アクセスの比較的少ない土日の記事には、これまでも比較的軽く書き流す記事が多かったが、今日は、読者から石が飛んでくるかもしれない告白から始めたい。
まあまあ、冷静に冷静に。私は先日、ナベツネが書いた 『君命も受けざる所あり』 (日本経済新聞出版社、2007年)という本を読んだ。これは、昨年12月にナベツネが日本経済新聞の名物コラム「私の履歴書」に寄稿した記事をまとめたものだ。このコラムの連載当時、面白いから読めと、裏ブログ 「kojitakenの日記」 のコメント欄で勧められたのだが、「私の履歴書」なら本になるから、その時読めばよいと思って、当時はほったらかしにしていた。それをつい先日読んだものだ。
私がナベツネの著書を読むのは、『ポピュリズム批判』 (博文堂新社、1999年)、『わが人生記』 (中公新書ラクレ、2005年)、それに若宮啓文・朝日新聞論説主幹との対談をまとめた 『「靖国」と小泉首相』 (朝日新聞社、2006年)に次いで4冊目である。
なお、「ポピュリズム批判」という検索語でGoogle検索をかけると、当ブログの記事 「反ポピュリズム宣言」 (1月29日付)が10番目に引っかかる。実は私はこのエントリで既に、「隠れナベツネファン」であることを白状しているのだが、ナベツネとは主義主張がはっきりしており、全身全霊で批判したい気持ちになる男である。ある意味、「筋の通った敵」といえる。そして、筋の通らない味方は、筋の通った敵よりずっとたちが悪い。ナベツネは、たとえ世論の大部分を向こうに回しても、主義主張を貫く男だと思う。決して右顧左眄(うこさべん)はしない。ナベツネの著書名が示すように、ポピュリズム(大衆迎合主義)とはかつては政府に反対する側に張られがちなレッテルだった。そのポピュリズムを政府自ら行うようになったのがコイズミである。コイズミが国民をダマして「郵政総選挙」で自民党を歴史的圧勝に導いたあと、皮肉にも政局は波乱含みになった。政府側、反政府側を問わずポピュリズム的な言論が跋扈(ばっこ)する今日この頃だが、コイズミのワンフレーズ・ポリティクスに対して同じ方法で対抗してはならない。政府に反対する側には、国民の生活、国民の実感に沿った、足を地につけた言論が求められると思う。
さて、今回出版された 『君命も受けざる所あり』 は、大記者ナベツネの文章だけあって読みやすくて面白い本だが、当ブログとして決して推薦はしない。ナベツネが「最後の著書にしたい」といっている本であるにもかかわらず、その内容は、一昨年に出版された 『わが人生記』 とオーバーラップする部分が多いし、日韓条約締結や自自連立、自自公連立にナベツネが果たした役割など、本当に読者が知りたいことには、当然のことながら全く触れておらず、一方的なナベツネの宣伝本になっているからだ。私のようにナベツネに関心を持つ人間にとってのみ必読、といった位置づけにしかならない本だ。
それにしても思うのだが、自自連立、自自公連立の時にも政治家との密談を行った料亭から出てくるところを写真週刊誌に撮られまくったナベツネという男は、フィクサーと呼ぶにはあまりにも表舞台に出過ぎだ。今回の「大連立」協議に関しても、TBSテレビの「時事放談」などで何度も構想を語っていたし、何より8月16日付の読売新聞社説で、自ら「大連立」構想をぶち上げていたくらいだ。そして、「君命も受けざる所あり」の巻末の年表を見ていて、ナベツネが1974年に 『保革連立政権論』 (ダイヤモンド社)なる本まで出していたことを知った。現在の民主党が「革新」政党とはいえないことは措くとしても、「大連立」構想がナベツネが30年以上も温めていた構想であって、それを現実のものにしようとしていたとは、そのスケールの大きさには恐れ入った次第だ。しかし、フィクサーがあんなに前面に出ていては、容易に反対勢力や世論の反発を受ける。ナベツネの「陽気さ」は、フィクサーとしてはふさわしくない資質だろう。フィクサーはやはり児玉誉士夫のように陰にこもったキャラクターでなければつとまらないのではないだろうか。
ナベツネがあまりにも表に出てくるから構想が頓挫したのは、今回が初めてではない。今回の「大連立」騒動を見て、3年前のプロ野球再編劇を思い出された形も少なくないだろう。『君命も受けざる所あり』でも、この件に少し触れているが、ナベツネはナント竹中平蔵の依頼で、オリックスの宮内義彦と会い、球界再編を画策したものだそうだ。あの時、それまで宮内義彦と反目しあっていたはずのナベツネがなぜ、と思ったものだが、ナベツネはいつの間にか竹中平蔵と手打ちしていて、宮内と球界再編を共謀したのだ。竹中には、「プロ野球が再編されれば、国民にわかりやすい形で小泉政権の看板である構造改革の効果をアピールできるから、再編を進めてほしい」(『君命も受けざるところあり』 より)という意図があったとナベツネ自身が明記していることは注目に値する。幸いにも、民意は竹中やナベツネ意図とは異なり、プロ野球の再編は阻止された。
この過程を思い出していた私としては、今回の「大連立」構想も必ず頓挫するという確信を持てたし、事実そのように事態は推移した。
今週号の「週刊文春」に、日本テレビが日曜朝に放送している番組「ザ・サンデー」が、読売ジャイアンツの話題に移ったと同時に視聴率が下がり、その下がり幅は直前のCMの時間帯と比較して4%にも達したという記事が出ていた。熱烈な巨人ファンとして名を売った同番組の司会者・徳光和夫の顔色をなからしめる報道だ。今なおストーブリーグで阪神タイガースと猛烈な補強合戦を展開している巨人だが、その終焉の日は間近い。
いまや新自由主義政党と化してしまった自民党による政治も、読売ジャイアンツ同様に「終わりの日」は近いと思う。果たして、それはナベツネの目の黒いうちに現実のものとなるのだろうか。
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実は、私はナベツネ(渡邉恒雄)のファンである。
まあまあ、冷静に冷静に。私は先日、ナベツネが書いた 『君命も受けざる所あり』 (日本経済新聞出版社、2007年)という本を読んだ。これは、昨年12月にナベツネが日本経済新聞の名物コラム「私の履歴書」に寄稿した記事をまとめたものだ。このコラムの連載当時、面白いから読めと、裏ブログ 「kojitakenの日記」 のコメント欄で勧められたのだが、「私の履歴書」なら本になるから、その時読めばよいと思って、当時はほったらかしにしていた。それをつい先日読んだものだ。
私がナベツネの著書を読むのは、『ポピュリズム批判』 (博文堂新社、1999年)、『わが人生記』 (中公新書ラクレ、2005年)、それに若宮啓文・朝日新聞論説主幹との対談をまとめた 『「靖国」と小泉首相』 (朝日新聞社、2006年)に次いで4冊目である。
なお、「ポピュリズム批判」という検索語でGoogle検索をかけると、当ブログの記事 「反ポピュリズム宣言」 (1月29日付)が10番目に引っかかる。実は私はこのエントリで既に、「隠れナベツネファン」であることを白状しているのだが、ナベツネとは主義主張がはっきりしており、全身全霊で批判したい気持ちになる男である。ある意味、「筋の通った敵」といえる。そして、筋の通らない味方は、筋の通った敵よりずっとたちが悪い。ナベツネは、たとえ世論の大部分を向こうに回しても、主義主張を貫く男だと思う。決して右顧左眄(うこさべん)はしない。ナベツネの著書名が示すように、ポピュリズム(大衆迎合主義)とはかつては政府に反対する側に張られがちなレッテルだった。そのポピュリズムを政府自ら行うようになったのがコイズミである。コイズミが国民をダマして「郵政総選挙」で自民党を歴史的圧勝に導いたあと、皮肉にも政局は波乱含みになった。政府側、反政府側を問わずポピュリズム的な言論が跋扈(ばっこ)する今日この頃だが、コイズミのワンフレーズ・ポリティクスに対して同じ方法で対抗してはならない。政府に反対する側には、国民の生活、国民の実感に沿った、足を地につけた言論が求められると思う。
さて、今回出版された 『君命も受けざる所あり』 は、大記者ナベツネの文章だけあって読みやすくて面白い本だが、当ブログとして決して推薦はしない。ナベツネが「最後の著書にしたい」といっている本であるにもかかわらず、その内容は、一昨年に出版された 『わが人生記』 とオーバーラップする部分が多いし、日韓条約締結や自自連立、自自公連立にナベツネが果たした役割など、本当に読者が知りたいことには、当然のことながら全く触れておらず、一方的なナベツネの宣伝本になっているからだ。私のようにナベツネに関心を持つ人間にとってのみ必読、といった位置づけにしかならない本だ。
それにしても思うのだが、自自連立、自自公連立の時にも政治家との密談を行った料亭から出てくるところを写真週刊誌に撮られまくったナベツネという男は、フィクサーと呼ぶにはあまりにも表舞台に出過ぎだ。今回の「大連立」協議に関しても、TBSテレビの「時事放談」などで何度も構想を語っていたし、何より8月16日付の読売新聞社説で、自ら「大連立」構想をぶち上げていたくらいだ。そして、「君命も受けざる所あり」の巻末の年表を見ていて、ナベツネが1974年に 『保革連立政権論』 (ダイヤモンド社)なる本まで出していたことを知った。現在の民主党が「革新」政党とはいえないことは措くとしても、「大連立」構想がナベツネが30年以上も温めていた構想であって、それを現実のものにしようとしていたとは、そのスケールの大きさには恐れ入った次第だ。しかし、フィクサーがあんなに前面に出ていては、容易に反対勢力や世論の反発を受ける。ナベツネの「陽気さ」は、フィクサーとしてはふさわしくない資質だろう。フィクサーはやはり児玉誉士夫のように陰にこもったキャラクターでなければつとまらないのではないだろうか。
ナベツネがあまりにも表に出てくるから構想が頓挫したのは、今回が初めてではない。今回の「大連立」騒動を見て、3年前のプロ野球再編劇を思い出された形も少なくないだろう。『君命も受けざる所あり』でも、この件に少し触れているが、ナベツネはナント竹中平蔵の依頼で、オリックスの宮内義彦と会い、球界再編を画策したものだそうだ。あの時、それまで宮内義彦と反目しあっていたはずのナベツネがなぜ、と思ったものだが、ナベツネはいつの間にか竹中平蔵と手打ちしていて、宮内と球界再編を共謀したのだ。竹中には、「プロ野球が再編されれば、国民にわかりやすい形で小泉政権の看板である構造改革の効果をアピールできるから、再編を進めてほしい」(『君命も受けざるところあり』 より)という意図があったとナベツネ自身が明記していることは注目に値する。幸いにも、民意は竹中やナベツネ意図とは異なり、プロ野球の再編は阻止された。
この過程を思い出していた私としては、今回の「大連立」構想も必ず頓挫するという確信を持てたし、事実そのように事態は推移した。
今週号の「週刊文春」に、日本テレビが日曜朝に放送している番組「ザ・サンデー」が、読売ジャイアンツの話題に移ったと同時に視聴率が下がり、その下がり幅は直前のCMの時間帯と比較して4%にも達したという記事が出ていた。熱烈な巨人ファンとして名を売った同番組の司会者・徳光和夫の顔色をなからしめる報道だ。今なおストーブリーグで阪神タイガースと猛烈な補強合戦を展開している巨人だが、その終焉の日は間近い。
いまや新自由主義政党と化してしまった自民党による政治も、読売ジャイアンツ同様に「終わりの日」は近いと思う。果たして、それはナベツネの目の黒いうちに現実のものとなるのだろうか。
