きまぐれな日々

先週の政治関係のニュースでもっとも注目を集めたのは、石原慎太郎が突如として東京都知事を「投げ出した」一件であり、石原は同時に新党結成に言及した。

正直言ってこの件を取り上げる記事を書くのは全く気分が乗らない。5年前の安倍晋三の「政権投げ出し」よりひどい石原の「都政投げ出し」(なぜなら、安倍の場合はまだ「潰瘍性大腸炎」の影響もあったが、石原の場合はそれさえもないからだ)を批判する視座もろくすっぽマスコミは持たない。そんなマスコミの「第3極」報道は極めて不快である。

石原やマスコミに対する不快感を代弁してくれたのは、昨日(28日)のTBSテレビ『サンデーモーニング』における河野洋平のコメントだった。ネトウヨが河野洋平の発言を文字起こししたブログ記事から引用する(但し表記を一部変更し、元記事にある強調文字は使わなかった)。

僕はね、あの辞職の記者会見を聞きましたけどね、もう非常に不愉快でしたね。「諸般の事情に鑑みて辞める」って、諸般の事情って一体何なのか? あれ聞く限りね、自分の都合ですよね。もう自分がここが最後のチャンスだと思うから、都知事のほうは辞めて、国政やると言っているように僕には聞こえました。

そしてねぇ、あのー、色々仰っるけれども、もう一方的に「アレはダメだ。コレはダメだ」と。自分の意に沿わないのは「アイツはバカだ」と。もうどうしてあんな立派な小説を書く方がね、ああいう、、その、話をする時には、あんなに口汚くね、罵るか。

もう少し、都知事の会見てのはちゃんとした言葉で、ちゃんと相手の立場も考え、自分の主張も冷静に述べるという事が何故できないのか。

だから私は、やっぱり人間的に相当欠陥があるんじゃないかという風に、私は思いましたね。ええ。


この河野発言のうち、「あんな立派な小説」という箇所にだけは同意できなかったが、その他の主張には全面的に同意する。もっとも、「立派な小説」というのも、河野洋平一流の皮肉である可能性もある。

河野洋平はまたこうも言った。こちらは山下芳生参院議員(共産党)のTwitterより。
https://twitter.com/jcpyamashita/status/262339045940674562

河野洋平前衆院議長いわく。「第3極」と無神経に言うがこれは本当に第3極なのだろうか。石原さん橋下さん渡辺さん、みんな憲法改正、右寄りの人達。本当の意味で第3極と言うなら、官邸前で原発反対を主張している人達の受皿になるような政党ではないか(サンデーモーニング)。同感。


こちらも、官邸前デモを主導していた反原連が「『右』も『左』もない」という病気にとりつかれたせいか、参加者を激減させてしまったことに留意しながらも同意する。

「石原新党」とやらをめぐるマスメディアの馬鹿騒ぎについては、河野洋平の批評につけ加えることは何もない。かつて河野洋平時代が新自由クラブを結成し、一時社民連と統一会派を組んだ頃には「中道勢力」と言われた。今ではその河野洋平でさえネトウヨに「左翼」呼ばわりされているから、社民連の前身・社会市民連合(社市連)を創設した故江田三郎などは今なら「極左」呼ばわりされるだろう。いや、ネトウヨは河野洋平さえも、「極左」と呼び、それどころかタカ派の野田佳彦(「野ダメ」)が首相を務める民主党政権さえも「極左」と呼んでいるのだが。故中川昭一、通称中川(酒)が愛用した「鳩左ブレー」などの珍語もあったっけ。

そんな風潮の中、嘆かわしいのは、かつての「リベラル」までもが激しく「右ブレ」していることだ。田原総一朗が言い出した「橋下徹さんは意外とリベラル」などというトンデモ言説に乗っかってか、「全ては憲法9条が原因だと思っています」と放言したことのある9条改憲論者・橋下徹が石原慎太郎の「憲法廃棄」に異を唱えたからことを「評価」するありさまだ。また、かつての「リベラル・左派」から「小沢信者」に転じた人たちの一部は、以前から橋下の「維新の会」との連携を唱えている。それでいながら、自らが「転向」したという自覚を全く持っていないようだから困ったものだ。そういう人たちが孫崎享のトンデモ本『戦後史の正体』を読んで、「そうか、岸信介や佐藤栄作はアメリカと戦った『愛国政治家』だったんだ」と、目からうろこが落ちたと思い込みながら、その実両目にフィルターをかけられてしまったことに気づかない。

これでは、アメリカなど海外のメディアから日本の右傾化(右翼化)を指摘されるのも当然なのだが、右翼はもちろん、「反米保守」に転じてしまったかつての「リベラル・左派」さえも、「アメリカがいったい何を言うか」と思ってしまうのではないかと想像してしまう今日この頃である。
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前回のエントリ「小沢一郎はトンデモ、菅直人は規制緩和屋。救いのない民主党」のコメント数が60件近くになっている。小沢一郎が小泉政権時代の2005年3月に「夕刊フジ」に書いた「剛腕コラム」の内容が議論になっているのだが、もう20年も前から小沢一郎の「小さな政府」や「規制緩和」への志向に辟易し続けてきた私としては、小沢一郎なら言いそうなことだとしか思えず、『kojitakenの日記』にも書いたように、なぜ小沢一郎のような「自己責任厨の保守オヤジ」がなぜここまで神格化されるのかさっぱり理解できない。

特に、新自由主義の権化ともいえる河村たかしの「減税日本」(=「強者への逆再分配日本」)を小沢信者が持ち上げるさまは異様の一語に尽きる。『kojitakenの日記』には、kemouさんが下記のようにコメントされている。

こんな発言でも肯定できる人達だからこそ、社民主義やリベラリズムとは対極にある河村さえも肯定できるのだろうな、なんて思います。ちなみに私はかつて小沢氏のメールマガジンを取っていたことがありますが、この発言が届いたその日に解約したのをおぼえています。社民主義やリベラルを強く志向する人間として、全く許容できるものではありませんでした。


しかし、小沢信者の感性はkemouさんとは全く異なる。当ブログにも、小沢支持者と小沢信者のボーダーのようなコメント常連客が複数名おられるが、さすがに河村たかしを手放しで持ち上げる態度はとらないけれども、自公や菅直人と比較して河村たかしを「よりマシ」と判定される。その基準は私には理解不能だ。時々訪れてたまに書き込みもする「平成海援隊Discussion BBS政治議論室」になると、河村たかしを賛美する小沢信者は少なくないし、その傾向がさらに尖鋭化した「阿修羅」に至っては、河村たかしへの熱狂的支持がデフォルトになっている。

最近は小沢信者の言説がリアルの媒体にも影響を与えている。小沢信者御用達の週刊誌として悪名高い『週刊ポスト』を昨夜少し立ち読みしたが、「小沢・河村・橋下『嫌われ者の盟約』」なる記事が出ていて、「政官業報のピラミッド」などという、どこかのミラーマンを思わせるようなフレーズが出てくる上、小沢・河村・橋下の「減税勢力」対菅・谷垣・大新聞の「増税勢力」などというありもしない対立構図を勝手に描いていた。ちなみに、自民党の「上げ潮派」は「増税勢力」側に描かれていたので大爆笑! だって、中川秀直一派の思想と小沢・河村・橋下の思想なんて寸分違わないじゃない(笑)。「減税」によって金持ちが市中に回す金が増えて経済が活性化して税収が増えるって、「トリクルダウン論」そのものじゃん(爆)。

かつての「上げ潮派」の支持者にせよ、今の河村・小沢信者にせよ、金持ちは金をポケットに入れて回さないから経済が沈滞化するんだよ、だから貧乏人に金を回して経済を活性化させる必要があるんだよ、と何度書いても理解できないらしい。ちなみに、河村たかしの「減税」が「金持ち減税」であることについては、「Nabe Party ? 再分配を重視する市民の会」のブログに月曜日に公開されたエントリ「河村市長の減税をもう一度考えてみましょう」に詳しい。

上記リンク先の記事からさらにリンクされている熊谷俊人・千葉市長のブログが指摘するように、

もし、庶民向けの減税ということであれば、均等割・所得割ともに10%減税するのではなく、所得割はそのままで均等割を3,000円から一気に半額以下にまで引き下げれば良い

のである。これなら、人頭税に相当する分の減税だから、「庶民減税」の看板に偽りなしになる。ところが、実際に名古屋市議会でそのような議論がなされたにもかかわらず、河村は、

そこまで安くすると低所得者は徴収コストの方が高くなり、税を取る意味が無くなる

などと反論した、というかほざいた。それどころか、「減税日本」(=「強者への逆再分配日本」)のホームページに至っては、

確かに累進課税に対して一律減税を行うと高額所得者に効果が厚くなりますが、これは元々の納税率が高かったためであり、「納税者への敬意」を掲げる減税日本としてはある程度は妥当と考えています。

などと開き直っている。この経緯から、熊谷・千葉市長は河村の減税を「高所得者向けの減税が目的」だと認定している。こんなものは「庶民減税」ではないし、河村たかしが起こそうとしているのは「庶民革命」などでは毛頭ないのである。金持ちが貧乏人を騙そうとしている図式。その指導者が愛知の土豪である河村たかしで、河村を支援するのが岩手の土豪・小沢一郎である。

その河村?小沢ラインに乗って東京都知事選の座を伺っていたのが、宮崎の土豪と結託していた東国原英夫だったが、ここにきて石原慎太郎が引退の意向を撤回すると報じられた。以下時事通信の記事から引用する。

