fc2ブログ

きまぐれな日々

 連休の谷間の平日なのでブログを更新する。さすがにあまり気分は乗らないが。

 まず、先週の衆院北海道5区補選のまとめ。あの補選において「野党共闘」を推進した人たちが「補選は成功だった」と強弁するのはわかるが、安倍政権を何としてでも倒さなければならないと考えている一般人の無党派の人間として、彼らの強弁を認めるわけには絶対にいかない。

 なんとしても投票率が低すぎた。4月の衆院補選で私が思い出すのは、2008年に民主党の平岡秀夫が自民党の山本繁太郎を破った2008年の山口2区補選だ。「政権交代」前夜で多くの有権者が民主党に期待していた頃の補選だが、何もかもが今回の北海道5区とは正反対だった。

 2008年の山口2区補選は、公示日の頃には大接戦で一部には自民候補の方が有利ではないかとも言われた。それが選挙戦が進むにつれて野党候補の勢いがどんどん増していき、マスコミの情勢調査でも野党候補有利と報じられ、蓋を開けてみると投票率69.00%で野党候補が勝った。

 2016年の北海道5区補選は、公示日の頃には大接戦で一部には野党候補の方が有利ではないかとも言われた。しかし選挙戦が進んでも野党候補の勢いはいっこうに上がらず、マスコミの情勢調査でも接戦ながら地元紙は自民党候補の名前を先に出した(同じ地元紙=北海道新聞=が公示日の頃に野党候補の名前を先に出して報じていた)。案の定、蓋を開けてみると投票率57.63%で野党候補は負けた。

 候補者の「タマの良し悪し」はほぼ2回の選挙で同じくらいだ。2008年の平岡秀夫は民主党リベラル派だったが、今回の池田真紀も共産党支持者にも抵抗なく投票できる候補者だった。一方の自民党候補は2008年の山本繁太郎が、個人(2014年死去)を悪く書くのは気が引けるが建設官僚時代「ノーパンしゃぶしゃぶ」の常連客だったとされる評判の良くない人物だったが、今回の和田義明も商社のビジネスマンとしての経歴にご執心で、町村姓を名乗れとの支援者の要望(なんて前時代的な!と私は呆れたが)を拒否するなど、自民党得意の土着的選挙戦を行うにはいささかドライすぎるのではないかと思わせる候補だった。

 しかし今回は投票率が伸びなかった。「kojitakenの日記」で私がグラフを示した通り、投票率から期待される野党候補の得票数を池田候補の実際の得票はやや下回った。

 言えるのは2つのことだ。まず、「野党共闘」の無党派層へのアピール度はきわめて低かった。一部には、「野党共闘」の相乗効果によって旧民主と共産の票を合わせたよりも票が増えるのではないかとも言われたが、そんな結果にはならなかった。

 また、池田候補は北海道の民進党で役職を持つ候補者だったから民進党の票はほとんど逃がさなかったと思われるから、共産投票の一部が寝たと考えるのが自然だといえる。これが2点目だ。

 上記の通り、池田候補は野党候補の中でももっとも「野党共闘」が成功しやすい、民進党の中でもリベラル色の強いと思われる候補だった。それでも「相乗効果」が起きないのであれば、民進党右派や共産党の候補を立てての「野党共闘」ならもっと悪い結果になったであろうことは容易に想像できる。

 このブログの読者のうち多くの方は、自分のところの選挙区に長島昭久のような民進党右派の政治家がいて、「野党共闘」だからといって共産党や社民党、あるいは生活の党と(以下略)などといった他の野党が候補を下ろして、さあ長島昭久に投票しろ、といわれて唯々諾々とそれに従うだろうか。私なら投票所に行った上で長島昭久も自民党候補も忌避する意思表示として白票を投じる。なお私の場合は何も長島昭久に限らず、松野昭久や江田憲司や木内孝胤ら旧維新の党の候補の多く(全部とは言わない)であってもこれを忌避して彼らには投票しない。

 一方、共産党候補が「野党共闘」で立った場合は、私なら投票するが、民進党支持者の少なくない人たちは共産党候補を忌避するのではないか。そう思うのは、2009年の政権交代選挙において民主党の支援を受けた香川3区の社民党候補が惨敗した印象が強いからだ。

 今回の補選について、よく「民進党支持者に共産党アレルギーがないことが証明された」と言われる。「共産党アレルギー」なんか安倍政権や自民党のプロパガンダに過ぎないとは私も思う。私が実生活で出会った「共産党アレルギー」の持ち主は、1930年代以前、つまり1939年以前の生まれの人に限られている。その年代の人たちには、治安維持法が生きていた頃のお上による刷り込みが強く残っている。しかしそれ以降の生まれの、たとえば団塊の世代の人たちから共産党アレルギーの言葉を聞いたことは一度もない。たとえば私が社会人になったころ、1935年頃の生まれの所長が「危険思想」という言葉を発して、先輩社員の失笑を買ったことがあった。「共産党アレルギー」なんて、そんな世代以上の人たちに限られた話だろう。

 もっとも最近では、単に「主義者」と書いて共産主義者あるいは社会主義者を指す、戦前に治安維持法などで取り締まる側が発していた言葉を同じ意味で使う、戦前の人間気取りのネトウヨがいるようだ。嘆かわしいことに、かつて「AbEnd」(安倍晋三を終わらせるブログキャンペーン)に共鳴して参加してくれたブロガーの中に、東日本大震災のあとの脱原発運動の行き過ぎに対する反感をこじらせて今ではネトウヨ同然になってしまった人が「主義者」という言葉をTwitterで発していた。こんな実例もあるから、ネトウヨの影響を受けた若年者の「共産党アレルギー」もいずれ無視できなくなる恐れもあるが、今はまだそんな悪弊は広くは浸透していないと思う。

 しかし、「共産党アレルギー」まではなくとも、支持政党以外の政党の候補者の名前を書く心理的バリアは低くない。そんなことは当たり前だ。「野党共闘」がそれに打ち勝つには、無党派層へのアピールが欠かせないことはいうまでもない。従って、「野党共闘」が成果を出したと主張するなら、最低限候補者の得票が、各野党がバラバラに戦った時に想定される得票を上回らなければならない。それが絶対条件だ。こう考えると,今回の「野党共闘」は成功したとは言えない。これが結論だ。

 最後に安倍晋三とその政権について若干述べる。安倍政権の言論統制への強い嗜好は、どうやら自らの政権の質をどんどん落として行っているなと最近思う。なぜか思い出すのは「情けは人のためならず」という言葉だ。この場合は「情け」ではなく自政権に対する批判なのだが、自政権への批判を制限しないことは、何も野党やその支持者やマスメディアのためではなく、自らの政権を鍛えて強靱にするためにこそ必要なのだ。自らの政権に都合の悪いことがあってもマスコミを黙らせているから大丈夫だ、と思っているから、箍(たが)が緩むどころか箍が外れたとしか思われない答弁を閣僚が繰り返したりする。審議している法案を取り違えたいつぞやの石破茂の答弁など本当にひどかった。民主党政権時代に野党議員だった石破が政権閣僚に言った「恥を知れ!」という言葉を石破に送りたい。こんな政権が続いている現状こそ「崩壊の時代」のいうところの崩壊だ。つまり日本の政治が崩壊して行っている。

