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きまぐれな日々

名古屋市民がつけあがらせてしまったおかげで図に乗る名古屋市長・河村たかしの次の手は、来年2月に行われる愛知県知事選に自民党衆院議員の大村秀章を担ぐ作戦らしい。
http://www.asahi.com/politics/update/1015/NGY201010150006.html

河村市長、自民・大村衆院議員に愛知知事選立候補を要請

 来年2月6日に投開票される愛知県知事選で、河村たかし名古屋市長は15日、自民党の大村秀章衆院議員(50)=比例東海ブロック=に立候補を要請したことを明らかにした。自らが代表を務める地域政党「減税日本」の支援候補とし、減税などの公約をともに訴えたい考えだ。

 河村市長は15日朝、報道陣に「郷土愛のある方。減税ができる人ということでお願いした。感触はよい。出てくれると思っています」と語った。一方、大村氏は朝日新聞の取材に「河村市長とは盟友だ。ただ、知事選について正式な話はない。現時点でこれ以上のコメントはできない」としつつ、立候補の可能性については「あるともないとも言えない」と含みを残した。

 大村氏は愛知県碧南市出身で当選5回。自民党政権では厚生労働副大臣を務めた。

 同知事選は、民主党が元総務省官房審議官の御園慎一郎氏(57)、自民党が内閣府行政刷新会議事務局参事官補佐を務めた重徳和彦氏(39)、みんなの党が医師薬師寺道代氏(46)を擁立する方針。

(asahi.com 2010年10月15日11時2分)


民主党と自民党がともに元官僚、みんなの党が女性医師の擁立を決めているところに、かつて民主党に属していた河村たかしが現役自民党議員の大村秀章を立てて、既成政党、既得権益の打破を訴えて、名古屋のみならず愛知県全体を「河村帝国」にしたいかに見える。これが実現すれば河村たかしは民主党に、大村秀章は自民党にそれぞれ弓を引くことになる。河村は、自身も名古屋市長を辞任して改めて立候補し、愛知県知事選、名古屋市議選と名古屋市長選のトリプル選挙にする構想を持っているとも伝えられる。

大村秀章の名前を聞いて私が思い出すのは、3年前の参院選を1か月後に控えた6月、テレビ朝日の『サンデープロジェクト』に出演して「消えた年金」問題を民主党の長妻昭(前厚労相)と討論したが、当時野党の論客として鳴らした長妻に完膚なきまでに叩きのめされ、反論する言葉も出ずに涙目になる醜態を晒したことだ。2007年6月17日付の当ブログエントリ「自民党の『年金問題の切り札』・大村秀章の醜態」は、自公政権時代には長らく人気エントリだった(現在ではほとんど参照されない)。

とはいえ、与党の政治家が野党の政治家との論戦を行うのは、守勢に立たなければならない不利さはある。当時人気の高い論客だった長妻昭も、いざ厚生労働大臣に就任すると、目立った成果をあげることはできなかった。私は、長妻、大村両氏に小泉・竹中構造改革に親和的な体質を感じるので、二人とも支持しないが、それでも大村氏が自民党では片山さつきともども「派遣村」に足を運んだ数少ない政治家であることは覚えている。

しかし、前々回のエントリ「『日本版ティーパーティー』に入れ込む片山さつきと副島(そえじま)一派」で書いたように、片山さつきが自らサラ・ペイリンを気取って「日本版ティーパーティー運動」を宣伝したかと思うと、大村秀章も河村たかしから愛知県知事選出馬の誘いを受け、受諾こそしていないけれども、諾否をマスコミから聞かれて即答を避ける程度には心を動かされている。黒川滋氏は、ブログ『きょうも歩く』で、

河村氏と友人であろうがなかろうが、年越し派遣村で汗をかき厚生労働関係に造詣の深い大村議員が、減税が第一の公約の政治勢力から立候補要請を即座に断らないというのは、自己否定につながらないのか。
社会保障、労働関係の施策は、企業福祉、家庭内福祉を多用して小さな政府路線をとってきた日本で、行き詰まりを見せている。多少なりとも社会保障について知識がある政治家なら、減税はできるわけがないと知っているはずである。

と書いている。

だが、河村たかしの主張に心を動かされているのは、何も大村秀章だけに限らない。さとうしゅういち氏によると、名古屋市議会のリコールを目指す河村たかしの「市民運動」は、

インターネットの「ネオコン」の方々から支持が厚い橋下徹・大阪府知事と、今までは名古屋で環境や平和などの市民運動をしてこられた一部の「左翼」の方々、一部インターネットの左翼の方々に評判がいい論客らが「相乗り」する形になっています。

とのことだ。

ネットでのみ特異な集団を形成している「小沢信者」(ozw信者)の一部が副島隆彦(ソエジー)や中田安彦(「アルルの男・ヒロシ」)らに扇動されて河村たかし支持に走っていることを私は知っており、彼らozw信者の生態が、アメリカでサラ・ペイリンらが主導する「ティーパーティー運動」に共鳴する人たちとあまりにもよく似ているので、私は『kojitakenの日記』の記事「ozw信者さんたちが大好きなもの」でこれを皮肉ったが、リアルの運動家たちにも河村たかし支持が浸透しているとなると、事態は深刻だ。