石原氏、都知事選4選出馬へ=不出馬意向から一転

 今期限りで退任の意向を固めていた石原慎太郎東京都知事(78)は10日、4月10日投開票の都知事選に無所属で4選出馬する意向に転じた。11日の都議会本会議で正式表明する。既に出馬表明した外食チェーン「ワタミ」の渡辺美樹前会長(51)や出馬意向を固めた東国原英夫前宮崎県知事(53)らについて政策面などから分析した結果、場合によっては石原都政の継承が困難になるとの懸念を強めたとみられる。
 都知事選では、渡辺氏のほか松沢成文神奈川県知事(52)、共産党の小池晃前参院議員(50)らが既に無所属での出馬を表明。民主党は独自候補擁立を断念する方針を固めている。自民、公明両党は石原氏を支援する方針で、同氏出馬は選挙戦に大きな影響を与えることになる。
 石原氏は、高齢や多選批判を招きかねないことを考慮し、いったん4選不出馬の意向を固めた。ただ、その後も自民党などは出馬するよう懸命の説得を続けていた。
 石原氏は10日夜、松沢氏や長男の石原伸晃自民党幹事長、森喜朗元首相と会談した。石原、松沢両氏は親密な関係で、石原氏不出馬を想定していた松沢氏に対し、石原氏が出馬の意向を伝え理解を求めたとみられる。会談後、松沢氏は記者団に「お話しすることはない」と硬い表情で語った。 
 石原氏は、自民党衆院議員として運輸相などを歴任した後、1999年4月の都知事選で初当選。「東京から日本を変える」とのスローガンを掲げ、大手銀行への外形標準課税の導入やディーゼル車排ガス規制などに取り組んだ。
 一方、石原氏が旗振り役となって設立した新銀行東京は一時経営危機に陥り、都が400億円を追加出資。都民の批判を招いた。3期目の公約に掲げた2016年の夏季五輪招致は失敗した。(2011/03/11-01:05)


やれやれ。これで流れは見えた。石原が立てば、「石原が怖い」チキンの東国原英夫は絶対に立候補しない。「減税日本」(=「強者への逆再分配日本」)から衆院選に立候補するだろう。松沢成文も石原の対抗馬としては立候補しないだろう。渡辺美樹はそのまま立候補するだろうし、小池晃氏はもちろん立候補する。だが結果は見えていて、石原が敵なしの大差で四選を果たす。名古屋市民よりも大阪府民よりもポピュリズムに弱い東京都民がそれ以外の選択をするはずがない。都民の一人としてはまことに遺憾ながら、東京都民の民度は全国一低い。

要するに、石原は小沢?河村?東国原のラインが嫌いなのだ。東国原に都政を渡すくらいなら、俺がもう一期やる。そう考えたに決まっている。そう、東国原が「松沢になら勝てる」と思ったのと同じように、石原もまた「松沢では東国原に勝てない」と思ったに違いない。石原は、こんな時に盟友とされた松沢に対する気遣いなど頭に浮かぶ人間ではない。なにせ石原は、罪なきベトナム人を殺そうとしたとも言われている人間だ。その冷酷非情さは、常人には想像もつかない。

だが、そんな石原を東京都民は熱狂的に支持するのである。エントリの前半で、なぜ小沢信者があんな「自己責任厨の保守オヤジ」を神格化するのかわからないと書いたが、石原の場合は特殊な信者ではなく一般的な都民が熱狂的に支持するのだ。その点で大阪の橋下徹や名古屋の河村たかしと酷似しているのだが、石原は、河村や橋下といった次世代にとって代わられるのがいやで、死ぬまで自分がナンバーワンでありたい人間であるのに違いない。

いずれにせよ、自身にとって最後の都知事選になるであろう今回も、1999年の最初の都知事選と同様に「後出しじゃんけん」をしようとは、石原とはどこまで卑劣な人間なのだろうか。

こんな人間の四選を決して許してはならない、と声を大にして叫びたいところだが、「負け犬の遠吠え」にしかならないことは覚悟している。
2011.03.11 08:21 | 石原慎太郎 | トラックバック(-) | コメント(8) | このエントリーを含むはてなブックマーク
結局、電波送信塔、もとい日本創新党は思ったような支持が得られないようで、ニュース番組でも、「たそがれ日本」じゃなかった「立ち枯れ日本」、いや「たちあがれ日本」にも及ばないぞんざいな扱いを受けている。

結局、中田宏や山田宏では俗に言う「キャラが立たない」のである。小泉純一郎やかつての石原慎太郎、現在の橋下徹らは「キャラが立つ」から勝てた。逆に、安倍晋三はいくらマスコミが粉飾しても「キャラが立たな」かった。麻生太郎は、本人は「キャラが立つ」つもりでいた。小泉を真似てワルぶった言動をして、それが「視聴者」にウケると勝手に思い込んでいたが、錯覚に過ぎなかった。

中田宏は、十分テレビに売り込んでいたからもっと華々しい新党の立ち上げになるだろうと計算していたのではないか。だが、そうはならなかった。

印象批評的な話をすると、日曜日のテレビを見て、あれっ、中田宏ってもっと「さわやか」っぽいキャラで売ってたんじゃなかったっけ、と思った。同じことを、nesskoさんも感じられたらしく、『kojitakenの日記』に下記のようなコメントをいただいた。

中田宏と山田宏が映っているとき、ほんの2-3分だけですが見ました。
中田宏の顔が変わってきた。気持ち悪さが増し悪相化進行中と見た。
テレビ朝日はニュース番組全般に、ネオリベ宣伝傾向が強いように思います。


同感だった(笑)。

昨年6月26日付のエントリ「やはり東国原英夫らの妄動は『新自由主義の逆襲』だった」で私は、

元巨人の桑田真澄に似たいやらしい風貌の横浜市長・中田宏

と書いたが、日曜日に見た中田宏は、もはや桑田真澄にも似ていなかった。桑田とて私には好感の持てない人間だが、今の中田ほどひどい悪相はしていない。中田はなぜこんな気色の悪い顔つきになってしまったのだろうか、などと馬鹿なことを思ってしまう。権力欲の強さが人相ににじみ出てきたのだろうか。

それに、自分のブログ記事を読み返して思い出したのだが、中田は確かに橋下徹とつるんでいた。しかし、その橋下は今は大阪の「地域新党」に徹して力を蓄えている。だが中田は、なぜか功を焦っている。横浜市民や東京都の杉並区民は、どうしてあんな人たちを一生懸命応援したのか、日本中の人たちから訝られているのが現状だろう。横浜市や杉並区は、鹿児島県阿久根市と少しも変わらない「大いなる田舎」なのではないか。

そして、「大いなる田舎」の代名詞ともいえるのが、日本の首都・東京だろう。都民は石原慎太郎を熱狂的に支持し、過去11年もの間都政を委ねてきたが、その石原は年をとってからネットにはまったらしい。こんな馬鹿な発言をした(下記URLの東京新聞記事参照)。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010041890070655.html

『与党は帰化した子孫多い』 石原知事

 民主党などで検討されている永住外国人への地方参政権付与をめぐり、東京都の石原慎太郎知事が十七日、都内の集会で「帰化された人、そのお子さんはいますか」と会場に呼び掛けたうえで、「与党を形成しているいくつかの政党の党首とか与党の大幹部は、調べてみると多いんですな」と発言をした。

 発言は、自民党を中心とした地方議員ら約五百人が参加して千代田区内で開かれた「全国地方議員緊急決起集会」の席上であった。「(帰化した人や子孫が)国会はずいぶん多い」といい、根拠を「インターネットの情報を見るとね。それぞれ検証しているんでしょうけれど」と人物は特定せずに説明し、与党にも言及した。

 石原知事は「それで決して差別はしませんよ」としながらも、続けて朝鮮半島の歴史に触れ、韓国政府が清国やロシアの属国になるのを恐れて「議会を通じて日本に帰属した」として一九一〇年の日韓併合を韓国側が選んだと話し、「彼らにとって屈辱かもしれないけども、そう悪い選択をしたわけではない」などと述べた。

 その上で、「ごく最近帰化された方々や子弟の人たちは、いろんな屈曲した心理があるでしょう。それはそれで否定はしません。その子弟たちが、ご先祖の心情感情を忖度(そんたく)してかどうか知らないが、とにかく、永住外国人は朝鮮系や中国系の人たちがほとんどでしょ、この人たちに参政権を与えるというのは、どういうことか」と批判した。

 石原知事は、平沼赳夫衆院議員らの新党「たちあがれ日本」を支援、反民主の保守政治回帰を訴えている。

(東京新聞 2010年4月18日 07時06分)


今どき、根も葉もないネットの妄言を真に受けるとは、正気の人間の発言とも思えない。まあ品性下劣な石原のことだから、本気でネットの噂を信じているわけではなく、単に言いがかりをつけただけなのだろうが、この発言に福島瑞穂・社民党党首が怒った(下記URLの時事通信記事参照)。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010041900308

石原知事の提訴検討=「帰化」発言めぐり?社民・福島党首

 社民党の福島瑞穂党首は19日の記者会見で、石原慎太郎東京都知事が与党幹部には親などが帰化した人が多いと語ったとした上で、自身を念頭に置いた発言だとの認識を示した。「私も両親も帰化した者ではない。発言は永住外国人の地方参政権に賛成してきた私の政治信条をゆがめ、踏みにじるものだ」として、発言を撤回しない場合は提訴も検討する考えを示した。
 一部報道によると、石原氏は17日に都内で開かれた会合で、永住外国人への地方参政権付与問題に関連して「与党を形成しているいくつかの政党の党首とか与党の大幹部は(親などが帰化した人が)多い」と発言したとされる。 

(時事通信 2010年04月19日 12:43)


福島氏は、「発言を撤回しない場合は提訴も検討する考えを示した」なんて弱腰な姿勢じゃなくて、断固として石原を提訴してもらいたい。それでなくても、与党になった社民党からは「闘う姿勢」が全く感じられず、私は不満を持っている。

ところで、石原のレイシズムに関して、忘れてはならないのは「黒シール事件」である。当ブログでも、都知事選を翌月に控えた2007年3月12日付エントリ「石原慎太郎批判(その5)?石原慎太郎の『人権意識』」でこの件を取り上げた。これは単にWikipediaの記述を引っ張ってきただけの手抜き記事だったが、今回の差別発言を聞いてこの件を思い出した。マスメディアにあって、今回、「黒シール事件」を取り上げてくれたのが、『東京新聞』のコラム「筆洗」である(下記URL)。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2010042002000065.html

以下引用する。

 若手の論客として知られた新井将敬という政治家がいた。東大卒、旧大蔵省のキャリア官僚出身のエリートだったが、株取引での利益供与を要求した証券取引法違反容疑が浮上し、衆院が逮捕許諾の議決をする直前に自らの命を絶った▼在日韓国人として生まれ、十六歳の時に日本国籍を取得した新井氏は一九八三年に旧衆院東京2区から初出馬、落選した際に悪質な選挙妨害を受けた。選挙ポスターに「元北朝鮮人」などと書いた黒いシールを大量に張られたのだ▼それを思い出したのは、永住外国人への地方参政権付与に反対する集会で、石原慎太郎東京都知事が「(帰化した人や子孫が)国会はずいぶん多い」などと発言したからだ▼選挙区内の新井氏のポスターにせっせとシールを張って歩いたのは、同じ選挙区の現職だった石原知事の公設第一秘書らだった。「それ(帰化)で決して差別はしませんよ」と集会で知事は語ったが、彼の取り巻きが過去にしでかしたことを思い起こせば、そんな発言を誰が信じよう▼与党幹部には帰化した子孫が多いという発言の根拠はインターネットだという。そりゃあ、石原さん、いくらなんでもちょっと無責任すぎるよと言いたくなる▼あからさまな差別的発言を大きく報道したメディアは本紙だけだった。「またいつもの放言だ」と取材側がまひしているならかなり深刻だ。