 さしあたり注目されるのは、今月安倍晋三の口から「消費税増税延期」の言葉が飛び出すかどうかだろう。時期は今月18日から20日にかけたあたり。その時期に安倍が消費税増税延期を言うのであれば、安倍が会期末の6月1日に衆議院を解散する可能性が高い。逆に、衆参同日選挙をやるつもりがないのなら、安倍は消費税増税延期発言を先送りするだろう。こう私が予想する根拠はただ一つ。モラルの低い権力者である安倍晋三の頭の中には、消費税増税延期を衆院選の争点にすることしかないと推測しているからである。
スポンサーサイト



今月行われた地方選挙は、「ミニ統一地方選」と呼ばれるのだそうで、7月に行われる参院選の前哨戦として注目されているとのことだが、概ね自民党の堅調が目立った。但し、地域によっては東京都小平市長選(7日)や香川県丸亀市長選(14日)のように自民党候補(小平市長選の場合は自公のほかにみんなの党と維新の怪が相乗りした)が敗れた選挙も少なくなかった。

強い印象を受けたのは、14日に行われた兵庫県の伊丹市長選と同宝塚市長選で維新の怪公認の候補が惨敗したことで伊丹市長選は自民・民主・公明が推す現職の勝利だったが、宝塚市長選は元社民党衆院議員の現職・中川智子市長を共産党系の団体も推し、いわば「社共共闘」の形で、民主党系の応援なども得て維新の怪公認の侵略者、もとい挑戦者を退治、もとい破ったのだった。

いまやすっかり凋落した「小沢信者」は、昨日(21日)の名古屋市長選で3選を目指した河村たかしの楽勝に溜飲を下げたかもしれない。だが、河村たかしは絶頂期の一昨年の市長選では2位の候補の3倍を超える66万票の大量得票で圧勝したのに対し、昨日の市長選では得票数を一昨年の3分の2にも満たない42万票台に落とした。それでも自民と民主が相乗りした2位の候補の倍以上の得票で圧勝したのだが、河村の勢いは確実に落ちている。橋下の維新の怪が兵庫県侵略に失敗したといってもそれはアウェーの戦いに敗れただけだが、河村の場合はホームでも明らかに勢いを落としているのだ。まるで今年のプロ野球・中日ドラゴンズのようだと言ったらドラゴンズファンの方々からお叱りを受けるかもしれないが。

ところで個人的に注目しているのはこの週末(28日)に投開票の行われる参議院山口補選である。先週、民主党参院議員の室井邦夫(統一協会とズブズブの関係にある元小沢系の極右議員)が離党を表明し、さらに山口補選で自民党公認の江島潔が当選すれば参院の議席数で自民党は民主党と同数の第1党になるとマスコミは囃し立てている。

選挙自体は蓋を開けてみるまでもなく江島潔の圧勝で決まりである。江島が下関市長を務めていた頃、当ブログは江島をこき下ろす記事を何本も書いたし、現在も『kojitakenの日記』で江島をdisっている。江島潔が安倍晋三の腰巾着であるばかりか、下関市長時代や4度戦った市長選で悪行三昧だったトンでもない人間だからだ。

しかし、江島が下関市長の5選断念に追い込まれた人望のない政治家だとはいっても、安倍晋三系と林芳正系の自民党内での対立構図で林芳正系に押されて劣勢になっただけで、国政選挙ではその林芳正系の支援も受けられるわけだから、現在の圧倒的な自民党への支持を背に受ける江島が負けるはずがない。実際、朝日新聞は「自民・江島氏が優勢」と報じている。

朝日の記事には「無所属新顔の平岡秀夫氏らは厳しい」と書かれている。民主党政権で法相を務めた平岡氏は、今回の補選では無所属で、民主党とみどりの風の推薦、社民党の支持をそれぞれ受けている。また、共産党が藤井直子氏を擁立し、他に幸福実現党の候補もいる。選挙が間違いなく江島潔圧勝と思われる情勢を考慮すると、各党の対応はそれぞれの立場からすれば理にかなったものといえるだろう。

今朝(4/22)の朝日新聞には、参院山口補選に関して3面をほぼ丸々とって(他には連載記事の「プロメテウスの罠」が載っているだけ)長い記事を書いているが、そこで一度も党名の言及がないのが生活の党である。この党は全く動いていない。ネット検索をかけてみたが、同党の佐藤公治参院議員(今年改選)が「個人として」平岡候補の応援演説を行ったというのが唯一見出した同党議員の動きだった。小沢一郎が菅直人に近い平岡秀夫を嫌っているほか、旧日本未来の党で小沢と袂を分かった飯田哲也が平岡氏を応援していることなどが、同党が動かなかった理由と思われる。

一方、リベラル・左派系ブログに昔からアクセスしている人にはおなじみであろう戸倉多香子氏(民主党山口県議)やさとうしゅういち(佐藤周一)氏(緑の党)は平岡候補の応援を行っている。戸倉氏に民主党籍があるのが意外だったが、昨年の衆院選直前に一端離党届を出しながら、自ら棚上げしてもらって衆院選後の昨年末に離党届を取り下げたようだ。ずいぶん政治的な動きにも見えるが、その結果平岡候補を心置きなく応援できるのであれば、同県議にとって賢明な選択だったのではないかと思える。こう書くと県議の本意ではないと言われそうだが、変な「忖度」を強いられるような空気に構成員の行動が縛られるような政党は、やはり問題外のダメ政党だと思う。

私自身は政治家になるつもりなど毛頭ないから、われながらずいぶんひどいお気楽な記事を書いているなと思うのだが、勝ち目の全くない戦いでもやらなければならない時がある。そういう時にどういう行動を取ったかということは、政治家の評価を大きく左右するのだ。政治家には持続力と忍耐力が必要である。追い風に乗っている時には偉そうにしていながら、逆風を受けると全く動かなくなってしまう政治家など、全く信用できない。

ブログも同じである。5年前の衆院山口2区の補選の時、最初のマスコミの情勢調査で平岡秀夫と山本繁太郎がほぼ互角と見られ、中には山本繁太郎の名前を先に書いたメディアもあったが、それをブログで紹介したら、今では「小沢信者」と化した有名ブログ主に「あんたはノーパンしゃぶしゃぶ(山本繁太郎)を勝たせたいのか」とずいぶんな剣幕で怒られたものだ。しかし、そのブログは現在では参院山口補選など見向きもしない。そんなブログよりは、今でも参院山口補選で平岡氏に好意的な記事を載せるブログの方がよほど良いと思うのである。私は今回の補選では単に大嫌いな江島潔をネットでdisっているだけの腰抜けなので、偉そうにいえた筋合いはないのだが、それでも個人ブログに何を書こうと勝手なのでこうして書いている(笑)

来週の月曜日には、また産経その他の保守メディアが参院山口補選の江島潔圧勝に沸いているかと思うとむかつくが、それは避けられない事態だからどうしようもない。
先週はブログの記事を書き始めていたのだが、結局書き上げる気力が続かなくて更新を断念した。昨今の「脱原発」運動における気になる点を書こうと思ったのだが、29日には「国会大包囲」と銘打った「脱原発」の集会とデモ、それに「脱原発」を掲げた候補者が出馬した山口県知事選もあるから、その翌日にまとめて公開しようと思ったせいもある。もっとも、私自身は29日の集会には出席しなかった。早くも夏バテ気味で、炎天下の集会に出かける気にならなかったためだ。

