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きまぐれな日々

今回はまた原発の話に戻るが、このところ「脱原発」がらみで書くのはいささか気が重くなってきている。

一つは、「脱原発」が「ハシズム」に回収されかかっている件であり、中でも脱原発・自然エネルギー推進の論者として東電原発事故以来名を上げた飯田哲也がTwitterで橋下徹を絶賛した件にはいたく失望させられた。この件に関しては『kojitakenの日記』のエントリ「『敵の嫌がることをやる』橋下徹侮り難し。小沢一郎は顔色無し」に書いたのでここでは繰り返さない。

飯田哲也のような著名な「脱原発」論者の「ハシズム」への回収と並行して起きているのが、一部の「脱原発派」の「カルト化」だ。中でも目を覆いたくなるほどひどかったのが、さる有名ブロガーが3月11日に福島県郡山市で行なわれる予定の反原発集会の呼びかけ人に名を連ねているにもかかわらず、「『汚染地域でのイベント』だのって放射能に浪花節や精神論で立ち向かうバカは自分だけで被曝してろ!」と暴言を吐いたことだ。

当ブログにもしばしば被災地にお住まいの方からコメントをいただくが、「脱原発」運動に福島を利用するな、という声が多い。「3.11」のイベントに関していえば、東電原発事故が起きた日でもあるが、それよりも東日本大震災が起きた日であり、被災地の方々にとっては静かに祈りを捧げる日のはずだ。その日に福島で「脱原発」の集会を行い、そこでコンサートや行進が行なわれること自体、その意図はどうあれあまり良いアイデアとは私には思われない。私は阪神大震災の起きた「1.17」には極力余分な記事を書かないようにしているが、それは既に転居していたために自分自身や家族を含めて被災こそしなかったものの、それ以前に十年以上住んでいたことのある場所で起きた震災で被災された方々に思いを致すためだ。ましてや東日本大震災は昨年起きたばかりなのだ。その日に東京から福島に日帰りの「バスツアー」を組むというのは、あまりに「東京中心」の発想ではないか。それどころか、「汚染地域でのイベント」云々と暴言を吐くに至っては、あの早川由紀夫と同類としか思えない。もっとも彼らのクラスタはほぼ手放しで早川由紀夫を礼賛しているから、まさしく「類は友を呼ぶ」ではあるけれども。

上記は極端な悪例だが、「類は友を呼ぶ」例はあちこちで見られる。「南京大虐殺を犯した日本軍兵士は福島出身だった、東日本大震災も日本がこれまでに犯してきた罪を清算しないがために起こったカルマではないか」などと石原慎太郎も真っ青な暴言を吐いた者もいっぱしの「脱原発」論客気取りで、それに対して仲間内からとがめる声ひとつ上がらない。彼らのクラスタは陰謀論や捏造も大好きだ。以前にも書いたと思うが、すぐに「工作員を発見した」と言いたがる、東電福島第一原発で働いていたこともあるらしい九州の某開業医は、原発事故と無関係に亡くなられた方の死因を事実をねじ曲げて原発事故と関連づける印象操作を行ない、抗議を受けるとブログのコメント欄を閉鎖した。こういう人非人であっても「脱原発」さえ掲げていれば許されるのがこのクラスタの特徴である。彼らの多くは「小沢信者」でもあるが、小沢一郎が「脱原発」の邪魔しかしてこなかったことは周知の事実だ。

上記のような悪例が日頃から奇矯さで知られる「小沢信者」にとどまっているならまだ良いのだが、「汚染地域のイベント」云々と抜かした人間は社民党党首の福島瑞穂とつながっている。私はもうだいぶ前から社民党に完全に匙を投げており、今後は自民党や民主党に加えて、間違っても社民党なんかに投票してやるものかと思っている。

以上のように極端にひどくはなくとも、同じ脱原発派の学者でも他の論者より少しでも楽観的な見通しを口にする人が「物足りない」と評されることもある。具体例を挙げれば、京大反原発6人衆の今中哲二氏は、小出裕章氏に比べて「予想が楽観的なので物足りない」というのだ。まるで東電原発事故の被害がもっとひどくあってほしいと言わんばかりで、そんなことばかり言っているから「脱原発」が「ハシズム」に回収されてしまうんだろうが、と毒づきたくもなる。

そんなのばかりが目についてうんざりしていたところに、昨日、目のさめるような論考に接した。猪飼周平・一橋大准教授が書いた「原発震災に対する支援とは何か ―― 福島第一原発事故から10ヶ月後の現状の整理」と題する記事である(下記URL)。
http://synodos.livedoor.biz/archives/1891136.html

長文の記事だが、是非とも原文を直接お読みいただきたい。広く読まれるべき論文だと思う。著者は、福島の放射能汚染地域に残る選択をする人たちが多いが、決してメディアが「安全」を煽るために騙されているのではなく、被曝の危険を十分承知の上で残っていることを指摘する。著者は書く。

私がここで福島に留まる人びとの存在を強調しているのは、特に、東京を始めとする域外で発言する人びとが、避難こそが「人道」に叶っていると考える傾向があるようにみえるからである。そもそも、今日の論争の構図である「避難か除染か」という2項対立自体、避難する人と留まる人が両方あるという前提を踏まえていない。そして、上のような避難論者は、少なくとも現状では少数派の選択肢に肩入れしている。とすれば、彼らは2重に実態を踏まえていないということになる。その意味では、私たちにとって、まず福島県の人びとが、「遊牧民」的な東京人よりははるかに「定住的」であるということを踏まえることが何より重要であるといえるだろう。

(猪飼周平「原発震災に対する支援とは何か ―― 福島第一原発事故から10ヶ月後の現状の整理」より)


この件を議論は著者が指摘するこの点を踏まえて行なわれるべきだと前々から私は考えている。だから、「汚染地域でのイベント」云々などとほざく輩にはいつも腹を立てている。彼らは「除染」と聞くだけで拒絶反応を示し、例えば猪飼氏の論文にも言及される児玉隆彦氏を「除染を推進している」として「御用学者」扱いさえするのだが、そんなのの親玉のような某有名ブロガーとつるんでいるのが左翼少数政党の党首なのである。避難や移住を選択する人たちと現地に残る選択を選択をする人たちの両方を支援していかなければならないのは当然ではないか。

いや、論外の人たちのことはもう書くまい。著者の指摘にはいちいちうなずかされることが多い。原発震災に対する専門家の支援は、原則として住民主体でなければならないことはもちろんだが、特に鋭いと思うのは、国民が総じて福島の人びとの被曝に対して冷淡であるために、福島の人びとに対して十分な税金が投入されるということについて、国民的合意ができないことと、「現在の民主党政権に、福島の人びとに冷淡な態度を取る国民に責任を取ることを呼びかけるだけのリーダーシップが欠けている」ことの2点の指摘だ。

民主党政府の政治家として、具体的には細野豪志原発相の名前を挙げているのだが、著者は下記のように書く。

私は、細野原発相は、彼のもつ誠実さの限りを尽くしてこの問題に当たっていると思う。だが、究極的責任が国民にあるということを国民にわからせることができなければ、彼の被災地住民に対する約束の多くは、「やろうとしたけれどできませんでした」という形で反故にされ、最終的には、できもしない約束をしたことで、被災地がその約束を前提として振舞うようになる分だけ、現地に害をなす結果となるだろう。たとえば、人びとが「待ち」の姿勢を取ることで福島の人びとの総被曝量は増大することになる 。

