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きまぐれな日々

日本郵政が「かんぽの宿」70施設を、オリックス不動産に一括譲渡するという件に、許認可権をもつ鳩山総務相が「待った」をかけている。オリックスグループの総帥・宮内義彦は、いわずとしれた竹中平蔵の盟友で、自ら規制緩和の先頭に立ち、それによって生じたビジネスチャンスを生かして「改革利権」を手に入れてきた。今回も、その典型例とみられる。国会では国民新党や民主党が追及しようとしており、審議の紛糾を避けようとした鳩山邦夫が先手を打って問題提起したものと見られている。

鳩山総務相の動機はどうあれ、コイズミ?竹中のカイカク路線の中枢にいたオリックスへの異議申立は、麻生内閣が「カイカク離れ」をしようとしているものと解釈できる。これに対し、いまだに「カイカク命」の新聞各紙は、鳩山批判を行った。

日本経済新聞は、いち早く1月9日付社説「総務相の「待った」に異議あり」(既にリンク切れ)で鳩山総務相を批判した。

その後、鳩山総務相は14日に日本郵政の西川善文社長から事情説明を受けたが納得せず、事実上、譲渡計画の白紙撤回を求めた。これを受けて、産経新聞は1月16日付の「【主張】かんぽの宿譲渡 「白紙」なら合理的理由を」で、手続きに問題点はない、所管大臣が入札結果に口出しするのは許認可権の乱用だとしてやはり鳩山総務相を批判した。

さらに、このところすっかり新自由主義の牙城になっている朝日新聞が、1月18日付社説「かんぽの宿―筋通らぬ総務相の横やり」で、やはり鳩山総務相を批判した。

 宮内氏は規制緩和や民営化を推進してきた。官僚任せでは構造改革が進まないため、当時の政権が要請したものだ。過去の経歴や言動を後になってあげつらうのでは、政府に協力する民間人はいなくなってしまう。

という朝日の主張は、早い話がコイズミカイカクに楯突くとはけしからん、という意味だ。

朝日新聞に呼応するように、竹中平蔵が19日付産経新聞に登場し(【竹中平蔵 ポリシー・ウオッチ】かんぽの宿は“不良債権”)、大々的に盟友・宮内義彦のオリックスを擁護、鳩山総務相を批判するとともに、

 筆者が失望したのは、この問題を国会で質問した野党が、大臣発言をむしろ擁護する立場にあったということである。

と、国民新党や民主党をも批判した。

今朝(1月20日)の毎日新聞社説「かんぽの宿譲渡 与党の民営化姿勢問われる」は、先行して社説を掲載した3紙とは違って、与党に注文をつけるものであり、他紙と比較して同紙が「構造改革離れ」を始めている現われと見ることができるが、「カイカク利権」ともいえるオリックスの露骨なやり方を批判するには至っていない。同社説は、

 小泉改革当時、規制改革にかかわった経営者の企業が、その成果を享受したと受け取られてもやむを得ない例は見受けられた。当時は、そうしたことへの批判は盛り上がらなかった。

と書くが、「批判は盛り上がらなかった」というのはずるい書き方であって、毎日新聞自らが意識的に批判を盛り上げなかったのである。コイズミカイカク当時、毎日新聞は朝日新聞同様、熱心にコイズミカイカク応援の旗を振った。読売新聞の方がまだ控え目だったほどだ。その読売は、この件に関してまだ社説を掲載しておらず、様子見をしているようにも見える。読売もまた、コイズミカイカクを否定まではしていなかった。

この件は、たとえ手続き上問題はなくとも、露骨に「カイカク利権」にありつくやり方は、「脱法行為」的だと思う。朝日新聞がいきり立って「反カイカク」にかみつく社説を見ていると、その前日に掲載された消費税増税強硬論の社説などと合わせて、手に負えないネオリベ新聞だなあと呆れ果てるばかりの今日この頃である。


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1月11日付の朝日新聞に掲載された「派遣切り、限界集落…そこに「共産党」―ルポにっぽん」という記事が話題を呼んでいる。1面左と2面右の、かなり大きなスペースをとって掲載された記事だ。1面では、解雇された派遣社員が共産党に入党したことを紹介し、「なぜ、共産党なんですか?」という問いかけで1面の文章を締めくくり、2面へと続く。

2面では、派遣社員をしていたが、次の仕事が見つからずホームレスになるうちに体調を崩し、飛び込み自殺しようとして駅員に取り押さえられた男性をはじめ、自民党や役所や労組などに相談したが相手にしてもらえなかった人たちが共産党に入党した例を挙げ、「まるで現代の「駆け込み寺」だ」と書く。

記事は、二大政党制が進んだものの、「「働く貧困層」のような新たな課題、地域固有の切実な問題に政治はこたえきれていない」と指摘する。そして、地域固有の問題の例として、奈良県川上村の限界集落を取り上げる。昨年3月以降、住民95人のうち60歳以上の10人が共産党員になったという。50年来の自民党支持者だったが郵政民営化を契機に民主党支持に変わった85歳の元森林組合長が、衆議院奈良4区の選挙では、「選挙区は民主、比例は共産」という選挙協力を進めているとのことだ。

記事は、

「自分の考えを持って行動しないと、村も政治もよくならないと思うようになった。それがなかったら、惰性で死ぬまで自民党支持だったかもしれない」

という元森林組合長の言葉で締めくくられる。

この記事は、「はてなブックマーク」での評判も良かったのだが、私にはかなり引っかかるところがあった。そこで、

これが共産党擁護の記事に見える人はどうかしていると思う。むしろ、「共産党にしか頼れないなんて」というニュアンスで、体制の内側から、なんとかしろと支配者層をせっついているような記事に私には見える。

というコメントをつけた。なお、「はてな」が朝日新聞と業務提携しているせいでもあるまいが、「はてブ」では「共産党擁護の記事だ」として叩いている人はごく少数だった。

記事を書いた高橋純子記者は、かつて政治部で森首相番を務めたことのある人だと思うが、いかにも政治記者らしい視点から書かれていることが、記事に違和感が感じられた原因かもしれない。社会部の記者が書いた記事だったらもっと良い記事になったのではないかと思う。

ところで、派遣問題についての、朝日をはじめとする大新聞のスタンスはどうなっているのか。調べてみると、毎日新聞は、昨年10月6日付の社説で、

私たちはこれまで、法を99年の改正前に戻し、登録型派遣そのものを原則禁止し、派遣元が常用雇用する労働者を専門業務に限って派遣する方向での改正などを主張してきた。常用雇用なら不安定さは格段に解消され、派遣先を専門業務に限定すれば低賃金の改善にもつながるはずだ。抜本的見直しを改めて求めたい。