(2010年4月20日付東京新聞コラム「筆洗」)


少し前から、右翼政治家の差別発言を一部の新聞しか報じない例が続いている。1月17日に平沼赳夫が民主党の蓮舫参院議員について「元々日本人じゃない」と発言した時には、最初毎日新聞だけしか報じなかったために、報道の信憑性を疑うネット右翼までいた(その後、彼らの本尊たる産経新聞が報じた)。石原の発言は、東京新聞の他では朝日新聞が報じたと思うが、大きな扱いではなかった。

右翼政治家にマスメディアが甘くなって久しいが、このところそれが度を過ぎているように思う。だからこそ、政治的な示威の意味合いもこめて、福島党首には石原を正式に提訴して、「石原レイシズム問題」を世間にアピールすべきだ。「たちあがれ日本」を支援し、「日本創新党」の山田宏が心酔する石原慎太郎は「敵」の急所だ。容赦なく石原を突いて、打撃を与えなければならない。石原差別発言を読売や産経が書かないのには、もちろん政治的な意図がある。ならば、石原に対抗する側は、石原を徹底的に批判し、これを倒さなければならない。

ネットでは有名な、城内実の「国籍法改正反対」をめぐるトンデモ差別エントリ "bakawashinanakyanaoranai" も、ネット以外ではほとんど知られていない。そして、ネットの世界にも盲点がある。過去に書いた文章は、検索エンジンで上位に引っかかるエントリは別として、そうでない有象無象の記事は、ほとんど顧みられることはないのである。その一方で、根拠のない印象操作は簡単に成功し、虚像ができあがることが多い。

たとえば、「リベラル・平和系」といわれるブログの間では、植草一秀が大人気であって、いくら私が「植草は新自由主義者だ」と書いても、狼少年扱いされてほとんど信じてもらえない。だが、植草は「郵政総選挙」の投票日を6日後に控えた2005年9月5日付で、こんな記事を書いている(下記URL)。
http://www.uekusa-tri.co.jp/column/2005/0905.html

コラム
今週の金融市場展望(2005年9月5日)


(前略)9月4日に一斉に発表された、日本の総選挙についての主要各紙の中間調査は、総じて自民党の地すべり的な圧勝を示唆するものとなった。「郵政民営化の是非を問う」との小泉政権のキャンペーンが、小泉政権の思惑通りに有権者の行動に強く影響を与えた結果である。
これまでの経過をもたらした要因は次の三点である。第一は、テレビ、新聞などの大手マスコミが権力迎合の姿勢を著しく強め、主要なメディアが露骨な政権支援の情報提供に強めてきたこと。第二に、野党第一党の民主党が、「効率的な政府」、「小さな政府」実現に向けて、国民にアピールする具体的提案を効果的に打ち出せてこなかったこと。逆に、「民主党が改革に積極的でない政党」との印象を有権者に植え付けようとする与党の攻勢に押されてしまってきたことである。第三に、国民が小泉政権のこれまでの実績、郵政民営化後の行政改革や年金改革の具体的展開について、正確な情報を得ていないこと、を指摘することができる。

多くの有権者は、「小さな政府」、「効率的な政府」実現を強く求めている。経済は依然として停滞し、生活の厳しさは変化していない。一方で、国の財政状況の悪化が深刻化し、年金や医療保険制度の将来に対する不安をかきたてる情報が氾濫している。また、談合や天下りなど公的部門の不透明さや税金の無駄遣いを想起させる出来事が頻発している。
このような状況の中で、「27万人の公務員削減につながる郵政民営化をまず成し遂げたい」とのメッセージは、有権者の目には「国民の意向を反映した政策」と映りやすい。「郵政民営化法案に反対する人は改革に反対する『抵抗勢力』である」との説明も、何も考えずに聞いている限りでは、国民の共感を呼びやすい説明である。
総選挙に際して、論点を単純化して、繰り返し同じことのみを訴える手法が、与党に対する有権者の支持を急増させている大きな背景である。小泉政権の政治的技法が大きな効果を上げてきたと言える。ただし、問題は、郵政民営化が国民の望む「政府の効率化」、「小さな政府」実現につながる保証はどこにもないことだ。

筆者は、小泉政権が本当の意味での「小さな政府」を実現する可能性はゼロに近いと考えている。小泉政権は「天下り」を中心とした「官僚天国」の状況に、4年間、まったく手を入れてこなかった。今後も、改革のメスを入れる可能性は皆無に近い。財務省を中心とした官僚支配の構造は過去4年間に、著しく強化され、中央集権を地方主権に転換する構造改革もまったく進展していない。
本当の意味での「改革」はこれまで進展してこなかったし、今後も進展する可能性はゼロに近い。小泉政権は、選挙に際して国民の人気を獲得する演出を施す点に関してのみ、類まれなる天才的な政治的技量を有している。
小泉政権の国民支持獲得に甚大な貢献をしてきているのが、大手マスコミの著しい「偏向報道」である。振り返ってみれば、第二次世界大戦の遂行にあたっても、大手マスコミは同様の役割を果たしてきた。「鬼畜米英」、「一億玉砕」などのスローガンがマスコミによって広く流布され、虚偽の「大本営」情報が氾濫して、国民世論が誘導されたが、世論操作に最大の貢献をしたのが大手マスコミの行動だった。
今回の「郵政民営化」論争においても、テレビ番組では、自他共に小泉政権応援団の一員と認められる、元政治家、政治評論家、コメンテーター、御用学者、芸人などが、ほとんどすべての情報系番組を占拠してきている。正論を述べる正統な論客はほぼ完全に排除され、著しい偏向の傾向を有する番組キャスターが、世論誘導に全面的に貢献してきている。

野党第一党の民主党は、「小さな政府」、「効率的な政府」実現に向けての、インパクトのある具体的政策を「対案」として国民の前に提示する責務を負っているが、民主党代表の岡田克也氏は、この点でまったく成功していない。「小さな政府」には二つの意味がある。
第一は、「経済活動に介入しない政府」という意味だ。経済活動に対する「自由放任」は、結果における格差拡大をもたらすが、「小さな政府」推進には、「格差容認」の意味合いが含まれる。小泉政権の政策はこの意味での「小さな政府」を推進するものである。民主党はこの点については、独自の立場を強調する必要がある。金融における「弱者保護」、郵便事業における「地方、過疎地重視」を表明することが求められている。
第二の意味は、「効率的な政府」の意味での「小さな政府」だ。この点で、民主党は全面的に競争を挑まなければならない。「効率的な政府」を目指すとは、政府の無駄を徹底的に排除することである。政府の無駄はどこにあるか。それは「郵政」ではなく、「特殊法人、公益法人」にこそ存在する。財政投融資制度の「入り口」ではなく、「出口」にこそ、巨大な無駄が隠されている。この無駄を排除する、最大の施策は「天下り廃止」である。「天下り廃止」こそ、改革の本丸であり、国民が求める「小さな政府」を実現させる施策である。
岡田民主党代表が、「天下り廃止」を前面に掲げて、「真の改革」論争を全面的に展開してきていれば、世論動向は著しく異なるものになっていたはずである。岡田代表が「天下り廃止」を強く訴えていない背景として、同氏自身が経済産業省出身であり「天下り廃止」に消極的な考えを有していることがあるのではないか、との憶測が生まれてしまう。残された時間のなかで、民主党が劣勢を挽回するためには、「真の改革」の具体策として、「天下り廃止」を前面に掲げ、「郵政民営化」と「天下り廃止」の対決を演出する必要がある。

国民は「郵政民営化」が「効率的な政府」実現につながることを期待して、小泉政権に対する支持を強めている。だが、小泉政権のこれまでの実績を踏まえる限り、小泉政権が本当の意味での「効率的な政府」を目指しているとはまったく考えられない。国民はとんでもない思い違いをしている。
小泉政権の4年余りの期間に、旧大蔵省、現在の財務省・金融庁の権力は飛躍的に増大し、官僚主導政治は一段と強化されてきた。財務省を中心とする「天下り」はまったく是正されてこなかったし、今後も是正される可能性は皆無に近い。今後予想される政府系金融機関の制度変更に際しても、「天下り」が堅持され、財務官僚にとってより有利な条件の「天下り」が増加することは確実な情勢である。
すでに小泉首相は、道路公団や民営化郵政公社関係の「天下り」を容認し続けることを表明している。小泉政権が掲げる「改革」は「真の改革」とは「似て非なるもの」である。

また、小泉政権が継続する場合、2007年度消費税大増税が実施されるのは確実である。自民党の「政権公約」にはこのことが明確に示されている。2006年末の税制改正で決定され、2008年1月に消費税率が現行水準から3%ないし5%引き上げられる可能性が非常に高い。小泉首相は一連のテレビ等での発言でも、この可能性を明確に否定していない。

2005年9月5日
植草 一秀


ここで植草は、憑かれたように「小さな政府」、「小さな政府」と絶叫している。植草の主張は、小沢一郎が代表に就任する前の民主党の論調そのものであり、「小泉政権には『真の改革』はできない」として、小泉と「改革」の過激さを競おうとするものだ。植草は、「効率的な政府」を強調しているが、これは植草お得意の「良い小さな政府」の議論である。そして、この文章を読めば、「小さくて賢い政府」を目標とする中田宏と植草一秀の立ち位置が極めて近く、前回のエントリにも書いたように、2004年に最初に植草が逮捕された日にも、植草が中田宏の後援会で講演をしていた理由がよく理解できる。