上記リンク先でさとう氏が描いた2次元ダイアグラムを見ると、菅直人首相、小沢一郎元民主党代表、「一部左翼」の三者が揃って、自民党政権時代や鳩山政権時代と比べてグラフの下の方、つまり「再分配小」の方向に動いている。菅首相は民主党内で政権を支える前原誠司ら松下政経塾出身議員や、鳩山由紀夫と両天秤にかけながら菅政権も支える旧民社に引っ張られ、「一部左翼」は自分たちが喝采を送る河村たかしに引っ張られ(副島隆彦一派や植草一秀の影響も見逃せない)、機を見るに敏な小沢一郎も、世論のトレンドを読んで「小さな政府」側にシフトしたと考えられる。

さとう氏は、河村市長は「庶民革命」と言うが、例えば生活保護ギリギリくらいの人にとって、本当に負担が重いのは国保料や介護保険料などだと指摘する。河村たかしの支持者らからは評判が悪いであろう、政府税調専門家委員会委員長代理(つまり神野直彦氏の代理)を務める大沢真理氏も、9月3日付の朝日新聞で、2000年以降社会保険料の総額が国税収入の総額を上回っているが、正社員が加入する厚生年金の保険料が企業との折半であるのに対し、不安定で低賃金の非正規労働者が加入する国民年金は、月1万5千円程度を本人のみで負担するので、生活が苦しい人ほど負担が重く、保険料に依存する仕組みはもう限界を迎えていると主張している。

大沢氏は、「増税は景気が回復を待っていては遅い」とも主張するので、勝手に「増税=消費税」とすり替える人たちの標的になりそうだが、大沢氏は課税対象を広げて納税力のある人に負担をしてもらい、税収が増える仕組みを作るべきだと言っており、要するに再分配を強化せよと主張している。

一方、河村たかしの主張は、一言でいえば再分配なんてする必要はないというものだ。

それでも名古屋市民や愛知県民が河村たかしを支持するならそれは仕方がない。名古屋市や愛知県から(ついでに大阪府からも)市民・県民(・府民)の方々は逃げ出した方が得策だと私は思うけれども。


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河村たかしが主導する名古屋市議会リコールの件は、名古屋ローカルの話題であるせいもあって、当ブログでも不人気エントリに属する。私自身名古屋に住んだことはない「よそ者」だが、名古屋市議会リコールは、全国に同様の動きが広がる可能性があるだけではなく、ファシズムの台頭という観点からも見過ごせないと思うので、しつこく取り上げ続ける。

当ブログはかつて、「安倍晋三を『the END!』させよう」という「AbEndキャンペーン」("AbEnd"とは安倍晋三の異常終了を意味する)の旗を振ったが、当時キャンペーンに参加した多くの人たちは「小沢信者」と化した。だが、安倍晋三よりも小沢一郎よりももっと危険なのが河村たかしや橋下徹であると私は考える。

安倍晋三は、総理大臣になった前後、顔写真にちょび髭を描かれるなどしたが、大衆を扇動するどころか「KY」と馬鹿にされ、参院選で惨敗し、臨時国会の所信表明演説を行った翌日、突如政権を投げ出した。今でも自民党町村派で存在感を誇示しているが、安倍がのさばればのさばるほど自民党は弱体化する。現に谷垣禎一総裁にとっては異論を唱える頭の痛い異分子になっているし、町村派では一時キングメーカーとして権勢を誇っていた森喜朗は、安倍晋三がでかい顔をしているのに切れて、派閥を脱退した。安倍は、自民党にとどまるよりも「たちあがれ日本」に行くべき政治家だが、自分が見えていない安倍は「再チャレンジ」の夢を捨てていないため、自民党にとどまり続け、その結果自民党の足を誰よりも強く引っ張っている。今となっては、こんな政治家は時々馬鹿にする程度で十分だ。

また小沢一郎は、先の民主党代表選で国民的不人気が証明された。「小沢信者」の抱く幻想と小沢一郎の実像には、あまりにも開きがありすぎるが、民主党代表選で、得意とするはずの地方で票を稼げなかったことから、神話は既に崩れており、自民党とはもちろん、「みんなの党」とも組めないだろう。大衆迎合主義者(ポピュリスト)である渡辺喜美は、不人気が証明された小沢一郎になど魅力を感じないだろう。小沢一郎が組む可能性があるのは、これまた「たちあがれ日本」くらいのものではないか。

だが河村たかしは違う。名古屋市長選への出馬を決めた時は、民主党に弓を引く形だった。当時、某ネトウヨ系有名ブログが、河村たかしは民主党の支持などなくても勝てるのに、当初内定していた候補の出馬を取りやめさせた民主党が、勝ち馬に乗ろうと勝手に推薦してきたのであって、むしろ民主党の支持で河村たかしの票が減る、などと書いていた。当該ブログ主は、どうやら民主党は大嫌いだけれど河村たかしは大好きらしい。誰かというと某ヒロシ君のことである。リンクは張らないので、物好きの方は当該エントリを探してみられたい。