と書いている。

朝日は、毎日ほど明確な主張はしていないように見える。それどころか、ひとつ気になる記事があった。麻生内閣の支持率が19%に落ちたという結果が出た世論調査で、朝日は製造業への派遣禁止の是非を問うているのだが、なんと下記のような聞き方をしている。

派遣の打ち切りが相次いでいることを受けて、労働者の派遣を製造業については禁止し、直接雇い入れることを原則とすべきだという意見があります。これに対し、かえって雇用の機会が減るという意見もあります。製造業への派遣を禁止することに賛成ですか。反対ですか。

信じられないような露骨な誘導尋問である。結果は案の定、賛成30%、反対46%。そして、「製造業への派遣禁止に反対する人の方が多数」という結果だけが一人歩きするのである。この「質問と回答」は、13日付朝日新聞の2面に出ている。その隣の3面には、朝日新聞主筆・船橋洋一の「「成長の質」高める道を」と題したご立派な記事が出ているのだが、いくら中国をはじめとするアジアと地域協力せよとか、日本でもアメリカの「グリーン・ニューディール」に倣って「低炭素国」を目指せなどと言っても、その横に「製造業への派遣の維持」への誘導を意図する世論調査の質問文の記事があるのでは、読者として朝日新聞の主張に信を置くことなどできないのである。
2009.01.13 07:30 | メディア | トラックバック(-) | コメント(7) | このエントリーを含むはてなブックマーク
日曜日の午前中は、ずっとテレビを見ていることが多いのだが、昨日(11日)は外でずっと体を動かしていて、テレビは見なかった。このところのマスコミ報道には欲求不満を感じることが多いのだが、その主な理由はマスコミの麻生内閣批判が、しばしば新自由主義側からなされていることによる。

今朝の朝日新聞を見ると、麻生内閣の支持率がさらに低下して19%になったとあるが、一面トップの見出しは「給付金「中止を」63%」(大阪本社発行統合版)というものだ。当ブログは、給付金の件についてはほとんど取り上げないのだが、それはこの政策がマスコミが批判するほどひどいとは考えていないからで、社民党が掲げる「定額減税」と同じ方向性を持っている。

社民党のオフィシャルウェブサイトには、「「社民党の定額減税」と「政府の給付金」の違いについて」という解説文が掲載されている(昨年10月31日付)。社民党案の方がより所得再分配の効果が高いという指摘は正しいと思うが、給付金も方向性自体が間違っているわけではない。ただ、社民党案のように、もっと効果的なやり方がありますよ、ということだ。

ところが、マスコミは給付金を「バラマキ」だと言って叩く。社民党とは方向性が逆の、新自由主義側からの批判だ。特にこの傾向が顕著なのが朝日新聞であって、この新聞はどうしようもないネオリベ新聞である。朝日新聞は、記者自身がいわゆる「勝ち組」であったり、スポンサーの意向を汲んでいたり、朝日新聞の読者が首都圏や大阪近辺のサラリーマン(正社員)の世帯に特に多く、彼らのニーズに応えようとしている、等々の理由によって、現在の新自由主義の継続を求めているものだろう。

毎日新聞は、朝日より一足早く、従来の「構造改革」支持路線からの離脱を始めているが、これは朝日と比べて毎日は広告料収入が際立って少なく、それだけスポンサーの意向を気にする必要性が少ないからだと考えられる。佐々木俊尚の『ブログ論壇の誕生』(文春新書、2008年)によると、新聞社の収益に占める広告料の比率は、アメリカでは8割だが日本では5割であり、朝日や読売に比べて部数の少ない毎日の場合は2割程度なのではないかという。実際、朝日・読売・日経の強者3紙と比較して、毎日新聞や産経新聞のページ数が少ないことは皆さまよくご存知だろう。これは、記事が少ないのではなく広告が少ないのである。だからこそ、「低俗記事事件」で『毎日jp』から広告を引き上げられてもダメージはほとんどなかった(広告料収入に占めるインターネット広告の割合など微々たるものだろう)。

蛇足だが、産経も毎日と同様の事情のはずなのに、財界の意向を汲んだ記事を掲載しているのは滑稽極まりない。せめて、産経と思想的にきわめて近い平沼赳夫一派に倣って構造改革に反対し、反貧困に力を入れて竹中平蔵などの誤謬を指弾する紙面づくりをすれば、産経新聞は右側の読者を増やせると思うのだが、なぜかそうはしない。おそらく、産経新聞の首根っこを押さえているフジテレビの圧力だろう。毎日新聞はTBSとは業務提携しているだけなのに対し、産経新聞はフジテレビに生殺与奪の権を握られてしまっている。フジテレビは、もちろんスポンサー様のご意向どおりに動く電波媒体だから、財界の意向には絶対に逆らえない。

そんなマスコミに受けが良いのが渡辺喜美だが、この男がいつも最初に口にするのが「給付金をやめろ」であることからもうかがわれるように、典型的な新自由主義者である。だからこそマスコミの評判が良いのだ。1月5日付の新聞各紙に、渡辺が自民党離党に踏み切るだろうという観測記事が掲載されたが、自民党に同調者はおらず、今になって渡辺に迷いが生じているという情けない報道まで出てきた。口だけ勇ましくて何もやれないのであれば、渡辺喜美など麻生太郎と何も変わらない。

ところで、麻生内閣の支持率が下がっても、民主党の支持率はいっこうに上向かない。共同通信の世論調査でも、麻生内閣支持率は朝日と同じ19%という数字になっているが、昨年前半には36%に達していた民主党の支持率は31.1%止まりである(自民党は27.5%)。勢力急伸が伝えられる共産党も、同調査では支持率3.6%で、昨年春に支持を急増させたあとはむしろ伸び悩んでいる。実は、福田政権後半から政局は基本的には膠着状態にあり、麻生内閣成立で一時波乱があったものの、元に戻った状態だともいえる。

そんな中、民主党は渡辺喜美のほか、加藤紘一や山崎拓らにも菅直人が亀井静香や黒幕・ナベツネらを介して接近し、かと思うと平沼赳夫一派にも色目を使っている。これは、新自由主義者だろうが保守本流だろうが極右国家主義者だろうが、取り込めるものは誰でも取り込もう、というダボハゼ的発想であり、政策も何もあったものではない。

だが、年も改まり、いまさら新党を結成しても政党助成金も受けられない。今後、総選挙までの間に政党の離合集散の動きはほとんど考えられない。民主党は国会での論戦を通じて麻生内閣を解散に追い込まなければならない。


