13年前の今日、1月17日、阪神・淡路大震災が起きました。
お亡くなりになった方のご冥福をお祈りするとともに、現在もなお苦しまれている被災者の方々に、心よりお見舞い申し上げます。
災害による被害は、天災への備えを十分にするとともに、人災による被害の拡大を抑えなければなりませんが、現在全盛の新自由主義は、それに反するものです。
そういったことをじっくり考える一日にしたいものだと思います。
お亡くなりになった方のご冥福をお祈りするとともに、現在もなお苦しまれている被災者の方々に、心よりお見舞い申し上げます。
災害による被害は、天災への備えを十分にするとともに、人災による被害の拡大を抑えなければなりませんが、現在全盛の新自由主義は、それに反するものです。
そういったことをじっくり考える一日にしたいものだと思います。
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1年ほど前のことになるが、2006年1月17日は、東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件に関して、最高裁が弁護側の上告を棄却し、宮崎勤被告の死刑が確定した日であった。そして、この日はいうまでもなく阪神・淡路大震災から11年にあたる日だった。
政府・与党は耐震偽装事件に関係したヒューザーの小嶋社長の証人喚問をこの日に設定した。民主党をはじめとする野党は、この日への設定に反対したが、与党側が押し切った。
これは、当然ながら証人喚問の報道を相対的に小さくするための、ミエミエの姑息なやり方だったので、当時私は怒り狂っていた。しかし話はそれにとどまらず、民主党の鳩山委員長は、「なぜ17日に設定されたのか。17日までには何が起こるかわからない。偽装事件が吹っ飛ぶようなことが起こらないとも限らない」と予告した。そして、それはライブドアの強制捜査という形で現実になった。
下記に、このことを記録した宮城大学教授・久恒啓一さんのブログのURLを示しておく。
果たして、小嶋社長(愛称・オジャマモン)の証人喚問で、安倍晋三の秘密後援会「安晋会」の存在が民主党の馬淵澄夫議員によって暴かれ、オジャマモンが「安晋会」の会員であることが明らかになったが、報道はライブドア強制捜査一色だった。
この強制捜査の裏に、耐震偽装問題隠しの意図があったのではないかと疑ったのは、私だけではないだろう。
ほどなく、ライブドア事件に絡んでも安倍晋三の名前がささやかれるようになり(「ストレイ・ドッグ」など)、しかもこの事件に関係して沖縄で謎の死を遂げたエイチ・エス証券の野口英昭さんがやはり「安晋会」の理事だったことが「週刊ポスト」2006年2月10日号によって暴かれたのだが、このことは耐震偽装問題が矮小化されたようとしたこととは別の問題だ。
なお、昨年後半に話題になったアパグループが耐震偽装問題に絡んでいた疑惑も、上記「ストレイ・ドッグ」で示唆されていたものだった。
とにかく、昨年のこの時期は、権力側の思惑によって、阪神大震災に思いを致すことが妨害され、私は大いに腹を立てたものであった。
それから1年が経過し、1月22日の「きっこの日記」が、1月17日に行われた自民党大会で、党首の安倍晋三をはじめとして誰も阪神大震災について触れなかったことを厳しく批判しているが、去年は触れなかったどころか震災を耐震偽装問題隠しに利用しようとしたやつらだから、私など、もし彼らのうち誰かが震災のことに言及しただけでも驚いたことだろう。
しかし、そんな安倍内閣の支持率低下に歯止めがかかる気配は全くなく、宮崎県知事選では自公の推薦を受けた候補は、そのまんま東の半分にも満たない得票で惨敗した。この選挙結果は、国民がようやく「コイズミマジック」の迷妄から脱し、自民党政治の正体に気づく一方、民主・社民・共産など野党に対しても厳しい目を向けていることを示しているものといえるだろう。
もちろん、野党と比較しても、自公に対してより厳しい審判が下されたことは見逃してはならない。民主党の中には、コイズミ?竹中の新自由主義路線を、自民党以上に過激に信奉する前原一派という獅子身中の虫がいるが、こいつらにこれ以上引っかき回されるようでは民主党の未来はないだろう。