山口県知事選の話からすると、事前に私が予想していた通り、「ノーパンしゃぶしゃぶ元官僚」として悪名高い山本繁太郎候補(自民・公明推薦)が、「橋下市長のブレーン」という枕詞で呼ばれた飯田哲也候補や民主党を離党して立候補した高邑勉候補らに大差をつけて当選した。

この選挙の告示前に「自民党筋」の情報として流布されたのが、「山本候補が飯田候補に10ポイント以上の差をつけてリードしている」というものだった。選挙戦の中盤に報道された情勢調査では、読売が「山本候補先行」、朝日が「山本候補やや先行」であり、前者は10ポイント以上の差、後者は6〜10ポイント差を指す「業界用語」とのことである。

開票結果は下記の通り。

山本繁太郎無新252,461
飯田 哲也無新185,654
高邑  勉無新55,418
三輪 茂行無新37,150

山本候補の得票率は47.6%、飯田候補の得票率は35.0%だった。

この結果をどう見るか。「無風が当たり前の保守王国を揺るがせた」という評価もあるが、風を起こしきれなかったといえるのではないか。

特に気になったのは、「大阪維新の会」の橋下徹大阪市長の応援はなかったとはいえ、飯田陣営が「維新のDNA」「山口八策」など、橋下を連想させずにはおかないキャッチフレーズを掲げたり、「減税日本」を率いる河村たかし名古屋市長が飯田候補の応援に駆けつけたことだ。

橋下徹や河村たかしといえば、「小泉純一郎よりどぎつい」と評される、強烈な新自由主義イデオロギーを振りかざす政治家である。橋下は「バサーッと切る」が口癖で、「文楽バッシング」「楽隊バッシング」などで大衆に媚び、大阪府知事就任早々、府立学校の派遣職員切りを断行したことからも明らかなように、「まず弱者から切っていく」獰猛かつ酷薄な政治家であることは言うまでもない。また河村は橋下の要請を受けて主張を改めたとはいえ、党名からもわかるように「減税」を振りかざす「小さな政府」志向の政治家だ。

今回、飯田候補の訴えはほぼ「反原発」だけに絞られているように見えた。仮に飯田候補が当選した場合、大阪市や名古屋市のような新自由主義的な県政を敷くのではないかとの懸念は拭えなかったし、それ以前に自ら「橋下市長のブレーン」をウリにしたり、河村たかしに応援されるような候補に白けたのは私だけではなかったのではないか。

それでも仮に私が山口県民だったとしたら、「他の候補よりはましだから」という消極的な理由で、消去法で飯田候補に投票しただろうとは思う。しかし、「飯田候補を応援しよう」と積極的に声を張り上げる気は起きなかった。あえて言えば、飯田哲也には「イデオロギー色」が強すぎた。

同様のことは、「脱原発運動」全般についても言える。私も出かけた7月16日の「さようなら原発10万人集会」で気になったのは、スピーチに、言う必要もないのに「私は右(で)も左(で)もない」だとか、はっきり言わずともそれを想起させるフレーズを加える講演者たちだった。たとえばデモ隊の出発し始めたあとに引き続き第2ステージで行われた湯川れい子氏や池田香代子氏などのスピーチがそうだった。

だが、この「右も左もない」というのは、その実強烈なイデオロギーなのである。

昨日(29日)の「国会大包囲」の集会とデモには行けなかったが、報じられるところによると参加者は7月16日の「さようなら脱原発10万人集会」の数分の1程度だったようだ。それだけではなく、毎週金曜日に行われている官邸前デモも、6月29日をピークにして参加者は減少傾向にある。

それは、デモの主催者の一部が団体旗の排除や「シングルイシュー」の強制などを行う一方、日の丸には何のクレームもつけないなど、自らのイデオロギーを参加者に押しつける態度を取り始めたことと軌を一にしている。ネットにアップされる動画を見ていると、勝谷誠彦が田中康夫とつるみ、阿部知子や福島瑞穂が勝谷に迎合している不愉快な動画などがあり、勝谷は「これから参加者はどんどん増える」などと言っていたが、極右の「電波芸者」であり、昨年3月の東電原発事故発生当初にはこんなこと(下記)を言っていた。

滅多にない地殻変動が起きたのである。原子力が悪いのではない。

左巻きや妄想的平和主義者は「だから原発はなくそう」と攻勢を強めてくるだろう。それとこれとは別である。


そんな勝谷が、今では「ドヤ顔」で「脱原発」を語る、否、騙る。そして、数年前から極右政治家と化している田中康夫とつるんで「右も左もない」と口にする。

数年前、ネットでも「『右』も『左』もない」というフレーズが流行ったことがあるが、その実態は、平沼赳夫、城内(きうち)実といった、当時「反米愛国」を唱えていると見られた極右政治家たちを小沢民主党とくっつけようという「草の根」の運動だった。「城内実さんは平和主義者、憲法9条を残すべきと発言した」とか、「共産党員すら認める、平沼赳夫という人物」などといった噴飯もののフレーズは今でも忘れられない。

要するに、「『右』も『左』もない」などと言って、その実運動を「右」に引き寄せようという妄動だったのだ。幸か不幸か、平沼赳夫は「たちあがれ日本」(俗称「立ち枯れ日本」)の代表となり、城内実は自民党に復党したことを申し添えておく。

現在の「脱原発」の一部に見られる動きも、これと同じではないかと私には思える。たとえば、池田香代子氏は今年初めに発足した「脱原発杉並」の呼びかけ人として、右翼で核武装論者の西尾幹二氏に声をかけたが、打診を受けた西尾氏が出した条件が、「超党派であること」だったという。それを受け入れてか、池田氏は「官邸前デモはイデオロギーフリーでなければならない」という意味の主張をしていると私は解しているが、池田氏の言っていること自体が「右翼とでも『共闘』しなければならない」という強烈なイデオロギーだろう。

そこに私は「大政翼賛会」の匂いをかぎ取る。小沢新党「国民の生活が第一」との共闘を公言する社民党からは、自ら進んで「大政翼賛会」に身を投じた先人たちの悪しき伝統が、同党にまだ残っていることを感じさせる。

「大政翼賛会」といえば、「民自公」3党の談合体制もまさにそうなのだが、民自公を第一極として、それに対抗して第二極としてまとまろうとする動きもほの見える政治勢力にもまた、同様の体質が感じられるのである。

大衆も捨てたものではないと私が思うのは、彼らが「『右』も『左』もない」的な主張を前面に押し出し始めると同時に、運動の勢いにかげりが見えるようになったことだ。

これは、「脱原発」を求める声自体が下火になったことを決して意味しない。「脱原発」の声自体が非常な高まりを見せているのは、7月16日の「さようなら原発10万人集会」が、主催者発表で17万人、警察の推計で7万5千人の参加者を集めたことからも明らかだ。

要するに、単に一部の人間の「『右』も『左』もない」という妄言が受け入れられていないだけの話である。山口県知事選で飯田哲也への支持がいまいち大きな勢いにつながらなかったことも、それと通底している。
それに気づいたきっかけは金子勝氏のTwitterだった。
https://twitter.com/masaru_kaneko/status/213671421409366016

大手メディアの社説やコメンテーターが「決められない政治」脱却を大合唱。若者の非正規雇用化や家族の解体でもたない社会保障制度はそのまま、自民党の国土強靱化法案を批判せずに社会保障をバラマキと言い、なし崩しの原発推進も肯定。逆戻りしても日本の未来はない。変われない政治が問題なのです。