このように、有名ネットウヨブロガーの支持も得ている河村たかしだが、呆れたことに民主党代表時代に河村に弓を引かれた小沢一郎が、何を考えたか河村たかしと結託したらしく、松木謙公や三宅雪子を名古屋に送り込んだ。これら全国区の有名人(?)の応援の甲斐あって、河村たかしの名古屋市議会リコールに向けての署名は、必要数に達した見通しだ。

もともと所得税と住民税の半減を掲げる小沢一郎の政策は、「減税日本」を掲げる河村たかしとは親和性が強かった。小沢一郎は、「国民の生活が第一」を掲げながら、今なお「小さな政府」の看板を下ろしていない。この矛盾は、民主党が政権についた今、もう少しまともに批判されてしかるべきではないか、小沢一郎に遠慮してそこをおろそかにしていては、前に進めないのではないかと私は考える。

2007年の参院選を前に民主党が作った、「大増税で生活がガーン!なことに。」と題した漫画も、今から見れば突っ込みどころ満載だ。民主党は、漫画の末尾で「格差是正のための『税制改革』を実施します」と書いているが、小沢一郎は別に金持ち増税や法人税率引き上げを考えていたわけではなく、それどころか同じ2007年の参院選前に消費税の3%増税(つまり税率10%で、今年菅直人が言い出した税率と同じ)を口にしたし、今年の民主党代表選同様、大幅な所得税と住民税の減税(小沢一郎の腹案は、所得税と住民税をともに半減することだったらしい)を公約に入れようとしたが、これを断念した。つまり、当時民主党が考えていた「税制改革」では格差が是正できるはずがなかったのである。だが、参院選は相手の安倍晋三があまりにひどすぎたために、小沢民主党が圧勝した。それには、「国民の生活が第一」というスローガンの力が大きかった。このスローガンだけは、今も色あせない卓抜したものだ。

その小沢一郎は、「西松事件」によって「政治と金」のイメージが国民に強く植え付けられた。この捜査や大久保秘書(当時。その後大久保氏は小沢一郎に解雇された)の逮捕・起訴が正当だとは私は思わないし、「西松事件」で東京地検特捜部をずいぶん批判したために、私自身「小沢信者」呼ばわりされた。だが私は、小沢一郎だろうが東京地検だろうが批判すべき時には批判するし、東京地検批判が結果的に小沢一郎擁護につながって、反民主党の自民党信者がそれを気に入らなかったとしても知ったことではない。そもそも私は特捜検察など廃止すべきだと考えている。現在話題になっている大阪地検の件は、特捜検察が百害あって一利なしの存在であることをよく示している。

しかし、小沢一郎は企業・団体献金の禁止や取り調べの全面可視化について、民主党の政策を前進させなかった。小沢一郎は確かに総理大臣でこそなかったが、前首相・鳩山由紀夫を思いのままに操れる力を持っていたことを疑う人間は誰もいない。取り調べの全面可視化の件に関しては、小沢一郎が検察と裏取引した影響で、民主党政権が及び腰になったとの観測も流れた。一言で言えば、小沢一郎は結果を出せなかったのである。政策論争で菅直人との違いを打ち出せなかったことと合わせて、これでは小沢一郎が代表選で敗北したのも止むを得ない。

今後の政治の主役はもはや小沢一郎ではない。小沢一郎はもう70歳近い。東国原英夫が来年の宮崎県知事選不出馬を表明し、国政への転進を示唆しているが、東京都知事選出馬もあり得るという。どちらの選択肢を選んでも、東国原は今後さらなる害毒を撒き散らすだろう。その翌年には大阪府知事選があり、橋下徹が再選を目指すかどうかは不透明だ。おそらく東国原同様出馬しないのではないかと思う。その流れの中に、河村たかしも位置づけられる。

河村たかしについては、前エントリのコメント欄で、さまざまな意見をお持ちの読者から興味深いコメントをお寄せいただいている。

その中で、「リベサヨ」という言葉に注目した。ネットで調べてみると、「リベサヨ」とは濱口桂一郎氏がブログ「EU労働法政策雑記帳」で常用する言葉で、「ポリティカルコンパス」でいう「リベラル右派」(政治思想的には左派で経済思想的には右派=経済思想的には規制緩和・小さな政府をよしとする新自由主義に近い人たちで、植草一秀もこれに含まれる)に当たる人たちを指すらしい。ポリティカルコンパスは、昔私もやってみたが、当然ながら私は「リベラル左派」になる。

その「リベサヨ」の人たちが持つルサンチマンが、河村たかしらの支持につながるのではないかとのことだが、ことはそう単純ではない。河村たかしを支持する人たちは、一方で平沼赳夫や城内実らにも抵抗を持っていないことを私は知っているからだ。そもそも、"THE FACTS" の意見広告に名を連ねた河村たかし自身が、ポリティカルコンパスでいえば「保守右派」であり、「リベサヨ」ではなく「リベウヨ」に当たる。本音では経済政策に興味がない平沼赳夫や城内実は、長く「保守左派」(「ソシウヨ」?)と見なされてきた。河村たかしと城内実の共通点は、政治思想的に極右であることだ。「小沢信者」は、自身が左翼でありながら、河村たかしと城内実への支持を矛盾なく両立する。それでいて彼ら小沢信者は安倍晋三、稲田朋美、橋下徹らを強く非難するのだからわけがわからない。少なくとも私には全く理解不能である。