原発震災の結果として、世論は脱原発の方向性を支持するようになっている。このことは、国民が原発震災について「反省」していることの証左であるといえるであろう。だが、それでもなお、日本人が考えるべきは、脱原発を実現しても、福島の地が放射能で汚染されたままであること、福島の人びとが日々被曝しつつあるということ、そして福島の人びとがそのことで大きな精神的苦痛を強いられていることのどれ1つとして解決されるわけではないということである。

私は、現在の政治状況を前提とすると、残念ながら国民に、福島の人びとを納得させられるレベルまで「元通り」にする責任を自覚させることは極めて難しいと思う。とすれば、問題を解決するには、結局のところ国民全般の態度を変えてゆくよりも、福島の地と人びとの抱える問題をなんとかしたいと考えている人びと(マジョリティではなくとも、たくさん存在する)が、どんどん問題解決に動いてしまうのが一番よいと思われる。市民社会的解決法といってもよい。

(猪飼周平「原発震災に対する支援とは何か ―― 福島第一原発事故から10ヶ月後の現状の整理」より)


これ以上の下手な紹介は止めておく。読者の皆さまには、とにかく一度猪飼周平氏の論文をよくお読みいただきたいと思う次第だ。
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猪飼周平・一橋大准教授の文章を読みました。
福島の人々のリアルを置き去りにした現状の言説の有り方に一撃を加える、非常に冷静かつ鋭い、第1級の建設的な批判を含む提言であると思います。
(一橋大学には、まだまだ良心的な社会科学者が居るのですね)
除染ボランティアの意義には、私も全く異論は有りません。
あと、問われているのは、一国民としての私自身の責任の果し方であると思います。
(よく考えてみます)

2012.02.06 10:49 URL | 伊賀篤=勉強不足のJCP党員 #Xk9Ues7M [ 編集 ]

猪飼周平・一橋大准教授がの論文読みました。

まず、彼が自ら除染の現場で活動する行為、そのことは尊敬に値する献身行為であることを書かねばなりません。

ただ、彼の主張には、『既に原発からの放射性物質拡散による災害は収まっている。だから復興のために何が出来るのかを考えよう』という前提があるように思え、私にはそこのところで違和感を覚えます。

除染について、私がどうしても懸念を感じざるを得ないのは、本当に原発からの放射性物質拡散は抑えられ、それは安定しているのか、ということです。

そして彼は
〈今や汚染地域の汚染状況や放射線被曝のリスクについて最もよくわかっているのは現地の人々だということである〉
と論じていますが、
「正確なところはまだ誰にもわからない」というのが本当なのではないか。
「少なくとも、中央の人間に比べれば」
という皮肉が彼の主張の中に隠されているのだとすれば、真にその通りだと同意せざるを得ませんが、
それでも彼がそれを論拠に
〈これは、地方自治の基本認識でもある〉
と政治にその考えを結びつけるのは、これは体のいい「自己責任論」に思えてしまう。

もちろん、何処かの段階で、住民が除染が必要な地域に日常を築くことを選択し、国民を上げてそれをバックアップしなければならない時期は来ると思います。

でも、それは果たして今なのだろうか?

私は、原発からの放射性物質の拡散による災害は、地震のことも含めまだ収束しておらず、未だに進行中かつ油断を許さない状況ではないかと考えています。
彼の主張も政治的論点もわからないことは無いのですが、上の懸念から彼の言っていることはなんだか段階をいくつかすっ飛ばして、まだ噴火の収まっていない火山を横に
「住民が日常を望むのだから、その自治を認めるべきだ」
という主張のように思えてしまう。


「正確なところはまだ誰にもわからない」のだから、
猪飼准教授が主張するように「現地の選択を是としての国として民としての除染諸々のバックアップ」があるいは正しいとしても
放射能被害=被曝は、目に見えず長期間に渡って被害を及ぼすことを心配される事柄です。
ですから、除染中も含めて、せめて3年程度の避難をもって慎重に環境・健康状況の推移を見、住民に判断をさせることこそ民主的な判断を重んじることにはならないか。
「人権」と「住民自治」間の落としどころにはならないか。

そんな風に感想を覚えました。

2012.02.06 11:28 URL | 朱の盤 #fHoK7Pn. [ 編集 ]

除染がすべて意味がないとは思いませんが、場所や方法、そしてかける時間によっても、その効果は様々だと思います。除染について批判的な人たちがいるのも、その辺を曖昧にしたままで、原発の近隣地帯においても、除染するから帰って来い(あるいは、このまま住み続けていて大丈夫だ)という話がまかり通っているからでしょう。

日本は急峻な地形の多い山国であり、山地に降った放射性物質はいずれ風や水に運ばれて平地に下り、湖沼や川底や湾の底に溜まって、思わぬところにホットスポットを作ります。(水による汚染の移動を最近、NHKがドキュメンタリーで取り上げました。「シリーズ原発危機知られざる放射能汚染~海からの緊急報告~ 」 。また、北関東の方だったと思うが、家の壁の線量が高いと思ったので、多額の水道代をかけて除染したが、山風が吹くとまた元に戻ってしまうので諦めた、という書き込みをどこかで読んだことがあります。たしかに、うちの庭でも強風の日は普段よりも線量計の数値が上がります。 )

山はほとんど森林であり、植物を根こそぎにして土壌を削ったりすれば地滑りが起きてしまう。よほど画期的な方法が開発されない限り、大規模な除染は難しい。こんなことは中学生にでもわかることですが、それについて、どういう手段を採ればどの程度の効果が上がるのかという、社会的な議論なり説明なりが、十分になされているとは思えません。今からでもいいです。何らかの方法で、そうした技術的な問題についての、海外の人々の知恵も借りられるような開けた場があるといいのですが。

私は関東在住者ですが、唯一の海外の友人が、事故から半月後に「そんなところにいては危ないので、いっそこっちへ来たらどうか」とまで言ってくれました。それはそれで嬉しかったのですが、今の仕事も人間関係も放り出して外国で生きていくだけの自信はとうていなく、なにより自分が住んでいるところが、さほど危険な状態とは思えませんでしたので、そのことを説明して丁寧にお断りしました。しかし、その時、福島も関東地方も、少なくとも東日本は外国から見れば全部一緒なんだな、とつくづく思ったものです。

私自身、「遊牧的」な都会人ではなく、どちらかと言えば、猪飼氏の言われる「定住性」の強い田舎社会で生活していますので、猪飼氏の言われる意味もわからなくはありません。しかし、今後もまたどこかで大地震でも起これば日本全体がどういうことになるか。結局のところ、先々までを考えれば、避難するか、除染を頼みに留まるのかは、けして福島県だけの他人事ではないと思っています。

2012.02.06 14:45 URL | 桃色クジラ #- [ 編集 ]

猪狩教授の記事を読みました。
現地に身を置きながら、冷静に住民の立場を理解しようとするもので、とても参考になりました。
このように素晴らしい記事をご紹介いただいたことに、感謝いたします。

記事の主旨からは外れるのですが、冷静な記事であるからこそ、以下の箇所に胸が苦しくなりました。

>街中で小学生以下の子どもをほとんどみかけない。

>街中を往来する人々の様子には普段と全く変わる所がない。福島駅前の繁華街を観察しているとわかるが、小学生がうろついていないということはあるものの、汚染地域以外のJRの駅前の雰囲気と少しも変わるところがなく、他所から構えてやってきた人々にとっては拍子抜けするほどである。

私も、除染のボランティアに参加したいと思いました。
ただ、情けないへんなオチみたいなのですが、妻に、「うちには小さな子が2人もいるのよ。目の前にこんなに苦しんでいる人がいることをなんとも思わないの?」と言われます。
(復興のボランティアを相談した時のことですが…。)
あきらめずに、両立させる方法を模索中です…。