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1月2日付エントリ「新聞とネット ? 置き換えではなく、補完関係を求める」に、奈良たかしさんから下記のようなコメントをいただいた。

http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-815.html#comment4695

>紙媒体としての新聞がなくなるとしても、現場で取材し、それを記事にまとめる企業体の必要性はなくならない

>既存のジャーナリズムとの補完関係を求めていきたいと思う

 それは、おっしゃられるとおりですが、朝日新聞の場合は立ち直りができるのか疑問です。かつて故石川真澄政治記者が晩年の2004年頃「世界」に連載していた当時、多くの若手たちからその政府批判について、苦情の声があると、嘆いておられました。
 こういう特権階級意識と政府迎合の若手記者層が、この数年の出世で実務と社説の論説委員室を把握した。それで格差や消費税上げ賛成など国民の希望を追及しない、エリートから見下ろす視点で作っているのが現状だと思うからです。象徴なのが社説欄の論説委員室メールアドレスが昨年から消えました。

2009.01.02 20:18 URL | 奈良たかし


また、奈良さんからは、同趣旨のブログ『生きてるしるし』のエントリ「有力ブログのメールマガジン有料化とマスコミ競立はあるか」をトラックバックいただいた。お礼を申し上げる。

実は、奈良さんのコメントに私も少なからず賛成である。故石川真澄記者晩年の著書『戦争体験は無力なのか』(岩波書店、2005年)は、当ブログでも2007年6月1日付エントリ「「亥年現象」を超えて」などで何度か紹介しているが、かつて朝日新聞の中心的な政治記者だった石川氏は、90年代の「政治改革」、特に選挙制度の改変に賛成しなかったあたりから、社論の主流から外れていった。朝日新聞は政治改革に賛成し、1993年に成立した細川政権を支持し、98年の小渕政権以降は民主党寄りの論調になった。そして、2001年にコイズミ政権が発足すると、コイズミ・竹中の「構造改革」を支持したのである。

それでも、右翼たちは朝日新聞を目の敵にした。今世紀初頭には、護憲派の佐柄木俊郎が論説主幹で、昭和天皇の戦争責任を問う社説を掲載して右翼から非難を浴びるなどしたが、佐柄木はどうやら経済問題にはほとんど関心がなかったらしく、佐柄木の名前と「新自由主義」あるいは「構造改革」といった言葉を掛け合わせてネット検索しても、ほとんど何も引っかからない。しかし、朝日新聞社の幹部は政治思想的に左派色の強い佐柄木を嫌って、論説主幹を若宮啓文に交代させて佐柄木をヒラの論説委員に降格した。父親も朝日新聞記者だったいわば「世襲記者」の若宮は、コイズミ?竹中の「構造改革」を支持し、論説主幹交代後の2002年10月26日付紙面には、「不良債権──「竹中いじめ」の無責任」という呆れたタイトルの社説が掲載された。

さらに、一昨年からは長く空位だった「主筆」に船橋洋一が就任した。読売新聞では渡邉恒雄(ナベツネ)が主筆の座にいる。船橋は、しばしば朝日新聞の一面に署名入り記事を書く。昨年末には、下記のように書いた。

公の再建は、資本主義をよみがえらせる上でも必要である。資本主義の代案は資本主義しかない。市場の欠陥を補うのは、市場に「公正」のルールを課し、国民の働く場を維持し、社会を安定させることである。それにはたくましい「公」が不可欠である。


要は修正資本主義ということで、その主張自体は間違っているとは思わないが、船橋には竹中平蔵との共編著『IT革命―新世紀への挑戦』(朝日新聞社、2000年)があるし、最近朝日新聞本紙の真ん中に折り込まれるちょっと紙質の良いなんとかいう付録にも、竹中平蔵がでかでかと登場していた。その記事は、読む気にもならなかった。竹中平蔵の主張など読む時間ももったいなかったからだ。いうまでもなく竹中は、「政府は余計なことをするな」が口癖の「小さな政府」論者、すなわち新自由主義者である。建前上修正資本主義を掲げる船橋洋一が、その実新自由主義と親和性が高いように見えるのは何故だろうか。

朝日新聞の紙面を見ていても、派遣村の記事はいつも小さいし、イスラエルのガザ侵攻の記事はイスラエル側からの記事ばかりで、何か官僚的な新聞という、もともと朝日新聞にあった印象が、このところますます強くなっている。私は、新聞社の命は社会面だと考えているが、朝日新聞の社会面は全然生き生きとしていない。

朝日新聞は相当重症だなあと言わざるを得ない。記事を眺めていると、ため息が出てしまう。それでも、マスコミが権力に対するチェック機能を取り戻さなければ日本の再生はなく、朝日に限らず新聞記者たちには頑張ってもらわなければならないと思う今日この頃なのである。


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元旦の新聞を、昔は楽しみにしていたものだ。いくつもつく付録もさることながら、元旦の一面トップにどんな記事を持ってくるか、どんな社説を書くかを注目していた。だが、その楽しみは年々減じている。

今年は、朝日新聞が「混迷の中で考える 人間主役に大きな絵を」と題した社説を掲載した。正論だが、総花的で心に響くものはない。毎日新聞は、「日本版「緑のニューディール」を」と題した社説を掲載した。同様の主張を当ブログは昨年12月29日付エントリで行った。社説の冒頭で、

赤字国債の累増は問題だが、いま政府が出なければ不況の深化は避けられず、財政再建にも悪影響をおよぼす。必要な財政出動をためらってはならない。

と書いているのは、歯切れが良くて評価できる。太陽光発電と電気自動車以外の技術への目配りや、これまでの原子力行政への批判がないところは不満だが、大新聞の社説としてはこのくらいが限度なのかもしれない。

毎日新聞の社説と対照的なのは日経新聞の社説で、「資本主義の活力をいかすには国の介入は少ない方がよい」、「市場を信頼し自由競争を重んじるこの保守主義の政策が金融危機を招いたとする見方もあるが、必ずしも正しくない」などと平然と書いている。日経新聞は財界の代弁者だから、今年も経団連がどういう方向性で政府に圧力をかけるかは想像がつく。同じ保守でも、読売新聞は、のっけから「新自由主義の崩落」という小見出しをつけて、「新自由主義・市場原理主義の象徴だった米国型金融ビジネスモデルの崩落が、世界を揺るがせている」と書いている。おそらくナベツネ自身が書いた社説だと思うが、ナベツネはずっと以前から「市場原理主義」には批判的だった。