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守屋武昌・前防衛事務次官の逮捕は、当ブログ管理人が住む県で起きた祖母・姉妹失踪事件の遺体発見と重なった。後者の事件についてのテレビ報道については、私はワイドショーを見ないのでよく知らないのだが、ネットでもテレビ報道に引きずられた騒ぎが起きているようだ。だが、この事件については私は書くだけのものを持っていない。
防衛疑獄についても、例の自民・民主大連立協議が持ち上がって、その間「週刊ポスト」や「サンデー毎日」を買い込んでいながら、大連立協議にショックを受けてしまって、防衛疑獄に関する雑誌記事をろくにブログで紹介できないどころか、私自身雑誌が描く疑獄の構図も十分頭に入っていないていたらくだ。無責任なようだが、ここは東京地検特捜部と雑誌記者の奮闘に期待したいと思う。前にも書いたと思うが、テレビはもちろん、新聞も翼賛メディアと化しつつある現在にあっては、かつて馬鹿にされがちだった雑誌ジャーナリズム、特に週刊誌の奮闘に目を向ける必要が生じてきている。もちろん当ブログとしても今後気を取り直して雑誌記事をふたたび適宜紹介していきたい。
ところでその週刊誌の一つ、「週刊ポスト」の12月7日号が手元にあるのだが、これに小沢一郎の「120分インタビュー」が掲載されている。ここで小沢は、大連立協議が頓挫した時の謝罪について、次のように述べている。
この小沢一郎のインタビューからは、小沢は大連立に応じようとした政治判断は今でも間違っていないと考えており、自民党が解散総選挙をやらない場合は、連立を組むしかないと言っているようにしか読めず、私には小沢の意図が理解できない。
皆さまよくご存知の通り、小沢一郎を礼賛していた森田実が、大連立構想後全面的な小沢批判に転じて話題になっている。私は、安倍晋三という史上最悪の総理大臣を倒すために、参院選では「戦略的投票」として、「選挙区では自民党候補を落とし、比例区では好きな政党を」という投票パターンを呼びかけた人間だ。つまり、結果的に民主党を支援した形だが、これは何も選挙後に「大連立」なんかを民主党にやってもらうためではない。安倍政権が進めていた戦争志向のネオコン(新保守主義)政策と、国民を不幸にするネオリベ(新自由主義)政策を改め、国民のためになる政治を民主党を中心とした野党に実現してもらうために「戦略的投票行動」を呼びかけたのである。
森田氏は、地方を回って主に地方の保守層の声を聞いている人だと思う。私は、必ずしも保守ではないけれども地方在住の人間で、地方の保守層の感覚は都市部に住むリベラルの方よりは肌で感じていると思っている。だから、森田氏の小沢一郎に対する怒りはもっともだと思えるのである。森田氏が「小沢はしかたのないやつだ」などと言って矛を収めるわけにはいかないのは当然のことで、森田氏にしてみれば、あの大連立協議によって森田氏の著作やネットでの主張などがすべて否定され、顔をつぶされたという感覚なのだと思う。
その森田氏が、(最近民主党支持に転じた)地方の保守の人たちは、皆大連立などとんでもないと言っているのに、民主党の議員には大連立容認論者が増えているというようなことをよく書かれているが、これは非常に気になる話だ。
民主党は、決して民意を見誤ってはならない。再び民主党が「大連立」に走ろうとするなら、国民の多くは政治に絶望し、日本の社会はひどく荒廃してしまうだろう。今、日本の政治は瀬戸際に立っているという危機感を持ってほしい。
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ところでその週刊誌の一つ、「週刊ポスト」の12月7日号が手元にあるのだが、これに小沢一郎の「120分インタビュー」が掲載されている。ここで小沢は、大連立協議が頓挫した時の謝罪について、次のように述べている。
陳謝したのは、混乱を招いたことに対してであり、僕の政治判断は別に変わっていない。公約を実現する最大のチャンスだと思った。虎穴に入らずんば虎子を得ず、だ。
(中略)
日本の場合は、ほぼ同じ権限を持った二院制なんです。だから、そのねじれを解消するには、選挙をやる以外にないんですね。それで、国民がどっちを選ぶか。そうでなければ、連立しかないんです。
(「週刊ポスト」 2007年12月7日号掲載 小沢一郎独占120分 「額賀が辞めれば福田は終わる」より)
この小沢一郎のインタビューからは、小沢は大連立に応じようとした政治判断は今でも間違っていないと考えており、自民党が解散総選挙をやらない場合は、連立を組むしかないと言っているようにしか読めず、私には小沢の意図が理解できない。
皆さまよくご存知の通り、小沢一郎を礼賛していた森田実が、大連立構想後全面的な小沢批判に転じて話題になっている。私は、安倍晋三という史上最悪の総理大臣を倒すために、参院選では「戦略的投票」として、「選挙区では自民党候補を落とし、比例区では好きな政党を」という投票パターンを呼びかけた人間だ。つまり、結果的に民主党を支援した形だが、これは何も選挙後に「大連立」なんかを民主党にやってもらうためではない。安倍政権が進めていた戦争志向のネオコン(新保守主義)政策と、国民を不幸にするネオリベ(新自由主義)政策を改め、国民のためになる政治を民主党を中心とした野党に実現してもらうために「戦略的投票行動」を呼びかけたのである。
森田氏は、地方を回って主に地方の保守層の声を聞いている人だと思う。私は、必ずしも保守ではないけれども地方在住の人間で、地方の保守層の感覚は都市部に住むリベラルの方よりは肌で感じていると思っている。だから、森田氏の小沢一郎に対する怒りはもっともだと思えるのである。森田氏が「小沢はしかたのないやつだ」などと言って矛を収めるわけにはいかないのは当然のことで、森田氏にしてみれば、あの大連立協議によって森田氏の著作やネットでの主張などがすべて否定され、顔をつぶされたという感覚なのだと思う。
その森田氏が、(最近民主党支持に転じた)地方の保守の人たちは、皆大連立などとんでもないと言っているのに、民主党の議員には大連立容認論者が増えているというようなことをよく書かれているが、これは非常に気になる話だ。
民主党は、決して民意を見誤ってはならない。再び民主党が「大連立」に走ろうとするなら、国民の多くは政治に絶望し、日本の社会はひどく荒廃してしまうだろう。今、日本の政治は瀬戸際に立っているという危機感を持ってほしい。
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小沢一郎の側近といわれた元民主党参院議員・平野貞夫氏が、「大連立」騒動について、「週刊朝日」 2007年11月23日号でコメントしている。記事には、「小沢さんが断ち切れなかったナベツネとのしがらみ」というタイトルがついている。
平野氏は、のっけから「ナベツネさんがいる限り、日本に健全な民主主義は確立しない」と、ナベツネを切って捨てている。その上で、なかなか痛快な内輪話を披露してくれている。
平野氏によると、小沢一郎は過去に何度もナベツネに裏切られているのだそうだ。「自社さ」政権に不満を持つ中曽根康弘とナベツネは、「保保連合」を作ろうと画策したのだが、当時新進党の党首だった小沢を、「新進党の党首としてふさわしくない」とした世論調査を読売新聞と日本テレビが発表した。これは自民党と連動した捏造調査結果だという情報が新進党に入ってきたのだという。
頭にきた平野氏は、ナベツネがロッキード事件にかかわっていたという宣伝をしようとした。ナベツネがロッキード事件に関与していたという説については、魚住昭の 『渡邉恒雄 メディアと権力』 にも詳しく書かれている。ロッキード事件では、中曽根が「疑惑の政府高官」として噂された(時の首相・三木武夫と組んでいた中曽根は結局逃げ切った)が、中曽根と仲の良いナベツネも、「編集高官」などと陰口を叩かれ、事件への関与が噂されたのである。ナベツネは、若手の一政治記者だった頃から日韓国交回復(1965年)の際の条約交渉にかかわっており、児玉誉士夫とのつながりも取りざたされていた。平野氏は、故前尾繁三郎(首相候補といわれた池田派の重鎮で、「宏池会」の大物政治家)から、「中曽根と児玉(誉士夫)と渡邉が自民党を悪くしている」と聞かされたそうだ。
前述の読売・日本テレビの捏造世論調査に怒った平野氏が、このようなナベツネの旧悪を蒸し返そうとしたところ、ナベツネの逆鱗に触れ、ナベツネは名誉毀損で訴えるといって息巻いたそうだ。この時、中曽根は小沢一郎に平野氏をナベツネと会わせるよう依頼した。いざ会ってみると平野氏とナベツネは意気投合したそうだが、その時に平野氏がナベツネから直接聞いた話によると、ナベツネは定期的に中曽根や創価学会の池田大作名誉会長と食事をして情報交換をしているとのことだったという。
ナナナナナント、ナベツネの政界工作は自民党?民主党間にとどまらず、ナンミョーの親玉・池田大作とも癒着しているようなのだ。ま、ナベツネが自自公連立を仲立ちしたとされていることからすると、驚くには当たらないかもしれないが。いずれにせよとんでもないジジイであり、これでは平野氏がナベツネのことを「日本のデモクラシーを壊す人ではないか、と思った」と評するのも当然だろう。
今回の「大連立」騒動については、小沢は過去に何度もナベツネに痛い目にあっているから、小沢としても策略と策略のうえで話し合いに応じたが、結果的にナベツネとのしがらみを断ち切れずに墓穴を掘った、というのが平野氏の見立てだ。つまり、ナベツネの方が役者が一枚上だったと元側近は見ているということだ。
記事の末尾から少し引用する。
福田康夫と小沢一郎が話し合っても別にかまわないが、やるならオープンに討論すべきだろう。密室での談合はもうやめてほしい。そして、民意に背く「大連立」などという馬鹿げた話し合いは、福田も小沢も二度と企てないでほしいものだ。
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平野氏は、のっけから「ナベツネさんがいる限り、日本に健全な民主主義は確立しない」と、ナベツネを切って捨てている。その上で、なかなか痛快な内輪話を披露してくれている。
平野氏によると、小沢一郎は過去に何度もナベツネに裏切られているのだそうだ。「自社さ」政権に不満を持つ中曽根康弘とナベツネは、「保保連合」を作ろうと画策したのだが、当時新進党の党首だった小沢を、「新進党の党首としてふさわしくない」とした世論調査を読売新聞と日本テレビが発表した。これは自民党と連動した捏造調査結果だという情報が新進党に入ってきたのだという。
頭にきた平野氏は、ナベツネがロッキード事件にかかわっていたという宣伝をしようとした。ナベツネがロッキード事件に関与していたという説については、魚住昭の 『渡邉恒雄 メディアと権力』 にも詳しく書かれている。ロッキード事件では、中曽根が「疑惑の政府高官」として噂された(時の首相・三木武夫と組んでいた中曽根は結局逃げ切った)が、中曽根と仲の良いナベツネも、「編集高官」などと陰口を叩かれ、事件への関与が噂されたのである。ナベツネは、若手の一政治記者だった頃から日韓国交回復(1965年)の際の条約交渉にかかわっており、児玉誉士夫とのつながりも取りざたされていた。平野氏は、故前尾繁三郎(首相候補といわれた池田派の重鎮で、「宏池会」の大物政治家)から、「中曽根と児玉(誉士夫)と渡邉が自民党を悪くしている」と聞かされたそうだ。