2012.02.06 19:20 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

避難していない人も尊重されなければならないのはその通りだと思います。
ただ、今も福島に住む方々は、みんな「故郷を愛する」から残っているのでしょうか。
ほとんどの方(特に子育て世代)は、仕事の事情があるから、家のローンがあるから、避難に反対されるから…そんな理由で残っているのではないでしょうか。
こう考えれば、今、ただ単に、福島に住むことを選択した方々のために除染…という考えは危険だと思います。
なぜなら、日本は「人によって色々な考え方がある。だからどの考えの人も尊重されなければならない」というのが当たり前の土壌ではないから。
「避難しない」と言われれば、そのほうが補償の額や何やらを考えれば都合がいいから、国はそちらの道を推奨し、「逃げたい人」もそれに従う方向に行かざるを得ないのではないですか?。
福島に残っている人にしか、補助などがされないという話も聞きますし。

何よりも、本当に除染して安全なのか?。
今後、住み続けた人たちがどうなるのか、誰にもわからないわけですよね?。
それに、晩発性の健康障害をどう思っているのか「今、実際に住んでいるけど体は何とも無いよ」みたいな、知識しかもっていない人も多いんじゃないでしょうか。

本当は、政府が主導して(補償して)無理やりにでも避難させなければ、逃げたくても逃げられない人が多いのでは?。
大人の都合で行く末を決められる子供達もいるわけだし。

今現在、人がいるわけだから、除染しないわけないはいかないのも事実です。
でも、今後のことを思えれば、「行動を選択する自由の尊重」だけ考えて「残るのも選択肢の一つ」って、言ってしまうのは、どうなんでしょうか。

2012.02.06 20:24 URL | さる #- [ 編集 ]

さっき気がついたのですが、このシドノス・ジャーナルって、リフレ派の飯田泰之氏が中心人物の一人なのですね。やはり飯田氏は、これからさらに注目される人になるかもしれませんね。

2012.02.06 20:48 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

何度も済みません。
人間は保守的だし、なるべくなら波風立たせずに暮らしたいでしょう。
まして、家、仕事、慣れた土地などを失う面倒を考えたら、多少のことに目をつぶって、「安全です」という意見を信じて、「除染してるから」っていう根拠のもとに暮らしてしまうのではないですか?。
猪飼氏は、みんな危険を承知しているみたいに書いているけど、本当かな?。
本当の危険は未知数だし、それによる後々の後悔を受け止める覚悟も本当にあるのかな。
かなりの老齢の方ならばわかりますが…。
それに、そこで生産活動をしてしまうと、大した検査もされずに(偽装もあるかも)流通してしまう可能性大ですよね。
なんだか、避難を言う人達のことを、「リスク厨=ヒステリック=かっこ悪いみたい」な図式にあてはめてしまうと、そういう人は追い詰められて、本当に極端な煽り屋グループの受け皿へ…という危険性を生むような気がします。
それもまずいと思いますが。単純でしょうか。

2012.02.06 23:19 URL | さる #- [ 編集 ]

橋下徹をはじめとした新自由主義支持者の”脱原発”とは電力の自由化のことであり新しい利権の創出にすぎないと考えるべきである。
竹中平蔵だって”脱原発”と言っている。
橋下の周りにいる堺屋太一・古賀茂明・野村修也などはみんなの党とも深い関係にある連中だから近いうち橋下とみんなの党が連携する可能性は極めて高いと思う。

2012.02.07 00:38 URL | ゴードン #- [ 編集 ]

ゴミ焼却場から放出されるのと同程度の放射線量しか検出されていないのに、被災地の瓦礫受け入れに子供が危ないだの何だのとギャーギャー言っている連中って・・・
被災地の子供たちは瓦礫のまき散らす粉塵にまみれてろ、ってか。

瑞穂タンおよびあそこの政党は、機関紙を見る限り原発ハンタイには非常に熱心だけど津波被害の復旧復興には関心が薄いみたい。

2012.02.07 01:10 URL | 岩手4区住民 #- [ 編集 ]

汚染地域の汚染状況や放射線被曝のリスクについて、正確なところはかなり把握されていますが。各地の線量率測定結果は福島県や文科省のウェブサイトで公開されていますし、食品・水の放射能濃度測定結果は農水省のウェブサイトで公開されています。文科省が作成した放射線に関する基礎的な教材や、消費者庁が作成した広報資料「食品と放射能」もあります。
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/1311072/index.html
http://www.caa.go.jp/jisin/pdf/111021_food_qa.pdf
汚染地域の汚染状況や放射線被曝のリスクについて、「正確なところはまだ誰にもわからない」などと言いつつデマを流しまくって風評被害と差別を煽っているのが脱原発派の危険厨です。
「復興のために何が出来るのかを考えよう」に違和感を覚える人は「がんばろう ふくしま!」にも同様に違和感を覚えるのでしょうが(ホンネは「あきらめろ ふくしま!」なんですかね?)。そういう人たちは、福島に残っている人や戻っている人たちから見られた時には、福島の人々にとっての「違和感」として映るのでしょう。こんなのもありますが。
http://www.kantei.go.jp/saigai/anzen.html
検索すれば判ることなのにろくに調べもせずに「本当の危険は未知数」だの「政府が主導して(補償して)無理やりにでも避難させなければ」だの「後々の後悔を受け止める覚悟」だの、一体どれほど無知なのやら。いい加減なことを言う前に福島県のウェブサイトくらい見たらどうかと思いますけどね。福島県のウェブサイトに限らず、福島ローカルのテレビ・ラジオ・新聞等、まともな(危険厨デマでない)情報の量を考慮すれば、「今や汚染地域の汚染状況や放射線被曝のリスクについて最もよくわかっているのは現地の人々だということである」というのはまさしく真理ですよ。

2012.02.07 12:56 URL | Black Joker #RtNpiJ3M [ 編集 ]

この猪飼周平さんの論は、一見尤もなようですが、私はちょっと違うように思います。
現地に留まりたいと思っている人には留まらせてあげるのが当然と言っても、
その為に大勢の人が更なる放射線被爆の危険を冒さねばならないのです。
三陸海岸が津波の危険性があるから、海辺に帰ったらいけないと、禁止している宮城県知事に対しては、将来再び津波が起きる危険があるとしても、海辺に住み続けたいという人の希望を奪うのは間違っていると思います・・・・・、
住み続けたい人の為に、除染をしてあげるにしても限度があると思います。
濃厚な放射能汚染地域まで除染して住めるようにする義務が国民にあるとはどうしても思えませんし、
放射能を含む物質を日本中にばら撒くのを容認することにも反対です。
原発のすぐ近くに住む人には、気の毒ですが帰ることをあきらめてもらうしかないと思います。
だからこそ原発事故は怖いのだし、絶対に反対せねばならないのだと思います。
どんなに除染しても広大な地域を完全に除染することなど不可能であると言う前提を忘れてはならないと思います。

原発のすぐ近くの地域の住民に対して、今政府のやるべきことは、避難する場所と生活手段の提供ではないでしょうか?