6月16日付朝日新聞社説を見てみると、タイトルが「修正協議で3党合意―政治を進める転機に」となっており、本文には「この合意が『決められない政治』を脱する契機となることを願う」、「なぜ『決められない政治』に陥ったのか。それは、政治家が厳しい現実と向き合うことから逃げてきたことが大きい」といった文章が並ぶ。

他紙も、毎日「『決める政治』を評価する」、読売「『決められる政治』に転じる貴重な一歩としてもらいたい」、産経「『決められぬ政治』回避したが社会保障抑制は不十分」と、朝日も合わせて「決める政治」「決められる政治」「決められぬ政治」「決められない政治」とみごとなまでのワンフレーズ・ポリティクス。しかも4社で語尾が少しずつ異なっているところまで笑わせてくれる。

大新聞、特に朝日新聞に対する批判は、『kojitakenの日記』にも書いてホッテントリになったが、そこで触れなかったことをこの記事に書く。

私は、マスコミが政府を批判する言葉として「決められない政治」というフレーズを用いていることはもちろん知っていたが、それを朝日や毎日も前面に押し出して堂々と使ってくるとまでは思わなかった。それは、「決められない政治」批判を行う者が念頭に置いているに違いない政治家を思い起こさせるフレーズだからだ。

そう、橋下徹である。

検索語「決められない政治 橋下」でネット検索をかけると、下記日本経済新聞の記事が引っかかる。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM2401H_U2A520C1EB1000/

橋下現象の背景に「決められない政治」 米紙分析

 米紙ワシントン・ポストは23日付の1面と14面で、次期衆院選に向けて注目を浴びる橋下徹大阪市長に関する記事を掲載した。橋下氏が支持を集める背景には政治、経済の現状への「国民の不満」があると指摘。「決められない政治」への嫌悪感が改革を訴える橋下氏への支持と結び付いていると分析している。

 「橋下現象」を巡る米側の関心の一端が米メディアを通じて表れた。橋下氏について「部外者が日本の政治に一石を投じた」とし、「橋下氏の政治手法が名声を広げた。敵をつくり、その敵と競うという能力に優れているからだ」と説明した。

 橋下氏が代表を務める「大阪維新の会」は現在、国会で議席はないものの、衆院選では200人の当選を目指していると紹介。現実に200議席を獲得した場合、橋下氏が一気に首相になる可能性もあると記した。(ワシントン=吉野直也)

(日本経済新聞 2012/5/24 10:12)


上記日経の記事が言及している『ワシントン・ポスト』の記事については、5月28日付当ブログ記事「マスメディアが作る『橋下ファシズム』&片山さつき批判」でも言及したが、現実に前述の「『決める政治』を評価する」と題したトンデモ社説を執筆したという毎日新聞論説委員長・倉重篤郎は、「ハシズム」批判のシンポジウムに出席して、「私は橋下さんをある程度評価する者です」と断った上で、「震災直後にあれだけ『頑張ろう日本』『頑張ろう東北』『絆』と叫ばれていたのに、がれき処理になったら一斉に拒絶。全ては憲法9条が原因だと思っています」という橋下の発言に対して、「私の心にも響くものがある」と述べたという(『五十嵐仁の転成仁語』のエントリ「橋下大阪市長の『ハシズム』で日本を沈めないためには」より)。同じ場で倉重は、橋下政治の「決める政治」は既成政党にも好ましい影響を与えているとして、決められない政治から抜け出しつつある点を挙げたとのことだ。

このことは、倉重が社論に責任を持つ毎日新聞や、私が前記『kojitakenの日記』でこき下ろした朝日新聞、それに主筆の渡邉恒雄(ナベツネ)が橋下を痛烈に批判したはずの読売新聞(当ブログ3月19日付記事「ナベツネは単なるワンマンマン、橋下徹の方が1万倍危険だ」参照)を含むマスメディアが、橋下(流)の「決められる政治」を肯定的に評価していることを示すものだ。

だが、いったい橋下は何を「決められる」政治家だというのだろうか。どういう実績があるというのだろうか。大阪府の財政は、黒字どころか過去最悪の赤字を記録した。大阪府知事時代から大阪市長就任後半年以上経過した現在に至るまで、橋下に何の実績があったのか。

何もないのである。

試しに、「橋下 実績」でググってみた。何も出てこない。それどころか、府職員や府立学校の教師志望者を激減させたり麻生太郎が「大阪維新の会の国政進出は市長として実績挙げてからにしろ」に言われた、などという記事ばかりが見つかる。橋下信者は人件費削減が成果だと言っているが、実際には橋下知事の下で大阪府の財政は悪化した。

まさか、マスメディアは「教育基本条例」(「教育行政基本条例」と「府立学校条例」)の成立が実績だというのか? あるいは「『親学』なるカルトに基づくトンデモ条例」として話題になった「家庭教育支援条例案」を、批判を受けたら早々に撤回したことが「決められる政治」になるとでもいうのか(そんな条例案を提出したこと自体、維新の怪の体質が問われねばならないことはいうまでもない)、あるいは、「脱原発」で人気取りを狙って、飯田哲也、大島堅一氏らを「市特別顧問」に任命し、「脱原発を争点にして解散総選挙を行え」と息巻いたことを評価でもしているのか?

橋下は、先月31日に大飯原発再稼働を「容認」した。橋下からの攻勢に手を焼いた野田佳彦(「野ダメ」)政権が球を関西広域連合に投げたところ、最終的に橋下の掌の上で球が炸裂した形だ。橋下は例によって掌返しを行って原発再稼働を「容認」し、責任を関西電力と政府だけに押しつけようとしたが、大阪府知事時代最高で83%もあった支持率を54%(毎日新聞・MBS調査)にまで落とした。しかしなおも半数以上の大阪市民が橋下を支持している。

支持率はともかく、橋下には実績が何もないことは明らかだ。すぐに何かをブチ上げたり、掌を返したりすることが「決め(られ)る政治」なのか。前述の毎日新聞・倉重篤郎が書いた社説や倉重の発言などを参照すると、そうとしか思えない。最初に引用した金子勝氏のTwitterでいうと、橋下も政府・民主党も自民党も「変われない政治」には該当する。たとえば橋下の「脱原発」がポーズだけだったことは、大阪市特別顧問を辞めて山口県知事選に立候補する飯田哲也氏を、大阪維新の会が一切支援しないことからも明らかだ。自民党がめちゃくちゃに強い山口県では、仮に「維新の会」の支援を受けたとしても、飯田氏は「ノーパンしゃぶしゃぶ」で悪名高く、2008年の衆院補選と翌年の衆院選で民主党の平岡秀夫に惨敗した自民・公明推薦の山本繁太郎に勝てない。だから橋下は飯田哲也を切り捨てたのである。飯田氏は、少し前の朝日新聞土曜別刷「be」に大きく取り上げられ、もし橋下政権ができたら古賀茂明氏と自分は入閣する、みたいなことを言って舞い上がっていて、みっともないなあと思っていたが、橋下に切り捨てられてようやく橋下の正体を悟っただろうか。だが、仮にそうだとしても、あそこまで橋下のスポークスマンを演じた飯田氏に、知事選で頑張ってほしいという気には、私にはなれない。