だが、このように「動かぬ証拠」を突きつけてもなお、「植草・小沢・鳩山信者」たちは「三種の神器」への崇拝を止めないのだろう。「民主党に左派やリベラルは存在するか」という以前に、日本で政談ブログを書く連中に、(共産党支持系の人たちは別として)左派やリベラルは存在するか、と考えてしまう。少なくとも民主党「左派」や社民党を支持しているつもりの人たちが植草一秀を崇拝している現状にはお寒いものがある。いや、それどころか菅直人や福島瑞穂の発言を見聞きすると、リベラルだの社会民主主義だのの政治勢力自体、日本には存在しないのではないかという気さえしてくる。社民党のオフィシャルウェブページにも「良い小さな政府」論者たる植草一秀が登場する始末である(下記URL)。
http://www5.sdp.or.jp/policy/policy/post/post090306.htm

少なくとも、風太さんがコメント欄で教えて下さった、『中央公論』5月号に神野直彦教授が書いた「『小さな政府』では格差と貧困を解消できない」を読むと、植草とは考え方が全く違うし、本当はリベラル・左派はこちらがメインストリームになってしかるべきなのではないかと思うが、現実は全然そうなっていない。面白いことに、この号の『中央公論』には与謝野馨の主張も掲載されており、それは神野教授の文章の直前に置かれている。だから、与謝野馨と神野教授の考え方を比較することもできる。本当は神野教授と与謝野の主張を対比して、今日のエントリのメインで取り上げるつもりだったが、いつものように文章が長くなり過ぎてそこまで行きつかなかった。前回のエントリのコメント欄で、私は「アメリカは『小さな政府』を徹底している国」だと書いたが、それに対してsonicさんから「予算規模、事業数、公務員数、すべてにわたってアメリカは典型的な『大きな政府』だ」とのコメントをいただいている。しかし、神野教授流の定義でいうと、そうであっても、アメリカは確かに「小さな政府」の国ということになる。このあたりの詳細を含めて、次回のエントリに回すことにしたい。


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経営難に陥っている新銀行東京に東京都が400億円を追加出資する議案は28日、都議会本会議で賛成多数で可決されたが、自民党都議の2人が本会議を欠席した。
http://www.asahi.com/politics/update/0328/TKY200803280374.html

上記朝日新聞の記事にあるように、本会議を欠席した自民党都議のうち、樺山卓司(かばやま・たかし)氏は、自身のブログ「かばさんの活動日誌」で、新銀行東京に対して批判的な意見を述べ続けている。
"どうする新銀行東京 その1 「石原銀行の誕生」" (3月12日)
http://blog.livedoor.jp/togikai/archives/671590.html

"どうする新銀行東京 その2 「どの様にして銀行は出来たのか」" (3月14日)
http://blog.livedoor.jp/togikai/archives/675527.html

"どうする新銀行東京 その3 「今こそ都議の資質が問われている」" (3月15日)
http://blog.livedoor.jp/togikai/archives/676901.html

"どうする新銀行東京 その4 「いよいよその時は来た!」" (3月25日)
http://blog.livedoor.jp/togikai/archives/694097.html

一番新しい3月25日の記事で、樺山都議は「そして最終日の28日の本会議、いずれにしても自身の信念に基づいて、都民に誤解を招かぬ様な、間違いのない判断をしようと思う」と書いたが、結局本会議を欠席した。都議の本心と周囲の圧力が軋轢を生じた結果、反対票を投じるのでなく欠席を選択したのではないかと想像されるが、自民党の都議からも石原に対して懐疑的な意見を表明する人が出てきたところに注目すべきだろう。

それにしても、公明党の賛成票がなければ新銀行東京への追加出資は賛成45票、反対55票で否決されていたことになる。公明党の罪は極めて重い。

昨年の統一地方選では神奈川県知事選も行われたが、自民党から杉野正氏が立候補していたのに、石原は対立候補であるネオコン・ネオリベ仲間の現職・松沢成文を応援し、自民党神奈川県連の激しい怒りを買った。

昨年4月6日付記事でもお伝えしたが、河野太郎・自民党神奈川県連会長は、昨年3月23日付の自身のメルマガに、
知事選で戦っている相手の応援に入ってきた奴のところになんで応援に行かなければいけないのかと県選出の一回生がかみついた。だいたい、自民党の推薦もいらないと言ってる人じゃないの? 一体全体、どーしちゃったんだ」
と書き、石原慎太郎および石原を応援した自民党本部への不信感をあらわにした。

どうせ公明党の連中なんか池田大作の命令によって自由にものがいえなくなっているのだから、自民党の心ある人たちに勇気を出してもらって、石原を追いつめてもらうことを期待したほうがまだマシかもしれない。

もちろん、ジャーナリストの方々にも、今までのふがいない報道の汚名返上となる石原追及を期待したい。
読売新聞の社説(2月26日)に、もはや撤退するしかない、店じまいすべきだと引導を渡された「新銀行東京」に対する東京都による400億円の追加出資がほぼ決まった。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080326-OYT1T00428.htm

読売新聞は、この記事でも、「新銀行の再建計画の実現性や責任の所在などが明らかにならないままの可決で、今後、都民の批判が強まる可能性がある」と手厳しい。

「FACTA Online」「阿部重夫編集長ブログ」 によると、最初にこの件を問題視して取り上げたのは、昨年1月20日発売の月刊「FACTA」2007年2月号の記事 "重篤「慎太郎銀行」の深い闇" だったという。
http://facta.co.jp/article/200702055.html

以下、「阿部重夫編集長ブログ」から引用する。

月刊誌FACTAは07年1月20日発売号で、どこよりも早く「重篤『慎太郎銀行』の深き闇」を報じて警鐘を鳴らした。そこでは06年12月に金融庁が最後通牒を突きつけていたスクープが書かれている。それを都や知事が知らなかったとは言わせない。少なくともこの記事は、同年4月の都知事選を控えたスキャンダルとして石原陣営を緊張させたのだ。彼は3選のためにひたすら「臭いものにフタ」で済ませた。

(中略)

現在の新聞などの報道の原点はここにある。都知事選前に報道を手加減し、新銀行東京の惨状を追及しなかった都庁クラブ詰め記者は恥を知るべきである。日ごろ大政翼賛型の記事しか書いていないから、責任回避に汲々とするだけの知事に恫喝されるや、呑まれて怯んでしまうのだ。それを悔いるなら、今からでも知事の首を取る覚悟で臨むべし。都議会で400億円追加増資に賛成するような都議は、次期都議選で落選させなければならない。

石原ファミリーの選挙区(石原伸晃の東京8区、石原宏高の東京3区)で、新銀行東京に対する情実融資例が一つでもあれば、知事は一発辞任である。

(「FACTA Online」?「阿部重夫編集長ブログ」・"「石原慎太郎銀行」の深き闇――1年前のFACTA第一報で明らか" より)

この「新銀行東京」の問題は、石原にとってよほど突かれたくなかったものらしく、都知事選を控えた昨年の都議会でも、民主党都議の質問に切れたことがある。当ブログの昨年3月9日付記事の抜粋を以下に再録する。

「新銀行東京」については、都庁内では当初から「うまくいくはずがない」と囁かれていたもので、実際、2006年9月期決算で154億円もの赤字を記録した。青木さんの記事(注:月刊「現代」2007年4月号掲載の青木理『石原慎太郎 「モノ言う知事」の品性と功罪』)には書かれていないが、最近、都議会で民主党の田中良幹事長から「都知事は業績悪化の責任を取るべきだ」との追及を受けた石原は、議長から発言を許されてもいないのに、「馬鹿な質問すんな!」などと怒鳴り、その行為を議長に注意されてもなお、周りにだけ聞こえるような声で、「バカなこと言ってんじゃない」と繰り返し、しまいには「卑怯で下賤だ」と吐き捨てた。このことからも察しがつくように、石原にとってもっとも突かれたくない失政の一つが、この「新銀行東京」なのである。

(「きまぐれな日々」 2007年3月9日付 "石原慎太郎批判(その4)?イデオロギー抜きの石原批判" より)

なお、「FACTA」の記事より一足早く、2006年末に発売された「週刊現代」の2007年1月6・13合併号の記事 "新銀行東京設立の『真』の狙い" も、新銀行東京が、主に石原の三男・石原宏高の選挙地盤の品川区と大田区の企業に融資していたことから、身内の選挙対策ではないかとこれを批判していた。その頃は、「週刊ポスト」や「サンデー毎日」も、毎週のように石原批判の特集を組んでいたし、選挙戦中の昨年3月18日に放送された「報道2001」での都知事選候補者による討論でも「新銀行東京」の問題は築地市場の移転問題と並んで大きく取り上げられ、石原は浅野史郎、吉田万三、故黒川紀章の三氏に袋叩きに遭って、論戦に完敗していた。それでも、東京都民は都知事選で石原を当選させてしまったのである。「少しは反省してよね! だけどやっぱり石原さん!」などというふざけたキャッチコピーを、「護憲派」を自称していた藤原紀香が宣伝していたが、思い出しただけでもムカムカする。

ところで「FACTA」の阿部編集長は、「都議会で400億円追加増資に賛成するような都議は、次期都議選で落選させなければならない」と書いているが、賛成した都議の一覧表は、「きっこのブログ」 に掲載されている。
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2008/03/post_e899.html

転載自由とのことなので、次回の都議選で落選させるべき都議のリストを転載する。
(注:採決に欠席した樺山たかし氏(自)、佐藤裕彦氏(自)および議長のため投票しなかった比留間敏夫氏(自)をリストから外しました=2008.3.30追記)

秋田 一郎(自)、石井 義修(公)、石川 芳昭(公)、
石森 たかゆき(自)、伊藤 興一(公)、上野 和彦(公)、
宇田川 聡史(自)、内田 茂(自)、遠藤 守(公)、
遠藤 衛(自)、大松 成(公)、神林 茂(自)、
川井 しげお(自)、川島 忠一(自)、菅 東一(自)、
木内 良明(公)、きたしろ 勝彦(自)、串田 克巳(自)、
倉林 辰雄(自)、こいそ 明(自)、小磯 善彦(公)、
古賀 俊昭(自)、崎山 知尚(自)、桜井 武(自)、
新藤 義彦(自)、鈴木 章浩(自)、鈴木 あきまさ(自)、
鈴木 一光(自)、鈴木 貫太郎(公)、鈴木 隆道(自)、
高木 けい(自)、高倉 良生(公)、高島 なおき(自)、
高橋 かずみ(自)、高橋 信博(自)、田島 和明(自)、
田代 ひろし(自)、橘 正剛(公)、立石 晴康(自)、
田中 たけし(自)、谷村 孝彦(公)、東野 秀平(公)、
ともとし 春久(公)、中嶋 義雄(公)、長橋 桂一(公)、
中山 信行(公)、野上 純子(公)、野島 善司(自)、
野村 有信(自)、服部 ゆくお(自)、早坂 義弘(自)、
林田 武(自)、東村 邦浩(公)、藤井 一(公)、
松葉 多美子(公)、三田 敏哉(自)、三原 まさつぐ(自)、
三宅 茂樹(自)、宮崎 章(自)、村上 英子(自)、
矢島 千秋(自)、山加 朱美(自)、山田 忠昭(自)、
吉倉 正美(公)、吉野 利明(自)、吉原 修(自)、
米沢 正和(自)