ところで、私が購読しているのは朝日新聞(大阪本社発行統合版)だが、「年越し派遣村」の記事が元旦紙面の一面真ん中あたりと第二社会面の右上に出ている。しかし、いずれも小さな記事だ。それでも大阪本社版は一面に載っただけまだマシで、東京本社版では一面には載らなかったそうだ。そして3面には政局を面白おかしく予想した記事が大々的に出ている。各地で「地域新党」が発足し、自民党から造反者が出る。予算成立と引き換えにした春頃の解散または任期満了選挙を経て、民主党を中心とする連立政権が発足。平沼グループも加わる可能性があるなどといやなことも書いている。そして、自民党の一部との部分連立、社民党の連立離脱、小沢(次期)首相の電撃辞任と2010年の衆参同日選挙、などなど、いかにも起きそうなことが書かれている。

だが、こんな記事は週刊誌でも読めるし、テレビの政治をネタにしたバラエティ番組でも、電波芸者たちのおしゃべりを聞くことができる。社説が左3分の1を占める3面の残りスペース全部を潰して、朝日新聞が元旦の紙面に載せるような記事とは思えない。

昨年、当ブログは「「毎日新聞叩き」に反対するキャンペーンを開始します」と題したエントリを公開し、一部から「今度は新聞ヨイショか」と陰口を叩かれたが、当ブログは朝日新聞や毎日新聞をはじめとする新聞各紙には頑張ってもらわなければならないと考えている。朝日も毎日も(産経も)赤字に転落したが、特に朝日新聞の場合は記者の給料が異様に高く、エスタブリッシュメントの一部に完全に組み込まれている。「ブン屋」という言葉はもはや死語であり、朝日新聞の記者は「ブン屋」呼ばわりされたら激怒するだろう。そんな朝日新聞だから、執拗に消費税率引き上げを求め続けるし、派遣切りの記事は小さいし、政局の記事は大きい。

だが、そんなダメ新聞ではあっても、新聞記者には現場がある。昔存在した週刊誌『朝日ジャーナル』の表紙には、題字の横に「報道 解説 評論」と書かれていた(筑紫哲也が編集長になった時のリニューアルで取り除かれたんだっけ?)。一方、「新聞に代わるジャーナリズム」を目指しているブログには、「現場」がないことが多い。「現場」なくして「報道」はないし、「報道」がなければジャーナリズムではない。

私は、仮にネット言論といえるものがあるとしても、それが新聞を置き換えることはできないと考えている。紙媒体としての新聞がなくなるとしても、現場で取材し、それを記事にまとめる企業体の必要性はなくならない。問題は、その「解説」や「評論」が政府や官僚、広告主などによってバイアスがかかってしまうことで、特に電波媒体の腐敗ぶりはどうしようもなくひどい。ネット言論には、マスメディアが流す言論の歪みを明らかにして、人民の側に立って情報を読み解き直し、全体像を再提示する役割が求められているのではないかと思う。既存のジャーナリズムとの補完関係を求めていきたいと思う今日この頃なのである。


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「官から民へ」は良いことだ、何でも民営化して、「小さな政府」にすればすべてはよくなる、「郵政民営化」はカイカクの本丸だ、...

こんな妙ちくりんな考え方が日本中を席巻し、熱病に浮かされたようなムードで行われた「郵政総選挙」から3年と1か月以上経った。日本では、総選挙のすぐあとに発覚した耐震強度偽装事件や、翌年初めのライブドア事件を契機に、新自由主義を見直す機運が生まれた。その頃から、「ワーキングプア」が社会問題になった影響も大きい。そして、「ワーキングプア」という言葉を定着させたのは2006年7月23日にNHKテレビで放送されたNHKスペシャル「ワーキングプア 働いても働いても豊かになれない」である。

NHKは、先日の自民党総裁選において「自民党のコマーシャル」同然の放送を行ったことを職員自身が自覚していることが明らかになるなど、問題の多い報道機関で、政府からの圧力も強いが、良心的なテレビマンも多く、その取材力は民放の追随を許さない。

しかし、NHK経営委員会長には安倍晋三の息のかかった古森重隆が送り込まれており、NHKスペシャル「ワーキングプア」が放送された当時のNHK会長だった橋本元一を福地茂雄に交代させた。昨年11月5日付の毎日新聞が、NHK経営委員会がNHK業務執行への関与を強めているのを批判した記事を掲載しており、当ブログ昨年12月20日付エントリ「ミサイル防衛と「ワーキングプア」」の後半で、これを紹介している。

当ブログは、今年2月20日付エントリ「気になるNHKと毎日新聞の今後」でも、

頑張っていたNHKも、安倍晋三の息のかかった新会長の就任によって、今後もこれまでのような報道ができるかは大いに疑問だ。私はこのことが非常に気になる。

と書いたが、「自民党のコマーシャル」事件は、その懸念が現実化したことを示すできごとだった。

今朝の朝日新聞1面に、「NHK、「受信料10%還元」 経営委、初の修正議決」(大阪本社発行統合版)という見出しの記事が出ていて、asahi.comでも読める。
http://www.asahi.com/national/update/1014/TKY200810140275.html

この記事によると、

 NHK経営委員会(古森重隆委員長)は14日、福地茂雄会長ら執行部作成の09年度から3カ年の中期経営計画原案に「12年度から、受信料収入の10%の還元を実行する」と盛る修正を加え、賛成多数で議決した。経営委が執行部案を修正議決するのは初めて。

とのことだ。執行部は、経営委に初の値下げ実施を表明したものの、値下げの時期や幅の明記は困難としていた。

値下げの方法については、経営委員会は単純に受信料の値下げ、執行部は市町村民税非課税者世帯で80歳以上の高齢者らへの免除による年100億円強の還元を挙げたとのことだ。

受信料の還元そのものは国民に受け入れられやすいだろうし、特に受信料値下げとなれば、一般視聴者に喜ばれるだろう。しかし、今回の修正議決は、経営委員会は執行部案の修正や付帯決議も可能であると定めた放送法に則ってとはいえ、初めての修正議決であり、昨年11月5日付毎日新聞が指摘した「NHK経営委員会の業務への関与強化」の実例だ。そして、この毎日新聞記事は、NHK経営委員会の論点が、竹中平蔵元総務相が設けた「通信・放送の在り方に関する懇談会」(竹中懇)が一昨年6月に出した報告書に沿ったものであると指摘している。竹中平蔵の最終目標は「NHKの民営化」だった。

まだまだ新自由主義勢力は死んではおらず、いたるところで新たな策謀を張りめぐらせている。受信料値下げの美名のもと、NHK経営委員会が何をたくらんでいるのか、注視する必要があると思う。