悪政の責任は国民にもあるかもしれませんが、だからと言って、綺麗な地域に放射線物質を引き受けさせて、国中を放射能汚染させて、不幸を分け合うべきだとは
とても思えません。

起きてしまったことは取り返しが付かないのですから、諦めるべき所は諦めて、
再び同じ過ちを繰り返さない手立て(原発即時停止)を実行するべきだと私は思います。

2012.02.07 16:58 URL | 和久希世 #dN1wHbUA [ 編集 ]

すみません、前々コメントの最後のところ、訂正させてください。

×除染しないわけないはいかない
○除染しないわけにはいかない
×今後のことを思えれば
○今後のことを思えば

>Black Joker さん
行政を信じるなとは言いたくないけど、原発事故がおきてからの行政の態度はとても不誠実なものですよね。
良く調べてから言えという話ですが、その結果が信用できるものならば、福島の米は、安全宣言をしてから、基準値越えがたくさん出ているのをどう考えたらいいのですか?。流通した肉、野菜にもそんな話たくさんありますよね。

それに、放射線被曝のリスクはかなり把握されているって…、で、この原発事故の場合は安全なんですか?。
…だったら、メルトスルーでもなんでも、原発の事故なんて問題にならないはずじゃないですか。
過剰な煽りは禁物ですが、
>福島の人々にとっての「違和感」
これに遠慮して何も言わないことは正しいことなのですか?。
「福島に住んでいる人に失礼だから」という理由で現実を見ないようにするのは、実は誰のためにもならないと思いますよ。

2012.02.07 19:15 URL | さる #- [ 編集 ]

まず、住み続ける人に向かって「しがみついている」は不穏当。典型的な東京目線。
除染の重要性はわかるとしても、真に線量の高い原発周辺やホットスポットに集中すべき。
大体ろくに原発もなかった1930年代にショウジョウバエをサンプルにとったLNT仮説をいつまでワーワー教徒は有り難がるのか。
いい加減利口になろうや。

2012.02.07 19:59 URL | 観潮楼 #- [ 編集 ]

あのー、避難させることを決めたとして、どこに住まわせて、何で生計を立てさせて、どのように人間関係を維持し、新たに築き…とかを政府が全部できる保証もない。むしろ、できる可能性が少ない。というなかで、避難することも考えつつ、ということではないでしょうか?
いや、もちろん、政府はできないからあきらめるとか言うのではないのですけれども。
よりよいことは少しでもしましょう、ということなのでは?
除染しないより、する方がよい。

それから、福島の人の方が、情報を希求して情報を入手して、主体的に考えているはず。
私たちも同じ専門家ではない一般人。
そんなに自分に自信が持てますか?

さて、私たちのほうが福島の人より賢く、人道的ですか? この言葉を裏返せば、どういう質問になりますか? 賢いの反対は? 人道的の反対は?

2012.02.07 21:17 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

福島の方たちの各々が、出来るだけ多くの情報を得、熟慮の上で選択されたことならば、それを支援すべきだということ、地元に残る方たちの被ばくを出来るかぎり軽減するため、国全体での援助が必要だということには私も賛成します。

しかし、「福島の方々」と一口に言っても、そのお気持ちは立場や境遇、住んでいる地域によっても様々ではないでしょうか?同じ個人でも時により思いは揺れるかもしれず、その御心労は察するに余りあります。

猪飼氏のお話の中で気になるのは、お金さえ惜しまなければ除染はうまくいくかのように、あっさり決めておられる部分です。科学技術の専門家ではないとはいえ、もっと技術的な面についての説明がほしいと思うのですが。その一方、民間業者に委託しての除染には否定的で、市民自らの自発的な除染が望ましいといわれる。とくに「ボランティア」という形で、地元の方々にその作業を負わせるというのは、すでに福島県内在住の方からもその安全性について批判があるようなのですが、その点はどうお考えなのでしょう?

こちらは私はまだ未読なのですが、『裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす』という本を書かれた、川内村にお住まいの、たくき よしみつ さんという方のブログ「阿武隈(原発30km圏内生活)裏日記」のエントリーです。

こんな「除染」はやってはいけない ― 2011/12/04 11:34「除染」によって住民の内部被曝危険性が増している
http://gabasaku.asablo.jp/blog/2011/12/04/6232466

低線量の内部被ばくについては、様々な意見があるようですが、人々の思惑がどうあれ、今はまだ不明だったり、隠されていることも含めて、科学的な事実というものは常に存在するわけで、その事実の中で、福島の方たちが(そして他県に住む私たちも)出来るだけ被ばくによる害を受けないようにと、ただ願っています。

2012.02.08 15:58 URL | 桃色クジラ #- [ 編集 ]

政府が出している一般公衆に対する避難指示の目安は20mSv/年で、基本的に公衆被ばくが20mSv/年を超えることのないように配慮されていますが。
http://www.meti.go.jp/press/2011/08/20110809006/20110809006-2.pdf
「大勢の人が更なる放射線被爆の危険を冒さねばならない」とは何を根拠に言ってるのですか。「20mSv/年で危険だ」などということを科学的に実証するデータがあるのですか。
除染にしても例えばこんな文書が公表されていますが。
http://www.meti.go.jp/press/2011/08/20110826001/20110826001-3.pdf
首相官邸サイトの特設ページでも多くの情報が公開されていますが。危険厨は本当にそういうものを尽く無視してひたすら己の妄想を語るというか騙る訳ですね。非科学的で根拠のない妄想を。不誠実というなら政府よりも危険厨の方がずっとずっと不誠実で無責任ですよ。指定された避難区域等の圏外の住民に対して「政府は嘘吐きだ、指定された避難区域等の圏外の住民も避難しないと被曝して大変なことになる」とか脅していたけど、その脅しこそ嘘だったことが明らかになっていますから。被曝して大変なことになんか実際なってませんから。危険厨に騙されて本来必要のなかった避難をする羽目になった人に対して、危険厨は騙した責任をどのようにとるつもりなんでしょうか(まあ騙された人も悪いですけどね)。イラク戦争時のブッシュやブレアの真似でもするのですかね。「自分たちの言っていた大量破壊兵器はイラクに存在しなかったが、全てはフセインが悪い」のように。

福島原発事故の場合は、一般公衆の放射線障害を伴わずに済んだ、一般公衆の放射線防護に関しては安全を確保できた、というのが現実ですから。
基準値を超えた食品の例にしても、市場に流通しないように注意は払われていますし、万一流通してしまって一時的に食べたとしても危険はありませんけど。先に挙げた消費者庁の資料でも述べられていますよ。やはり読んでないのですか。
http://shinobuyamaneko.blog81.fc2.com/
「福島に住んでいる人に失礼だから」という理由で現実を見ないように・・・って、冗談も大概にしてほしいものです。「放射能の危険に警鐘を鳴らす自分は正義のヒーローだ」というような妄想の動機、そして「福島壊滅ならば原発全廃にできる!大大大チャンスだ!」っていう心理で、現実を見ないようにしているのは紛れもなく危険厨ですから。危険厨がヒーローごっこに没頭して現実を見ないでデマを流すのは正しくないことです。原発全廃の為にはまず「福島壊滅」とばかりに、科学的、論理的に怪しい説、大げさな数字等を「連呼」「拡散」することによって、福島の人に多大な迷惑がかかります。過剰な煽りは禁物ですが、というならしっかり言行一致すべきでしょう。

2012.02.08 16:04 URL | Black Joker #RtNpiJ3M [ 編集 ]

…なんか、私に向けた言葉なのかな?。
誰の方が賢いとか、大大大チャンスとか…。言ってもいないことを元に責められても困りますよ…。

和久希世さんのご意見や桃色クジラさんの紹介記事は、尤もですね。
私もラジオの電話インタビューで聞いたことがあります。ボランティアで除染している方々自身も健康には不安を感じていると。

猪飼氏の、自ら福島に出向いているところには本当に頭が下がります。
しかし、やはり、そのご意見には疑問を感じるところもあります。

猪飼氏の文の引用で
「福島の地と人びとの抱える問題をなんとかしたいと考えている人びと(マジョリティではなくとも、たくさん存在する)が、どんどん問題解決に動いてしまうのが一番よいと思われる。市民社会的解決法といってもよい。」
と、ありますね。