それにしても、一昨日(25日)のテレビ報道では、公明党の判断が注目されるなどと言っていたが、公明党が追加出資に反対するなどと予想したおめでたい人は誰もいないだろう。創価学会に牛耳られた公明党の議員には、そもそも自分の頭で考えたり判断したりする自由など与えられておらず、上からの命令によってロボットのように追加出資に賛成させられたのだ。都議会にせよ国会にせよ、公明党というのは日本の政治に害毒を垂れ流す存在でしかない。だが、地方選の投票率は特に都会では著しく低いので、公明党の議員が大量に当選し、今回のように石原を助けるのである。公明党は特に東京や大阪などで異様に強いが、前のエントリで書いたように、民度の低い東京や大阪ならではといえよう。私は、公明党は政教分離を定めた日本国憲法に違反する政党であって、解散が相当であると考えているが、これには当たらないとする強引な憲法解釈がまかり通っていて、公明党は現在も存続を許されている。

しかしながら、橋下徹や石原慎太郎の人気にはほとほと手を焼く。この2人に東国原英夫を加えた3人は、都道府県知事の中でも、代表的な「ポピュリスト」(大衆迎合主義者)だろう。国政ではコイズミや細川護熙らが代表的なポピュリスト政治家だが、自公政権に反対する勢力は、安倍晋三には勝てても、彼らポピュリストに勝ったことは一度もない。この5人はまた、揃って新自由主義者でもあるが、新自由主義者というなら安倍晋三だって同じだ。昨年の参院選では、有権者は安倍の新自由主義より民主党の「国民の生活が第一」を選択した。しかし、今年1月の大阪府知事選では、民主党の候補を「極右ポピュリスト」の橋下徹が圧倒した。つまり、有権者は政治に暮らしを良くしてもらいたいと強く望んでいるが、同時にその政治には強いリーダーシップを求めている。そして、そのリーダーシップが、よしんば格差を拡大する方向のものであったとしても、リーダーに選ばれた者であればアッパー・クラスに移ることができるのではないかと幻想を抱いて、ポピュリストに希望を託すのだろう。3年前の総選挙におけるコイズミはその極端な例だが、第三者的に見れば典型的な「負け組」の人たちが、旧来の秩序を「ぶっ壊して」くれるコイズミを支持しさえすれば、秩序が壊れた世界でなら自分も「勝ち組」に入れるかもしれないと一縷の望みを抱いて自民党に投票したのだ。

安倍晋三を倒すのは容易でも、ポピュリズムを得意とする新自由主義者を倒すのは容易ではない。彼らと同じ手法、たとえばワンフレーズ・ポリティクスなどによるのでは、マスコミを敵に回すも同然だから勝てないだろう。「柔よく剛を制す」の積み重ねで、地道にポイントを稼いでいって倒すしかないのではなかろうか。ブロガーの皆さまも、昨年の参院選直前のような勝てそうな時にだけ活性化するのではなく、こうした時期にこそ声をあげる必要があると思う。根気が求められる話だ。


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『石原慎太郎に「NO」と言える東京であれ!』 (2007.4.7)
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「石原慎太郎批判」 シリーズ



その他



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FC2ブログのアクセス解析に、アクセス元の都道府県がわかるものについてそれを集計する機能がある。

当ブログの3月度の場合、トータルで34,777件のユニークアクセスがあったが、うち10,531件についてアクセス元の都道府県が特定できた。そして、うち33.3%に当たる3,508件が東京都からのアクセスだった。

0703_都道府県別アクセス

(クリックすると画像が拡大します)

東京都の人口は、全日本人の約10%である。それに対して、東京からのアクセスが国内からのアクセス全体の3分の1に当たることは、いかに東京のインターネット利用環境が恵まれているかを意味するだろう。

東京は、ある意味地方を食い物にして今の栄華を謳歌しているとも言える。それを増幅したのが「コイズミカイカク」であり、石原が誇る都の財政状況の改善は、コイズミの政策によって、東京のみが景気回復し、税収が増えたからにほかならない(それでもなお、石原都政下で、連結では赤字が大幅に拡大しているという指摘もある)。

周りを食い散らかしながら一人好き勝手に振る舞う石原慎太郎は、ある意味、そんな東京を象徴しているともいえる。そして、そんな石原、そんな東京への地方の目は、実に冷ややかだ。地方では保守の人たちも、東京のネオコンに対しては怒り心頭なのである。

一例を挙げよう。

3月30日、当ブログで 『なんともイヤな首都・東京の閉塞感』 という記事を公開した。この記事で私は、東京ではネオコンへの支持が非常に強く、ものを言いづらい雰囲気があることを指摘し、この状況に対する不快感を表明した。

この記事に対し、「岩」さんから、下記のようなコメントをいただいた。

それならば、東京以外のすべての県が独立して第二の日本国を建国し、現行の日本国を干すと言う選択肢がありますね。
(岩さんのコメント)

このコメントに、ブログ 『Munchener Brucke』 の管理人・Kechackさんからさらなるコメントをいただいた。なお、『Munchener Brucke』 は、簡潔にして的を射た政治評論が読める、オススメのブログである。最近の記事 『良い格差、悪い格差』 も出色だ。

 私も1年前に札幌から上京した身ですから、東京の若者のネオコンぶりはつくづく感じます。
 結局、東京一人勝ちの状況で、現状肯定感が強いのでしょうね。
 あと東京の若者は、都市の利益を地方にばら撒く戦後政治への反発が強く、むしろ地方切捨て政策への肯定感が強い。地方の郵便局の統廃合のニュースを肯定的に捉える人も少なくないですね。
(Kechackさんのコメント)

このコメントに紹介された、東京のネオコン支持若年層の代表的な意見が、岩さんの怒りに火をつけた。
Kechackさんのコメントを受けた岩さんの二通目のコメントを下記に示す。

>東京の若者は、都市の利益を地方にばら撒く戦後政治への反発が強く

東京には人口の社会的流入が多い。
流入した人々がその年齢まで育つのに地域社会が費やした費用(食費、光熱費、教育費、インフラの費用などなど)を考えれば、東京は圧倒的に地方を搾取しているのであり、東京の存在こそが日本最大のコストなのだ。
都市の利益を地方にばらまくことに反発がある?ぬかせ!東京は地方へのばら撒きなんぞやっておらん。圧倒的に吸い上げているのだ。
そう言う腐れ頭のばか者には正義の保守本流パンチをくれてやりたい。
(岩、保守本流さんのコメント)

保守本流を自認する「岩」さんは本気で怒っておられる。

ほぼ間違いないと思うのだが、近い将来、保守陣営は「地方型保守」と「都市型保守」の2つに分裂する。自民党も民主党も、ともに分裂するだろう。そして、コイズミや石原慎太郎は、「都市型保守」の最悪の部分を持った政治家だと私は考えている。

今回の選挙で、最有力の対立候補とされる候補者が、東北最大の県で知事を三期務めた人であることは象徴的だ。

石原慎太郎に「NO」と言える東京であってほしい、そう私は思う。

さて、今日の記事の後半では、あちこちのブログで流れている「檄文」を当ブログでも掲載しよう。
当ブログにトラックバックいただいた、とむ丸さんのブログ 『とむ丸の夢』 の記事 『東京都知事選から全国の政治を変える!』 でこの檄文を知ったが、とむ丸さんはブログ 『はじめの一歩』 から転載されたとのことだ。その他、『カナダde日本語』 をはじめ、よく訪問させていただくいくつかのブログにも掲載されている。

ここでは、ブログ 『低気温のエクスタシーbyはなゆー』 に掲載されている「資料増補版」から転載させていただく。

なお、民主党の菅代表代行の「菅」が、「管」と誤変換されているので訂正した。今後さらに転載される方は、ご注意いただければ幸いだ。


【このメールも転送・転載も公選法上まったく合法です】

【投票日当日でも転送・転載できます】

[石原知事の落選運動の勝手連より]

このメールは私のお知り合い・関係MLへお送りしております。

東京の都知事選の投票が8日にせまっています。

2期におよんだ高齢の石原知事による都政をこの機会に転換させるべく、皆様にこのメールの転送、ブログ転載をお願いしたいのです。落選運動です。

石原知事の都政は、ディーゼル車規制や国への対決姿勢などプラスに見える部分もあるものの、あくまでそれは例外。人権無視で好戦的、福祉の著しい後退、そしてその一方で税金の私物化など、筆舌に尽くしがたいひどいものでした。

銀座に戦車を走らせたことに象徴される彼の都政は、「共生」の正反対の「強制」の政治です。

市民社会には、異なる考え・価値観の者の「共生できる寛容」が必要ですが、石原都政の本質は「強制による一様性」です。「君が代を歌わない者も存在できる多様性」を処分によって否定する彼の教育行政がその頂点です。これには天皇も苦言を呈する(園遊会)ほどですが、拍車がかかるばかりで見直される気配はありません。

こうした政治のもとで、障がい者やセクシャル・マイノリティ、在日外国人などのマイノリティはその生を否定され、苦渋にみちた人生を強いられています。人間の尊厳を否定する政治、それが石原都政です。

また、マイノリティだけでなくマジョリティにも悪政が及んでいます。福祉・保健医療の後退は著しく、保健所につづいて、都立病院も半減させられようとしています。性教育の抑圧により、HIV感染はおそろしい勢いで広がっています。

石原知事の「うるさい、黙れ!」と言わんばかりの「問答無用の専制政治」は、今や、都民の食品を扱う築地市場を、シアンなど毒物で汚染された豊洲の東京ガス跡地へと無理やり移転させようとするところまで増長しています。

さらに困ったことは、こうした悪政が全国へ、そして国政へと影響を及ぼしていることです。

石原知事は、この3年間でもっとも多く税金による高額接待をした相手である佐々淳行氏を選対本部長に据えました。納税者をなめきっているのです。

しかし、私たちには希望があります。

検討資料として下に転載した新聞記事に見られるように、もしかしたら石原知事を落選させることができるかもしれない情勢です。無党派の人々が動けば結果に結びつきます。選挙に関わったことのない多くの市民が立ち
上がっています。

かつて団塊の世代から親の戦中世代が突きつけられたように、私たちの子供たちから「あの時、何をしていたの?」と突きつけられないで済むように、今、できることをしませんか?