16日、ついに大飯原発再稼働を認めた「野ダメ」政権は、消費税増税の3党合意に続いて、2日連続で「決め(られ)る政治」を断行した。

消費税増税にも原発再稼働にも賛成している読売や産経は、まだ敵ながら筋が通っている。しかし、朝日や毎日は、原発再稼働には反対しながら、消費税増税には諸手を挙げて賛成するどころか読売・産経以上に熱心に推進し、ついには誰しもが橋下を連想する「決められない政治からの脱却」「決める政治」を社説で連呼し、論説の責任者自らが橋下のシンパであると認めるに至った。読売・産経よりもはるかに罪が重いのが朝日・毎日だといえるだろう。東京の人間なら、まだ東京新聞(中日新聞東京本社発行)をとるという選択肢があるし、兵庫県なら神戸新聞、京都府なら京都新聞があるのだろうけれど、大阪には何があるのかとも思う。昔の大阪には夕刊紙が乱立していて、神戸にも京都にもない、独特の猥雑な雰囲気があって面白かったものだが、その「庶民の町」はいまや「橋下ファシズム(ハシズム)に支配された町」に変わってしまった。

思えば、朝日新聞も毎日新聞も大阪発祥の新聞だった。残念な偶然である。
定額給付金を麻生がもらうとかもらわないとかでマスコミや与野党が騒いでいるが、どうでもよい話である。そんな無意味な議論によって時間を空費する政治の罪は重い。そんなことについては何も書きたくないので、今日は山口県の地方選挙を取り上げたい。

1日に投開票が行われた柳井市長選で、民主党の平岡秀夫衆院議員の秘書を務めていた井原健太郎氏が、前自民党県連幹事長で前県議の長谷川忠男氏を破って初当選した。また、同日に行われた山口県議補選では、民主新顔の河北洋子氏が自民新顔の松野利夫氏を破って初当選した。
http://www.asahi.com/politics/update/0301/SEB200903010007.html

柳井市は平岡秀夫議員が議席を持つ山口2区だが、昨年の衆院補選で自民党公認で立候補した、「ノーパンしゃぶしゃぶ」「耐震偽装」で悪名高い山本繁太郎の出身地で、同補選でも柳井市に限っては山本繁太郎の票が平岡秀夫を上回った。その柳井市長選で民主党系の候補が自民党系の候補を破ったことは、いよいよ自民党の退潮がここまできたかと思わせるものだ。

ところで、個人的に注目しているのは、3月15日に行われる下関市長選である。この市長選には、あの悪名高い安倍晋三直系の江島潔が出馬を断念したのである。以前にも書いたように、ブログで江島について書いたいくつかのエントリのアクセス数が急に増えたことから、江島引退の一件を知った。

市長選に出馬するのは、友田有前県議(51)と香川昌則前市議(45)、中尾友昭元県議(59)の新人三人であり、このうち安倍晋三の系列に当たるのが友田氏らしい。今回の市長選では、安倍が江島に見切りをつけて友田氏に乗り換えたもののようだ。1月に友田氏が出馬表明をした時には、江島市政の刷新を訴えて地元を驚かせたとのことだが、当初は江島潔も出馬する姿勢を見せていた。江島は安倍晋三に支持を取りつけに行ったものの、あまりの悪政のために評判がさんざんで事前の調査でも当選の見込みの低かった江島は、安倍にこっぴどく叱られ、泣く泣く5選を断念したなどといわれているが、私は地元民ではないので正確なところはわからない。対抗馬は中尾友昭氏もかなり有力だが、今のところ友田氏が最有力とされているようだ。地元で悪政を行った江島と違って、安倍はまだまだ地元下関での人気が高いらしい。一方、中尾友昭氏を自民党の林芳正参院議員の系列とする見方がある。つまり、安倍晋三と林芳正の鞘当てがあるということらしい。

毎日新聞の山口版に、3候補のマニフェストが掲載されている。地元でもなんでもない当ブログとしては、市長選についてはこれ以上書かないが、私が関心を持っているのは江島潔の動向である。

いくらなんでも、次期総選挙における山口4区からの立候補はあり得ないと思うが、元参議院議員を父に持ち、東京出身で東大の工学系大学院を修了し、38歳にして下関市長になった世襲政治家の江島潔がこのまま終わるとは考えられない。県政に進出し、ゆくゆくは国政入りを狙う可能性が高い。世襲政治家の跳梁跋扈を許さないためにも、今後も監視していく必要のある男だと思う。


↓ランキング参戦中です。クリックお願いします。
FC2ブログランキング

国土交通相・中山成彬は、口を慎むどころか、「私は日本の教育のガンは日教組だ」、「日教組をぶっ壊すために私は火の玉になる」、「私が先頭に立って日教組を解体するつもりだ」、「日教組が支持している小沢民主党も解体しなければならない」などと暴言を連発して、内閣を去っていった。

中山は、もともとタカ派の文教族だった。60億円をかけて安倍晋三内閣当時に実施した全国学力テストは、イギリスのブレア内閣時代の教育に関する施策の中でももっとも評判の悪かったものをわざわざ真似たものだが、これも中山がコイズミ内閣の文部科学相時代に提唱したものだった。

今回の一連の発言で、「全国学力テストを提唱したのは日教組の強いところは学力が低いと思ったから」と中山は発言したが、そんなことのために60億円を無駄遣いしたと白状したわけである。確かに、削るべきムダはたくさんありそうだ。その最たるものは中山成彬自身だったが、さすがに早くもお払い箱になった。

dj19(やっしゃん)さんは、人気エントリとなった「中山成彬、飛ばしてるね。(追記あり)」の中で、中山成彬について、

第2次小泉改造内閣(04年)に文部科学相を務めたときは「もっと教育にも競争原理を入れるべき。」と競争原理強化を主張していた(いる)新自由主義的教育改革論者であり、国家主義的な「日本会議国会議員懇談会」のメンバーでもある新保守主義者なんですよね。だからこういったイデオロギッシュで香ばしい発言を平気でできるんでしょうね。

と書いている。

教育に競争原理を取り入れるべきと最初に主張したのはマーガレット・サッチャーであって、そのサッチャーにたっぷり影響を受けたのが安倍晋三や平沼赳夫らである。当ブログはこのことを再三指摘してきた。2006年11月16日付の「安倍晋三につながる極右人脈」や2007年2月20日付の「安倍内閣 「教育カイカク」の行き着く先」などである。

だから、私は安倍晋三や平沼赳夫は新自由主義者であるとずっと主張している。世の中にあまたいる平沼赳夫一派のシンパにはなかなか受け入れてもらえないようだが(笑)。

中山成彬も、そうした「安倍晋三につながる極右人脈」の一人といえる。もちろん、新自由主義者である。

「kojitakenの日記」「中山成彬の妄言は、争点そらしというより単なるKYだ」というエントリにも書いたが、一連の中山発言は、その前の集団的自衛権に関する麻生太郎の発言と合わせて、総選挙の争点を経済問題(特に格差や貧困、それに後期高齢者医療問題)から政治思想的な問題(改憲や日教組・自治労などへの批判)にすり替えようとする狙いからきているという指摘が一部にある。