こういう、やらざるを得ない地元の方と、正義感のある方々だけがやることになってしまう考え方を良しとしてしまっていいのか。

それに、ダメダメとはいえ、まだ行政の仕組みがある日本で、民間(しかもボランティア)でやることを推奨するなんて、国の福祉や東電の責任さえ放棄すると取られかねないような気がします。

まだ、地元の人が仕方なく言う分には心情的に理解できますが、一流大学の准教授が言ったら、世の中の影響力を考えるとどうなんでしょうか。

除染について色々書いたのですが…、でも、本当は、避難するに越したことはないと思ってはいます。
もちろん、福島の方々の気持ちはについては、二番目のコメントに書いたとおり、単純なことだと思っているわけではありません。

2012.02.08 20:00 URL | さる #- [ 編集 ]

猪飼先生の論文を有難がっている人々には猛省を求めます。
この方がボランティアをしていることには敬意を表しますが、そのことから思想傾向や政策提案までを是とする気にはなれません。
どんなに蓋をしてもどんなに装っても臭ってくる功利主義の悪臭を感じ取れないことが、このウェブの管理者やレギュラー投稿者の問題点で、これは猪飼先生の思想傾向や政策提言の問題点よりさらに問題が深刻かと思われます。
「当事者主権」なる胡散臭い用語にコロっと参ってしまうあたりが「権威主義左派」の悲しさか?
「避難すべき」と主張する人を「キケンチュウ」のレッテルをはり、政府や県のデータが科学的とうそぶく「ゴー宣」二番煎じに攻撃させて放置プレイですか?
結局猪飼先生の論文で勢いづく人たちというのは、この手の人達だということを肝に銘じておく必要があります。
除染にではなく何兆円かかろうが即刻必要な金額を拠出させて生活保障をすることが求められています。上から目線も何もありません。「危険な土地に住み続ける権利」なんてものはありません。緩慢な自殺(ないしは殺人)を要求する権利など福島だろうが東京だろうがどこに住んでいたって主張することは許されません。
核汚染の地にとどまり続ける事例を残すことは世界各地で公害や被曝の恐怖にさらされている人々の健康と安全を損なうモデルケースを提供するだけです。

2012.02.09 02:32 URL | さる #- [ 編集 ]

>「危険な土地に住み続ける権利」なんてものはありません

でも、「故郷を愛する人を迫害する権利」もありませんよね。

厨呼ばわりされようがレッテルを張られようが、実際にリスクに対面している人の苦悩・努力を思えば、それは当然なことだと思っています。
権利とまでは思わないけれど、精神的な安定を保つのに必要なことではあるのでしょう。

安全派もリスク派も根っこはおんなじで、放射性物質拡散に連なる新しい価値観、生活上で意識的に抱えなければならない新しいリスクに翻弄され、苦悩のただ中にあるのだと思います。
他人事のようですが、私だって悩みの末に相当自棄的です。

除染については、10年単位で個々の建物のみならず周辺環境の数値の経過等を見てみないと、と思うほどに私自身懐疑的ですが、あきらめきれない人の思いだってあります。
大切な人が何らかの災いで死に直面していたら、助けたいと思うのは当然なんです。
ましてや、大震災でそれを味わっている人が、自分の故郷について再度 心の喪失を味わおうかどうかの瀬戸際なんです。
除染が求められ、行われる必要は決して否定できない。
たとえ原子力ムラがそれで利益を得ようと、故郷を回復させたい思いは止められない、止めてはいかんと思います。

そこを否定してしまったらそれこそ、国・故郷を支えるという精神的な土台がこの国からまた喪われる。
それは精神的な支柱を地域や故郷、歴史性に置かない、野放図な新自由主義を生む土壌をまた一つ許すということにもなる。

ふくしまを完全に切り捨てることで被曝のリスクを切り抜けた我々の未来があったとして、それが自分の故郷、他人の故郷を簡単に切り捨てる精神の上で成り立ったとすれば、それこそ弱者切り捨ても容易な、歴史性を断絶した非情さをさらに高めた日本、その政治になってしまう。
被曝で寿命や健康の基準がガクンと落ちる(かもしれない)未来も嫌ですが、弱肉強食を是とした救いがない政治を生む精神的土壌が築かれる(かもしれない)未来も嫌だ。
どちらを向いても嫌な未来しか子供たちに残せないかも知れないが、それでもベターな未来を残すにはどうしたら良いのか。
ギリギリの線まで、安全派とリスク派がせめぎあって、ベターなラインを探っていくしか方法はないのではないか。
そのためには、お互いが抱えている苦悩について、お互いが理解しようとする努力がやはり不可欠ではないか。

そんな風に思うのです。

2012.02.09 11:25 URL | 朱の盤 #fHoK7Pn. [ 編集 ]


関東最北端のホットスポットに住むものです。
自分の環境を安全と思っているわけではなく、測定や可能な限りの除染、
行政への働きかけと、個人としてできる限りのことをやっています。

そういう立場からひとこと。

>「危険な土地に住み続ける権利」なんてものはありません

さすがにこれにはカチンときました。
言葉は悪いですが、「外野に言われたくない」というのがホンネです。

これがまかり通るなら、タバコを吸う権利も、ポテトチップスを食べる権利も、
幹線道路をマスク無しで歩く権利もないと思うのですが、もちろんそういった
方々にも是正を求めておられるんでしょうね?

安全派とかリスク派とかいう以前の問題と思います。
でもこういうかた、多いですよね。
某火山学者とか某ブロガーとか、そのフォロワーとかね。

2012.02.09 12:45 URL | ozzy #- [ 編集 ]

除染作業員の死をも省みず帰村帰町を急ぐ自治体の首長達
http://dendrodium.blog15.fc2.com/blog-entry-1170.html
にも書いていますが、広野町で除染作業中に突然亡くなった人があるそうです。(病気を持っていた人ではないので、放射能汚染が原因と思われます。)

政府は必要も無いダムを造るときには、平気で先祖伝来の土地を捨てさせるのに、
何故作業員に死の危険を冒してまで除染作業をさせるのでしょうか?
故郷を去りがたい人への思いやりであると、政府は言いたいのかもしれませんが、
そんな事、すんなり信じて良いのでしょうか?

2012.02.09 13:08 URL | 和久希世 #dN1wHbUA [ 編集 ]

「言ってもいないこと」などととぼけられても困ります。「反原発ヒーローの方が賢い」とか「福島全滅絶望、これで脱原発の大大大チャンス」とかは危険厨が「言わんとしていること」じゃないですか。
除染にしても相変わらず誤解していますね。猪狩氏は「国は1mSv/y以上の地域については、除染の責任が国にあるということを認めている」と書いているのに、どこが「やらざるを得ない地元の方と、正義感のある方々だけがやることになってしまう考え方」なんですか。「言ってもいないこと」を勝手に誤解してるのはどっちですか。
先に挙げた資料「除染に関する緊急実施基本方針」にも書いてありますが。「追加被ばく線量がおおむね1mSv/年以下」のところで除染する場合はボランティアベース(それでもホットスポットがある場合は行政支援がありうる)ですけど。「追加被ばく線量がおおむね1~20mSv/年」のところはちゃんと行政主導ベースで除染することになっています。どうしてろくに読まないでいい加減なことを書くのですか。猛省を求めます。
「緩慢な自殺(ないしは殺人)を要求する権利」に至っては完全に某火山学者と同レベルの妄言ですね。そんなことだから危険厨とか放射脳とかワーワー教とか脱原発バカルトとか揶揄されるのですよ。「レッテル」じゃなくて事実に基づくもっともな評価ですよ。
http://blog.goo.ne.jp/yi78042/e/ea58a61ac2d71229337cd1ba226487ef