お願いします。このメールをお知り合いに転送し、また、ブログに転載してください。全国にかかわることだから東京の人にかぎることはありません。転送の輪が広がれば、私たちの「微力」が積み重なって、もしかしたら大きな力になって、日本、そして世界の未来を変えられるかもしれません。一人が5人に転送してくれれば、9ステップ目で東京の人口を、12ステップ目で日本の全人口を超えます!このメールを読んであなたがすぐ転
送してくれれば、ネットならあっという間です。

このメールの転送の輪が広がり、そして一人一人が投票所でなすべきことをすれば、石原を落選させることができます。

私たち一人ひとりは「微力」ではあっても「無力」ではないのです!

〈検討資料〉

◆4月1日読売新聞(11面)より

石原 自公支持層固める  浅野 無党派層で猛追

2期の実績をアピールする石原がリードし、浅野が激しく追っている。

石原は、ディーゼル車の排ガス規制などを実現させた強力なリーダーシップへの評価で幅広い層で支持を集める。反面、トップダウンの政治手法など“石原流”への批判もあり、全体の46%を占め、5割が態度未定の無党
派層の動向次第では、情勢が流動的になる可能性もある。

高額の出張旅費などで批判を浴びた危機感から、過去2回とは一転して自民と公明に支援を要請。無党派層を取り込むため、政党推薦の形式は取らないが、国政時代にもなかった組織型選挙を展開する。自民支持層の6割、公明支持層の6割弱を固め、民主支持層の2割の支持も得ている。

浅野は、過去3回の宮城県知事選と同様、市民参加型の選挙戦を重視し、無党派層では石原に迫る勢い。ただ、街頭演説でも、支援する民主、社民の政党色を消してきたため、両党支持層への浸透が進んでいない。支持層の5割しか固め切れていない民主は、菅代表代行ら党幹部が連日応援に入り、巻き返しを図る。

吉田は共産支持層の一部が浅野に流れるなど、苦戦している。

◆石原都政についてのリソース

税喰う人々

http://homepage2.nifty.com/taxeater/top.html

さよなら石原都知事

http://nvc.halsnet.com/jhattori/rakusen/ishihara/index.htm

レッドパイパー

http://www.red-piper.com/ (過去ログを見られます)

日録(不定期)

http://d.hatena.ne.jp/vox_populi/

中央区、石原知事の花粉症ポスターの掲載お断り

http://www.janjan.jp/government/0702/0702190366/1.php

◆都知事選についてのリソース

janjan

http://www.janjan.jp/special/toitusen/list.php

http://www.senkyo.janjan.jp/bin/manifest/search.php

ohmynews

http://www.ohmynews.co.jp/HotIssueTop.aspx?newstype_id=2&type_id=070322

東京都知事選勝手連情報

http://tokyokatteren.jugem.jp/

都知事選:石原氏、飛び出したマイノリティー差別

http://www.janjan.jp/election/0703/0703282578/1.php

http://www.youtube.com/watch?v=ufEHhxtf1pM&mode=related&search=

慎太郎知事 ヤジにブチッ「うるさい、黙ってろ!」…8日都知事選

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20070405-OHT1T00108.htm

下北沢駅前に遊説に来た石原慎太郎、再開発に反対する住民から野次を浴びせられて逆ギレ。

http://black.ap.teacup.com/fukashinogakuin/503.html

都知事選:石原支持者も反対する築地移転

http://www.janjan.jp/election/0704/0704022951/1.php

◆公選法について

ネット時代の勝手連と公選法

http://katteren.blog97.fc2.com/

特に落選運動については

http://www1.neweb.ne.jp/wa/kabuombu/seiji-rakusen.htm

http://katteren.blog97.fc2.com/blog-entry-2.html


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「安倍晋三を 『the End!』 させよう!」という合言葉のもと、昨年6月にスタートした 「AbEndキャンペーン」 の提唱者、美爾依さんのブログ 『カナダde日本語』 から連日リンクを張っていただいている。

同ブログの3月度アクセス解析では、当ブログ経由の 『カナダde日本語』 訪問が多かったとのことだが、逆に当ブログの 『カナダde日本語』 経由のアクセスは、昨年7月から今年3月までの9か月のうち実に8回まで、「Google」 「Yahoo!」の2大検索エンジン経由に次ぐ第3位を記録している(昨年11月だけは、『成城トランスカレッジ!』 経由に次ぐ第4位だった)。「AbEnd」キャンペーンを通してずっとお世話になっているブログといえる。

その 『カナダde日本語』 の最新の記事 『石原を応援する藤原紀香のあさはかさ』 でも、当ブログの記事 『誰が「音楽・文化・芸術を大切に」してるんだって?』 が引用されているが、美爾依さんの以下の指摘は、残念ながら(?)的を射たものだと言わざるを得ない。


今回の件は、今までこの女は事務所に踊らされて平和主義者を装っていたが、それは単に事務所が作り出そうとしていたイメージであって、実は平和主義者とは全く程遠い思想を持っていた、又は何の思想もないアホ女だったということを証明しただけにすぎない。そうでなければ、そう易々(やすやす)と石原の手中に落ちることはなかったであろう。

(『カナダde日本語』の記事 『石原を応援する藤原紀香のあさはかさ』 より)


この件を含む東京都知事選関係の記事を多く公開しているブログとしては、たんぽぽさんの 『たんぽぽのなみだ?運営日誌』 も挙げられる。

当ブログが石原慎太郎批判のキャンペーンのシリーズ記事を公開し始めたのは、2月15日の記事 『あまりに空虚な男、石原慎太郎』 以来だが、一連の石原批判記事を公開するようになって以来、『たんぽぽのなみだ?運営日記』 から多くリンクを張っていただくようになり、3月度の当ブログアクセス解析でも、「リンク別URL」の集計で、同ブログのトップページ経由が146件で第9位、二大検索エンジン経由や私自身が運営しているブログ経由を除けば第5位を記録した。

最近、たんぽぽさんから、当ブログにトラックバックを送っても受けつけられないという連絡をいただいた。コメント及びトラックバックを承認制にしている以外は何もしていないのだが、ブログには時々こういうことがある。そこで、同ブログの最近の記事から、当ブログにリンクの張られている記事や、同ブログに私がコメントした記事のエントリを紹介しておく。


『たんぽぽのなみだ?運営日記』より

『転向喜び組』 (2007.3.29)
http://taraxacum.seesaa.net/article/37124008.html

『国立市の惨劇』 (2007.4.1)
http://taraxacum.seesaa.net/article/37453733.html

『石原応援団』 (2007.4.3)
http://taraxacum.seesaa.net/article/37599851.html

『浅野支持伸びず』 (2007.4.4)
http://taraxacum.seesaa.net/article/37694565.html

『東京の現状』 (2007.4.5)
http://taraxacum.seesaa.net/article/37796456.html


この中のエントリ 『石原応援団』 のコメント欄で、たんぽぽさんもまた、

『もっとも、藤原紀香は、自民党から出馬しないかと、
ずっと前から打診され続けていたので、隠していただけで、
じつはそういう人だったのかもしれないけれど...』

と書いている。やはり、そう見るのが自然だろう。

これまで「憲法9条擁護」をはじめ、阪神大震災の被災者援護や戦争の難民救済の訴えなどを通して、「人権派」のイメージを売りにしていた女優が、突如、ゴリゴリの超タカ派政治家の応援団に「転向」することが、人権派としての藤原を応援していたファンに与えるショックの大きさを予想できなかった、などということは、私には考えられない。

しばらく前に石原や安倍を擁護する側に転向したジャーナリストに、有田芳生(ヨシフ)という男がいるが、有田や藤原の「裏切り」は、たとえば勝谷誠彦のように、最初から右翼的言動をとっていた人間が石原を応援するのとは全く意味が違い、権力側に反対の論陣を張る者に、「おまえらの言論に市民権などないんだぞ」といわんばかりのプレッシャーを与える。それだけに余計に罪が重い。

正直言って、私はもともと藤原紀香に対して懐疑的だった人間だが、思い入れの少なかった私でさえショックを受けたのだから、藤原の言論を熱烈に支持していたファンの受けたショックの大きさは、量り知れないものがある。これは、「芸能人の言動だから」と軽々しく片づけることは決してできない。

何より、芸能界や放送業界に、石原慎太郎という男が隠然たる影響力を持っていることを強くにおわせた一件だった。

それで思い出したのが、太田光という男のことである。昨年、中沢新一との対談をまとめた 『憲法九条を世界遺産に』 は、私が昨年読んだ本の中でも特に印象の残るものだった。

しかし、太田が今回の東京都知事選について発言したという話は、寡聞にして知らない。

そこで、「太田光 知事」 を検索語にしてネット検索をかけてみたら、こんな記事が引っかかった。


『石原都知事の前で萎縮しっ放しだった太田光の情けなさ』
「きょうの出来事」 より)
http://samiyu.blog29.fc2.com/blog-entry-140.html


普段は生意気な口をきいて訳知り顔の「爆笑問題」太田光(41)に対して、大ブーイングが起きている。番組にゲスト出演した石原慎太郎・東京都知事の前での腰の引けた態度が「口ほどにもない」とケチョンケチョンに批判されているのだ。

いくら相手が大物とはいえ、聞きたいこともまともに聞けないなんて情けないですね 
石原都知事が出演したのは12月17日放送の情報番組「スタ☆メン」(フジテレビ)。石原都知事は現在、画家の四男・延啓氏(40)の公費を使った海外出張や水谷建設からの金銭授受疑惑などで集中砲火を浴びている。多くの視聴者は太田が番組の中で石原都知事に鋭く突っ込むのを期待していたはずだが、当の太田は「この人は怖い」「周りはイエスマンが多い」などと軽くジャブをかましただけ。最後まで言葉少なく、都知事にお追従していた。

