからには、事故の真相をきっちり明らかにした上で、石破は引責辞任すべきだろう。
また、何度も書くが、自衛艦の責任を全く問わず、漁船の「自己責任」だとしている恥知らずなネット右翼たちには本当に呆れる。彼らは実は「右翼」でも何でもなく、権力に媚びたがるだけのウジ虫たちなのだろう。
[参考記事]
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2月26日の毎日新聞は、「背広組と制服組で釈明内容が二転三転」という記事を掲載した(下記URL)。
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080226k0000e040055000c.html
情報を隠す意図はなかったのか??。記者団から要求され26日未明から始まった、防衛省内局(背広組)と海上自衛隊(制服組)の幹部がそろった異例の説明では、内容が二転三転。海上保安庁の聴取前に航海長をヘリコプターで移送し海上幕僚監部が事情を聴いていたことも発覚。双方の説明が一致しないシーンもあり、防衛省の迷走ぶりが極まった。不祥事のたびにささやかれた制服組と背広組の一体感のなさを露呈した。【本多健、加藤隆寛、田所柳子】
(以下略。リンク先をご参照ください)
さらに、19日には石破茂防衛相も航海長から事情を聞いていたことが明らかになった。
朝日新聞: "「海保「事前連絡ない」 海自説明と食い違い 航海長聴取"
http://www.asahi.com/national/update/0227/TKY200802260500.html
毎日新聞: "防衛相、航海長を当日聴取 説明で触れず"
http://mainichi.jp/select/today/news/20080227k0000m040156000c.html
朝日新聞の記事に、「(防衛省には)組織としてつじつまを合わせ、隠蔽(いんぺい)や改ざんをした歴史がある。だから、よけいな心配を抱かせ、予断を許すという点では、きちんと報告してくれた方が良かった」という第3管区海上保安本部幹部の言葉が紹介されているが、事故発生当初から、「イージス艦は救助すらしなかったのではないか」という疑惑の声は強まるばかりだ。
今週はじめに発売された「週刊現代」 3月8日号の、"耳を疑う 「イージス艦は救助すらしなかった" というタイトルの記事に、地元漁師たちの怒りの声が掲載されている。以下に記事から抜粋する。
「国民の命を守るために作られたイージス艦が、『清徳丸』に衝突したのもむろん許せませんが、親子が海に投げ出された時、すぐに救助に出ていれば二人は助かったはずなんです。イージス艦はあろうことか、知らぬ顔をしていた。それが絶対にゆるせないのです」
怒りを爆発させるのは、(吉清)治夫さんの叔母の板橋よし子さん(76歳)だ。
(中略)
「真冬の未明の海では、投げ出されて5分で死ぬということは、海上自衛隊員だろうが漁師だろうが、船乗りたちの常識です。それを1時間41分も経って "救助" が始まるなんて、信じられません」 (板橋さん)
(「週刊現代」 2008年3月8日号 "耳を疑う 「イージス艦は救助すらしなかった"より)
「週刊現代」の記事には、漁船と衝突したこと自体を『あたご』がしばらく気づかなかったのではないか、との軍事評論家・鍛冶俊樹氏の推測を紹介したあと、漁師たちの声をさらに掲載している。
「小船に乗っている自分さえ、衝突の30分前から『あたご』を確認していた。『あたご』側が『2分前』とか『12分前』と言い訳しているのは絶対にあり得ない」 (『幸運丸』 堀川宣明船長)
「『あたご』側は『清徳丸の(右舷の)緑灯を見た』と言っているが、緑灯を見ていたら事故が起こるはずがない」 (『康栄丸』 中ノ谷義隆船長)
「『あたご』は舵を切らず、真っ直ぐ直進してきた。漁船の確認を怠っていたのではないか」 (『金平丸』 市原義次船長)
つまり今回の事故は、いわばイージス艦による "ひき逃げ" だったということだ。
(「週刊現代」 2008年3月8日号 "耳を疑う 「イージス艦は救助すらしなかった"より)
なんともひどい話だが、防衛省が口裏合わせに狂奔し、石破防衛相まで、事故当日に航海長から直接事情を聴いておきながら、これまで黙っていた。国民の不信を招く最悪の対応だ。
これでは、「イージス艦は2人をわざと見殺しにしたのだろう」などと疑われても仕方あるまい。防衛省や石破大臣は、今回最悪の対応をした。石破は、平時には口だけは達者な論客だが、危機管理能力が欠如しており、防衛大臣としての適性が全くないことがはっきりした。
こういう事態を招いたからには、事故の真相をきっちり明らかにした上で、石破は引責辞任すべきだろう。
また、何度も書くが、自衛艦の責任を全く問わず、漁船の「自己責任」だとしている恥知らずなネット右翼たちには本当に呆れる。彼らは実は「右翼」でも何でもなく、権力に媚びたがるだけのウジ虫たちなのだろう。
[参考記事]
「カナダde日本語」 より
"イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で犠牲になった親子は、なぜいまだに行方不明なのか。" (2月26日)
http://minnie111.blog40.fc2.com/blog-entry-795.html
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