2012.02.09 17:32 URL | Black Joker #RtNpiJ3M [ 編集 ]

累積102μSvのどこが「凄まじい」のですか。この値は、日本での自然放射線による年間被ばく線量の10分の1以下、また東京とニューヨークを飛行機で往復する場合の宇宙線による被ばくと同程度に過ぎないものですが。先に挙げた教材にも書いてありますが。
福島県大熊町・双葉町の福島第一原発敷地内で緊急作業に従事している作業員が、どれだけ被ばくしていることか。102μSvどころじゃありませんよ。
http://www.tepco.co.jp/cc/press/11122705-j.html
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/111227e.pdf
危険厨の無知とデマは本当にどうしようもないですね。

2012.02.09 18:01 URL | Black Joker #RtNpiJ3M [ 編集 ]

先日は書き忘れましたが、猪飼準教授のお話に「日常生活」という言葉が出てきたので思い出した文書があります。あちこちで紹介されているようですので、御存知の方も多いかと思いますが、ICRP111 (国際放射線防護委員レポート111号)「原子力事故又は放射線緊急事態後における長期汚染地域に居住する人々の防護に対する委員会勧告の適用」(2008年10月に委員会により承認)というレポートです。東大の中川恵一教授が4月の時点でブログで紹介されていたのを見て知りました。(中川教授が日本アイソトープ協会に依頼したという翻訳があります。)その内容は簡単に言えば、「低線量の汚染地帯で、住民に事故以前に近い日常生活を続けて行ってもらうためにはどうしたらいいか。そのための除染、防護と、民心の安定について」ということになるでしょうか。

(私の手元にあるのは数か月前にダウンロードしたものですが、翻訳を請け負った会社が「無断転載、転写を禁ず」と書いていて、PDFにはコピープロテクトもかかっていますので、ご覧になりたい方は検索でどうぞ。結構、大部で、あまりわかりやすい文章とは言えませんが・・・)

たしかに、現に福島でそうであるように、汚染地域といえども、そこを離れたいと望む人は必ずしも多くはなく、出来ることならそのまま残って、これまで通りの生活を続けたいと望むのが、ほとんどの人の人情でしょう。一方、国や行政としても大規模な人口の移住と、その人たちの住居やインフラ、職や収入の確保、さらには移住によって失われる産業の補填などを行うのはあまりに負担が大きく、一歩間違えれば国家そのものの破綻につながりかねません。そのあたりの両者の一致点、といいますか、あえて誤解を恐れずに言えば、「政治的判断による妥協が必要」ということはあるのかもしれません。

いずれにせよ、これまでに出ている除染や住民の健康診断、食品流通に関しての主な方針、更には住民自身による自主的な防護や除染の奨励についても、この文書を目安にしているようにも思えるのですが、しかし、その内容に照らしても不十分な点があるのでは・・・と思っていたら、ジャーナリストの木野龍逸さんによる批判がありました。

「政府はICRP勧告すら守らず、恣意的に運用しているという疑念」
http://kinoryu.cocolog-nifty.com/go_kinoryu/2011/10/post-5a69.html#more

2012.02.09 20:41 URL | 桃色クジラ #- [ 編集 ]

いちおうマジレスします。
当事者主権とかじゃなくて、小出裕章教授が「私にも分からない」と述べてきたくらいだから、私にも分からない、だから、どっちにしても、少しでもよいこと、少なくとも悪くないこと、が、できればよいなあ、という感じです。
それから、日常生活をしている人について、「分からない」所に、短期間ボランティアに行くくらい、行かせてください。(実際には、前書いたように、今のところは行けないけど…。)

2012.02.09 21:52 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

さる氏の以下の意見は冷静かつ論理的であると思え、賛同いたします。

> それに、放射線被曝のリスクはかなり把握されているって…、で、この原発
> 事故の場合は安全なんですか?。
> …だったら、メルトスルーでもなんでも、原発の事故なんて問題にならない
> はずじゃないですか。
> 過剰な煽りは禁物ですが、
> >福島の人々にとっての「違和感」
> これに遠慮して何も言わないことは正しいことなのですか?。
> 「福島に住んでいる人に失礼だから」という理由で現実を見ないようにする
> のは、実は誰のためにもならないと思いますよ。

>Black Joker氏
> 不誠実というなら政府よりも危険厨の方がずっとずっと不誠実で無責任ですよ。
> 指定された避難区域等の圏外の住民に対して「政府は嘘吐きだ、指定された
> 避難区域等の圏外の住民も避難しないと被曝して大変なことになる」とか
> 脅していたけど、その脅しこそ嘘だったことが明らかになっていますから。
> 被曝して大変なことになんか実際なってませんから。

アナタは福島の原発事故がもう片付いたと思っているようですね。なんて
バカな人なんでしょう。(笑)

> その脅しこそ【嘘だったことが明らか】になっていますから

はあ?(笑) 政府の想定していた「最悪シナリオ」を知らないんですか?
そして「それ」は今も生きているんですよ。
http://tomtittot.asablo.jp/blog/2012/01/26/6308269

断定的な言い回しは避けた方が良いですね。

アナタは野ダメの「冷温停止宣言」を信用しているようですが、
実際まだまだトラブル続きですよ。
http://tomtittot.asablo.jp/blog/2012/01/07/6281315
http://tomtittot.asablo.jp/blog/2012/02/04/6320619

先日も2号機に「ホウ酸水」が注入されました。
http://tomtittot.asablo.jp/blog/2012/02/07/6324899

いくらなんでも、「ホウ酸水が必要」=「ヤバイ状況」
くらいは知ってますよね?

> 被曝して大変なことになんか実際なってませんから。

被爆して被害が顕在化してくるのは事故から4年後以降です。
コレ常識です。なんて無知で「脳」天気な人なんでしょう。(笑)

「不誠実」で「無責任」なのはアナタですよね。

> 観潮楼氏
> 大体ろくに原発もなかった1930年代にショウジョウバエをサンプルにとった
> LNT仮説をいつまでワーワー教徒は有り難がるのか。
> いい加減利口になろうや。

アナタってホルミシス派なんですか?(笑)
LNT仮説がダメだと言うのでしたら何が正しいか教えて下さいな。
「利口」なアナタなら出来るんでしょ?