前述の読売・日本テレビの捏造世論調査に怒った平野氏が、このようなナベツネの旧悪を蒸し返そうとしたところ、ナベツネの逆鱗に触れ、ナベツネは名誉毀損で訴えるといって息巻いたそうだ。この時、中曽根は小沢一郎に平野氏をナベツネと会わせるよう依頼した。いざ会ってみると平野氏とナベツネは意気投合したそうだが、その時に平野氏がナベツネから直接聞いた話によると、ナベツネは定期的に中曽根や創価学会の池田大作名誉会長と食事をして情報交換をしているとのことだったという。
ナナナナナント、ナベツネの政界工作は自民党?民主党間にとどまらず、ナンミョーの親玉・池田大作とも癒着しているようなのだ。ま、ナベツネが自自公連立を仲立ちしたとされていることからすると、驚くには当たらないかもしれないが。いずれにせよとんでもないジジイであり、これでは平野氏がナベツネのことを「日本のデモクラシーを壊す人ではないか、と思った」と評するのも当然だろう。
今回の「大連立」騒動については、小沢は過去に何度もナベツネに痛い目にあっているから、小沢としても策略と策略のうえで話し合いに応じたが、結果的にナベツネとのしがらみを断ち切れずに墓穴を掘った、というのが平野氏の見立てだ。つまり、ナベツネの方が役者が一枚上だったと元側近は見ているということだ。
記事の末尾から少し引用する。
小沢さんとしては、政党としての立場と国民生活を考えた場合、国政をどう動かしていくのかという悩みがおそらくあった。もうひとつ、福田さんが信用できる人間なのか、見極めたい思いもあったはずです。
その意味では、2人の間に信頼関係はできたと思う。たとえ小沢さんがボロクソに非難されようとも、与野党のトップが人間的な信頼関係を持ったことは国にとっていいこと。これからは、堂々と戦う一方で、協力するところは堂々と協力すればいいんですよ。
(「週刊朝日」 2007年11月23日号 「総力ワイド 激震! 小沢騒動」収録 平野貞夫元民主党参院議員のコメントより)
福田康夫と小沢一郎が話し合っても別にかまわないが、やるならオープンに討論すべきだろう。密室での談合はもうやめてほしい。そして、民意に背く「大連立」などという馬鹿げた話し合いは、福田も小沢も二度と企てないでほしいものだ。
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一昨日(11月11日)のエントリで、森田実の小沢一郎批判をご紹介したが、森田は渡邉恒雄(ナベツネ)も厳しく批判している。
ジャーナリズムには権力へのチェック機能が求められる。そんなことは、ジャーナリズム論のイロハのはずだ。ところが、魚住昭の名著 『渡邉恒雄 メディアと権力』 に紹介されているように、ナベツネは「権力と一体となったジャーナリズム」を理想としている。田中角栄がロッキード事件で逮捕されたあと、「闇将軍」と化したように、ナベツネも自民党政府を操ろうとした。だが、コイズミはナベツネがコントロールすることのできない政治家だった。コイズミ?竹中の新自由主義には私は大反対だが、唯一彼らを評価できるところがあるとすると、ナベツネに動かされなかったことかもしれない。
この、「メディアが権力をコントロールする独裁政治」をとるか、「国民を不幸にする新自由主義」をとるかというのは、いわば「究極の選択」である。一昨日のエントリで、新自由主義者とおぼしき毎日新聞の岸井成格がナベツネを批判したことを肯定的に取り上げたら、さっそく当ブログを批判するコメントがついたが、当ブログとて岸井など評価したくはない。だが、ナベツネを批判する正論だけ切り取ってみたら、岸井に同意するしかないのである。だが、岸井に同意するという形ではどうにも癪に障るので、あらためて森田実がナベツネを批判した記事を取り上げた次第である。
ところで、今回の「大連立」の件にはもうこだわるまい、と数日前に書いたが、どんなに気持ちを切り替えようとしても頭からこびりついて離れない。
まともに損得勘定をしたら、民主党にとってメリットは何一つない話だった。それなのに、小沢一郎はそれに乗ろうとした。なぜだろうか。つらつら考えているうち、つい数ヶ月前まで、やはり冷静に考えたらメリットなど何もない行動を安倍晋三がとり続けていたことを思い出した。参議院選挙を「政権選択の選挙」にしてしまったのは安倍晋三自身だった。参院選で惨敗して辞意を表明すべき局面で、「続投」を表明したこともそうだ。
こんなことを書くと、また「小沢一郎を安倍晋三と一緒にするな」とお叱りを受けそうなのだが、前首相が自滅してくれたのを喜んでいたら、野党第一党の党首が自滅にしかならない選択をしようとしたとは、一体全体どういうことなのか。これまでの選挙で、われわれは一体何を選んできたのか。
そうこうしているうちに、新テロ法案が衆院特別委で可決され、今日衆議院を通過する見通しだ。参院の野党の対応によっては、福田首相が衆議院を解散するという説もあるが、福田内閣の支持率も低下しているうえ、山田洋行事件の捜査も進んでいるので、福田康夫もうかつには解散のカードを切れないのではないかと思う。日経平均株価も一時1万5千円を割った。本当は、当ブログでもこれらもろもろの話題を取り上げるべきなのだろうとは思うが、自民党を選挙で敗北に追い込んでも、「大連立」政権が発足して何の意味もなさなくなるかもしれない、などの思いが頭をよぎると、これまでみたいな調子ではなかなか記事を書けなくなってしまっている。
もともと「反自民」の傾向を持っていた人の中には、民主党に投票するのをやめて社民党や共産党に投票する人も出てくるだろう。これなら全然問題ないのだが、これまで自民党に投票していたけれど、自民党政権では暮らしは良くならないと考え始めて前回の参院選で民主党に投票した人、特に地方の人たちは、おそらく社民や共産には入れず、棄権するか再び自民党に投票することになると思う。「よりマシ」の論法の是非が論じられているが、突然民意を無視して、それまで否定してきたはずの相手と連立を組もうとする政党より、ずっと政権を担当してきた政党の方が安定感があってまだ「マシ」だと感じる人たちがいてもおかしくないし、地方の保守の人たちは特にそう感じるのではないかと思う。これは、理にかなった選択ではないが、民意がいつもいつも理にかなったものだったかというと、決してそうではない。それは、一昨年の熱病に浮かされたかのような「郵政総選挙」を思い出せばご理解いただけるかと思う。
こんなことなら、防衛利権の捜査が一気に進んで、与野党の大物政治家に次々と累が及ぶ事態にならないものかと思ってしまう。本命といわれている久間はともかく、民主党のOとか自民党のKにまで累が及んで、自民党も民主党も、そしてもちろん読売新聞もぶっ壊れない限り、日本の政治の再生はないのではないかと思ってしまう今日この頃なのである。
[追記1]
毎日新聞の社説(11月13日)が、ナベツネと読売新聞を名指ししてこの件に対する説明を求めた。これが仮に岸井成格の差し金によるものであったとしても、当ブログはこの社説を支持する。
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20071113k0000m070150000c.html
[追記2] (2007.11.14)
うかつにも今頃知ったのだが、朝日新聞は毎日新聞に先立つこと3日前の11月10日付社説で、やはりナベツネに説明を求めていた。
http://www.asahi.com/paper/editorial20071110.html
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2007.11.11
森田実の言わねばならぬ[722]
平和・自立・調和の日本をつくるために【517】
民主党に考えてほしいこと〈4〉
政治家は、国民のために政治権力を監視し政治権力の過ちを正す社会的責任を負った新聞社の指導者が、その本分を忘れて自ら権力者として日本国民を支配しようとしている読売新聞グループ本社会長の渡邉恒雄氏に振り回される愚を繰り返してはならない
(中略)
11月8日、鳩山由紀夫民主党幹事長は、8月に渡邉恒雄氏から「大連立」の持論を聞いたという事実を明らかにした。それまで渡邉恒雄氏の名は、新聞等で報道されていたが、政治家自身が、渡邉氏の名をあげたのは初めてである。この発言によって、今回の大連立騒動の仕掛け人が、渡邉氏であることが、ほぼ明らかになった。
政治権力と一体化した大新聞を使って、国民を支配しようとするのは、大新聞指導者の堕落である。堕落し権力欲のかたまりと化した大新聞の独裁的指導者が、日本国民の将来を決めようとするのは、新聞指導者の傲慢である。これが読売の渡邉恒雄会長である。日本のフィクサーを気取り、読売新聞という社会の公器を使って、国民を、自らが狙う方向に従わせようとしている。きわめて危険な人物である。新聞社の社会的役割は、国民のために政治権力を監視し、過ちを犯させないようにすることにある。この本分を忘れ日本を支配しようとするのは罪悪である。民主党は、再び、このようなフィクサーに騙されてはならない。民主党は二度と今回のような愚を繰り返してはならない。
(「森田実の時代を斬る」 2007年11月11日)
ジャーナリズムには権力へのチェック機能が求められる。そんなことは、ジャーナリズム論のイロハのはずだ。ところが、魚住昭の名著 『渡邉恒雄 メディアと権力』 に紹介されているように、ナベツネは「権力と一体となったジャーナリズム」を理想としている。田中角栄がロッキード事件で逮捕されたあと、「闇将軍」と化したように、ナベツネも自民党政府を操ろうとした。だが、コイズミはナベツネがコントロールすることのできない政治家だった。コイズミ?竹中の新自由主義には私は大反対だが、唯一彼らを評価できるところがあるとすると、ナベツネに動かされなかったことかもしれない。
この、「メディアが権力をコントロールする独裁政治」をとるか、「国民を不幸にする新自由主義」をとるかというのは、いわば「究極の選択」である。一昨日のエントリで、新自由主義者とおぼしき毎日新聞の岸井成格がナベツネを批判したことを肯定的に取り上げたら、さっそく当ブログを批判するコメントがついたが、当ブログとて岸井など評価したくはない。だが、ナベツネを批判する正論だけ切り取ってみたら、岸井に同意するしかないのである。だが、岸井に同意するという形ではどうにも癪に障るので、あらためて森田実がナベツネを批判した記事を取り上げた次第である。
ところで、今回の「大連立」の件にはもうこだわるまい、と数日前に書いたが、どんなに気持ちを切り替えようとしても頭からこびりついて離れない。
まともに損得勘定をしたら、民主党にとってメリットは何一つない話だった。それなのに、小沢一郎はそれに乗ろうとした。なぜだろうか。つらつら考えているうち、つい数ヶ月前まで、やはり冷静に考えたらメリットなど何もない行動を安倍晋三がとり続けていたことを思い出した。参議院選挙を「政権選択の選挙」にしてしまったのは安倍晋三自身だった。参院選で惨敗して辞意を表明すべき局面で、「続投」を表明したこともそうだ。
こんなことを書くと、また「小沢一郎を安倍晋三と一緒にするな」とお叱りを受けそうなのだが、前首相が自滅してくれたのを喜んでいたら、野党第一党の党首が自滅にしかならない選択をしようとしたとは、一体全体どういうことなのか。これまでの選挙で、われわれは一体何を選んできたのか。