もっとも、以上は軽薄に過ぎる軽口かもしれない。おそらく事態はもっと深刻で、「dongfang99の日記」を引用しながらぽむさんが指摘しているところが、特に懸念される。

ナチスをもっとも熱狂的に支持した層とされるのが下層中産階級の人々ですが、ナチスは巧みに彼らのもつ「既得権益者」へのルサンチマンをあおったのです。産業構造の変化で富や社会的地位を得たユダヤ人や組合を組織し団結して権利を主張できる労働者が彼らの憎悪の対象となったことはよく知られています。
スターリン時代のクラーク(富農)撲滅運動や文革も権力者が「既得権益者」への大衆のルサンチマンを利用した代表的な例です。
おかげで真に大衆の幸福を奪っている者たち?大資本家や党の幹部たちへの批判をかわすことができたのです。


実際、河村たかしがもし名古屋市の独裁者として君臨することになれば、一番喜ぶのは名古屋の土豪であり、もッとも悲惨な目に遭うのは名古屋の一般市民だろう。同様に、もし小沢一郎が総理大臣になって、所得税と住民税を半減したら、全国の土豪が喜び、日本社会の格差はさらに拡大し、日本は焦土と化してしまうに違いない。

菅直人の場合は、小さな政府志向とはいえないけれど、東京に本社を持つ大企業優遇で、それはそれで問題だ。だが、大衆のルサンチマンを利用して名古屋の独裁者に成り上がろうとする河村たかしや、河村を支援する小沢一郎はもはや賞味期限切れであるにせよ、今後橋下徹や東国原らが何をやろうとするかを考えると、どっちもどっちというか、緩やかな破滅と一気呵成の破滅の違いしか、菅直人と河村たかしの間には見出せないように思われる。


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プロ野球・中日ドラゴンズが4年ぶりのセントラルリーグ優勝を目前にする名古屋だが、そのドラゴンズの帽子を被って人気とりに余念がない名古屋市長・河村たかしが主導する、名古屋市議会のリコールに向けた署名が目標数に達し、10月4日に同市選挙管理委員会に提出されることになってしまった。
http://www.asahi.com/politics/update/0930/NGY201009300004.html

河村側が設定した目標は、無効票を多めに見積もって設定した数字だから、リコール成立はほぼ間違いないと考えるべきだろう。これで、住民投票などによって名古屋市は4億5千万円の税金を無駄遣いすることになってしまいそうだが、残念ながらそれが名古屋市民の選択なのだから仕方ない。

大阪府の橋下徹といい、この河村たかしといい、モンスター首長の人気ぶりには呆れるばかりだ。それだけ日本各地で苦しくなる一方の暮らしに閉塞感が強まっているのだろうが、間違った方向に舵を切ろうとしている人たちへの人気が高まっている現状を憂慮するほかない。

当ブログには、尖閣諸島沖の衝突事件を取り上げろというリクエストもいただいているが、メインテーマとして取り上げるつもりはない。現在目立つのは右翼のヒステリックな叫びであり、火に油を注いだって仕方ないからだ。その中で、石原慎太郎なる犬同然の人間が、「ヤクザ国家には核武装しかない」などと週刊誌でキャンキャン吠えているようだ。その石原は、河村や橋下といったモンスター首長のはしりであることを指摘しておきたい。

尖閣諸島沖事件と相前後して、ロシアのメドベージェフ大統領が北方領土を訪問する意思を示すなど、大国が日本に対して強い態度をとることが目立っているが、いうまでもなくこれは日本の国力が落ちたためだ。思い出せば、1990年初頭には北方領土の返還が視野に入った時期があったが、当時のロシアはソ連崩壊直後の混乱で国力が落ちていた。一方、日本は海部俊樹が総理大臣を務め、小沢一郎が自民党幹事長の時代。あの頃、日本は北方領土問題を金で解決しようとしているかに見えた。当時、私の友人は「日本は北方領土を買うんだよ」と皮肉を込めて言っていた。

現在の菅政権の対応は頼りない限りだが、責任を菅政権にのみ帰しても得られるものは何もない。政治に必要なのは、なぜ日本の国力がここまで落ちたのかを分析し、国を立て直すことだ。まさに「失われた20年」(というより中曽根政権時代から数えて「失われた30年」)であって、その間違った方向へと向かった誤りを、早く総括して立ち直ることが必要だ。内政あっての外交であり、先の戦争だって内政の失敗が無謀な戦争へと国を突っ込ませた。

折しも、昨年(2009年)の民間給与所得が国税庁調べで前年比23万7千円減(5.5%減)の405万9千円となったことが報じられた。統計を取り始めた1949年以降で、過去最大の減少幅を記録した一昨年(同7万6千円、1.7%減)を大幅に上回ったが、2年間を合計すると、金額にして31万3千円、率にして7.2%も下がったことになる。2007年にはわずかに前年比で増えていたが、その前は1998年から2006年まで9年連続で前年比で減っていた。