かつて、自民党といえば懐が深く、いろんな意見を持った人たちがいるという長所があった。私は、過去一度も自民党に投票したことがない人間だが、過去に彼らがそういう強みを持っていたことは認めざるを得ない。
しかし、今ではそうではない。たまにテレビに出て、今の自民党内の空気について「いやー、物言えば唇寒しですよ」などと言っている議員もいるが、そういう人たちだって、公然と執行部批判はできずにいる。あの「郵政選挙」以来、自民党はネオコン独裁政党に堕落してしまったのだ。
独裁政権は、一度崩れ始めると脆いものだ。安倍が、突然「共謀罪」の成立を指示したのも、政権批判の言論が押さえきれなくなりつつあると見て、強権的に押さえ込みにかかろうとしているのだと思う。こんなものは、決して許してはならない。
安倍を倒さなければ、こっちがやられる。そういう危機感を持って、今後も安倍政権を厳しく批判し続けたいと思う。
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政府・与党は耐震偽装事件に関係したヒューザーの小嶋社長の証人喚問をこの日に設定した。民主党をはじめとする野党は、この日への設定に反対したが、与党側が押し切った。
これは、当然ながら証人喚問の報道を相対的に小さくするための、ミエミエの姑息なやり方だったので、当時私は怒り狂っていた。しかし話はそれにとどまらず、民主党の鳩山委員長は、「なぜ17日に設定されたのか。17日までには何が起こるかわからない。偽装事件が吹っ飛ぶようなことが起こらないとも限らない」と予告した。そして、それはライブドアの強制捜査という形で現実になった。
下記に、このことを記録した宮城大学教授・久恒啓一さんのブログのURLを示しておく。
『宮城大学教授 久恒啓一のブログ日誌 「今日も生涯の一日なり」』
2006年1月19日付記事
(下記URLをクリックするとリンク先に飛びます)
http://plaza.rakuten.co.jp/hisatune/diary/200601190000/
果たして、小嶋社長(愛称・オジャマモン)の証人喚問で、安倍晋三の秘密後援会「安晋会」の存在が民主党の馬淵澄夫議員によって暴かれ、オジャマモンが「安晋会」の会員であることが明らかになったが、報道はライブドア強制捜査一色だった。
この強制捜査の裏に、耐震偽装問題隠しの意図があったのではないかと疑ったのは、私だけではないだろう。
ほどなく、ライブドア事件に絡んでも安倍晋三の名前がささやかれるようになり(「ストレイ・ドッグ」など)、しかもこの事件に関係して沖縄で謎の死を遂げたエイチ・エス証券の野口英昭さんがやはり「安晋会」の理事だったことが「週刊ポスト」2006年2月10日号によって暴かれたのだが、このことは耐震偽装問題が矮小化されたようとしたこととは別の問題だ。
なお、昨年後半に話題になったアパグループが耐震偽装問題に絡んでいた疑惑も、上記「ストレイ・ドッグ」で示唆されていたものだった。
とにかく、昨年のこの時期は、権力側の思惑によって、阪神大震災に思いを致すことが妨害され、私は大いに腹を立てたものであった。
それから1年が経過し、1月22日の「きっこの日記」が、1月17日に行われた自民党大会で、党首の安倍晋三をはじめとして誰も阪神大震災について触れなかったことを厳しく批判しているが、去年は触れなかったどころか震災を耐震偽装問題隠しに利用しようとしたやつらだから、私など、もし彼らのうち誰かが震災のことに言及しただけでも驚いたことだろう。
しかし、そんな安倍内閣の支持率低下に歯止めがかかる気配は全くなく、宮崎県知事選では自公の推薦を受けた候補は、そのまんま東の半分にも満たない得票で惨敗した。この選挙結果は、国民がようやく「コイズミマジック」の迷妄から脱し、自民党政治の正体に気づく一方、民主・社民・共産など野党に対しても厳しい目を向けていることを示しているものといえるだろう。
もちろん、野党と比較しても、自公に対してより厳しい審判が下されたことは見逃してはならない。民主党の中には、コイズミ?竹中の新自由主義路線を、自民党以上に過激に信奉する前原一派という獅子身中の虫がいるが、こいつらにこれ以上引っかき回されるようでは民主党の未来はないだろう。
かつて、自民党といえば懐が深く、いろんな意見を持った人たちがいるという長所があった。私は、過去一度も自民党に投票したことがない人間だが、過去に彼らがそういう強みを持っていたことは認めざるを得ない。