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月刊「現代」は、12月に発売される2009年1月号をもって休刊になる。ついこの間には、「論座」が休刊した。ようやく「コイズミカイカク」を否定的に総括しようとする言論が広がってきた時期に、これらの雑誌が相次いで休刊するのは残念だ。今後は、「世界」くらいしか参照したいと思う雑誌がなくなる。昨年、小沢一郎がISAFへの自衛隊参加を主張する論文を「世界」に発表したが、難解な左派の論文ばかりが載っているとっつきにくい雑誌という印象があった昔を思えば、「世界」もずいぶん変わったものだ(もちろん、必ずしも肯定的な意味で言っているのではない)。

「現代」に戻ると、11月号に長谷川幸洋という東京新聞論説委員が、中川秀直が新党を結成して民主党と手を組むのではないかとする記事を書いている。飛ばし読みしただけだが、要はネオリベ(新自由主義)政権の復活を待望する内容である。東京新聞も、朝日新聞と同じで、8月頭の福田改造内閣発足の際に「改革の後退」を批判する社説を掲載して失望させられたが、あるいはこの長谷川が執筆したのだろうか。リベラルといわれる新聞でも、東京にいるジャーナリストの感覚というのはそんなものなのか、と思う。

私は、ブログをご覧いただければわかるように、政治学にも経済学にも素人のわけだが、このところのアメリカ発の金融危機のニュースに接して、1998年から2001年頃に買い集めた新書の類を引っ張り出して、当時、学者やジャーナリストたちはどんなことを書いていたのかと読み直している。たとえば小野善康著『景気と経済政策』(岩波新書、1998年)という本があり、ネット検索したらこちらに要旨が出ていた。小野氏は、不況期にこそ財政出動をせよ、不況期の財政赤字は余剰資源の有効活用ができるからかえって好ましい、不況期に必要なのは、政府が民間では吸収し得ない余剰労働力を積極的に使って、意味のある公共財を供給することである、国債発行は将来世代の負担になるというが、この議論自体にも多くの誤りがあり、特に不況期には負担にならないなどと主張している。

1998年当時からこのような主張があったのに、コイズミはその逆をやってしまい、日本をぶっ壊した。小野氏は、「官から民へ」という中曽根以来の新自由主義政権が使い続けたスローガンについても、「官から民へと騒げば、官は何もしないことになり、失業が放置されてかえって無駄が発生する」と批判している。

私には、中川秀直ら「上げ潮派」の、小さな政府と金融政策の組み合わせで、というか政府は財政出動などしなくても、適切な金融政策だけで景気を浮揚させるという主張(としか私には思えない)が、私の頭が悪いせいかもしれないが、どうしても理解できない。新自由主義者は、これは高度に洗練された理論であって、だからエスタブリッシュメントはみな支持しているのだと言うのだが、私には富裕層をさらに富ませるための詐術としか思えない。

そして、いまや麻生内閣の中川昭一財務相も、民主党が提示した政策も、ともに財政出動による景気対策を主張している。「コイズミカイカク」による格差社会の出現という高い高い代償を支払って、ようやくまともな政策が実施されようとしていると私には思えるのだが(但し、自民党の景気対策は金持ち優先だから効果は野党案に劣る。社民党や国民新党は民主党よりさらに踏み込んだ景気対策の必要性を主張している)、そんな時に、民主党の政策が「上げ潮派」と親和性が高く、両者が手を組むのではないかという東京新聞論説委員氏の主張は、何を考えてそんなことが言えるのかさっぱり理解できない。

相変わらず中央のマスコミはアナクロな社説を掲載し続けているが、その中で比較的評価できると私が考えているのが、毎日新聞である。コイズミの引退表明を受けて、9月27日に朝日新聞読売新聞がそれぞれ、コイズミを部分的には批判しながらも、全体としては肯定的に評価する社説を発表した時は、そのネオリベぶりに頭痛がしたが、毎日新聞は遅れること2日、9月29日に「小泉氏引退へ 「改革の総括」を聞きたい」と題する社説を掲載した。「小泉政治の評価は功罪相半ばしている」として、劇場型の政治手法を肯定的に評価していることには全く同意できないが、コイズミカイカクによって「自由競争や市場原理、自己責任を重視し過ぎた結果、日本社会では格差が拡大した」と指摘した。当たり前の指摘だが、朝日は「たしかに多くの劇薬を含んでいた小泉改革は、日本の社会に負の遺産も残した」、読売は「経済政策でみられた「市場万能主義」は、拝金主義の風潮を生んだ」という書き方しかしておらず、「格差拡大」がコイズミカイカクの帰結であると指摘したのは、三大紙では毎日だけである。

イラク戦争についても、「対米従属に過ぎたとの批判もある」などと、毎日新聞の主張では必ずしもありませんという及び腰の表現ながら触れているし(驚くなかれ、朝日は「不良債権の処理やイラクへの自衛隊派遣、そして、長年の悲願だった郵政民営化が実現したのは、小泉氏一流のそうした「突破力」があってのことだった」などと、肯定的に評価しているのだ!)、コイズミ自身にカイカクの総括を求め、安倍、福田、麻生と続いた後継首相がコイズミ路線を継承するのかどうかあいまいにしたまま、麻生が小泉路線から決別しようとしていることに対し、「なし崩し的印象が強い」と批判している。

毎日新聞も、これまでずっと朝日に追随するかのようにコイズミカイカクを肯定的に評価する社説を掲載してきたわけだから、毎日にもこれまでの報道の総括を求めたいところだが、朝日や読売、東京新聞(中日新聞)などに一歩先んじてカイカク離れをしようとしている(ように見える)ことだけは歓迎したい。

「景気テコ入れ策 家計の元気付けが第一だ」と題した最新の3日付社説でも、毎日は「政府・与党の政策では相変わらず、企業側を強くすることに力点が置かれている。供給側をてこ入れすれば、家計はいずれ元気になるという発想だ。それでいいのか」、「勤労者の収入増は家計消費増加をもたらし、企業自身も潤す。非正規雇用の正規化や雇用機会の拡大も所得拡大を通じて、景気を盛り上げる効果を持つ。政府・与党は家計の元気付けが、最も有効だと知るべきだ。この観点から緊急対策を組み直すことが最も時宜にかなっている」と主張している。ようやく大新聞にもまともな社説が載るようになったと評価したい。

朝日や読売がネオリベにこだわっている間に、毎日が「反カイカク」路線を打ち出していくことができれば、現在毎日新聞が陥っている苦境を脱出する目も出てくるだろう。今後に期待したい。