トラックバックいただいた『ニコブログ』のエントリ「『企業平均給与23万円減、過去最大の減少』の衝撃」が、9年連続で民間給与所得が減少する直前の1997年との比較を行っているが、30?34歳で16.8%、35?39歳で15.6%、40?44歳で10.2%、45?49歳で10.8%、50?54歳で14.7%減少となっている。しわ寄せは40代には比較的小さく、30代と50代に大きいことがわかる。さらに悲惨なのが新卒であることはいうまでもない。

私が思い出すのは、1995年に日経連が打ち出した「新時代の『日本的経営』」である。日経連がこの方針を発表すると同時に、まず大企業が賃金切り下げ競争を始めた。「成果主義」など賃金切り下げのための方便に過ぎなかった。その影響が現れる直前の1997年に民間給与所得がピークに達し、以後減少の一途をたどったのは必然の帰結である。賃金切り下げはその後さらに、派遣労働の範囲拡大へと進んでいく。

手前味噌だが、「新時代の日本的経営」を検索語にしてGoogle検索をかけると、当ブログの2009年1月19日付エントリ「1995年?『新時代の日本的経営』と内橋克人『共生の大地』」が引っかかる。当該記事自体には大した内容はないが、そこで取り上げた内橋克人の『共生の大地―新しい経済がはじまる』(岩波新書、1995年)は、今なお価値を失わない、読まれるべき本だ。

15年前に書かれたこの本が今なお価値を失っていないことは、内橋克人にとっては名誉なことだが、日本にとっては不幸なことであり、要するに内橋克人が書いた「新しい経済」は未だ始まっていないのである。1年半以上前の当ブログの記事では、当時民主党代表を務めていた小沢一郎が、「2つのニューディール」として、「環境のニューディール」と「安心・安全のニューディール」を打ち出したことを評価する文章を書いていたが、「グリーンニューディール」を鳩山由紀夫も菅直人もさぼり続け、小沢一郎も先の民主党代表選で争点にもしなかった。その代わりに小沢一郎が言い出したのはひも付き補助金の一括交付金化による財源捻出と所得税・住民税の大幅減税だった。何のことはない、自民党から自由党時代までに小沢が唱えていた「小さな政府」路線に立ち返ったわけだが、悪名高い「小沢信者」のみならず、小沢支持者にも菅支持者にもそのことを指摘する人間はほとんどいなかった。図に乗る小沢一郎は、子飼いの松木謙公や三宅雪子を名古屋に送り込み、河村たかしを応援させる暴挙に出た。新自由主義者へと先祖返りした小沢一郎を、私は許せない。

思えば、中曽根政権時代の第二臨調の「民活」(民間活力の活用)から「新時代の『日本的経営』」を経て、橋本政権の「8大改革」、そしてそれらの総仕上げとしての小泉・竹中「構造改革」へと進んだ流れの中に、小沢一郎も新自由主義の唱道者の一人として位置づけられるし、それを示した小沢の著書が1993年の『日本改造計画』である。ところが、今なお小沢一郎は「『日本改造計画』の頃と私は変わっていない」と口にする。なぜ小沢一郎がそんなことを言うかというと、「国民の生活が第一」を実現させるために不可欠であると私が考えているところの「高福祉高負担」路線を日本人が望んでいないと小沢一郎が見ているためではないか。

小沢一郎にはそうした嗅覚が強く働く。本来は利益誘導型政治家だった小沢が90年代初頭に新自由主義路線を掲げたのも、2006年に民主党代表に就任したと同時に「国民の生活が第一」をスローガンに掲げたのも、現在再び新自由主義路線に回帰しようとしているのも、同じ動機に基づくものなのではないか。私はそういう仮説を立てている。私に言わせれば、小沢一郎こそ典型的な大衆迎合主義者(ポピュリスト)であり、2006年からの民主党代表時代には、それが良い結果をもたらしたこともあるが、現在は害毒の方が目立つ。菅直人も世論の動向に敏感な風見鶏だから、世論が新自由主義に容認的なら、それでなくとも経団連、大企業御用労組、松下政経塾出身や旧民社の民主党議員たちにがんじがらめにされている菅直人はますます新自由主義的な傾向を強める。

例によって小沢一郎批判へと話がそれてしまったが、公務員の給料を減らせ、議員定数を削減せよ、税金は「悪」だ、民主党を「減税政党」にせよという河村たかしを、名古屋市民のみならず日本人の多くが支持する現状は嘆かわしい限りだ。小沢一郎が「マスゴミ」の標的になっていると、被害妄想全開で絶叫する「小沢信者」の中には、熱狂的に河村たかしを応援する者が多いが、テレビ朝日で小宮悦子が司会を務めている、サンデーなんとかという番組が何度も何度も河村たかしを好意的に取り上げ、名古屋市議会リコール運動を後押ししていた事実を、彼ら小沢信者はどう説明するのか。「マスゴミ」が応援する河村たかしを批判するのが彼らにとって筋の通った態度だと思うし、私も河村批判になら彼らに同意するかもしれないが、彼らは決してそんな態度はとらない。ダブルスタンダードとはこのことをいう。