そういう面は確かにあるだろう。昨日のフジテレビ「報道2001」の最後に、民主党の長妻昭へのインタビューがあったが、民主党が今回の選挙戦のエースと想定しているのは長妻昭である。参院選1ヶ月前の昨年6月、テレビ朝日「サンデープロジェクト」に、「安倍総理から直々に年金問題の説明役を命じられた」とか「この人がダメなら自民党はダメ」などと鳴り物入りで出てきた大村秀章を、長妻昭は完膚なきまでに論破し、参院選の流れを決定づけた。当時の番組は、Googleビデオなどで今も見ることができる。

この長妻昭に先陣に立って年金問題を追及されたりしたら、自民党は防戦一方になる。だから、争点を民主党のアキレス腱である憲法問題や安全保障問題、それに自治労や日教組への批判にすり替えたい、それが麻生太郎らの狙いであり、だからこそ中山成彬も、どうせ辞めるならとばかり、思いっきり日教組批判を連発したのだと思う。

だが、それは功を奏さない。そもそも、安倍晋三は、昨年の参院選で憲法改正を選挙の争点にするつもりだった。それが、5月に「消えた年金」の問題が浮上するや、改憲の争点などは吹っ飛んでしまったのだ。

しかも、今年4月には、コイズミ内閣最後の年に強行採決で可決された後期高齢者医療制度が始まり、この件だけで自民党の支持率が暴落し、山口2区補選における山本繁太郎の惨敗につながった。

年金問題も後期高齢者医療制度の問題も決着していない。しかも、後者については唐突に麻生太郎が見直しを指示したものの、機関紙などを通じてそれまで自民党が行ってきた説明と整合性がとれず、選挙の票欲しさがミエミエだと批判を受ける始末だ。

国民の多くは、長年のコイズミや安倍の新自由主義政策による格差拡大や、それが生み出した貧困問題に直面して苦しんでいるから、憲法や安全保障の問題を考えている余裕はないし、ましてや日教組をめぐるくだらない口喧嘩など、誰も聞きたいと思っていない。

中山成彬も麻生太郎もそれをわかっていない。安倍晋三に続く「KY」というほかないのである。


#この記事は、「トラックバックピープル・自民党」 および 「トラックバックピープル・安倍晋三」 にトラックバックしています。ここにTBされている他の自民党および安倍晋三関係の記事も、どうかご覧下さい。

↓ランキング参戦中です。クリックお願いします。
FC2ブログランキング

今朝(9月15日)の朝日新聞(大阪本社発行統合版)の一面トップは、三笠フーズの冬木三男社長らが2005年から06年にかけて、農林水産省近畿農政局大阪農政事務所の消費流通課長(当時)を、大阪市内の飲食店で接待していたという記事だった。
http://www.asahi.com/national/update/0914/OSK200809140075.html

やはり業者と農水省の癒着か。さもありなん、と思わされるところが長年にわたる政官業癒着のニュースに慣れ切った悲しさだ。

昨日朝のTBSテレビ「サンデーモーニング」は、冒頭の約15分こそ自民党の猿芝居を扱っていたが、そのすぐあとに汚染米事件を取り上げ、「コイズミカイカク」がこの事件の遠因となったのではないかとの見方を示した。カイカクの目玉の一つだった2004年の食糧法改正によって規制緩和が行われ、(悪徳)業者は参入しやすくなり、検査は手抜きされるようになった。その結果、汚染米事件が起きた。これぞコイズミカイカクの成果だろう。

2005年に起きた耐震強度偽装事件も、今では「姉歯秀次個人の犯罪」などという妄言がまかり通っているが、事件の本質は1998年の建築基準法改正による規制緩和と、国交省の官僚による耐震偽装隠しだった。藤田東吾が『月に響く笛 耐震偽装』(imairu, 2006年、「完全版」として講談社, 2007年)で指摘している通りである。藤田氏に「耐震偽装事件隠蔽」にかかわったとして指弾された、当時の国交省住宅局長の山本繁太郎は、今年4月の衆議院山口2区補選に立候補し、後期高齢者医療制度の開始の余波を受けて落選した。開票開始と同時にマスコミが平岡秀夫氏(民主)の当選を伝えるという、山本の惨敗ぶりだった。

今回の汚染米事件も、その構造は耐震強度偽装事件と同じだ。しかも、耐震偽装事件の場合は遠因となった建築基準法改正は1998年で、コイズミ以前だったが、食糧法改正は2004年、コイズミ政権時代に行われたことなのだ。やはり、きたる総選挙は、耐震偽装や汚染米横流しなどが横行する原因となった新自由主義政策への審判をその争点にしなければならない。

「コイズミカイカク」の後継者を自認する小池百合子の場合は、主張は明確だ。耐震強度偽装事件を受けて2006年に改正された建築基準法を批判し、汚染米事件を受けて、前述のTBS「サンデーモーニング」などに見られる規制緩和批判を逆批判していた(昨日のテレビ朝日「サンデープロジェクト」)。「コイズミカイカク」と「規制緩和」しか口にしない新自由主義者のコイケを、毎日新聞特別編集委員の岸井成格は持ち上げていたが、田原総一朗ともども、腐り切ったコイズミ応援団の代表格・岸井も相変わらずだなあと呆れた。恐らく、田原や岸井にとってもっとも望ましい総選挙の結果は、自民党と民主党がともに過半数に届かず、選挙結果を受けて政界再編成が起こり、新自由主義勢力を軸にした政変によってコイケあたりが総理大臣になることだろう。昨日本屋で立ち読みした「リベラルタイム」という雑誌にも、そのようなシミュレーション記事が出ていて、うんざりさせられた。コイズミが、麻生太郎圧勝と見られる自民党総裁選において、あえてコイケ支持を表明したのも、選挙後の政変をにらんでのことと思われる。だから、次の総選挙は「伯仲」ではダメで、自民党を惨敗させる必要があるのだ。田原や岸井は、この小選挙区制において、なんとか与野党伯仲の選挙結果に導こうと画策しているようにさえ見えて、実に不愉快だ。

唯一の救いは、今回は「自民党総裁選報道批判」がマスコミ報道にも見られることで、朝日新聞2面の「時時刻刻」でも、「総裁選 メディア自戒」との見出しで、大きく特集記事が出ている。いまさら何を、という気もしなくはないが、郵政解散・総選挙の悪夢の再来だけは避けられそうだ。


#この記事は、「トラックバックピープル・自民党」 にトラックバックしています。ここにTBされている他の自民党関係の記事も、どうかご覧下さい。

↓ランキング参戦中です。クリックお願いします。
FC2ブログランキング

昨年、月末ごとに公開していたアクセス解析の記事は、手間ばかりかかる割にアクセス数が少なく不人気なので、昨年末に、新年からは四半期または半期ごとのデータ公開に改めると書いたと思う。

その上半期(1月?6月)のアクセスデータをまとめたので、三連休でもともと多くのアクセスを見込めない今日と明日の2回に分けて公開することにする。

今年上半期のアクセス数は下記の通り。
FC2カウンター(トータルアクセス数): 539,273件
FC2旧アクセス解析(ユニークアクセス数): 349,698件
FC2旧アクセス解析(トータルアクセス数): 490,612件
FC2新アクセス解析(ユニークアクセス数): 286,121件
FC2新アクセス解析(トータルアクセス数): 526,126件
はてなカウンタ(ユニークアクセス数): 390,013件
はてなカウンタ(トータルアクセス数): 491,805件