そうこうしているうちに、新テロ法案が衆院特別委で可決され、今日衆議院を通過する見通しだ。参院の野党の対応によっては、福田首相が衆議院を解散するという説もあるが、福田内閣の支持率も低下しているうえ、山田洋行事件の捜査も進んでいるので、福田康夫もうかつには解散のカードを切れないのではないかと思う。日経平均株価も一時1万5千円を割った。本当は、当ブログでもこれらもろもろの話題を取り上げるべきなのだろうとは思うが、自民党を選挙で敗北に追い込んでも、「大連立」政権が発足して何の意味もなさなくなるかもしれない、などの思いが頭をよぎると、これまでみたいな調子ではなかなか記事を書けなくなってしまっている。
もともと「反自民」の傾向を持っていた人の中には、民主党に投票するのをやめて社民党や共産党に投票する人も出てくるだろう。これなら全然問題ないのだが、これまで自民党に投票していたけれど、自民党政権では暮らしは良くならないと考え始めて前回の参院選で民主党に投票した人、特に地方の人たちは、おそらく社民や共産には入れず、棄権するか再び自民党に投票することになると思う。「よりマシ」の論法の是非が論じられているが、突然民意を無視して、それまで否定してきたはずの相手と連立を組もうとする政党より、ずっと政権を担当してきた政党の方が安定感があってまだ「マシ」だと感じる人たちがいてもおかしくないし、地方の保守の人たちは特にそう感じるのではないかと思う。これは、理にかなった選択ではないが、民意がいつもいつも理にかなったものだったかというと、決してそうではない。それは、一昨年の熱病に浮かされたかのような「郵政総選挙」を思い出せばご理解いただけるかと思う。
こんなことなら、防衛利権の捜査が一気に進んで、与野党の大物政治家に次々と累が及ぶ事態にならないものかと思ってしまう。本命といわれている久間はともかく、民主党のOとか自民党のKにまで累が及んで、自民党も民主党も、そしてもちろん読売新聞もぶっ壊れない限り、日本の政治の再生はないのではないかと思ってしまう今日この頃なのである。
[追記1]
毎日新聞の社説(11月13日)が、ナベツネと読売新聞を名指ししてこの件に対する説明を求めた。これが仮に岸井成格の差し金によるものであったとしても、当ブログはこの社説を支持する。
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20071113k0000m070150000c.html
社説:「党首会談工作」 「さる人」の説明が聞きたい
自民、民主両党による大連立構想の真相は依然不透明だ。ことは、国を治める権力の所在にかかわる重大問題である。当事者である福田康夫首相はもちろん、小沢一郎民主党代表が「さる人」として存在を明らかにした「仲介者」は事実を語るべきだ。
小沢氏が今月7日の記者会見で明らかにしたところによると、党首会談に至る経緯は大要次のようなものだ。
2カ月ほど前、「さる人」から呼び出され「お国のために大連立を」という話があった。10月半ば以降にその人からまた連絡があり「首相の代理の人と会ってくれ」という話をされた。「代理人」に会ったところ首相もぜひ連立したいということだったので、「首相から直接話を聞くのが筋だ」という話を返し、党首会談につながった??。
「さる人」の名前を小沢氏は明らかにしていないが、読売新聞グループ本社の会長兼主筆の渡辺恒雄氏である、と読売新聞を除くほとんどのメディアが報じている。「さる人」がだれで、どのような仲介をしたのかは、まさに新聞の読者の「知る権利」の対象だろう。渡辺氏が仲介をしたのなら、その事実を紙面で明らかにすべきではないか。新聞の紙面づくりのトップに期待されることだ。(以下略)
(「毎日新聞」 2007年11月13日付社説より)
[追記2] (2007.11.14)
うかつにも今頃知ったのだが、朝日新聞は毎日新聞に先立つこと3日前の11月10日付社説で、やはりナベツネに説明を求めていた。
http://www.asahi.com/paper/editorial20071110.html
「大連立」仲介―読売で真実を読みたい
自民党と民主党が大連立する。そんな驚くべき話が飛び出した先の党首会談の、段取りをつけたのは誰なのか。
小沢民主党代表は、辞意撤回の記者会見で「さる人」から話を持ちかけられたと明かした。続いて、その人物に勧められて「福田首相の代理の人」と会い、党首会談が実現したという。
小沢氏は名を明かさなかったが、どうやら「さる人」とは読売新聞グループ本社会長で主筆の渡辺恒雄氏であるらしい。朝日新聞を含め、読売新聞を除く多くのメディアがそう報じている。
首相と野党第1党の党首の間をとりもち、会談や「大連立」話を仲介したのが事実とすれば、報道機関のトップとして節度を越えているのではないか。
(中略)
読売新聞は、大連立を提案したのは小沢氏だったと大きく報じた。小沢氏が「事実無根」と抗議すると、今度は小沢氏に「自ら真実を語れ」と求めた。
その一方で、同紙は仲介者については報じていないに等しい。一連の経緯にはなお不明な部分が多い。だれよりも真実に近い情報を握っているのは読売新聞ではないのか。読者の知る権利に応えるためにも、真実の報道を期待したい。
(「朝日新聞」 2007年11月10日付社説より)
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本当に民主党というのは困った政党、小沢一郎というのは困った政治家で、1989年の参院選後の社会党、1998年の参院選後の民主党の誤りを、三たび繰り返すのかと思ってしまう。
しかし、今回の騒動で、仕掛人が渡邉恒雄(ナベツネ)と中曽根康弘であったことはもはや誰にも否定できない。政治家である中曽根はともかく、世界一とされる発行部数を誇る新聞社の会長が、ジャーナリズムの本分から逸脱して、与党側に立った政界工作を行ったことなど言語道断だ。
小沢一郎だけ責めてナベツネを不問に付すのも、ナベツネだけ責めて小沢一郎を不問に付すのも、どちらもアンフェアだろう。この点、森田実はどちらも厳しく批判するフェアな態度をとっている。特に11月9日付の森田さんの記事には、地方在住者として考えさせられたので、以下に紹介する。
私は岸井成格だの田原総一郎だのといった電波芸者が大嫌いなのだが、彼らの主張とて一から十まで誤りばかりというわけではない。
田原は、今日(11月11日)のサンプロで、「日米構造協議(1989~90年)の時、アメリカに譲歩ばかりする小沢一郎に問い質したら、『日本がなくてもアメリカはやっていけるけど、アメリカがなかったら日本はやっていけないだろ』と答えた」と言っていた。これは何も今日初めて言ったわけではなく、以前にも田原が言ったり書いたりしていたことだ。その田原は、インド洋給油のイラク戦争転用疑惑の追及に対しても積極的な態度をとっている。
一方で、小沢一郎は安全保障政策でアメリカの影響力を脱して、国連中心主義に軸足を移そうとしている「隠れゴーリスト(ド・ゴール主義者)」として米政権から警戒されていたと手嶋龍一が指摘しているが(当ブログ9月28日付記事参照)、おそらく小沢には親米と脱米入欧(?)の二面があって、こと安全保障政策面になると後者が顔をのぞかせるというのが本当のところではないだろうか。
湾岸戦争の時に、小沢一郎がアメリカから不明朗な金を受け取ったことを福田康夫が突いた、それらもろもろの「旧悪」をネタに脅された小沢が「大連立」に応じようとしたのだ、などという噂話もあって、通常の噂とは違って「サンプロ」で公然と語られたりしている。明日(11月12日)発売の「週刊現代」にも、「平成ロッキード事件と小沢騒動/野中広務~小沢一郎と消えた湾岸戦費1兆円」と題した記事が掲載されるようだ。この記事を書いている松田賢弥氏は、昨年、同じ「週刊現代」で安倍晋三を批判する連載記事を書いていたジャーナリストだ。
「大連立」騒動による民主党の動揺は、小沢の留任で一件落着したかに見えるが、まだまだ続きがあるかもしれない。小沢にも累が及びかねない防衛利権の件に対して消極的な姿勢をとるブログもあるが、当ブログはそういう姿勢はとらず、自民党だろうが小沢一郎だろうが膿は徹底的に出してほしいと思う。
一方、毎日新聞の岸井成格は、今朝の「サンデーモーニング」で、「大連立」騒動の仕掛人とされる渡邉恒雄(ナベツネ)を、「行き過ぎだ」と批判し、「渡邉さんと読売新聞は真実を明らかにする必要がある」と主張した。久々に聞く岸井のジャーナリストらしい主張だった。今朝見たテレビの政治番組で、正面切ってナベツネ及び読売新聞の説明責任に言及したのは、この岸井だけだった。岸井が読売新聞の商売敵である毎日新聞の役員待遇の「特別編集委員」であることを割り引いても、勇気ある発言だったと思う。サンプロの田原総一朗はナベツネを名指しできず、「読売新聞」だとしか言えなかったし、ましてやその責任に言及もしなかったのだから。
いずれにしても、批判するならフェアにやりたいものだ。ついでに、福田康夫首相の責任については、どこのマスコミもほとんど批判しないが、これもフェアな態度とはいえないだろう。
しかし、今回の騒動で、仕掛人が渡邉恒雄(ナベツネ)と中曽根康弘であったことはもはや誰にも否定できない。政治家である中曽根はともかく、世界一とされる発行部数を誇る新聞社の会長が、ジャーナリズムの本分から逸脱して、与党側に立った政界工作を行ったことなど言語道断だ。
小沢一郎だけ責めてナベツネを不問に付すのも、ナベツネだけ責めて小沢一郎を不問に付すのも、どちらもアンフェアだろう。この点、森田実はどちらも厳しく批判するフェアな態度をとっている。特に11月9日付の森田さんの記事には、地方在住者として考えさせられたので、以下に紹介する。
小沢代表の辞意撤回で、民主党は危機を乗り切ったと考えている鈍感な民主党議員にあえて苦言を申し上げる。国民に目を向けてほしい。
昨夜、地方で次をめざして孤軍奮闘中の何人かの前議員と新人候補に会って話をきいた。みんな苦労している。大変だなと改めて感じた。夜遅く帰宅してから地方の新人議員から電話があった。彼は毎日街頭に立って演説をしている。彼は、街頭演説をしていても、人びとの目が冷やかになったのがわかると言った。「大連立構想で民主党を応援していた人びとの心が民主党から離れたのかもしれません」と語った。
「大連立・代表辞職騒動が起きてから、党幹部から連絡がありましたか?」と私が訊ねたところ、「何もありません」という答えが返ってきた。あまりにも忙しくて地方に連絡する時間がなかったのかもしれない。地方で苦しんでいる新人のことを考える余裕がないのかもしれない。
だが、「大連立」になったら議会政治家への道が絶たれるかもしれない絶望的な状況に立たされる同志のことを党幹部が忘れているとしたら、こんなことでいいのかと言わねばならない。
小沢代表が辞意撤回演説をしたあと、私は何人かの民主党議員と会った。皆、真面目で誠実な政治家である。彼らは異口同音に「小沢さんの演説はよかった。感動した。民主党は雨降って地固まるだ。よかった! よかった!」と言っていた。ほっとした気分とともに、高揚感が漂っていた。
だが、私は違和感を感じざるをえなかった。国民に目が向いていないのである。落選中の同志への配慮が薄いのである。もしも民主党の良質な議員のなかにも「自分さえよければよい主義」がしみ込んでいるとすると、困ったことである。最も苦しい立場の人びとへの惻隠の情なくして、政党も政治家も成り立たない。この点、民主党の幹部にとくに考えてほしいと思う。
(「森田実の時代を斬る」 2007年11月9日付)