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トラックバックいただいた「大津留公彦のブログ2」のエントリ「NHKが内野さんに謝罪!(自民党総裁選異常番組について)」によると、9月10日夕方7時のNHKニュースが、拡大した放送枠1時間のうち48分を自民党総裁選のニュース、それも野党各党のコメントに充てた2分を除いた大部分を自民党候補者の宣伝に費やすという偏向ぶりに抗議した内野光子さんに対して、NHKコールセンターの「責任者」が非常識な受け答えをした件で、NHKから内野さんに謝罪が行われることになったそうだ。

大津留さんによると、当ブログ9月13日付エントリ「猿芝居・自民党総裁選のコマーシャルを垂れ流したNHK」を読んで、内野光子さんのブログのエントリ「やっぱりおかしい、NHK7時のニュース」を知った大津留さんが、「自民党のCMを流すことに抗議しNHK受信料の支払拒否を!」と題したエントリを上げ、それを読まれたNHKテレビ元ディレクターの志村建世さんが、ご自身のブログのエントリ「NHKニュースの公正を疑う」で明らかにされたように、NHK経営委員会に抗議をされた。また、大津留さんも「NHKに以下の内容のメールを2通送りました。」で明らかにされたように、NHKに抗議のメールを送られた。その結果、NHKが内野さんに謝罪する運びになったとのことだ。

以上は、大津留さんのブログに書かれた流れだが、私が前述の9月13日付エントリを上げるまでにも情報の流れがあった。NHKの夕方7時のニュースを見る習慣を持たない私は、この日のNHKニュースの放送内容について、多数のブログ記事によって知った。それで、9月12日のエントリ「新自由主義は安全をも犠牲にして利潤追求を奨励する」でNHKニュースの偏向について取り上げたところ、はぐれ雲さんから、下記のコメントをいただいた。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-733.html#comment3987

10日のNHKニュースについては、
http://www.a-ok.ne.jp/~haguregumo/article/nhk_news.htm
の記事に書いた通り、転載元の内野光子さんのブログのエントリーを、できるだけ多くの人と共有したいと思います。

2008.09.12 09:58 URL | はぐれ雲


このコメントで知ったはぐれ雲さんのブログ記事「080910 NHK-News を忘れない」を読み、この記事からリンクを張られた「内野光子のブログ」の記事(前述)を知った次第だ。

つまり、NHKが内野光子さんに謝罪するに至った経緯には、いくつものブログによる情報の連鎖があり、志村建世さんや大津留公彦さんがNHKに直接の働きかけをされたということだ。個々のブログのアクセス数は数百件か、せいぜい数千件でも、それらがつながっていくと組織を動かすことも可能だという見本だろう。ものぐさな私は、ブログに記事を書いただけで、NHKに働きかけたりはしなかったが、こういう腰の重さは改めなければならないかもしれない。

ニュース番組は、リーマン・ショックや汚染米問題、それに自民党がもっとも嫌う年金問題がまたも浮上してこれらのニュースに埋め尽くされ、さしものNHKも朝のニュースでは自民党総裁選を全く報じていない。リンクを張った日経の記事にもあるように、参院厚生労働委員会は年金改ざん問題について閉会中審査を開いているが、自民党はなりふり構わず臨時国会冒頭解散をもくろんでいて、衆議院選挙は10月14日公示、26日投票の見通しのようだ。

当ブログに最近、傲慢な自民党支持者からご指導の非公開コメントをよくいただく。たいていはリモホ 61-208-140-173.ica.george24.com からの投稿で、時々は間違ってなのか意図的なのか、コメントを公開されることもある。HNは毎回変えてこられるのだが、同一人物が書いていることはあまりにも明らかだ。たぶん学生さんではないかとも思うが、確かなことはわからない。9月17日付エントリには、公開でありがたいコメントをいただいたので、以下にさらしておく。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-737.html#comment4024

>総選挙なんかは、麻生内閣の化けの
>皮が剥がれてから、来年初めかそれ以降に
>やれば良い。

>総選挙なんかは、麻生内閣の化けの
>皮が剥がれてから、来年初めかそれ以降に
>やれば良い。

解散権というものを根本的に理解してない(笑)。麻生にあなた程度の知能があれば、「化けの皮」が剥がれる前に解散ですよ。まあでも制度論としては、4年間まったく自由に解散が打てるというのは結構問題もありますよね。ドイツの例もあるし。

問題は野党が再議決をけん制して、昨年来常に解散を求め続けたことであって、これはほとんど自殺行為です(応じて再議決を封印した与党もだが)。で、今になって先延ばししたいというのが本音のようですが、残念。冒頭解散の流れは変わりません。

もう少し本音を隠して書く練習が必要。
さんざん政府与党を批判して、突如与野党一致して対応、もないでしょう(笑)。金融危機への対応って何をすべきなんですか?具体的に書きましょう。あんまり政局ネタは書かない方がいいのではないでしょうか。

本質はやっぱり国会のねじれをどうするかです。総選挙の議席次第でますますそれが表面化するでしょ?そういうことを議論しない政治家マスコミも酷いが、ブログでは率先して論じなさいよ。「真の変革」とか「日本が持つか」とかバカな言葉遊びしてる場合じゃないんです。文字通り憲政の基本なんですから。総選挙後ににわか勉強しても馬脚出すだけです。

2008.09.18 05:24 URL | 蒲田 #mQop/nM


「解散権」については、ブログ内検索をしていただければ4件(当エントリが公開されたら5件)が引っかかるから、それらを参照いただきたいし、中には昨年(2007年)9月30日の時点で、

私が福田康夫だったら、できるだけ引き延ばしながらも、解散権という伝家の宝刀の威力が落ちない頃合いを見はからって、自民党の都合の良い時期に解散しようとすると思う。その時期は、ずばり来年秋頃だろう。もちろん、民主党など野党にしても、反自民党の言論にしても、福田首相に早期解散を求めることになるが、そうは問屋が卸さないと思っておいたほうが良い。

と、自民党のもくろみをすばり予見したエントリもある。但し、福田首相の辞任までは予見できていないが(笑)。

「もう少し本音を隠して書く練習が必要」とはありがたいご指導だが、おあいにくさま、わざと本音が透けて見えるような意地の悪い書き方をするのが、当ブログ管理人の表現方法なのだ(笑)。だから本音を読者にご理解いただくヒントを、文章のあちこちに散りばめており、そんな私の意図を推測してニヤニヤ笑いながら読むのが当ブログの正しい読み方なのである。その皮肉が、自民党支持者の神経に障るのは十分理解しているが、こちらはわざとやっている。そもそも、「本質はやっぱり国会のねじれをどうするかです」という主張は、蒲田氏(今回限りのHN。前回の鍵コメでは確か「かんべ」だったし、そもそも毎回違う)が自民党支持者である本音を露呈しているものであって、「ねじれ国会」は自民党にとって都合が悪いだけなのである。国民にとっては、むしろ利益の方が多い。強引な国会運営で、新自由主義法案や軍事大国化法案が次々と議会を通っていく横暴が阻止されるからだ。