>故事他見氏
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20120209/1328743417
> > 「危険な土地に住み続ける権利」なんてものはありません。緩慢な自殺
> > (ないしは殺人)を
> > 要求する権利など福島だろうが東京だろうがどこに住んでいたって主張
> > することは許されません。
>
> あーあ、ついにこんなこといい出したよ。
> これじゃ、「『汚染地域でのイベント』だのって
> 放射能に浪花節や精神論で立ち向かうバカは自分だけで被曝してろ!」と
> 暴言を吐いた某元カリスマブロガーや、「福島の農家はオウム信者と同じ」
> とほざいた某火山学者と何も変わらない。

裏サイトで「さる氏」を晒し者にしていますが、こういうやり口は卑怯だと
思います。そういうアナタこそ「非国民通信氏」と何も変わらない
のではないでしょうか?最近「非国民通信氏」と似てきて悲しいですね…。

2012.02.10 00:27 URL | マニゴルド #- [ 編集 ]

前回のコメントの一部を訂正させて頂きます。

> その内容は簡単に言えば、「低線量の汚染地帯で、住民に事故以前に近い日常生活を続けて行ってもらうためにはどうしたらいいか。そのための除染、防護と、民心の安定について」ということになるでしょうか。

訂正:「長期に渡って汚染が続く見込みが高い地域で、住民に事故以前に近い日常生活を続けて行ってもらうためにはどうしたらいいか。そのための除染、防護と、民心の安定について」というような内容です。

どこからが高線量なのか低線量なのか、そもそもわかりませんし(「低線量」と書いてしまったのは、なるべく低くあって欲しいという私の希望的観測でした)原文にはそのような言葉は無かったと思うので。

2012.02.10 01:31 URL | 桃色クジラ #- [ 編集 ]

安全派の方々に是非ご覧になって頂きたい記事

『内部被曝の恐怖 「何ミリシーベルト以下なら大丈夫」はウソ』

http://nikkan-spa.jp/116116

『私はこれまでずっと広島・長崎で被爆した患者を診続けてきました。原爆のときは、火傷をしたり全身の粘膜から血が噴き出したり、頭髪が抜けるなどの急性症状がありましたが、今回の福島原発の場合は、長期的な「内部被曝」の影響が心配されます。

 よく年間何ミリシーベルトだとか、毎時何マイクロシーベルトまでなら大丈夫だとか言われていますが、これは外部被曝の場合のことです。内部被曝というのは外部被曝と違って、放射性物質を体内に取り込んでしまい、1日24時間ずっと被曝し続けるというものです。

 その影響は、その人の年齢や健康状態、生活態度、免疫の状態にもよりますし、その症状がいつでてくるかも、誰にもわからないことだからです。医者である私にだってわかりません。個人差があるので「必ず危険」だとも限りませんが、その人が病気になったり死んだりする可能性をアップすることだけは確かです。

 日本の政府や学者がついているいちばん大きなウソは、「(外部被曝線量が)年間何ミリシーベルトなら大丈夫です」ということ。内部被曝のことを全く考慮していません。体内に入る放射性物質は「それ以下なら大丈夫」ということはない。少しでも体内に入ったら、長期的に被曝し続ける。微量な被曝であれば大丈夫というのは間違いです。

 専門家というのは、政府の責任を隠したり、業界の利益を守ったりするために、ときに意識的にウソをつくことがあります。中には知らなくて言っている人もいますが。正確には、「今は大丈夫です。でも先々は病気になる可能性もありますし、何とも言えません」と言うべきでしょう。

 福島原発事故後の例で私が実際に報告を受けたもので言えば、多くは放射線に敏感な子どもに初期の被曝症状が現れています。』

火山学者の早川由紀夫氏の発言は如何なものか?とは思いますが、安全派の方々がリスク派に対して安易に『リスク厨』や『危険厨』や『トンデモ論者』などのレッテルを張り、誹謗中傷されるのも如何なものか?とも思います。

2012.02.11 08:02 URL | 陽光の破片 #- [ 編集 ]

あの~、「レギュラー投稿者」が「放置プレイ」にもとづいて、ブログ主を擁護させていただくと、内部被ばくの話はこのブログでは初期の段階で議論済みです。何ミリシーベルトなら大丈夫とも言っていません。あくまで、「影響はある」、避難すべきかは「分からない」です。
確かに両極端にレッテル張りはしていますけどね…。

2012.02.11 08:33 URL | suterakuso #- [ 編集 ]

除染という名の森林伐採
http://plaza.rakuten.co.jp/dreamer7010/diary/201202010000/
このブロガーさんは、南相馬の方のようですが、恩ある方が森林の除染で亡くなってしまったたそうです。「東電さん。お願いだから、被災者に除染させないで。」と叫ぶように書かれています。伐採した木の下敷きになったようですが、山での伐採作業を慣れない素人に行わせたのだとしたら、相当に問題だ思います。山林の場合、除染の危険はなにも被ばくの問題だけではなく、このような事故も含まれています。

かつては日本の山村では多くの人たちが、農業の傍ら山仕事に携わっていました。しかし、林業が衰退して半世紀近くたった今、山仕事のベテランはわずかしかいません。人は政治家や学者には簡単にはなれないが、林業労働者には誰でもなれると思ったら、それは間違いです。昔から山仕事には事故も多く、60年近い昔のことですが、山村生まれの私の母の同級生の少年は中学を卒業して林業労働者になりましたが、二十歳前に伐採の事故で亡くなってしまいました。

ゼネコンが請け負おうが、ボランティアを召集しようが、作業に慣れた人がいないという現実は同じことです。全国に僅かに残っている現役の林業労働者をすべて、除染作業に投入するわけにもいかないし、出来たとしてもとても足りないでしょう。もし、本格的に山林の除染をしようというのならば(もちろん、それが可能で有効だという前提での話ですが)植物学者や生態学者、放射線防護の専門家にアドバイザーになってもらい、最も安全かつ、有効な除染作業の手引書を作成して、その上で、森林作業のプロや地元の古老の方たちに現場作業の教官になってもらって、作業員を養成するしかないでしょう。当然、それなりの時間はかかりますし(ほとんど世界初の試みですから、試行錯誤の面があるのは仕方ないでしょう)、すべて無償のボランティアで、というわけにもいきません。作業員の人たちにはプロとしての報酬を支払うべきでしょう。

40兆円とかいう除染のためのお金の使い道はどのように試算されているのか、私は知らないのですが、お金を使うなら、このような方向に使ってほしいと思います。

こちらではジャーナリストの木野龍逸さんの昨年8月のブログエントリーを、あの村野瀬玲奈さんがとり上げておられました。
村野瀬玲奈の秘書課広報室 問題点が除染されていない放射性物質除染政策
(キノリュウが行く 東電の責任を回避して被災地に作業と被ばくを押しつける、国の除染ガイドライン)
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-2800.html#comment-top

もちろん、十分有効なレベルにまで除染が出来るならば、そして人海戦術に頼らない、ハイテク技術が開発されるならば、それに越したことはありません。下記は東大農学部の森敏(さとし)教授(植物栄養学、土壌学)のブログエントリーです。(森教授も事故以降、現地に足を運ばれて調査を行っておられるようです。)今回の原発災害問題では医学者や工学者、あるいは経済学や社会学系の学者の方々の活躍にばかり、我々素人は目が行きがちですが、こうした、一見地味な、農学や生態学系の学者の方々の声も、広く世間に広がって欲しいものです。
http://moribin.blog114.fc2.com/blog-entry-1350.html

2012.02.11 13:48 URL | 桃色クジラ #- [ 編集 ]

「除染という名の森林伐採」は危険厨の捏造でしょう。
http://www.city.minamisoma.lg.jp/shinsai2/josen/josenkeikakusakutei.jsp
南相馬市除染計画(第一版)にはこのように書かれています。
「【森林】
本計画による除染実施の目標は、生活圏における年間の追加被ばく線量を半減するとした目標に即することとします。なお、森林全体への対応については、その面積が大きく、腐葉土を剥ぐなどの除染方法を実施した場合には、膨大な除去土壌等が発生することとなり、また、災害防止などの森林の多面的な機能が損なわれる可能性があることから、今後の国の調査・検討を踏まえて実施することとします。」
また、生活圏にある森林の標準的な除染方法は「枝葉の剪定、落ち葉の除去、(除草)」となっています。すなわち南相馬市の計画では「除染という名の森林伐採」なんかありません。

村野瀬さんの記事も変です。「除染に関する緊急実施基本方針」では
「市町村において、『市町村による除染実施ガイドライン』に基づき、汚染の状況や住民のニーズに応じた除染計画を策定していただき、国はその円滑な実施を支援してまいります」
「国は、市町村の除染計画の作成・実施に全面的に協力します。具体的には、専門家の派遣、財政支援、モニタリング結果や作業上の留意点などの住民への情報提供、測定機器の提供などを、市町村それぞれの状況に応じて実施します。」
と書いてありますが。どこが「住民に丸投げしている」のでしょうか。南相馬市の除染計画でも住宅や事業用建物や農地等の除染を実施する主体は原則として市ですが。何が「住民自身に除染作業をさせようとしている」のでしょうか。村野瀬さんもワーワー教徒なんですかね?