私は岸井成格だの田原総一郎だのといった電波芸者が大嫌いなのだが、彼らの主張とて一から十まで誤りばかりというわけではない。
田原は、今日(11月11日)のサンプロで、「日米構造協議(1989~90年)の時、アメリカに譲歩ばかりする小沢一郎に問い質したら、『日本がなくてもアメリカはやっていけるけど、アメリカがなかったら日本はやっていけないだろ』と答えた」と言っていた。これは何も今日初めて言ったわけではなく、以前にも田原が言ったり書いたりしていたことだ。その田原は、インド洋給油のイラク戦争転用疑惑の追及に対しても積極的な態度をとっている。
一方で、小沢一郎は安全保障政策でアメリカの影響力を脱して、国連中心主義に軸足を移そうとしている「隠れゴーリスト(ド・ゴール主義者)」として米政権から警戒されていたと手嶋龍一が指摘しているが(当ブログ9月28日付記事参照)、おそらく小沢には親米と脱米入欧(?)の二面があって、こと安全保障政策面になると後者が顔をのぞかせるというのが本当のところではないだろうか。
湾岸戦争の時に、小沢一郎がアメリカから不明朗な金を受け取ったことを福田康夫が突いた、それらもろもろの「旧悪」をネタに脅された小沢が「大連立」に応じようとしたのだ、などという噂話もあって、通常の噂とは違って「サンプロ」で公然と語られたりしている。明日(11月12日)発売の「週刊現代」にも、「平成ロッキード事件と小沢騒動/野中広務~小沢一郎と消えた湾岸戦費1兆円」と題した記事が掲載されるようだ。この記事を書いている松田賢弥氏は、昨年、同じ「週刊現代」で安倍晋三を批判する連載記事を書いていたジャーナリストだ。
「大連立」騒動による民主党の動揺は、小沢の留任で一件落着したかに見えるが、まだまだ続きがあるかもしれない。小沢にも累が及びかねない防衛利権の件に対して消極的な姿勢をとるブログもあるが、当ブログはそういう姿勢はとらず、自民党だろうが小沢一郎だろうが膿は徹底的に出してほしいと思う。
一方、毎日新聞の岸井成格は、今朝の「サンデーモーニング」で、「大連立」騒動の仕掛人とされる渡邉恒雄(ナベツネ)を、「行き過ぎだ」と批判し、「渡邉さんと読売新聞は真実を明らかにする必要がある」と主張した。久々に聞く岸井のジャーナリストらしい主張だった。今朝見たテレビの政治番組で、正面切ってナベツネ及び読売新聞の説明責任に言及したのは、この岸井だけだった。岸井が読売新聞の商売敵である毎日新聞の役員待遇の「特別編集委員」であることを割り引いても、勇気ある発言だったと思う。サンプロの田原総一朗はナベツネを名指しできず、「読売新聞」だとしか言えなかったし、ましてやその責任に言及もしなかったのだから。
いずれにしても、批判するならフェアにやりたいものだ。ついでに、福田康夫首相の責任については、どこのマスコミもほとんど批判しないが、これもフェアな態度とはいえないだろう。
話はコイズミ政権が発足した年である2001年にさかのぼる。
この頃、プロ野球パシフィック・リーグの近鉄バファローズは、赤字に苦しんでいた。チームを強くすれば客は集まると考えた近鉄球団は、元ロサンジェルス・ドジャースの監督だったトム・ラソーダを「技術顧問」に迎えるとともに、積極的な補強で戦力強化を図った。
今よりずっと熱心なプロ野球ファンだった私は、NHK-BS第1で放送されるプロ野球中継を楽しみにしていた。当時から読売ジャイアンツは大嫌いだったので、巨人戦中継より、パ・リーグの試合や、セでも阪神や中日の主催戦を多く放送していたNHK-BSを見ることが多かった。
覚えているのは、西武球場で近鉄が西武ライオンズ先発の西口投手を打ち込んで圧勝した試合で、アナウンサーが「ダイエーの王監督が、『今年の近鉄は意欲的だね』と警戒していた」と言っていたことだ。この年の近鉄は、シーズン終盤の西武との競り合いを制して、12年ぶりにリーグ優勝した。
しかし、これが近鉄にとって最後のリーグ制覇になってしまった。当時、プロ野球では渡邉恒雄(ナベツネ)の画策によって、人気が巨人や阪神を中心とする一部のチームに集中する流れが作られており、近鉄は優勝しても4年連続でセ・リーグの最下位だった阪神の観客動員数にはるか及ばず、その人気はリーグ優勝を遂げても盛り上がらなかった。ヤクルトとの日本シリーズの視聴率は低迷し、「夕刊フジ」などの四流夕刊紙は、「巨人が日本シリーズに出ないからだ」などと妄言を垂れ流した。
これが、近鉄が球団経営を投げ出すきっかけになった。近鉄がオリックスとの合併を発表したのは2004年6月だった。日曜日の早朝、NHKがスクープしたニュースを旅先の宿で見て知った私は、もちろん大いに驚いたが、「来るべき時がついに来た」と感じた。その前夜、広島カープが巨人の巨大戦力の前に歯が立たず完敗した試合をテレビで見ていたから、余計にそう思った。
ここから、世間を騒がせた球界再編騒ぎが始まった。この騒ぎの仕掛人は、宮内義彦、渡邉恒雄、堤義明の三人で、彼らは2リーグ12球団あるプロ野球を、2球団削減して1リーグ10球団にしようとした。竹中平蔵の盟友として悪名の高い新自由主義者・宮内がオーナーを務めるオリックス・ブルーウェーブは、看板スターだったイチローがメジャーに流出し、観客動員の不振による球団の経営難に苦しんでいたし、それは西武の堤義明も同様だった。彼らは、当時まだ人気の高かった巨人とくっつくことでその分け前にあずかり、なんら経営努力をすることなく果実を得ようと思ったのである。
当時宮内は68歳だったから、「老害三兄弟」とはさすがにいえないが、この時にもナベツネは「老害」と批判されたものだ。そして、三人で悪事をたくらむのは昔からのナベツネの習い性らしい(笑)。
結局このナベツネらのたくらみは、古田敦也率いるプロ野球選手会の抵抗と、それを支持する世論に阻まれ、プロ野球の1リーグ化は阻止された。そして、北海道日本ハムファイターズ、東北楽天ゴールデンイーグルスなど、地方に密着した球団が人気を博すようになる一方、悪事をたくらんだ巨人、オリックス、それに西武は軒並み凋落し、巨人はライバル・阪神タイガースの後塵を拝するようになった。どうした弾みか、巨人は今年リーグ優勝したが、今年からセ・リーグでも導入されたプレーオフで、中日ドラゴンズにコテンパンに叩きのめされて3タテ(プロ野球用語で同一対戦カード3連敗のこと)を食らい、日本シリーズへの進出を阻まれた。
三宅久之は、ナベツネが政界工作をしたのは、日本シリーズに巨人が出られなくなってナベツネが暇になったからだと言っていた。もちろんこれは冗談で、ナベツネの政界工作は参院選直後から始まっていた。昨日のエントリでも紹介した11月7日付の 「きっこの日記」 にナベツネの政界工作が時系列でまとめられているので、ご参照いただきたい。また、11月8日付でもナベツネ及び読売新聞批判が展開されており、こちらも必読である。
きっこさんも指摘しているように、安倍晋三が「民主党・小沢代表と話し合いができなかった」ことを首相辞任の理由にあげていたのは、実際には小沢に安倍の率いる自民党との「大連立」を蹴飛ばされたためだと考えてほぼ間違いあるまい。ショックを受けて引きこもってしまった安倍晋三の「心の傷」はまだ癒えないのだろうか(笑)。
ナベツネは、事前に書いたシナリオ通り、首相を福田に代え、改めて民主党との大連立を図った。ナベツネが自民党の「新YKK」といわれる山崎拓、加藤紘一、古賀誠らと、安倍内閣打倒の密談をしていたことは、かつて産経新聞に暴かれ、当ブログでも8月30日のエントリで紹介したが、ナベツネはそれに先立つ8月16日の読売新聞社説で「大連立」を提唱していた。つまり、「大連立」を形成するために邪魔になる安倍晋三をナベツネは切り捨て、安倍と同じような極右思想を持っている麻生太郎をも追い落とし、福田康夫を総理大臣に押し立てたのである。そして小沢一郎は、うかつにもナベツネの描いた「大連立」に乗りそうになってしまった。これが、先週末から世間を騒がせた騒動だった。
私は、ナベツネがフィクサーとしての力を持っていたのは、90年代末の自自連立や自自公連立の時までで、その後政界への影響力を次第に失った過去の人になっていたと考えていた。それだけに、ナベツネが今なおそこまでの力を持っていたことに驚くとともに、こんなナベツネごときにやすやすと動かされてしまう自民党や民主党の政治家たちに深く失望した。
2004年のプロ野球再編劇は、ナベツネの敗北に終わり、読売ジャイアンツの試合のテレビ中継は、徐々に地上波から追い出されつつある。巨人はすでに人気で阪神に抜かれ、実力では中日に抜かれた。もちろんパ・リーグの日本ハムやロッテには歯が立たないだろう。そのうち「巨人は楽天より弱い」と言われるようになるに違いない。事実、昨年の交流戦で巨人は楽天に負け越したし、楽天は田中投手の加入や野村監督の指導によって、着実に強くなっている。
サッカーではナベツネはさらに悲惨で、昔から読売が育ててきた伝統あるチームだった「読売クラブ」の後身・ヴェルディ川崎を「読売ヴェルディ」と称させようとしてJリーグの川渕チェアマンと衝突したがナベツネは敗れた。そうこうしているうち、ヴェルディは人気・実力とも凋落、読売はついに経営権を日本テレビに明け渡したが、ヴェルディの凋落はその後も続き、ついにJ2に陥落した。今調べてみたらヴェルディはJ2で3引き分けを挟んで10連勝中だが、こんなチームをJ1に復帰させないよう他のチームには頑張ってほしい。
このように、プロ野球やサッカーでは駆逐されつつあるナベツネだが、もともと政治記者であったナベツネがもっとも本気で取り組むのが政界工作であることはいうまでもない。ジャーナリストが政権与党の側に立って政界工作をするなど、ジャーナリズム論からいうと言語道断であるが、そんなことが堂々とまかり通るのが日本の政界なのである。
今回、ナベツネに切り崩されかかった民主党の責任は極めて重い。ここは何が何でも踏ん張って、このふざけた「マスコミ界のドン」にサッカー、プロ野球に続く3タテを食らわせ、引導を渡してもらいたい。
もちろん、共産党、社民党、国民新党の他の野党は、本気で党勢拡大の努力を行ってほしい。特に、民主党に対して影響力を持つ社民党と国民新党には、民主党があらぬ方向に突っ走らないよう、影響力を行使してもらいたいものだ。
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この頃、プロ野球パシフィック・リーグの近鉄バファローズは、赤字に苦しんでいた。チームを強くすれば客は集まると考えた近鉄球団は、元ロサンジェルス・ドジャースの監督だったトム・ラソーダを「技術顧問」に迎えるとともに、積極的な補強で戦力強化を図った。
今よりずっと熱心なプロ野球ファンだった私は、NHK-BS第1で放送されるプロ野球中継を楽しみにしていた。当時から読売ジャイアンツは大嫌いだったので、巨人戦中継より、パ・リーグの試合や、セでも阪神や中日の主催戦を多く放送していたNHK-BSを見ることが多かった。
覚えているのは、西武球場で近鉄が西武ライオンズ先発の西口投手を打ち込んで圧勝した試合で、アナウンサーが「ダイエーの王監督が、『今年の近鉄は意欲的だね』と警戒していた」と言っていたことだ。この年の近鉄は、シーズン終盤の西武との競り合いを制して、12年ぶりにリーグ優勝した。
しかし、これが近鉄にとって最後のリーグ制覇になってしまった。当時、プロ野球では渡邉恒雄(ナベツネ)の画策によって、人気が巨人や阪神を中心とする一部のチームに集中する流れが作られており、近鉄は優勝しても4年連続でセ・リーグの最下位だった阪神の観客動員数にはるか及ばず、その人気はリーグ優勝を遂げても盛り上がらなかった。ヤクルトとの日本シリーズの視聴率は低迷し、「夕刊フジ」などの四流夕刊紙は、「巨人が日本シリーズに出ないからだ」などと妄言を垂れ流した。