 これにはガッカリした向きも多かった。

「相手が大物だからといって、あそこまで委縮するかね。ほとんど質問をしないし、彼は石原都知事の何が問題になっているのかも理解していなかったのではないか。それにしてもいつも偉そうなことを言ってるのに、批判精神のカケラもなかったのには驚いた。文化人ヅラしてオチャラケているだけなら報道番組なんかやめた方がいい」(放送ジャーナリスト)

 ここまで手厳しく批判されるのはレギュラーの「太田光の私が総理大臣になったら……秘書田中」(日本テレビ)などで政治や世相をぶった切ってみせているためだが、それが単なるポーズだったことが今回でハッキリした。

「そもそも『太田総理』は不人気で来年、打ち切られるという情報まである。太田は二重にミソをつけている」(事情通)

 現在、太田は都内に4億円の豪邸を建設している。芸人だから稼ぐためなら何でもやるということかもしれないが。

うらやましい限りですね

(引用:ライブドアニュース=現在はリンク先は削除されている)


ナント、太田は昨年12月の時点で石原に屈していたのだ。

同じ件を報じたInfoseekニュースには、11件の「はてなブックマーク」がついた。
http://b.hatena.ne.jp/entry/3553176

太田は、「Yahoo! 知恵袋」でも袋叩きにあっている。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1310275333

もとからたいしてあてにしていなかった藤原紀香はともかく、『憲法九条を世界遺産に』 で、説得力のある議論を展開していた太田光までもがこのざまと知って、ますます暗澹たる気分になった。

彼らの「護憲」とか「平和主義」なんて、そんなに簡単に権力に屈するものに過ぎなかったのだろうか?


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昨日の記事にも書いたことだが、フジテレビの番組で、いつも腹立たしい発言ばかりしている右派評論家の竹村健一が、従軍慰安婦をめぐる安倍晋三首相の発言がアメリカのメディアに批判されていることに関して、「日本人は、自分たちが拉致されるなど人権を侵害された時は大騒ぎするが、他の民族の人権が侵されること(筆者注:暗に従軍慰安婦を指す)には鈍感だという印象を与えてはいけない」という意味の、竹村の発言とは思えないまっとうな発言をした。

同じ非難を中国や韓国だけから受けている時には、竹村は確かそれに反発していたような気がするが、アメリカが騒ぎ始めると掌を返すあたりが親米右派の竹村らしいなと思った。しかし、今回の竹村の主張が正論であることは確かだ。

さて、人権に鈍感な政治家というより、意識的に人権を軽視する発言を繰り返しているのが石原慎太郎である。有名な身体障害者に対する差別発言や「ババァ発言」は、「世界に晒す日本の恥」としかいいようのないものであるが、これまで私は、これらについて改めて取り上げるのもあほらしいと思ってきた。

しかし、前記竹村の発言を聞いて、一度はこの石原の人権蹂躙(じゅうりん)の暴言を復習しておかなければならないと思い立った。そこで、今日の記事はこれらの暴言を蒸し返すところから始める。

まず、身体障害者に対する差別発言から。
Wikipediaの「石原慎太郎」から、「障害者に対する姿勢」の項を紹介する。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E5%8E%9F%E6%85%8E%E5%A4%AA%E9%83%8E#.E9.9A.9C.E5.AE.B3.E8.80.85.E3.81.AB.E5.AF.BE.E3.81.99.E3.82.8B.E5.A7.BF.E5.8B.A2

以下引用する。

障害者に対する姿勢

1999年9月に東京都知事として府中療育センター(重度知的・身体障害者療育施設)を視察した後、記者会見で「ああいう人ってのは人格あるのかね。ショックを受けた。ぼくは結論を出していない。みなさんどう思うかなと思って。絶対よくならない、自分がだれだか分からない、人間として生まれてきたけれどああいう障害で、ああいう状態になって」と発言した。次いで「おそらく西洋人なんか切り捨てちゃうんじゃないかと思う。そこは宗教観の違いだと思う。ああいう問題って安楽死につながるんじゃないかという気がする」と発言意図を説明した。「人格あるのかね」については、即日「文学者としての表現」と弁明した。(朝日新聞1999年9月18日より。)

東京新聞はさらに詳しく発言を採録しており、視察の帰りがけに「入所者は自分がだれだか分からない。(彼らに)人生がない、というくくり方をする人もいるが、それなりの人生があるんだという一つの確信を持って仕事をしているのは、素晴らしいことだ」と発言していることを報じた。

石原はこの発言について大阪府豊中市の知的障害者団体から抗議された。

石原の発言を差別発言として報道した朝日新聞社に対して石原は産経新聞紙上で次のように反論した。「私の発言の真意は、行政の長というよりも一人の人間として、みずからも思い悩むことを感じさせられ、そのことを自分自身にも、記者の皆さんにも問いかけたものであります。ある新聞が、現場にも同行せずに、この発言を意識的に曲解し、あたかも私が障害を持つ方々の人格を傷つけたと、多くの読者に印象づけたことは、報道の正確性にもとり、許せぬ行為でもあります。これは卑劣なセンセーショナリズムであり、アジテーションであり、社会的には非常に危険なことだと思います」

(Wikipedia 『石原慎太郎』より)


次は「ババァ発言」。これも、Wikipediaの 『石原慎太郎東京都知事 「ババァ発言」 事件』から。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%90%E3%82%A1%E7%99%BA%E8%A8%80

問題とされた石原慎太郎の発言は以下の3つである。

1. 「これは僕がいってるんじゃなくて、松井孝典がいってるんだけど、“文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババァ”なんだそうだ。“女性が生殖能力を失っても生きているってのは無駄で罪です”って。男は80、90歳でも生殖能力があるけれど、女は閉経してしまったら子供を生む能力はない。そんな人間が、きんさん・ぎんさんの年まで生きてるってのは、地球にとって非常に悪しき弊害だって…。なるほどとは思うけど、政治家としてはいえないわね(笑い)。」
(「週刊女性」 2001年11月6日号より)

2. 「この間すごい話をしたんだ、松井さんが。私は膝をたたいてその通りだと。女性がいるから言えないけど…。本質的に余剰なものは、つまり存在の使命を失ったものが、生命体、しかも人間であるということだけでいろんな消費を許され、収奪を許される。特に先進国にありうるわけだ。でね…、やっぱりやめようか(笑)。あれが実は地球の文明なるものの基本的な矛盾を表象している事例だな。」
(「都政新報」 2001年10月26日号より)

3. 「そして、他の動物、他の生命体とのかかわりの中で、人間が人間というものの存在を主張し過ぎたために、非常に横暴な存在になった。そして、彼が例を挙げたのは、ほとんどの動物は繁殖、種の保存ということのために生きて、それで死んでいくが、人間の場合にはそういう目的を達せない人でも、つまり、人間という尊厳の中で長生きをするということで、彼はかなり熾烈な言葉でいいまして、私はそのときに、なるほどなといいながら、しかし、それは政治家にはいえないから、あなたみたいな専門家じゃなきゃとてもいえませんなといって、そのときに慨嘆したんだ。(中略)私が思わずひざをたたいた所以の一つは、私の友人でもありました深沢七郎氏が書いたうば捨て山という、あの、要するに「楢山節考」という、年をとったそのおばあさんを、その部落の貧困のゆえに、あえて生きている人間を捨てに行くという、これは年をとった女の人が、他の動物の生存の仕方に比べれば、かなり横暴な存在であるという表現の、実は逆説的な一つの証左でありまして、私はいろんなことを思い合わせながら、その松井さんの話を非常に印象深く聞いたわけです。」
(「平成13年東京都議会会議録第16号」(2001年12月11日)より)

(Wikipedia 『石原慎太郎東京都知事 「ババァ発言」 事件』より)


なお、石原は「松井孝典がいってるんだけど」などとほざいているが、松井自身がこれを否定している。
以下、Wikipedia 「松井孝典」の「石原慎太郎ババア発言」より。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E4%BA%95%E5%AD%9D%E5%85%B8#.E7.9F.B3.E5.8E.9F.E6.85.8E.E5.A4.AA.E9.83.8E.E3.83.90.E3.83.90.E3.82.A2.E7.99.BA.E8.A8.80.E3.81.AB.E5.AF.BE.E3.81.97.E3.81.A6

石原慎太郎ババア発言に対して

石原慎太郎は「ババア発言(文明がもたらした最も悪しき有害なものはババア)」は、松井の「おばあさん仮説」を出所と主張しているが、松井は「石原氏の発言を見ると、私の言っていることとまったく逆のことだからね。私はこういう言い方はどこでもしたことはないし、おばあさん仮説という理論を私はいろんなところで話しているから、それを見てもらえば分かるでしょう。」(月刊『自然と人間』2003年2月号)と述べている。実際、松井の理論は、ヒトの女性が生物としては例外的に生殖可能年齢を超えて生存することで「おばあさん」が集団の記憶装置としての役割を果たし、そのことで文明の誕生が可能になった、さらに結果としてヒトの文明が地球環境を蝕む結果をももたらしているというものである。確かに「おばあさん」の存在が地球環境を蝕んだことを論じてはいるが、それは人類文明の発展は「おばあさん」によって可能になり、その文明が地球環境を蝕んでいるという逆説的現実を表現したものに過ぎない。また、この発言に対して損害賠償を求めた裁判の判決の中で東京裁判所は、発言が石原個人の見解であると認めたが、判決後もなお石原は松井の説を紹介しただけと主張している。

(Wikipedia 『松井孝典』より)


このような発言を連発する石原を、万一東京都知事選で三選を許したりしようものなら、日本は人権を軽視、蹂躙する国として国際社会の笑いものになるだろう。

さて、枚挙に暇のない石原の犯罪的人権侵害のうち、中でも呆れ返るのが1983年の総選挙において、対立候補の新井将敬を誹謗中傷した「黒シール事件」である。
これもWikipedia 「石原慎太郎」 より引用する。

1983年の衆議院議員総選挙の時には東京2区で対立していた自民党候補新井将敬の選挙ポスターに石原の第一秘書である栗原俊記が「'66年北朝鮮より帰化」というシール3千枚を貼って回り、その秘書は現行犯逮捕された。(いわゆる黒シール事件。石原本人の関与の有無は明らかとなっておらず秘書の責任ということになっている。)この件に対して民族派右翼の野村秋介が石原の自宅に押しかけ「日本民族の顔に泥を塗る破廉恥行為である」として抗議行動を行っている。