最後に、現時点で既に日本が世界に冠たる「小さな政府」であることを示す資料にリンクを張ってこれを紹介する。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5194.html

「図録▽大きな政府・小さな政府(OECD諸国の財政規模と公務員数規模)」と題されたこの資料には、縦軸に財政規模、横軸に公務員数規模をとったグラフが示されており、一目瞭然、日本政府は財政規模も公務員数規模もともに世界有数の小ささである。公務員数規模は2位韓国を抑え、堂々のOECD諸国中最小だし、財政規模も下から6番目で、アメリカより小さい。

記事は、「政府(中央、地方)のサービス水準に問題があるとすると、その原因は、政府の非効率・ムダづかいなのか、それともそもそもの規模の小ささなのかを疑わなくてはならない」と指摘するが、その通りだと思う。しかし、菅直人も小沢一郎も「無駄の削減」しか言わないし、社民党の福島瑞穂も「まず無駄の削減から」と言う。過激な公務員叩きをウリにしている「みんなの党」など論外だ。そんな流れの中に橋下徹や河村たかしもいる。

前記リンク先の記事は、「データの得られる国の中での下からの順位を見ると1970年以降だいたい一貫して小さな政府であったことが分かる」とも書いているが、それでも70年代の日本がうまくいっていたのは、民間の企業が再分配を行っていたからだ。70年代前半に「人手不足」に悩む日本の企業は、パートタイマーを正社員より高い時給で雇い、正社員の不満を抑えるために、企業の人事部では「正社員はその分解雇の心配もなく安定な身分なのだから」となだめていたという。企業に再分配を行う余裕がなくなった現在だから、日本は「大きくて強い政府」へと舵を切らなければならないのだが、河村たかしが日々叫ぶような「税金はすべて悪」という刷り込みを数十年にわたって行われてきた日本人は、簡単に河村らにだまされ、結局大金持ちの蓄財に自分から協力するのである。

再分配が適切に行われない社会は、ますます産業の競争力を失う一方だから、領土問題でも足元を見られてどんどん中国、ロシア、アメリカ(沖縄の米軍基地問題などその最たるもの)などの大国にやりたい放題をやられてしまうのであって、そんな背景を無視して排外主義に走る一方、河村たかしの「減税日本」なんかをマンセーしているようでは世も末だ、と強く思う今日この頃である。


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高き屋に

 のぼりて見れば

        煙り立つ

 民のかまども

  にぎはひにけり


天皇が民を貧困から救い、高台から見渡すとどの家のかまどからも立ち昇る煙が見えた、というこの和歌を詠んだことで知られる仁徳天皇が、ずっとのちの未来に、やはり天皇として転生されました。

その国では、かつてと同じように、多くの家ではその日に食べる食料すらなくなり、人々は飢えに苦しんでいました。天皇は「民のかまどより煙が立ち昇らないのは、貧しくて炊くものがないのではないか。都がこうだから、地方はなおひどいことであろう」と仰せられました。

しかし天皇が発せられた詔(みことのり)は、かつてとは違って、「向こう3年、税を免ず」ではありませんでした。

天皇は、古代と今では社会の構造が全く異なっていることにお気づきだったのです。その国では、普通の民家からは全然煙が立ち上らないのに、土豪が住む大きな家のかまどから立ち上る煙の勢いだけは強かったのでした。

その国では、少し前の時期まで、税はお金や土地などをたくさん持っている土豪たちからはより多く、貧しい人々からはより少なく集められたうえ、一部は民に平等に分け与えられ、他には民が病を得た時のための病院や、子供たちの通う学校の建設や、都から遠い僻地までの道路の整備などのために使われていました。もちろん病気の治療費や子供たちの学費も免除されました。天皇家の軍隊を大きくするためなどに勝手に使われていた古(いにしえ)とは全然違っていたのです。

ところが、どういうわけかその国の税は、ある時期から土豪が払う分が減って、貧しい人々が払う分が増えていました。土豪たちが国の長(おさ)とつるんで、自分たちの都合の良いように勝手に制度を変えさせていたのです。天皇は、これこそが民のかまどから煙が立ち上らなくなった原因だと見抜かれました。

もちろん、民から集めた金をねこばばしたり、道路を整備するためと称して必要のない工事を行い、そのためのお金を一部かすめ取る不届き者もいました。国の評議員の中にも感心しない人たちはずいぶんたくさんいたことも確かです。

勢いよくかまどから煙をたちのぼらせている大きな家に住む土豪は、それに乗じて一計を案じました。国の長と謀をめぐらせて、そんなことなら税を免じて、評議員も半分にしてしまえ、評議員の給料も半分にしてしまえ、あいつらがぜいたくをしているから民のかまどから煙が立ち上らないのだと長に大声で叫ばせ、各地を説いて回らせたのでした。長は弁の立つ人気者でしたから、だまされる貧しい人たちも次々と出てきました。

しかし、そんな嘘の宣伝にだまされる天皇ではありませんでした。天皇は、昔のように土豪からはより多くの税を、貧しい人たちからはより少ない税をいただく、という詔を発せられました。