昨年の年間アクセス数の約半分だが、昨年は上半期より参院選や安倍内閣退陣のあった下半期の方がアクセスがかなり多かったから、その頃よりはかなりアクセス数は少なくなっている。

2008年上期_ブログ訪問回数グラフ左図は当ブログへの訪問回数の内訳を示す(旧FC2アクセス解析)。ある時期まで、リピーターの比率がどんどん増えていっていたが、現在はこの比率でほぼ安定してきた。ブログを運営する側にとっては、まずまず望ましい状態ではないかと思う。
(グラフをクリックすると画像が拡大表示されます)。

初回訪問客のうち、かなりの割合を占めると思われるのが検索エンジン経由のアクセスである。当ブログには上半期に104,694件の検索エンジン経由アクセスをいただいた(新FC2アクセス解析)。

2008年上期_検索エンジン別アクセス数推移GoogleとYahoo!の二大検索エンジンによる寡占状態は変わっておらず、当ブログへの検索エンジン経由のアクセスも、実に93.3%が二大エンジンのいずれかを経由している。
(グラフをクリックすると画像が拡大表示されます)。

特に4月にGoogle経由のアクセスが増えているが、これには理由がある。

2008年上期_検索語別アクセス数推移この月に、検索語「稲田朋美」および「山本繁太郎」による当ブログへの訪問が殺到したのだ。前者は映画『靖国 YASUKUNI』に稲田朋美が圧力をかけたとされる件、後者は衆院の山口2区補選に山本繁太郎が立候補し、落選したたためだが、当ブログは稲田及び山本を批判する記事を多数公開したため、検索で引っかかりやすかったものと思われる。
(グラフをクリックすると画像が拡大表示されます)。

なお、検索語別ランキングは下記のようになっている。新FC2アクセス解析によるが、1月度のデータは既にサーバーから消去されていたので、下記は今年2月度から6月度までの集計である。

1. 稲田朋美 5202件
2. きまぐれな日々 4889件
3. 勝谷誠彦 2649件
4. 山本繁太郎 2455件
5. 綿井健陽 1660件
6. 福田内閣 支持率 1399件
7. 橋下徹 1396件
8. 気まぐれな日々 941件
9. 加藤千洋 889件
10. 工藤会 827件
11. 田中森一 757件
12. 星浩 603件
13. 大村秀章 487件
14. きまぐれな 383件
15. 永田寿康 381件
16, 宮崎緑 324件
17. 有村治子 315件
18. 八代尚宏 306件
19. 原弘産 292件
20. 小川彩佳 285件


今日はここまで。次のエントリでは他ブログ経由アクセスの内訳や、アクセス数の多かったエントリ等の情報を公開する。


#この記事は、「トラックバックピープル・自民党」 にトラックバックしています。ここにTBされている他の自民党関係の記事も、どうかご覧下さい。

↓ランキング参戦中です。クリックお願いします。
FC2ブログランキング

早いもので、今日で6月も終わりだ。今年も、半分が過ぎ去ろうとしている。そこで、今日は今年、2008年の上半期を回顧したい。

当ブログは政治ブログとして3年目を迎えたが、過去2年と違って今年はフラストレーションがたまる年だ。

昨年夏までは、安倍晋三にターゲットを絞って、政治思想的には国家主義、経済思想的には新自由主義をとる安倍政権への批判を続けてきた。安倍内閣の支持率は急低下し、昨年7月の参院選での自民党惨敗や昨年9月の安倍首相退陣をピークに、当ブログへのアクセス数も一本調子で増え続けた。一昨年4月のブログ開始以来、参院選のあった昨年7月までは、月間アクセス数で前月を下回ったことは2回しかなかった。

だが、安倍の退陣を境にアクセス数は落ちた。現在では、最盛時の3分の2程度のアクセス数になっている。今年前半の累計アクセス数は、昨日(6月29日)までで536,602件(FC2カウンタ計数のトータルアクセス数)だが、これは、昨年7月のアクセス数(135,546件)を6倍した数字の66%に当たる。私が参加しているSNSの仲間にたずねてみたところ、安倍退陣のあと政治ブログはあまり読まなくなったとの返事が返ってきた。

昨年まで安倍晋三を批判していたブログの中には、安倍退陣と同時に「水に落ちた犬は叩きたくない」などと言って、安倍の批判を止めてしまったところもある。あるいは、福田政権が発足すると、「なんだ、福田なんて安倍以下じゃん」と書いたブログもあった。当該ブログは、安倍が一昨年の総裁選を争っていた頃から安倍を批判していたにもかかわらずである(もっとも、あの総裁選では、福田康夫は早々と下りてしまったのだったが)。

私はそれを見て、この人たちは一体何を考えて「AbEndキャンペーン」に賛同していたのかと訝った。ただ単に政府批判をしてアクセス数を稼ぎたかったからではないのかとさえ思う。現在では、福田政権を倒すために、安倍に近い「右」側とも手を組もう、という人もいるが、私には賛成できない。

今年前半の当ブログのアクセスを押し上げたトピックとしては、年初の「水からの伝言」騒動と、4月から5月初めにかけての映画『靖国』への政治家の圧力問題、それに4月27日に投開票が行われて民主党の平岡秀夫氏が圧勝した衆院山口2区の補選などがあった。

このうち、「水からの伝言」騒動は、政治ブログの世界の未成熟さを露呈した。当ブログのアクセス数からいうと、1月に参戦した時にはアクセス数が増えたが、いったん騒ぎが沈静したあと4月以降に騒動が再燃してからは、この件を取り上げるとアクセス数はむしろ減る傾向がある。騒動は現在も続いているが、その大部分は実りをもたらすものではない。だが、この種の騒動は一度は経験しなければならなかったことだと思う。

私個人としては、この騒動のポイントを、以下のように考えている。すなわち、狭く閉鎖的な「政治ブロガー」の集団に対して、外部からの批判を許さない妙な同調圧力がいったんはかかったが、それはその外側から見たら、「何やってるんだ」としか思われず、同調圧力による言論封殺は成功しなかった。その結果、一部のコミュニティは分裂するなどしたが、それはお互い譲れないものがあるからそうなったのであって、「議論はすべきではない」とか「批判はすべきではない」などというヘンテコな方向に結論づけをするのは、的外れもいいところだ。右顧左眄してブログの言論の方向を決めるのは、同調圧力を強めて異分子を排除する全体主義的やり方だと知るべきだ。

4月の映画『靖国』をめぐる政治家の圧力問題では、機を見るに敏な田原総一朗が声高に稲田朋美を批判した(4月6日放送テレビ朝日「サンデープロジェクト」)。当ブログの主張は、世論に沿ったものとなったし、納得できる推移となった。私は、実際にこの映画を見て、映画評もブログで公開したが、騒動がなければ映画を見に行くこともなかっただろう。稲田朋美は、期せずして映画の宣伝をしてくれたようなものだった。

衆院山口2区補選では平岡秀夫が圧勝したが、当ブログは対立候補の山本繁太郎を批判する記事でアクセスを稼いだ。

だが、当ブログは平岡当選、山本落選に寄与したなどというつもりは全くない。影響力など皆無に等しい。両者の明暗を分けたのは、後期高齢者医療制度だ。コイズミカイカクの遺産であるこの制度が、山本繁太郎の首を絞めた。