(Wikipedia 『石原慎太郎』より)


「石原本人の関与の有無は明らかとなっておらず」と書かれているが、これは政治家お得意の、責任を全て秘書に押しつけるやり口だ。石原の普段の言動を見ていれば、真相はおのずと明らかだろう。

なお、この新井将敬は1998年2月に死去した。「自殺」ということになっているが、死因に関して諸説があり、他殺説も根強く語られているが、真相は闇に葬られている。一昨年来、耐震偽装問題やライブドア事件に絡んで「自殺」者が続出したことを思い起こさせる、背筋が凍る話だ。

何はともあれ、日本人が人権を重んじる民族であることを世界に示すためには、石原慎太郎の三選だけは断じて許してはならないと思う。


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石原慎太郎はいうまでもなく極右であり、人間として許しがたい暴言を次々と吐いている。これについては、多くの方々が批判されていることと承知しているが、これらの石原発言はあまりに程度が低くて、私自身としては、わざわざ文章を書く気にもならないほどの嫌悪感を催してしまう。こんな人物を二期八年にわたって日本の首都の知事としていただいていたことは、東京の恥にとどまらず、日本の恥と言うべきだろう。

だが、石原の暴言を批判する論法では、このバカの勇ましい言葉に心酔する人たちの支持を切り崩すことはできない。右寄りの有権者たちの認識を改めてもらうためには、石原都政を実務面から批判する必要がある。そうずっと思っていた。

月刊「現代」 4月号に掲載されている青木理氏の 『石原慎太郎 「モノ言う知事」の品性と功罪』は、その意味からもとても良い記事だと思うので、ここに紹介したい。

青木氏は1966年生まれ、昨年共同通信を辞職し、「週刊金曜日」昨年6月23日号で安倍晋三の統一協会への祝電問題に関する記事を書き(昨年6月28日付当ブログ記事 『AbEnd的にはよしりんもかっちゃんもペケ』 参照)、「現代」の昨年12月号では、魚住昭さんと共著で「共同通信が握りつぶした安倍スキャンダル」(昨年11月3日付当ブログ記事 『共同通信が安倍晋三事務所のスキャンダルをもみ消した』 参照)を発表した気鋭のフリージャーナリストで、最近私が注目している一人だ。

その青木さんが「現代」4月号の記事で俎上に載せるのが、『石原が推し進めて様々な波紋を巻き起こした主要政策のうち、銀行税、ディーゼル車規制(以上1期目)、新銀行と新大学の設立(以上2期目)』(二重カギ括弧は青木氏の記事からの引用、以下同様)である。

まず、銀行税こと大銀行への外形標準課税は、2000年2月7日に石原が発表するや、ただちに議論を巻き起こしたものだ。
『銀行税とは都内に本支店を持つ資金量5億円超の銀行を対象とし、5年間の時限措置で法人事業税に外形標準課税を適用する』というもので、当の銀行や財界のほか、自民党や大蔵省(当時)からも、「課税の公平性」の観点から批判を浴びる一方で、民主党や(都議会における)共産党に歓迎された政策である。マスコミでも、朝日新聞が社説でこれを支持する一方、読売新聞が「ポピュリズムだ」として批判するなど、普段石原を支持していた勢力ほど反発し、石原に批判的な勢力ほど歓迎するということで、当時ずいぶん話題になったものだ。

しかし、青木さんによると、これは別に石原独自のアイデアでも何でもなく、美濃部亮吉都政時代(1967年?1979年)にも検討され、都庁では主税局を中心に長らくの悲願としていた政策だったという。ちなみに、石原は1975年の都知事選に、美濃部知事の三選を阻止すべく立候補し、僅差で敗れている。いわば石原にとっての宿敵が検討していた政策を、人気取りのために横取りしたようなものなのである。

石原が銀行税に先立って打ち出したディーゼル車規制も、世論に支持され、石原の人気を押し上げた。以下青木さんの記事から引用する。

 銀行税をめぐっては、条例の無効確認などを求めて提訴した銀行側に一審、二審とも敗北したとはいえ、全国の自治体で課税自主権論議を活発化させ、国が外形標準課税を導入する誘い水となった。ディーゼル車規制も、東京の取り組みが03年10月に埼玉や千葉、神奈川も含む首都圏にまで拡大しての走行規制実施につながった。

(月刊「現代」 2007年4月号掲載 青木理 『石原慎太郎「モノ言う知事」の品性と功罪(前編)』より)

青木さんも書くように、石原の1期目はそれなりの成果があったかに見える。しかし青木さんは、『都知事・石原を間近で見てきた都庁幹部たちの評価は厳しい』として、下記のような都の部局長経験者の言葉を引用しながら、以下のように書いている。

「石原さんはいわば究極のポピュリスト。何が世論受けするかを嗅ぎ取って派手な打ち上げ花火を上げる感性は鋭いが、常に拙速と思いつき。体系的、持続的な思考ができない人なんだ」

(中略)

「石原さんはいつも一時の思いつきで強引に突き進むが、後が続かない。もっと問題なのは、石原さんに、そもそも『公』という発想がない点だ。だから自己顕示欲を満たすような思いつきで動き、周囲に側近やイエスマンを侍らせ、組織がおかしくなっていく。石原都政の問題点は最初っから一貫していた」
 こうした都庁幹部たちの石原評を踏まえて冷静に振り返ると、石原の号令に基づくアクティブな試みが肯定的効果を及ぼしたように見えても、それは都政初期のわずかな期間に限られていることに気づく。また、そこにはすでに石原流トップダウンの病理も透けて見えており、実際にその後の石原都政を眺めれば、強引な独善と場当たり的な施策の悪弊が極大化し、都政の現場は混乱と怨嗟ばかりが渦巻いているのである。

(前掲誌より)

1期目は、それでも石原の施策にも評価できる部分はあるかもしれない。しかし、2期目になるとそうはいかない。

青木さんは、2期目の石原の公約のうち、「中小企業の能力を引き出す新しい銀行の創設」(「新銀行東京」の設立)と「これまでにない新しい大学の実現」(「首都大学東京」の設立)を俎上に上げる。

前者の「新銀行東京」については、都庁内では当初から「うまくいくはずがない」と囁かれていたもので、実際、2006年9月期決算で154億円もの赤字を記録した。青木さんの記事には書かれていないが、最近、都議会で民主党の田中良幹事長から「都知事は業績悪化の責任を取るべきだ」との追及を受けた石原は、議長から発言を許されてもいないのに、「馬鹿な質問すんな!」などと怒鳴り、その行為を議長に注意されてもなお、周りにだけ聞こえるような声で、「バカなこと言ってんじゃない」と繰り返し、しまいには「卑怯で下賤だ」と吐き捨てた。このことからも察しがつくように、石原にとってもっとも突かれたくない失政の一つが、この「新銀行東京」なのである。

「首都大学東京」に至っては、もはや呆れるばかりだ。東京都と都立大、都立科学技術大、都立保健科学大、都立短大がまとめつつあった東京都の大学改革案を、石原は2003年8月に突如白紙に戻し、都立の4大学を廃止し、「首都大学東京」の新設を通告したのだ。当然、都立大はこれに激しく反発したのだが、石原がトップダウンのゴリ押しでこの改革を推し進めた理由は、リベラルな校風で知られる都立大のイメージを石原が嫌ったためではないかと、青木さんは推測している。実際、都立大にはかつての美濃部革新都政のブレーンとなった人材がいたのだそうだ。石原とは、私怨を晴らすために「大学カイカク」を行う男なのである。

石原都政というと、浜渦武生(はまうず・たけお)元副知事のやりたい放題が問題となったことがある。この高知県出身で石原の衆議院議員時代から秘書を務めてきた男については、佐野眞一が、石原の批判的評伝である 『てっぺん野郎』 (講談社、2003年)で厳しく批判しているが、まるでヤクザのようだと評されたこの浜渦という男は、2005年6月、都議会自民党の実力者を追い落とすために、民主党都議にやらせ質問を依頼し、虚偽の答弁をしたことがばれて、更迭の憂き目にあった。

浜渦という片腕を失ったのは、石原にとっては大きな痛手となった。それでなくても、周囲をイエスマンばかりで固めて急速に独善化していた石原都政は、浜渦を失ったことによって、ほとんどレームダック化してしまっている、というのが青木さんの見立てである。

なお、浜渦は2006年7月、都参与の職に引き戻されたが、かつてのような権勢をふるう立場にはないそうだ。

そんな「死に体」の石原は、それでも3選を目指しているのだが、『複数の都庁幹部と都議が口を揃えて指摘することによると、「ファミリーと側近のためだろう」という呆れ果てた理由』からだそうだ。青木さんの記事から以下引用する。

「最大の理由は家族のため。都政への不透明な関与が問題となった芸術家とされている四男もそうだが、衆院議員となった三男の宏高氏も知事の後ろ盾がなければ今の座を維持するのは苦しい。都の参与に舞い戻った浜渦氏や他の特別秘書の連中など知事にぶら下がっている側近もたくさんいて、今さら辞めるに辞められないんだろう」(都庁幹部)
「いくら親バカとはいえ、息子たちの能力くらいは石原知事も分かっている。このまま3期目に入れば、石原都政は"ファミリーの生命維持装置"とでも言うべき状態になる」(都議)

(前掲誌より)

『都政新報』という都政専門紙が昨年11月に実施したアンケートによると、石原の3選出馬について都職員の56.3%が「出馬すべきでない」と答え、その数字は部長級以上の幹部職員で62%、課長級でも66%に達したという。また、石原の都政運営や印象については「側近政治的な姿勢が目立つ」「独断専行」とするものが80%以上に達したそうだ。

このように、都政にかかわっている都の職員は、石原都政に対して極めて冷淡な見方をしている。しかし、TBSやテレビ朝日で石原を礼賛し続けているみのもんたや田原総一朗が垂れ流す石原へのお追従が効いているのか、いまだに石原の支持率は高く、いま現在都知事選の投票が行われるなら、石原が大勝するだろうといわれている。

しかし、心ある都民は、まともな人間であるとも思えない石原の圧政下にいる恥辱に耐えられないだろう。それは、東京都民ではない私にもよくわかる。そして、都民の悲鳴にも似た叫び声に耳を傾けた浅野史郎さんが、石原を倒すべくついに立ち上がった。

きたる東京知事選では、都政を私物化する石原慎太郎に、何が何でもストップをかけなければならないと私は思う。


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