その後3年たって、天皇が同じ高台から見渡すと、どの家々からもかまどの煙が立ち昇っていたそうです。

もちろんその間天皇は、民のために使うべき税をねこばばするような不心得者を追放しました。でも、評議員の数を減らしたり、報酬の総額を減らすことはしませんでした。不心得者に横取りされていた分を取り戻した天皇は、これを民のために使いました。土豪の屋敷で奴隷としてこき使われていた人たちを解き放してやり、天皇家で直接雇ったりもしました。そのせいで、皇居の大殿はぼろぼろになり、あちこちから雨漏りがするほどになりましたが、どの家々からもかまどの煙が立ち上るようになった頃には、天皇家で直接雇わなくとも人々の仕事が見つかるようになり、集まる税も増えました。

でも、その国では周りの国々との関係もあって、仕事を変えなければならない人たちが出てきました。そうした人々を援助するために税を使うことにしたために、皇居の大殿を修理するのはもう少し先になりそうです。

それでも天皇は、「私は豊かになった。もう心配ないよ」と仰いました。

それを聞いた皇后が、「皇居がこのように朽ち果てているというのに、何故豊かとおっしゃるのでしょうか。今お聞きしたら、あと三年、さらに民のためにだけ税を使うという話ではないですか」と聞き返すと、「天皇の位は、そもそも人々のために作られたもの。だから、人々が貧しいということはしなわち私が貧しいということであり、人々が豊かであるということはすなわち私が豊かになったということなのだ」と天皇はお答えになりました。

「天皇とは、そもそも人々のために立てられたもの」、そう天皇は仰いました。

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サッカーJリーグでもプロ野球セントラルリーグでも、名古屋のチームが首位に立っているが、最近私が名古屋というと気になるのは、名古屋市長・河村たかしが呼びかけている市議会リコール運動の件だ。

これまでにも何度か書いたかもしれないが、毎日新聞が8月29日に、小沢一郎に近い国会議員数人の秘書が手伝っていることを伝えた。以下に引用する。

名古屋市議会:リコール署名活動、小沢系議員秘書が支援

 名古屋市の河村たかし市長が主導する市議会の解散請求(リコール)の署名活動を、民主党の小沢一郎前幹事長に近い国会議員数人の秘書が手伝っていることが、28日わかった。市長の支援団体幹部らは同党代表選での「小沢氏勝利」を待望。河村市長は小沢氏に近いとされ、「小沢代表が誕生すれば署名活動などへの追い風になる」と期待する。一方、河村市長への推薦取り消しを党本部に求めている党愛知県連は「市長はすでに民主党とは関係ない」と冷ややかだ。【高橋恵子、丸山進、加藤潔】


これは民主党代表選告示直前の記事だが、民主党代表選では、小沢一郎が大規模な減税政策を打ち出してくるのではないかという観測が流れたこともあり、私は注目していた。実際、小沢一郎は記者クラブ主催の討論会(9月2日)で、大幅な減税案も考えていると口にしたのだが、これを主要な争点にすることは避け、その代わりに打ち出したのが、論議を呼んだ「ひも付き補助金の一括交付金化」だった。これで財源を捻出するのだと当初言っていたから批判を浴び、小沢一郎はこれを修正したのだが、所得税・住民税の減税を撤回したわけではない。減税するなら、なぜ消費税ではなくて所得税・住民税なのか私にはどうしても理解できず、小沢支持者や小沢信者に質問しているが、まともな答えが返ってきたことは一度もない。

毎日新聞が伝える、「複数の国会議員」の中には、かつて河村たかしの秘書を務めた田中美絵子が含まれるのではないかと推測される。「森を伐採する」というスローガンを掲げて、一時は森喜朗に落選の不安を抱かせた議員だ。もちろん「小沢チルドレン」の一員だが、本人は「小沢チルドレンというより河村チルドレン」だと言っている。

今日のエントリは小沢一郎や小沢チルドレンに対する批判を目的としたものではない。河村たかし批判が主要な目的である。しかし、河村たかしを批判するに際して、小沢一郎や小沢系国会議員はともかく、小沢信者への批判は欠かすことができない。

河村たかしの主張については、当ブログにいただいた「飛び入りの凡人」さんによる河村市長批判のコメントを再掲しておく。

その河村たかしが市長をしている名古屋市民のひとりです。
私は名古屋市議会とも市職員ともなんの関係もありませんが、彼らがリコールを批判する理由の方がまったく正しく思えてしまいます。

ひとつ
河村たかしは税金の意味を180度間違えて解釈しているということです。
河村氏は「税金は安ければ安いほどいい」と主張しています。これは大衆的な人気を得るためには手っ取り早い主張です。しかし市議会側の計算でも、10%恒久減税による恩恵は年収1000万を境にして損得が分かれるというものでした。
河村氏の支持率は今も50%ほどはあります。年収1000万を超える人がそんなにいるとは思えないので、市民の多くも「税金は個人負担を軽減するためにある」ことを完全に誤解していることになります。

ひとつ
議会の存在意義を勘違いしている。
確かに地方議会にはオール与党化が進んで、チェック機能に不全の見られるところもあります。そういう面は正していかなければならないでしょう。
しかし河村氏の理想とする議会は「自分と同じ思想の者ばかりを集める」ことであり、これでは市長の暴走という、阿久根市で見られる呆れるばかりの混乱を防ぐ能力を削ぎ取ってしまいます。地方官僚イエスマンが市長イエスマンばかりになって改革と言えるでしょうか?