しかし、今ではそうではない。たまにテレビに出て、今の自民党内の空気について「いやー、物言えば唇寒しですよ」などと言っている議員もいるが、そういう人たちだって、公然と執行部批判はできずにいる。あの「郵政選挙」以来、自民党はネオコン独裁政党に堕落してしまったのだ。
独裁政権は、一度崩れ始めると脆いものだ。安倍が、突然「共謀罪」の成立を指示したのも、政権批判の言論が押さえきれなくなりつつあると見て、強権的に押さえ込みにかかろうとしているのだと思う。こんなものは、決して許してはならない。
安倍を倒さなければ、こっちがやられる。そういう危機感を持って、今後も安倍政権を厳しく批判し続けたいと思う。
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1月18日付の朝日新聞「ニッポン人・脈・記」は、大変印象深い記事だった。
第三社会面に連載されているこのコラムは、このところ「震度7からの伝言」と題して、阪神大震災をめぐる話題を扱っている。
1月18日付の第9回では、震災時に神戸大学の教授を務められていた室崎益輝さん(むろさき・よしてる=現消防庁消防研究センター所長)を取り上げている。室崎さんについてネット検索をかけたら、2001年11月17日付の神戸新聞記事が見つかったので、ここに紹介する。
この神戸新聞の記事に書かれているように、室崎さんは神戸の防災計画を、震度5の地震を想定して書いた。しかし、実際には有史以来神戸が経験したことがないような烈震が神戸を襲った。
実は私は、子供時代を阪神間で過ごした。だから知っているのだが、確かに誰もが「ここには大地震は来ない」、そう思っていた。地震といえば関東や東海地方の話という感覚だった。小学生の時に習った郷土史では、災害というと水害の話だった。震災の被害がもっとも激しかった地域には、住吉川や芦屋川という「天井川」があり、しばしばこれがあふれて大きな水害をもたらした。従って、阪神間の古い住宅は、水害への備えが重視されていたそうだが、これは地震に対してはかえって弱い構造になっていたのではないかと思う。
朝日新聞の記事によると、六甲山の断層が動いたら震度7の地震が起きることは専門家にはわかっており、激しい議論になったものの、有史以来そういう地震が起きた記録はなかったことから、神戸市の防災計画は震度5強を想定して作られたという。
室崎さんは、その責任を深く反省し、神戸大で市民参加の公開ゼミを始め、若い研究者たちに「震度5の悔悟」を伝えているそうだ。記事は、1923年の関東大震災の際、被災地をくまなく歩いて調査した寺田寅彦を敬愛する室崎さんが行った、阪神大震災の被災地の調査を紹介している。
そんな室崎さんがもう一つ学生たちと取り組んだのが、震災の遺族からの「聞き語り調査」だった。
きっかけになったのは、震災の翌年の1996年1月にノンフィクション作家・柳田邦男さんから聞いたビートたけしの言葉だったそうだ。
たけしはこう語った。『震災を「5千人が死んだ一つの事件」と考えるのは死者を冒涜してはいないか。1人が死んだ事件が5千件あり、5千通りの死があるはずだ』と。
「ひとり一人の死を見つめるべきではないか」と思った室崎さんは、それぞれの死の背景を調べるべく、遺族からの「聞き語り調査」を行ったのだそうだ。
室崎さんを動かしたビートたけしの言葉は、実に印象的だ。そして、想像力を働かせよと促すたけしの言葉は、何も対象を震災に限ったものではない。私自身、ブログに寄せられる読者の方々の親御さんやお祖父様、お祖母様の戦争体験に関するコメントを読みながら、そうしたひとり一人の戦争体験について思いをいたすことの大事さを痛感している。
今、勇ましいかけ声で国家主義的な政策を進めようとしている政権中枢の人たちには、そこに思いを致す想像力が欠如しているのではないかと思う。
政治思想に関係する政策の話だけではない。コイズミ以来の「カイカク」路線、新自由主義政策が生んだ「格差社会」の犠牲になって、過労死や自殺に追い込まれた人たちについても、同じことがいえる。「資本の論理」の暴走については、私自身身をもってその恐ろしさを思い知った体験があるので、よけいにそう思う。これに対しても、現在の政権中枢の人たちには想像力が欠如しているというしかない。