その他、「真の変革」(というか「真正CHANGE」)なる表現については、当ブログをずっとお読みいただければわかるが、むしろ批判的な態度をとっている。当ブログは、最終的には高負担高福祉の社民主義の福祉国家を目指すべし、というスタンスだが、「真正CHANGE」の主張には、無駄を省くことしか述べられておらず、それ以降の国家のあり方のビジョンが示されていないからである。

まあ何よりも、たぶん学生さんなんだろうから時間はあり余っているはずで、たかだか2000人か、多い日でも3000人くらいしか訪れないブログの運営者に鍵コメで文句垂れるんじゃなくて、自らブログを開設して堂々と自説を開陳されてはどうかと思うのだが、いかがだろうか。当エントリの前半で書いたようなブログ間の情報の流れも可能にすることができるし、自民党の再建や、すっかり斜陽になった新自由主義言論の復活にも貢献できるかもしれないよ。是非オススメする(笑)。


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一昨日のエントリで、「毎日新聞叩きに反対するキャンペーンを開始する」と書いたところ、TBいただいたimanakasaikouさんのブログ「変なこと」
および、当ブログにコメントいただいた「水なす」さんのご賛同をいただいた。
お礼を申し上げる。

私がこの件について声をあげたのは、これは今回のエロ記事騒動で、毎日新聞社内がかなり揺れており、同社が「毎日jp」の閉鎖まで考えているという情報(下記URL)に接したことが遠因になっている。
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200808121618

このネット時代にウェブサイトを閉鎖することは、遠からず社自体の存続が危ぶまれる状態に陥るのではないかと思った。もっとも、毎日新聞社は上記の報道を否定し、報道元に厳重抗議をしている(下記URL)。
http://www.technobahn.com/news/2008/200808131841.html

いずれにしても、毎日新聞社内のみならず新聞業界全体が大揺れしているのは間違いないようである。毎日新聞OBのジャーナリスト・佐々木俊尚氏が書いた下記記事には、1000件を超える「はてなブックマーク」がついている。

「CNET Japan」 ? 「佐々木俊尚 ジャーナリストの視点」より
「毎日新聞社内で何が起きているのか(上)」
(2008年8月5日)
http://japan.cnet.com/blog/sasaki/2008/08/05/entry_27012752/

「毎日新聞社内で何が起きているのか(下)」
(2008年8月11日)
http://japan.cnet.com/blog/sasaki/2008/08/11/entry_27012908/


佐々木氏の記事をご参照いただければ、この件がそんなに生易しい問題ではないことをご理解いただけるかと思う。

さて、「kojitakenの日記」でキャンペーン開始を予告しただけで、70件を超える「はてなブックマーク」がついて、17日の「kojitakenの日記」へのアクセス数は6千件を超えた。つい1週間前、同じ「kojitakenの日記」に、櫻井よしこを批判するエントリを上げた時にも、やはり70件以上の「はてなブックマーク」がついてブログへのアクセス数が5千件近くに達したが、櫻井批判の時は記事に好意的な「はてブコメント」が大半だったのに対し、今回は、公開直後はなじみの方からの好意的なコメントが多かったものの、エントリが注目されるにつれて批判的なコメントが増え、最後にはそれらでほぼ埋め尽くされることになった。実際に「毎日新聞叩き」に参加されている方からのコメントもあったものと推測している。

この騒動は最初ネット右翼が騒いでいたが(例の「維新政党・新風」も参加しているようだ)、それが2ちゃんねるの「既婚女性板」(通称「鬼女板」)に飛び火して、そちらで大騒ぎになっているのだという。但し、「kojitakenの日記」および当ブログへの2ちゃんねる経由のアクセスはほとんどなく、「はてな」のホットエントリや、累積アクセス数が1億件を超える某サイト経由のアクセスが多かった。騒動は、もはやネット右翼や「鬼女板」を超える広がりを持つに至っているようだ。

「鬼女板」のスレッドを覗いてみたが、意外に冷静で、「毎日新聞を潰せ」という声はほとんど見られなかった。しかし、「はてブ」にいただいた否定的なコメントを見ると、そこには、「毎日新聞を擁護しようとするなんて」というものが多い。ネット右翼も「鬼女板」も離れて、毎日新聞叩きに純化した人たちの集団が生じていて、それらの人たちが群集心理に突き動かされて行動しているように見受けられる。

ここで行動というのは、「毎日jp」に広告を出していた企業に「電凸」攻撃をかけたり、毎日新聞を相手取って訴訟を起こしたりしたことを指す。特に、佐々木俊尚氏が書くように、前者のパワーはすさまじいものだったようだ。

「鬼女板」の読者の方からは、「鬼女板は、ネット右翼の共闘の申し入れを毅然として拒否した」という指摘をいただいている。当ブログは、そんな人たちまで批判しようとは思わない。だが、ネット右翼や、「毎日新聞叩き」自体に凝り固まって群集心理で動いている人たちに対しては、強い批判を加えていきたいと思う。実際に破壊力のある、「テロ」ともいえる行動を起こしている人たちが問題なのだ。

厄介なのは、エロ記事や、批判を受けた時の最初の対応の誤りに関しては、毎日新聞に全面的に非があることだ。リテラシーの低い人たちの中には、この騒動に右翼政治家(城内実)が便乗しているという当ブログの指摘を取り上げて、「陰謀論」だとか騒いでいるが、当ブログが「右翼政治家たちが毎日新聞を潰すためにこの行動を起こさせた」などといつ書いたのか示してほしい。私は、右翼政治家がこの騒動を政治利用していると書いただけだ。まず毎日新聞の失態ありきだったと、コメント欄でではあるが、はっきり書いている。

その他にも、「これが読売新聞や産経新聞が起こした騒動だったら、ブログで取り上げなかっただろう」などというコメントを寄せてきた常連コメンターもいるが、馬鹿も休み休み言えと言いたい。この件は、そんな問題ではない。

論じるに値するには、パプパフさんの下記コメントだ。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-712.html#comment3827

(前略)
 時代が進むにつれて大衆のニーズが、新聞・ラジオ・テレビ等のマスメディアからネット情報への移行頻度が高まりつつある今日の問題であるが故に、今回のこの事件がネットからの情報供給という事態を象徴し大きな問題化となっていることに、毎日新聞自体が気付いていない事が更にネットから批判されているのだと思う。

 ニュースの隠蔽や捏造、または情報操作等が過去に幾度と無く行なわれてきましたが、その都度マスメディアは「遺憾に思い、残念です。今後二度と無いように鋭意努力し…云々」という御託を並べ、「表現の自由」という伝家の宝刀をかざしつつ居直ってきた事実に対して、大衆は一方通行の垂流し情報には飽きてきたということにはなりませんか?