これが、近鉄が球団経営を投げ出すきっかけになった。近鉄がオリックスとの合併を発表したのは2004年6月だった。日曜日の早朝、NHKがスクープしたニュースを旅先の宿で見て知った私は、もちろん大いに驚いたが、「来るべき時がついに来た」と感じた。その前夜、広島カープが巨人の巨大戦力の前に歯が立たず完敗した試合をテレビで見ていたから、余計にそう思った。
ここから、世間を騒がせた球界再編騒ぎが始まった。この騒ぎの仕掛人は、宮内義彦、渡邉恒雄、堤義明の三人で、彼らは2リーグ12球団あるプロ野球を、2球団削減して1リーグ10球団にしようとした。竹中平蔵の盟友として悪名の高い新自由主義者・宮内がオーナーを務めるオリックス・ブルーウェーブは、看板スターだったイチローがメジャーに流出し、観客動員の不振による球団の経営難に苦しんでいたし、それは西武の堤義明も同様だった。彼らは、当時まだ人気の高かった巨人とくっつくことでその分け前にあずかり、なんら経営努力をすることなく果実を得ようと思ったのである。
当時宮内は68歳だったから、「老害三兄弟」とはさすがにいえないが、この時にもナベツネは「老害」と批判されたものだ。そして、三人で悪事をたくらむのは昔からのナベツネの習い性らしい(笑)。
結局このナベツネらのたくらみは、古田敦也率いるプロ野球選手会の抵抗と、それを支持する世論に阻まれ、プロ野球の1リーグ化は阻止された。そして、北海道日本ハムファイターズ、東北楽天ゴールデンイーグルスなど、地方に密着した球団が人気を博すようになる一方、悪事をたくらんだ巨人、オリックス、それに西武は軒並み凋落し、巨人はライバル・阪神タイガースの後塵を拝するようになった。どうした弾みか、巨人は今年リーグ優勝したが、今年からセ・リーグでも導入されたプレーオフで、中日ドラゴンズにコテンパンに叩きのめされて3タテ(プロ野球用語で同一対戦カード3連敗のこと)を食らい、日本シリーズへの進出を阻まれた。
三宅久之は、ナベツネが政界工作をしたのは、日本シリーズに巨人が出られなくなってナベツネが暇になったからだと言っていた。もちろんこれは冗談で、ナベツネの政界工作は参院選直後から始まっていた。昨日のエントリでも紹介した11月7日付の 「きっこの日記」 にナベツネの政界工作が時系列でまとめられているので、ご参照いただきたい。また、11月8日付でもナベツネ及び読売新聞批判が展開されており、こちらも必読である。
「きっこの日記」 ? 「強欲ジジイの茶番劇」 (11月7日)
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20071107
「きっこの日記」 ? 「厚顔無恥な新聞の私物化」 (11月8日)
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20071108
きっこさんも指摘しているように、安倍晋三が「民主党・小沢代表と話し合いができなかった」ことを首相辞任の理由にあげていたのは、実際には小沢に安倍の率いる自民党との「大連立」を蹴飛ばされたためだと考えてほぼ間違いあるまい。ショックを受けて引きこもってしまった安倍晋三の「心の傷」はまだ癒えないのだろうか(笑)。
ナベツネは、事前に書いたシナリオ通り、首相を福田に代え、改めて民主党との大連立を図った。ナベツネが自民党の「新YKK」といわれる山崎拓、加藤紘一、古賀誠らと、安倍内閣打倒の密談をしていたことは、かつて産経新聞に暴かれ、当ブログでも8月30日のエントリで紹介したが、ナベツネはそれに先立つ8月16日の読売新聞社説で「大連立」を提唱していた。つまり、「大連立」を形成するために邪魔になる安倍晋三をナベツネは切り捨て、安倍と同じような極右思想を持っている麻生太郎をも追い落とし、福田康夫を総理大臣に押し立てたのである。そして小沢一郎は、うかつにもナベツネの描いた「大連立」に乗りそうになってしまった。これが、先週末から世間を騒がせた騒動だった。
私は、ナベツネがフィクサーとしての力を持っていたのは、90年代末の自自連立や自自公連立の時までで、その後政界への影響力を次第に失った過去の人になっていたと考えていた。それだけに、ナベツネが今なおそこまでの力を持っていたことに驚くとともに、こんなナベツネごときにやすやすと動かされてしまう自民党や民主党の政治家たちに深く失望した。
2004年のプロ野球再編劇は、ナベツネの敗北に終わり、読売ジャイアンツの試合のテレビ中継は、徐々に地上波から追い出されつつある。巨人はすでに人気で阪神に抜かれ、実力では中日に抜かれた。もちろんパ・リーグの日本ハムやロッテには歯が立たないだろう。そのうち「巨人は楽天より弱い」と言われるようになるに違いない。事実、昨年の交流戦で巨人は楽天に負け越したし、楽天は田中投手の加入や野村監督の指導によって、着実に強くなっている。
サッカーではナベツネはさらに悲惨で、昔から読売が育ててきた伝統あるチームだった「読売クラブ」の後身・ヴェルディ川崎を「読売ヴェルディ」と称させようとしてJリーグの川渕チェアマンと衝突したがナベツネは敗れた。そうこうしているうち、ヴェルディは人気・実力とも凋落、読売はついに経営権を日本テレビに明け渡したが、ヴェルディの凋落はその後も続き、ついにJ2に陥落した。今調べてみたらヴェルディはJ2で3引き分けを挟んで10連勝中だが、こんなチームをJ1に復帰させないよう他のチームには頑張ってほしい。
このように、プロ野球やサッカーでは駆逐されつつあるナベツネだが、もともと政治記者であったナベツネがもっとも本気で取り組むのが政界工作であることはいうまでもない。ジャーナリストが政権与党の側に立って政界工作をするなど、ジャーナリズム論からいうと言語道断であるが、そんなことが堂々とまかり通るのが日本の政界なのである。
今回、ナベツネに切り崩されかかった民主党の責任は極めて重い。ここは何が何でも踏ん張って、このふざけた「マスコミ界のドン」にサッカー、プロ野球に続く3タテを食らわせ、引導を渡してもらいたい。
もちろん、共産党、社民党、国民新党の他の野党は、本気で党勢拡大の努力を行ってほしい。特に、民主党に対して影響力を持つ社民党と国民新党には、民主党があらぬ方向に突っ走らないよう、影響力を行使してもらいたいものだ。
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今回の福田首相と民主党・小沢一郎代表による「大連立」の未遂および小沢の辞意表明とその撤回は、国民の注目を集めた。
従来反自民の論調を張っていた人たちの間でも賛否両論が真っ二つに分かれた。たとえば森田実や天木直人は小沢一郎を厳しく批判し、白川勝彦や岡留安則は小沢に一定の理解を示していると言った具合だ。今朝の新聞に載っていた田中秀征のコメントも、小沢に理解を示していた。
ブログでは、共産党および社民党支持のブログではほぼ小沢批判一色で、民主党支持または無党派系のブログでは小沢支持が圧倒的に多い。当ブログのような無党派で小沢批判派はごく少数で、とらちゃんの「晴天とら日和」は当初「小沢辞任やむなし」という立場だったが、ナベツネや中曽根、福田、町村らを許せないから、まず彼らを倒すまでは小沢支持という立場に切り替えた。
当ブログでは以前からナベツネ(渡邉恒雄)を取り上げることが多かった。最近はプロ野球への興味がかなり薄れているとはいえ、以前には大のアンチ巨人ファンであった私は、ナベツネを憎むことに関しては人後に落ちないつもりだ。魚住昭の『渡邉恒雄 メディアと権力』は4度も通読したくらいである。
今回の「大連立未遂劇」がナベツネと森喜朗の仲介で行われたことは、朝日新聞も報じている通りだ。今回の件に関する読売新聞の報道は、一貫してナベツネの意向に沿ったものだった。
日本のジャーナリズム史に汚点を残したのは、読売新聞が「連立を持ちかけたのは小沢だ」という虚報を流したことだ。これについては、先日、TBSテレビの「NEWS23」で筑紫哲也が、名指しこそしなかったものの明らかに読売新聞を指すとわかる言い方で、メディアの「謀略報道」を批判していた。前述の魚住昭の著書をお読みいただければわかるが、ナベツネの信条は「権力と一体となったジャーナリズム」を目指すことだ。今回の読売の虚報に呆れた方が、もし読売新聞を購読しておられるなら、即刻契約を解除されることをおすすめする。
しかし、そんなナベツネの仕掛けに小沢一郎が乗ろうとしたことは、小沢が記者会見で認めた通りで、日本にとってもっとも危険な「大政翼賛会」的な政治が、危うく現出するところであった。それを重く見る当ブログとしては、小沢批判の看板を下ろすつもりはない。「小沢一郎でなければ政権交代はできない」という意見にも私は不賛成で、鳩山由紀夫では無理だが菅直人でもできるし、かなり落ちるが岡田克也でも不可能ではないと思う。一部で長妻昭の名が挙がっているが、長妻には年金問題で他の追随を許さない実績を上げたのちに、民主党幹部になってほしいと期待している。
いずれにしても、小沢続投が決まった以上は、この問題にこだわるのは止めたいと思う。但し、自分から「背水の陣」を呼び込んだ小沢に対して、今後も懐疑的な目で見ていくことになるのはいうまでもない。
本当は、今日は防衛利権に絡む記事を書く予定だったのだが、時間がないので明日に回す。このところの週刊誌報道では「週刊ポスト」と「サンデー毎日」が参考になり、この分野に明るくない当ブログは、これらの雑誌記事を紹介していくことになると思う。ただ、両誌の報道も、来週発売号は今回の「大連立・小沢辞意表明と撤回」一色になることが予想される。
かえすがえすも残念な、今回の騒動だった。
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従来反自民の論調を張っていた人たちの間でも賛否両論が真っ二つに分かれた。たとえば森田実や天木直人は小沢一郎を厳しく批判し、白川勝彦や岡留安則は小沢に一定の理解を示していると言った具合だ。今朝の新聞に載っていた田中秀征のコメントも、小沢に理解を示していた。
ブログでは、共産党および社民党支持のブログではほぼ小沢批判一色で、民主党支持または無党派系のブログでは小沢支持が圧倒的に多い。当ブログのような無党派で小沢批判派はごく少数で、とらちゃんの「晴天とら日和」は当初「小沢辞任やむなし」という立場だったが、ナベツネや中曽根、福田、町村らを許せないから、まず彼らを倒すまでは小沢支持という立場に切り替えた。
当ブログでは以前からナベツネ(渡邉恒雄)を取り上げることが多かった。最近はプロ野球への興味がかなり薄れているとはいえ、以前には大のアンチ巨人ファンであった私は、ナベツネを憎むことに関しては人後に落ちないつもりだ。魚住昭の『渡邉恒雄 メディアと権力』は4度も通読したくらいである。
今回の「大連立未遂劇」がナベツネと森喜朗の仲介で行われたことは、朝日新聞も報じている通りだ。今回の件に関する読売新聞の報道は、一貫してナベツネの意向に沿ったものだった。