私は安倍晋三が大嫌いだが、彼は決して根っからの悪人ではないと思う(コイズミは根っからの悪人だと思っているw)。だが、彼にはあまりにも想像力が欠けている。どうみても総理大臣の器ではない。
やはり安倍晋三にはお引き取り願うしかない、改めてそう思う今日この頃である。
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第三社会面に連載されているこのコラムは、このところ「震度7からの伝言」と題して、阪神大震災をめぐる話題を扱っている。
1月18日付の第9回では、震災時に神戸大学の教授を務められていた室崎益輝さん(むろさき・よしてる=現消防庁消防研究センター所長)を取り上げている。室崎さんについてネット検索をかけたら、2001年11月17日付の神戸新聞記事が見つかったので、ここに紹介する。
『震災を語る 室崎益輝さん 「使命」』(「神戸新聞」 2001年11月17日付より)
この神戸新聞の記事に書かれているように、室崎さんは神戸の防災計画を、震度5の地震を想定して書いた。しかし、実際には有史以来神戸が経験したことがないような烈震が神戸を襲った。
実は私は、子供時代を阪神間で過ごした。だから知っているのだが、確かに誰もが「ここには大地震は来ない」、そう思っていた。地震といえば関東や東海地方の話という感覚だった。小学生の時に習った郷土史では、災害というと水害の話だった。震災の被害がもっとも激しかった地域には、住吉川や芦屋川という「天井川」があり、しばしばこれがあふれて大きな水害をもたらした。従って、阪神間の古い住宅は、水害への備えが重視されていたそうだが、これは地震に対してはかえって弱い構造になっていたのではないかと思う。
朝日新聞の記事によると、六甲山の断層が動いたら震度7の地震が起きることは専門家にはわかっており、激しい議論になったものの、有史以来そういう地震が起きた記録はなかったことから、神戸市の防災計画は震度5強を想定して作られたという。
室崎さんは、その責任を深く反省し、神戸大で市民参加の公開ゼミを始め、若い研究者たちに「震度5の悔悟」を伝えているそうだ。記事は、1923年の関東大震災の際、被災地をくまなく歩いて調査した寺田寅彦を敬愛する室崎さんが行った、阪神大震災の被災地の調査を紹介している。
そんな室崎さんがもう一つ学生たちと取り組んだのが、震災の遺族からの「聞き語り調査」だった。
きっかけになったのは、震災の翌年の1996年1月にノンフィクション作家・柳田邦男さんから聞いたビートたけしの言葉だったそうだ。
たけしはこう語った。『震災を「5千人が死んだ一つの事件」と考えるのは死者を冒涜してはいないか。1人が死んだ事件が5千件あり、5千通りの死があるはずだ』と。
「ひとり一人の死を見つめるべきではないか」と思った室崎さんは、それぞれの死の背景を調べるべく、遺族からの「聞き語り調査」を行ったのだそうだ。
室崎さんを動かしたビートたけしの言葉は、実に印象的だ。そして、想像力を働かせよと促すたけしの言葉は、何も対象を震災に限ったものではない。私自身、ブログに寄せられる読者の方々の親御さんやお祖父様、お祖母様の戦争体験に関するコメントを読みながら、そうしたひとり一人の戦争体験について思いをいたすことの大事さを痛感している。
今、勇ましいかけ声で国家主義的な政策を進めようとしている政権中枢の人たちには、そこに思いを致す想像力が欠如しているのではないかと思う。
政治思想に関係する政策の話だけではない。コイズミ以来の「カイカク」路線、新自由主義政策が生んだ「格差社会」の犠牲になって、過労死や自殺に追い込まれた人たちについても、同じことがいえる。「資本の論理」の暴走については、私自身身をもってその恐ろしさを思い知った体験があるので、よけいにそう思う。これに対しても、現在の政権中枢の人たちには想像力が欠如しているというしかない。
私は安倍晋三が大嫌いだが、彼は決して根っからの悪人ではないと思う(コイズミは根っからの悪人だと思っているw)。だが、彼にはあまりにも想像力が欠けている。どうみても総理大臣の器ではない。
やはり安倍晋三にはお引き取り願うしかない、改めてそう思う今日この頃である。
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