フランスの高級紙「ル・モンド」でさえ、ネット時代への対応を誤って、発行部数が半分以下に減少し、記者の3分の1を解雇するなどして、経営危機に見舞われていると聞く。前述の佐々木俊尚氏の記事によると、毎日新聞には、ネットに対するスタンスをめぐって、社内で大きな対立が起きているという。同社の姿勢に大きな問題があることは、私も同感だ。

しかし、私がなぜ「毎日新聞叩き」に反対するキャンペーンを始めたかというと、ネットの言論はまだまだ新聞を置き換えるだけの内実を備えていないからだ。特に「政治ブログ」の界隈の実態はひどいもので、昨年後半来ずっと批判を続けているように、左右を問わず、陰謀論や擬似科学に平気で汚染されるし、簡単にポピュリズムに走ってしまう。

よく「マスゴミに騙されるな」という合言葉を目にするが、そんなことを書いている人たち自身が陰謀論や擬似科学に騙されているのだから世話はない。

従来のマスメディアには問題も多く、特にテレビが垂れ流している害毒は大いに批判されなければならないと思うが、新聞を読むことには、ネットから情報を入手するだけでは得られないメリットがある。次回のキャンペーン記事(明日のエントリとは限らない)では、それについて述べたいと思う。


[注意]
「名無し」およびそれに類するHNのコメントは受け付けませんので、ご了承ください。


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※本記事に書いた「毎日新聞叩きに反対するキャンペーン」は、2010年7月5日をもって終了しました。詳しくは下記リンク先をご覧下さい。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1089.html
(以上、2010.10.11追記)


当ブログは、現在ネット上で盛んな「毎日新聞叩き」に反対するキャンペーンを開始する。本エントリは、そのイントロダクションだ。

本エントリに先立って、「kojitakenの日記」に、「[予告]夏休み明けには「毎日新聞叩き」に反対するキャンペーンを開始します」と題したエントリを公開したところ、これに多数のコメントと「はてなブックマーク」がついて、またもこの「裏ブログ」へのアクセス数が急増した。

当該記事URL:
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20080816/1218830696

「はてなブックマーク」URL:
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20080816/1218830696


これは、最近ネットを騒がせている、毎日新聞の英語版サイトが長年にわたってエロ記事を掲載していた件に関して、ネットで「毎日新聞を潰してしまえ」という声が猛烈に沸きあがっていることに対して、この騒ぎの行き過ぎを批判しようとするものだ。最初から当ブログのスタンスを明らかにしておくと、毎日新聞を「潰せ、潰せ」と大合唱しているネット言論を批判するとともに、この騒ぎを利用しようとしている右翼のもくろみを叩く意図がある。

もちろん、今回の毎日新聞の失態は強く批判されるべきだ。特に、最初の対応を誤ったことは責められなければならない。毎日新聞は、批判に対して謝罪と反省の記事を掲載しながら、その末尾に、一部批判者の行き過ぎに対しては対抗措置をとると言明し、これが「無反省」「開き直り」だとして再度批判されることになり、騒ぎを拡大させた。狭いブログの世界でも、批判に対する初動を誤ったばかりに騒動が延々と続いた例を見てきたばかりだが、それと酷似した誤りを毎日新聞が犯してしまったわけだ。

しかし、これが大失態であることは言を俟(ま)たないにしても、そこから「毎日新聞を潰してしまえ」とばかり異様に盛り上がるネット言論には、看過できないものを感じる。しかも、これに乗じて、毎日新聞社が発行した雑誌に批判的なことを書かれた右翼政治家が、自らのブログで毎日新聞を激しく攻撃する記事を公開したりもしているのだ(具体的に誰が書いたどういう記事を指すのかについては、上記「kojitakenの日記」をご参照いただきたい)。

昨日、当ブログの昨年9月22日付エントリ「世論を一色にするのがマスメディアの特質だ」に2件のコメントをしてきたネット右翼がいた。

それらのコメントを、私は承認せず削除したが、その2件目はこんなものだった。

日付:08/08/16
投稿者:オプーナ

追記。

そういえば変態(毎日)新聞の捏造記事については言及しないんですね(笑)
つまり、日本を貶めるのはおkってことですね?

あなた何人ですか?
嘘吐き野郎はとっとと消えろ


なんどもひどいコメントだが、こんなやつらが大騒ぎして、それに右翼政治家が火に油を注いでいるのが、今の「毎日新聞叩き」の実態なのだ。

いま、世界的に見ても新聞というメディアは岐路に立っており、フランスの有名な高級紙「ル・モンド」も経営危機に瀕しているという。

毎日新聞は、朝日新聞や読売新聞などについてもいえることだが、「ル・モンド」のような高級紙ではないが、イギリスなどで盛んな「大衆紙」とも違う、両者の中間的な性格を持った新聞だ。歴史的には、毎日新聞は「西山事件」(1972年)をきっかけに大きく経営が傾き、1977年に一度経営破綻したあと再建した経緯がある。現在でも部数は伸び悩んでおり、経営は相変わらず安定しているとはいえない。毎日新聞が潰れる日はいつ来てもおかしくないのである。

毎日新聞の特徴は、社内の言論の自由度が大きく、右翼的な記者から極左の記者までを抱えていることだ。この傾向は他紙には見られない。特に、主筆のナベツネには絶対に逆らえない読売新聞とは強い対照をなす。裏を返すと、毎日新聞の社風は結構無政府主義的だということで、締めつけの緩さが今回のエロ記事事件のような失態を招いてしまったのではないかと思う。

この新聞が潰れることは、日本の言論にとって大きなマイナスであると当ブログは考えるので、今後、「毎日新聞叩き」に反対するキャンペーンを継続的に行っていく予定だ。

最後にもう一度おことわりしておくが、当ブログは毎日新聞のエロ記事事件を不問に付すわけではない。あの件への毎日新聞の対応はまずかったし、今でもそれが十分改善されているかというと、疑問符がつく。

しかし、それはそれとして、岐路に立つジャーナリズム全体の問題として、「毎日新聞叩き」について考えていきたいと思うのだ。


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