日本のジャーナリズム史に汚点を残したのは、読売新聞が「連立を持ちかけたのは小沢だ」という虚報を流したことだ。これについては、先日、TBSテレビの「NEWS23」で筑紫哲也が、名指しこそしなかったものの明らかに読売新聞を指すとわかる言い方で、メディアの「謀略報道」を批判していた。前述の魚住昭の著書をお読みいただければわかるが、ナベツネの信条は「権力と一体となったジャーナリズム」を目指すことだ。今回の読売の虚報に呆れた方が、もし読売新聞を購読しておられるなら、即刻契約を解除されることをおすすめする。
しかし、そんなナベツネの仕掛けに小沢一郎が乗ろうとしたことは、小沢が記者会見で認めた通りで、日本にとってもっとも危険な「大政翼賛会」的な政治が、危うく現出するところであった。それを重く見る当ブログとしては、小沢批判の看板を下ろすつもりはない。「小沢一郎でなければ政権交代はできない」という意見にも私は不賛成で、鳩山由紀夫では無理だが菅直人でもできるし、かなり落ちるが岡田克也でも不可能ではないと思う。一部で長妻昭の名が挙がっているが、長妻には年金問題で他の追随を許さない実績を上げたのちに、民主党幹部になってほしいと期待している。
いずれにしても、小沢続投が決まった以上は、この問題にこだわるのは止めたいと思う。但し、自分から「背水の陣」を呼び込んだ小沢に対して、今後も懐疑的な目で見ていくことになるのはいうまでもない。
本当は、今日は防衛利権に絡む記事を書く予定だったのだが、時間がないので明日に回す。このところの週刊誌報道では「週刊ポスト」と「サンデー毎日」が参考になり、この分野に明るくない当ブログは、これらの雑誌記事を紹介していくことになると思う。ただ、両誌の報道も、来週発売号は今回の「大連立・小沢辞意表明と撤回」一色になることが予想される。
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すったもんだの末、小沢一郎が留任したことについては、ブログの記事を書くのも億劫になるほど重い気分だ。ブログへのアクセス数は2日続けて10月度には一度も記録しなかった4千件を超えたが、アクセス数が増えたのに気分が沈んだのは今回が初めてだ。これまでは、安倍晋三が失態を演じたり安倍の新たなスキャンダルが露見するたびにブログへのアクセス数がはね上がった。ところが、今回は「自End」の尖兵であるべき民主党の小沢代表が、福田首相率いる自民党と、こともあろうに「大連立」を組もうとしたことが露見したとされているのだ。気分が浮き立つはずもない。
小沢一郎が辞意を表明しても、小沢の合流以前から民主党の看板だった菅直人や鳩山由紀夫が理性的に動くと思っていた。だが、なぜか民主党は小沢一郎慰留で党内がまとまってしまった。私からしたら選択を誤ったようにしか見えない。
今回、「小沢氏の他に適当な人がいない」という声がかなりあるが、これを聞いて私が直ちに連想するのは、「コイズミさんの他に適当な人がいない」とか「アベさんの他に適当な人がいない」とかいう、時の内閣を支持する理由の上位を占めた意見だ。
しかし、現実には過去10年の国政選挙では、「コイズミ旋風」が吹き荒れた2001年の参院選と2005年の衆院選を除いて、民主党はすべて党勢を伸ばしているのである。これは、民主党の力がついたということではなく、自民党の力が衰えたため、有権者は野党第一党に期待せざるを得なかった結果だと思う。自民党に期待できそうだ、と有権者が錯覚した01年と05年にのみ、自民党は圧勝した。
つまり、小沢一郎の代わりなどいくらでもいるのである。それなのに、それまでの路線を180度転換する「大連立」の受け入れに傾きかけた党代表を続投させるという理解不能の選択を民主党はしてしまった。これに私は大いに失望したし、同様に多くの国民が失望したと思う。今後、民主党が党勢を拡大するのは難しくなった。「小沢一郎でないと総選挙を戦えない」などというのは無責任極まりない態度だ。「アベさんでないと参院選に勝てない」などと、現実には幹事長時代国政選挙に2戦2敗だった安倍晋三にすがって自滅した自民党を、これでは笑えない。
そして、民主党がこのまま党勢を拡大すると、自民党と民主党の二大政党が「大連立」なる平成版大政翼賛会を形成してしまうリスクが高まることがはっきりした以上、私は第3極の形成・強化を目指す立場に立たざるを得ない。今の自公連立に民主党が加わってしまうと、野党は共産、社民、国民新の3党だけになってしまうが、この3党は合計してもいかにも非力だ。
特に社民・共産両党は、従来のように「9条護憲」ばかり唱えるのではなく、「25条護憲」をもっと前面に押し出すとともに、説得力のある経済政策を打ち出して、これまで民主党に投票していた人たちから票を奪わなければならない。
今回の「大連立」騒動で、民主党は「野党共闘」を呼びかける資格を失ったと思う。たとえば、民主党が社民党に共闘を求めるのは、右手で頬を思いっきりひっぱたいておきながら、左手で握手を求めるに等しい。ブログでも、ふだん「野党共闘」を呼びかけていながら、その野党共闘にもとる行動をとろうとした小沢一郎を正面切って批判できなかったところもあった。今後、どの面下げて「野党共闘」を求めるというのだろうか。こういう事態が起きた時には小沢を厳しく批判してこそ、その主張が信頼されると思うのだが。
ブログの言論で私が一番失望したのは、少なからぬブログが「陰謀論」を展開したことだ。ナベツネや中曽根が仕掛人だというのは「陰謀論」ではない。「大連立」はナベツネと中曽根がかねてからテレビや読売新聞の社説で主張し続けていたことだからだ。しかし、たとえばロックフェラーの来日と「大連立」構想の関連云々については、誰も根拠を示し得ない妄論だ。私は全く知らなかったのだが、ロックフェラーが「ユダヤ系」だとして「ユダヤの陰謀」論を唱える向きがあるのだそうだ。ロックフェラーがユダヤ系だなんて初めて聞いた。ロスチャイルドと混同しているのではないか。そもそも、芸術や学問に多少なりとも興味のある人間にとって、「ユダヤ陰謀論」ほど唾棄すべきものはないが、政治・経済を論じるブログではこんなトンデモが蔓延していると知って驚いた。
そんな中で、昨夜「自民党TBP」にトラックバックされた 「反戦な家づくり」 の記事 「人の世に熱あれ 人間に光りあれ」 が印象に残った。「人間」は「じんかん」と読む。陰謀ですべてが決まってしまうという考え方は、人間を絶望させ、強力な指導者を求める流れを作りやすい。
そうではなく、どんな事態に遭っても決して絶望することなく、運動を放棄することなく前に進んで行きたいものだ。目標はあくまで自民党政治を終焉させること、「自End」である。
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小沢一郎が辞意を表明しても、小沢の合流以前から民主党の看板だった菅直人や鳩山由紀夫が理性的に動くと思っていた。だが、なぜか民主党は小沢一郎慰留で党内がまとまってしまった。私からしたら選択を誤ったようにしか見えない。
今回、「小沢氏の他に適当な人がいない」という声がかなりあるが、これを聞いて私が直ちに連想するのは、「コイズミさんの他に適当な人がいない」とか「アベさんの他に適当な人がいない」とかいう、時の内閣を支持する理由の上位を占めた意見だ。
しかし、現実には過去10年の国政選挙では、「コイズミ旋風」が吹き荒れた2001年の参院選と2005年の衆院選を除いて、民主党はすべて党勢を伸ばしているのである。これは、民主党の力がついたということではなく、自民党の力が衰えたため、有権者は野党第一党に期待せざるを得なかった結果だと思う。自民党に期待できそうだ、と有権者が錯覚した01年と05年にのみ、自民党は圧勝した。
つまり、小沢一郎の代わりなどいくらでもいるのである。それなのに、それまでの路線を180度転換する「大連立」の受け入れに傾きかけた党代表を続投させるという理解不能の選択を民主党はしてしまった。これに私は大いに失望したし、同様に多くの国民が失望したと思う。今後、民主党が党勢を拡大するのは難しくなった。「小沢一郎でないと総選挙を戦えない」などというのは無責任極まりない態度だ。「アベさんでないと参院選に勝てない」などと、現実には幹事長時代国政選挙に2戦2敗だった安倍晋三にすがって自滅した自民党を、これでは笑えない。
そして、民主党がこのまま党勢を拡大すると、自民党と民主党の二大政党が「大連立」なる平成版大政翼賛会を形成してしまうリスクが高まることがはっきりした以上、私は第3極の形成・強化を目指す立場に立たざるを得ない。今の自公連立に民主党が加わってしまうと、野党は共産、社民、国民新の3党だけになってしまうが、この3党は合計してもいかにも非力だ。
特に社民・共産両党は、従来のように「9条護憲」ばかり唱えるのではなく、「25条護憲」をもっと前面に押し出すとともに、説得力のある経済政策を打ち出して、これまで民主党に投票していた人たちから票を奪わなければならない。
今回の「大連立」騒動で、民主党は「野党共闘」を呼びかける資格を失ったと思う。たとえば、民主党が社民党に共闘を求めるのは、右手で頬を思いっきりひっぱたいておきながら、左手で握手を求めるに等しい。ブログでも、ふだん「野党共闘」を呼びかけていながら、その野党共闘にもとる行動をとろうとした小沢一郎を正面切って批判できなかったところもあった。今後、どの面下げて「野党共闘」を求めるというのだろうか。こういう事態が起きた時には小沢を厳しく批判してこそ、その主張が信頼されると思うのだが。
ブログの言論で私が一番失望したのは、少なからぬブログが「陰謀論」を展開したことだ。ナベツネや中曽根が仕掛人だというのは「陰謀論」ではない。「大連立」はナベツネと中曽根がかねてからテレビや読売新聞の社説で主張し続けていたことだからだ。しかし、たとえばロックフェラーの来日と「大連立」構想の関連云々については、誰も根拠を示し得ない妄論だ。私は全く知らなかったのだが、ロックフェラーが「ユダヤ系」だとして「ユダヤの陰謀」論を唱える向きがあるのだそうだ。ロックフェラーがユダヤ系だなんて初めて聞いた。ロスチャイルドと混同しているのではないか。そもそも、芸術や学問に多少なりとも興味のある人間にとって、「ユダヤ陰謀論」ほど唾棄すべきものはないが、政治・経済を論じるブログではこんなトンデモが蔓延していると知って驚いた。
そんな中で、昨夜「自民党TBP」にトラックバックされた 「反戦な家づくり」 の記事 「人の世に熱あれ 人間に光りあれ」 が印象に残った。「人間」は「じんかん」と読む。陰謀ですべてが決まってしまうという考え方は、人間を絶望させ、強力な指導者を求める流れを作りやすい。
そうではなく、どんな事態に遭っても決して絶望することなく、運動を放棄することなく前に進んで行きたいものだ。目標はあくまで自民党政治を終焉させること、「自End」である。
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民主党がまた道を誤ろうとしている。
小沢一郎が辞意を表明したのは、もう動かしようのない事実である。多くの方が、小沢はもともと総理大臣になるつもりはなかったと指摘している。ここでは、当ブログにいただいた小沢一郎の地元・岩手県在住のsonicさんのコメントをご紹介する。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-492.html#comment2246
誰しも疑問に思うのは、メリットが自民党の側にしかない「大連立」をどうして小沢一郎が受けようとしたかである。
しかし、現実にはそのように報じられているし、仮に小沢にその意図がなかったにせよ、密室で談合などをしてしまったばかりに痛くもない腹を探られた、とは最低限指摘できる。