今年前半の政治状況で一番イライラしたのは、「国民の生活が第一」をスローガンに昨年の参院選に圧勝した民主党が、なかなか国会での論戦で年金や社会保障に焦点を当てなかったことだ。暫定税率が中心だったが、そのことに対する民主党への違和感は再三表明した。

しかし、昨日(6月29日)のNHKテレビ「日曜討論」に出ていた額賀福志郎財務大臣は、消費税の引き上げと所得税および法人税の引き下げを主張していた。
http://www.47news.jp/CN/200806/CN2008062901000217.html

一方、同じ番組に出演していた神野直彦教授は、社会保障の財源を消費税のみに限定するかのような政府自民党の主張を批判し、税制全体の見直しを求めていた。神野教授は民主党や社民党に影響力を持っている人だ。テレビを見ていて、やはり、自公政権よりは民主・社民・国民新の3党を軸とした政権に交代したほうが良いと思った。

このところの原油高は、ここ何十年か経験していなかった物価上昇を引き起こしている。一方、国民生活の窮乏化はどんどん進む。石油ショックが引き金になった73?74年の「狂乱物価」の時には賃金も上がったが、今回は賃金も上がらない。スタグフレーション(不況下の物価高)は、今でもぎりぎりの生活をしている人たちを直撃する。このまま新自由主義政策が続けば、日本社会全体がクラッシュしてしまう。もはや、悠長なことを言っていられない段階にきていると思うのだ。

年の後半にも明るい展望は持てず、混迷はますます深まりそうだ。


#この記事は、「トラックバックピープル・自民党」 および 「トラックバックピープル・安倍晋三」 にトラックバックしています。ここにTBされている他の自民党および安倍晋三関係の記事も、どうかご覧下さい。

↓ランキング参戦中です。クリックお願いします。
FC2ブログランキング

昨日のエントリで、衆院山口2区の補選に関して、
選挙区には、母子殺害事件があった光市も含まれ、自民党は、前首相安倍晋三が、光市母子殺害事件の被害者親族の方までも山本繁太郎の応援に駆り出して必死だったが、結果は惨敗。
と書いた。

上記のように書いた根拠は、安倍が光市で山本繁太郎の応援演説をしている以下の動画ファイルを見たからだ(注:一時閲覧不能でしたが、復活しました)。



この動画は、「きっこの日記」 (4月30日)でも紹介された。ここで安倍は、本村さんが出席していることを紹介した上で、「自民党は犯罪被害者対策に力を入れている」と言っており、聴衆に本村洋さんが山本繁太郎の応援に来ているかのような印象を与えている。

この「きっこの日記」によると、きっこさんが江川紹子さんを介して本村さんに真意を聞いてみたところ、本村さんは「自民党から応援の要請など一度もないし、どうしてこうなるのか」と困惑しているとのことだった。

4月30日付の 「Egawa Shoko Journal」 にも、この件が取り上げられている。下記URLに飛んでご参照いただきたい。
http://www.egawashoko.com/c011/000260.html

ここで江川さんは、次のように書いている。

 お昼休みに会社の近くで演説会があったので聞きに行った。誰から頼まれたわけでもなく、ましてや応援の依頼があったわけでもない。ところが、たまたまテレビ局の人が来ていて、本村さんを見つけて声をかけてきたので、「一市民としているだけなので、お構いなく」と言ったけれど、そのやりとりで周囲の聴衆も気が付いて囲まれるような形になってしまった。ということもあって、弁士が「今日は本村さんも来ておられるが、自民党は犯罪被害者対策にも力を入れ」云々と、演説の中で本村さんの名前に触れた。
 
 ただそれだけなのに、この事実が伝えられていくうちに、それぞれが自分の価値観や思惑を加味し、新たな意味づけがされて、ネットの世界で広がっていったのでした。なんと、次の選挙では本村さんが自民党から立候補するというウワサにまで飛躍しているらしく、話に尾ひれがついた、というより、背びれ胸びれまでくっついて、ネットという大海を泳ぎだしてしまった感じです。
 本村さんは、自分が無防備に演説会に行ってしまったために、候補者を初めとする他の人たちに迷惑をかけてしまったのではないか、自分が色づけをされることで犯罪被害者の立場を向上させるための活動に何らかの影響が出るのではないか、と自分を責めていました。そのうえ判決の後の記者会見やら手記の執筆、その他いろいろな対応をした後とあって、とてもくたびれている様子でした。

(「Egawa Shoko Journal」 2008年4月30日付記事 "ネット社会を生きる人へ?自戒を込めて" より)

本村さんに関する、「自民党からの立候補云々」という噂がネットで出てきたことは、私も何回か見た。それどころか、本村さんは広島大学工学部在学中からの 「日本会議」 のメンバーであると喧伝する輩まで存在することを知っており、かねてからそれは根拠のないガセネタだろうと考えていたので、このことを 「kojitakenの日記」 にも書いた(下記記事)。

"kaetzchenが言っている「本村洋氏は日本会議のメンバー」という主張には根拠があるのか?"
(「kojitakenの日記」 2008年4月25日)
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20080425/1209129168

リベラル・左派系のブログの間では、このkaetzchenと友好関係を保っているところが多いが、当ブログは以前から不信を抱いていたところに、当ブログに彼から寄せられたコメントや、「水からの伝言」批判派を「解同」(部落解放同盟)呼ばわりしたブログに彼が寄せたコメントを読んでブチ切れ、当ブログへの出入り禁止措置をとった。kaetzchenと友好関係にあるブログは、その言論の信頼性を疑われると私は思っているので、ブロガーの方々にはkaetzchenとの関係を考え直すことをおすすめしたい。

江川さんは次のように書いている。

 それより私が問題だと感じたのは、本村さんがその場にいた経緯など、事実を確認しないまま、それに様々な意味づけや憶測を付け加えて流していく人たちです。どこかのサイトや掲示板で見たウワサをコピー&ペーストすれば、今度は自分が発信源になれます。しかも、日本のネット社会は匿名が当たり前のようになっているので、自分が責任を問われません。すごく安易に、とても気軽に、かなり無責任に、情報の流通の担い手になっている人たちがいます。彼らにとっては、単なる面白い情報の一つにすぎなくても、そうやって流された情報によって傷ついたり、困ったりする人がいる、ということを、もう少し考えてもらいたいと思います。

(「Egawa Shoko Journal」 2008年4月30日付記事 "ネット社会を生きる人へ?自戒を込めて" より)

kaetzchenの流した、ほぼ間違いなくガセの情報などはその最たるものだろうが、当ブログ管理人も、安倍が山本繁太郎の応援をしている動画で、安倍が「本村さんが出席している」と明言しているのを確認したので、昨日のエントリで、「自民党は、前首相安倍晋三が、光市母子殺害事件の被害者親族の方までも山本繁太郎の応援に駆り出して必死だった」と書いた。当ブログでも光市母子殺害事件に関してはいくつかのエントリを上げているが、それと当ブログの「反自公政権」の政治的スタンスはなるべく絡ませないように注意を払ってきたつもりだ。しかしそれでも江川さんの書いた上記の苦言を肝に銘じなければならないと反省させられた次第である。


#この記事は、「トラックバックピープル・自民党」 および 「トラックバックピープル・安倍晋三」 にトラックバックしています。ここにTBされている他の自民党および安倍晋三関係の記事も、どうかご覧下さい。

↓ランキング参戦中です。クリックお願いします。
FC2ブログランキング