ひとつ
本来リコールは市民が自発的に行うものです。
ところが今回のリコールは市長が音頭を取っています。テレビへの露出度を武器に、リコールがいかに正当であるかを耳に聞こえの良い言葉を並べ立てて扇動します。さすがに阿久根市でも議会はリコールに対して前面には出てきてはおらず、その意味でルールは守られているようです。

「人気者」の河村氏による議会リコールは、理屈抜きで成立する可能性も高いと思います。
しかしそれは「プレビシット」。すなわち??不要なリコールや投票で人気者が事実上の独裁者になる??そんな愚かしい現実が生まれる悪しき地方自治の前例になるだけのように思えます。

2010.08.30 23:43 飛び入りの凡人


ところでこの市議会リコールだが、わざわざリコールなどせずとも、来年(2011年)4月の統一地方選で名古屋市議会は改選を迎える。それを2か月早めるだけのリコールで、4億5千万円もの費用がかかる。これを、たの使い道に使えば何ができるかを示したのが、9月18日付の中日新聞である。リンク先をご覧いただきたい、と書いて済ませたいが、リンク先を参照して下さる読者は、10人に1人くらいしかおられないことを私は知っているから、長くなるけれども以下にこの新聞記事を引用する。

リコール費用4億5千万円 ほかに使えば何ができる?

2010年9月18日 09時16分

 4億5千万円?。名古屋市の河村たかし市長が先導する市議会解散請求(リコール)運動で必要な署名数が集まった場合、住民投票までにかかる費用だ。実は、リコール不成立でも市議会は来年4月に任期満了を迎える。選挙を2カ月、早めるためだけの税金の無駄遣いか、民主主義のコストなのか。そもそも、このお金があれば何ができるか。市の予算を基に試算した。

■待機児童

 定員超過の状態が続く市内の保育所。入園を希望しながらかなわない待機児童は4月現在で約600人、潜在的な需要も加えると2400人に上る。

 民間の保育所を整備すると、国の補助制度があるため、市の負担は1園あたり1300万円で済む。4億5千万円なら34園を整備できる計算だ。90人定員で3060人が入所でき、問題を一気に解消できる。

■給食費

 小学生の給食費は各家庭が毎月、児童1人につき3800円を負担している。4億5千万円を充てると、1年間は月額3470円と、300円程度の値下げになる。

 中学生の半数が利用するスクールランチ。1食280円で、ほぼ全員がスクールランチを食べた場合の30日分に相当する。「スクールランチ月間」と銘打ち1カ月間、生徒に無料で食べてもらう試みも可能だ。

■敬老パスなど

 市の公共交通機関が乗り放題となる敬老パス。65歳以上なら、収入に応じて年1000?5千円で入手できる。45%の「値下げ」ができ、550?2750円まで引き下げられる。

 名古屋港水族館の人気者の雌シャチ「ナミ」を和歌山県太地町から譲渡してもらった際には5億円を支払った。5千万円を上積みして雄シャチを購入し、繁殖に期待するアイデアも夢ではない。

 ちなみに、河村市長と市議会の間で激しい応酬が続く議員報酬(制度上は年1600万円)と、第2報酬とも指摘される政務調査費(同600万円を会派に支給)に置き換えると、市議20人分に当たる。一方、市長が引き下げた自身の給与(800万円)だと任期14期分(56年)となる。

 <リコールの費用> 名古屋市選管の試算によると、提出されたリコール署名が有効かどうかを審査する人件費などに5000万円が必要。その後、住民投票を行うことになれば、職員の超過勤務手当やはがきの作成などで4億円がかかる。リコール成立なら市議選は来年2月ごろに実施される見込みで、任期満了の場合の2カ月前倒しとなる。

(中日新聞)


これだけの無駄遣いをしたあげく、自らに忠誠を尽くす市議を集めて独裁へと突き進む。しかもその結果、年収1000万以上の高所得者でもない限り市民の得にはならない減税を行うという。

これでは名古屋市民は踏んだり蹴ったりだろうと思うのだが、なぜか名古屋市における河村市長への支持率は高い。

名古屋市民の皆様には、河村市長の人気取りに騙されず、市議会リコールの署名など絶対に行わないよう、強く訴えたい。市長の呼びかけに乗ってしまうと、名古屋市民の暮らしは破壊されてしまうだろう。

ところで、この河村たかしを応援しているのは、名古屋市の支援者たちだけではない。ネットで、小沢一郎を熱烈に応援している人たちのうち、かなりの数の人間が河村を支持し、応援している。

エントリ後半は彼ら小沢・河村信者に対する批判なので、これに興味のない方も多くおられるだろうから、興味のおありの方のみ、下記の "More" をクリックしていただきたい。