それが現実である以上、民主党は速やかに後継の代表を選ぶ必要がある。代表代行である菅直人で暫定的に決めるか、代表選を行って世間の注目を民主党に集めるか、どちらが良いかは判断に迷うところだが、後者がベターだろう。とにかく早く後継代表を選ぶ方向に進まなければならない。事実、鳩山由紀夫幹事長も当初は「速やかに後継代表を決めたい」と発言していた。
ところが、いざ民主党の緊急役員会が開かれると、自民党との連立はしないとの条件つきで小沢代表を慰留する方針になってしまった。これに対し小沢代表は、「心の整理に時間がかかるので慰留の回答を待ってほしい」と回答を留保した。
これは、最悪の展開である。頭をよぎるのは、一昨年の「郵政解散」の際、郵政民営化法案に反対した亀井静香、野田聖子、平沼赳夫らに対し、コイズミが総選挙で自民党公認を与えないどころか、対立候補を立てて郵政民営化に反対した議員と戦わせる方針を決めたときの「造反組」の反応だ。彼らは、未練がましく自民党公認を求めた。亀井が綿貫民輔らとともに国民新党を立ち上げたのは8月17日だったが、そこまでにはかなりのタイムラグがあった。最初にコイズミから挑戦状を叩きつけられた時、即座にコイズミと戦う姿勢をとっていれば、あの選挙はあんな結果にはならなかったと思うのだが、彼らはそうしなかった。それどころか、野田、平沼らに至っては自民党にこだわり続け、国民新党にも参加しなかった。のち野田は自民党に復党し、平沼も極右新党を作って自民党と連立をしよう、などといまだに甘いことを考えている。ついでにいうと、今回の「大連立」構想で平沼赳夫は真っ青になったことだろう。「大連立」になると、平沼は公明党ともどもキャスティング・ボートを握ることができなくなるからだ。
話を民主党に戻すと、支持者の大多数に受け入れられない「大連立」を受け入れようとした小沢の辞意を、民主党は速やかに受け入れて、後継代表のもと、「生活重視」の反新自由主義という、7月の参院選で民主党が多くの国民の支持を得た路線を徹底させると宣言する以外に民主党の活路はないのである。そのように動けば、トレンドはまだ民主党に傾いていると思うから、次の総選挙で民主党は勝てる。しかし、結論が一日、二日と先送りされればされるほど、民主党が混迷しているという印象は強まり、選挙には不利になる。だから、今回の緊急役員会が出した「小沢慰留」の方針は誤りだと言わざるを得ない。
報道によると、小沢慰留を強く主張した役員の一人が前原誠司であるという。ことあるごとに、小沢一郎と異なる意見を「サンデープロジェクト」をはじめとするテレビ番組などで主張してきた人物である。民主党はこんな男にひきずられていてはダメだ。
「小沢グループ離党」を懸念する向きもあるが、民主党が後継代表の体制になっても「小沢グループ」の離党はないと私は考えている。「Munchener Brucke」 が下記のように指摘している通りである。
小沢一郎には、民主党の経済政策を転換させて、参議院選挙で民主党を大勝に導いたという輝かしい実績があるから、代表を続けてほしいという声があがるのは理解できる。しかし、民主党が小沢を慰留するなら、「民主党執行部は、小沢代表の辞職願を受理できないとしているが、そうならば、大連立を真剣に考慮すべきである」という読売新聞の主張(11月5日付社説)を無視できなくなる。私などは、それこそが前原誠司の狙いではないかと勘繰っているほどだ。それにしても、ナベツネによる「政界の1リーグ化構想」とはよく言ったものだ(笑)。
小沢一郎は、過去には「壊し屋」としては抜群の才能を誇りながら、新たに構築していくことはできなかった政治家だ。だから、民主党が次のステップに進むためにも、一刻も早く小沢一郎の辞意を受け入れ、後継代表を選ぶことだ。ことを急がなければならない。
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小沢一郎が辞意を表明したのは、もう動かしようのない事実である。多くの方が、小沢はもともと総理大臣になるつもりはなかったと指摘している。ここでは、当ブログにいただいた小沢一郎の地元・岩手県在住のsonicさんのコメントをご紹介する。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-492.html#comment2246
おひさしぶりです。
小沢さんの地元のsonicです。
小沢さんの突然の辞任。
正直なところ、どっちらけです。
次の選挙、どうするつもりなんでしょうか?
建設業界に見限られて民主党に移ったのまでは良いけれど、今度は党首の座をぶんなげ・・・
一部に、首相の座をちらつかせられて鼻の下を伸ばしたたんじゃないかと言う声もあるようですが、それはないでしょう。
自民党時代から心臓が良くないので、表立って活躍する気持ちそのものがないんですよ、小沢さんは。(本人から聞いた)
民主党の代表すらやりたくなかったのが本音でしょう。
それを無理して、ここまで突っ張ってきたのに、予想外の反発があったもんだから、頭に来ちゃったんじゃないでしょうかねぇ?
でも、小沢民主党は政権「交代」を主張していたんですから、大政翼賛会への参加を拒否するのが当然だと思いますよ。
こんなの引き受けたら、小沢さん、自己矛盾ですよ。
自民・民主の大連立が成立していたら、かえって小沢さんの政治生命は絶たれていたでしょう。
それにしても、小沢さんもアベシンゾるとは思いませんでした。
次は福田さんでしょうか・・・。
2007.11.05 01:49 URL | sonic #GCA3nAmE [ 編集 ]
誰しも疑問に思うのは、メリットが自民党の側にしかない「大連立」をどうして小沢一郎が受けようとしたかである。
しかし、現実にはそのように報じられているし、仮に小沢にその意図がなかったにせよ、密室で談合などをしてしまったばかりに痛くもない腹を探られた、とは最低限指摘できる。
それが現実である以上、民主党は速やかに後継の代表を選ぶ必要がある。代表代行である菅直人で暫定的に決めるか、代表選を行って世間の注目を民主党に集めるか、どちらが良いかは判断に迷うところだが、後者がベターだろう。とにかく早く後継代表を選ぶ方向に進まなければならない。事実、鳩山由紀夫幹事長も当初は「速やかに後継代表を決めたい」と発言していた。
ところが、いざ民主党の緊急役員会が開かれると、自民党との連立はしないとの条件つきで小沢代表を慰留する方針になってしまった。これに対し小沢代表は、「心の整理に時間がかかるので慰留の回答を待ってほしい」と回答を留保した。
これは、最悪の展開である。頭をよぎるのは、一昨年の「郵政解散」の際、郵政民営化法案に反対した亀井静香、野田聖子、平沼赳夫らに対し、コイズミが総選挙で自民党公認を与えないどころか、対立候補を立てて郵政民営化に反対した議員と戦わせる方針を決めたときの「造反組」の反応だ。彼らは、未練がましく自民党公認を求めた。亀井が綿貫民輔らとともに国民新党を立ち上げたのは8月17日だったが、そこまでにはかなりのタイムラグがあった。最初にコイズミから挑戦状を叩きつけられた時、即座にコイズミと戦う姿勢をとっていれば、あの選挙はあんな結果にはならなかったと思うのだが、彼らはそうしなかった。それどころか、野田、平沼らに至っては自民党にこだわり続け、国民新党にも参加しなかった。のち野田は自民党に復党し、平沼も極右新党を作って自民党と連立をしよう、などといまだに甘いことを考えている。ついでにいうと、今回の「大連立」構想で平沼赳夫は真っ青になったことだろう。「大連立」になると、平沼は公明党ともどもキャスティング・ボートを握ることができなくなるからだ。
話を民主党に戻すと、支持者の大多数に受け入れられない「大連立」を受け入れようとした小沢の辞意を、民主党は速やかに受け入れて、後継代表のもと、「生活重視」の反新自由主義という、7月の参院選で民主党が多くの国民の支持を得た路線を徹底させると宣言する以外に民主党の活路はないのである。そのように動けば、トレンドはまだ民主党に傾いていると思うから、次の総選挙で民主党は勝てる。しかし、結論が一日、二日と先送りされればされるほど、民主党が混迷しているという印象は強まり、選挙には不利になる。だから、今回の緊急役員会が出した「小沢慰留」の方針は誤りだと言わざるを得ない。
報道によると、小沢慰留を強く主張した役員の一人が前原誠司であるという。ことあるごとに、小沢一郎と異なる意見を「サンデープロジェクト」をはじめとするテレビ番組などで主張してきた人物である。民主党はこんな男にひきずられていてはダメだ。
「小沢グループ離党」を懸念する向きもあるが、民主党が後継代表の体制になっても「小沢グループ」の離党はないと私は考えている。「Munchener Brucke」 が下記のように指摘している通りである。
小沢グループ離党はない。
民主党から小沢一郎が側近を引き連れて離党するという見解があるが、私はないと思う。今の選挙制度では小政党の存続は難しく、前回の大勝で膨れ上がっている自民党と選挙区調整をして生き残るのは不可能だ。
それに先述した通り、小沢一郎は代表を辞任しても民主党内であれば強い影響力を発揮し続けることができる。これが小政党の党首になったり、最終的に自民党に復帰しても、もはや影響力は発揮し得ないであろう。
(「Munchener Brucke」?「民主党小沢代表辞任に関して」より)
小沢一郎には、民主党の経済政策を転換させて、参議院選挙で民主党を大勝に導いたという輝かしい実績があるから、代表を続けてほしいという声があがるのは理解できる。しかし、民主党が小沢を慰留するなら、「民主党執行部は、小沢代表の辞職願を受理できないとしているが、そうならば、大連立を真剣に考慮すべきである」という読売新聞の主張(11月5日付社説)を無視できなくなる。私などは、それこそが前原誠司の狙いではないかと勘繰っているほどだ。それにしても、ナベツネによる「政界の1リーグ化構想」とはよく言ったものだ(笑)。
小沢一郎は、過去には「壊し屋」としては抜群の才能を誇りながら、新たに構築していくことはできなかった政治家だ。だから、民主党が次のステップに進むためにも、一刻も早く小沢一郎の辞意を受け入れ、後継代表を選ぶことだ。ことを急がなければならない。
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トラックバックいただいた 「kimera25」 さん経由で知ったのだが、民主党の小沢一郎代表が辞意を表明したとのことだ。午後4時から記者会見が行われる。
以下毎日新聞より。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071104k0000e010019000c.html
以下は、小沢一郎の辞意表明後の追記。
以下毎日新聞より。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071104k0000e010019000c.html
民主・小沢代表:代表辞任の意向 午後4時から会見
民主党の小沢一郎代表は4日、代表を辞任する意向を固めた。同日午後4時から党本部で記者会見する。福田康夫首相との党首会談をめぐる党内混乱の責任を取ったものとみられる。
毎日新聞 2007年11月4日 14時53分
(最終更新時間 11月4日 15時02分)
以下は、小沢一郎の辞意表明後の追記。