「最後の被曝医師」はトンデモ系です。先に挙げた教材や消費者庁の「食品と放射脳」にも書いてありますが、内部被曝のことはちゃんと考慮されています。日本での自然放射線による年間被ばく線量(平均約1.5mSv)の半分以上(約0.81mSv)は内部被曝によるものです。食品の暫定基準値は内部被曝を制限するためのものです。
http://www.deljpn.ec.europa.eu/modules/world/afs/fsj/index.html?ml_lang=jp
http://www.who.or.jp/japanj.html

2012.02.11 16:23 URL | Black Joker #RtNpiJ3M [ 編集 ]

×消費者庁の「食品と放射脳」
○消費者庁の「食品と放射能」

2012.02.11 16:43 URL | Black Joker #RtNpiJ3M [ 編集 ]

kojitakenの日記の、
【東京新聞の一面トップは「核燃サイクル 政府、慎重論無視し推進」。但し1991年の話。時の自民党幹事長は小沢一郎】
に、はてなブックマークにログインした上でコメントしようとしたのですが、コメント欄がなぜか出てこないので、こちらにコメントさせて下さい。

島村武久元原子力委員会委員が1985年から94年にかけて主宰した「原子力政策研究会」の録音記録及びその文書化資料
の記事、興味深く読みました。
元日に再放送された、『NHK ETV特集 原発事故への道程』も、この資料が元になっていましたね。
私は本放送も再放送も見逃してしまったのですが、書き起こしがこちら↓にあって
http://onand.under.jp/genpatsu/index.php?NHK%A1%A1ETV%C6%C3%BD%B8%A1%A1%B8%B6%C8%AF%BB%F6%B8%CE%A4%D8%A4%CE%C6%BB%C4%F8%A1%CA%C1%B0%B8%E5%CA%D4%A1%CB%CA%B8%BB%FA%B5%AF%A4%B3%A4%B7
知らなかった情報が満載でした。
文書化された情報がなんでこう、五月雨式に出てくるのかがよくわかりませんが、一覧にまとめてくれているweb siteがありましたので、参考までに。
すでに読んでいるかもしれませんが。
http://kakujoho.net/npp/shmmra.html
これらを読めば、原発導入も、核燃料サイクル導入も、政治主導であることは間違いないですね。

話が少しずれますが、毎日新聞が1月下旬に連載していた、
【この国と原発:第4部・抜け出せない構図】
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/konokunitogenpatsu/archive/
も力が入っています。
特に、予算がどんどん増えていく様子は、政治主導で始まって、官がそれを確固たるものにしていったことを如実にあらわしていると思いました。
予算がどのようなペースで増えていったのかは、例えば、上記『ETV特集原発事故への道程』によれば、
>初年度は「2億3500万円つきましたが、準備段階で大半の金を余してしまった」
>「4年後の1958年度には30倍を超える77億円」
そして現在は、というと、上記毎日新聞の記事特集記事の『抜け出せない構図 政官業学結ぶ原子力マネー(その1)』では、
]]>政府は2012年度予算案に、原子力関係分として4188億円を盛り込んでいる。原子力政策見直しの結果が出ていないという事情はあるものの2011年度(4236億円)に比べ1.1%減と、東京電力福島第1原発事故を経てもほとんど変わっていない。
となっているのです。
脱原発を着実に進めるには、原子力開発に、濃淡の差はあれ長い間ぶら下がってきた人々が、日本中に何万人もいることを念頭におかないといけないのだろうと思います。
この記事に関しては、エネルギー開発費に占める原子力関連予算の、欧米諸国との比較も初めて目にしました。非常に興味深かったです。

それにしても、ご紹介の東京新聞の記事で首をひねるのが、豊田正敏氏についての記述です。
>電力業界も九四年夏の会合で、旧日本原燃サービス(現日本原燃)の元社長豊田正敏さん(88)が「資源の乏しい国で(プルトニウムは)ぜひ使わなきゃいけないと言うが、一割二割のところしか節約できない」と、核燃サイクルの採算性を疑問視していた。
ともっともらしく述べたことを取り上げていますが、豊田正敏氏といえば、日本原燃サービスの元社長というよりは、東京電力副社長を務めた人間というべきでしょうし、今回悲惨な事故を起こした福島第一原発の建設に大きく関与していることも忘れてはなりません。
福島第一原発の立地場所は、元々は海抜35メートルの高台にあったのに、津波のリスクを考えずに取水のしやすさや核燃料を船から運搬するのに好都合であることを優先して、わざわざ岩盤を25mも削る計画を遂行した人物です。同じ東京新聞の記事なので、余計に違和感があります。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011050590121017.html

2012.02.11 17:28 URL | sweden1901 #SVqLzQOU [ 編集 ]

先のコメントの最後に記した、東京新聞の記事はリンク切れになっていました。
http://financegreenwatch.org/jp/?p=1705
↑こちらから、全文が読めます。

2012.02.11 20:28 URL | sweden1901 #SVqLzQOU [ 編集 ]

>Black Joker様

>「除染という名の森林伐採」は危険厨の捏造でしょう。

そうでしょうか?前述のブログの方のその他のエントリーも読みました。その後にブログを引っ越された先でも、亡くなった方の通夜のことに触れられていますが、危機をあおるために、わざわざ捏造されたブログであるとは私には思えませんでした。また、行政の当初の計画と、実際の現場でどういう作業が行われるかは、必ずしも同一ではないのではないでしょうか。田舎では人家の近くまで森が迫ったり、屋敷林といって、裏庭に大きな樹木の林があることがありますが、落ち葉掻きや低い部分の枝刈り程度では効果がないという場合もあるでしょう。(原発事故があってまだ二か月くらいの頃だったように記憶していますが、元日本原子力学会長の田中俊一氏が飯舘村の民家の除染に自らたずさわっているのを週刊現代のグラビア記事で読みました。屋根や壁をいくら除染しても屋内の放射線量がなかなか下がらず、家の背後の屋敷林の杉林が原因であろうということで、とりあえず、屋根にかかる部分を大きく枝打ちして、やっと下がったというような内容でした。)

こちらは川内村在住の作家、たくきよしみつさんのブログですが、県内での市民による市街地の除染の問題点の他に森林伐採が除染の流れになってしまっていることが書かれています。
「こんな除染はやってはいけない」
http://gabasaku.asablo.jp/blog/2011/12/04/6232466

いずれにしろ、福島県内に親しい知人や親戚もない私には、現地で何が行われているのか、事実を知るすべはないのですが。

>村野瀬さんの記事も変です。
>どこが「住民に丸投げしている」のでしょうか。南相馬市の除染計画でも住宅や事業用建物や農地等の除染を実施する主体は原則として市ですが。何が「住民自身に除染作業をさせようとしている」のでしょうか。村野瀬さんもワーワー教徒なんですかね?

村野瀬さんが木野龍逸さんの記事を引用されているので、リンクしてしまいましたが、元記事はこちらです。
http://kinoryu.cocolog-nifty.com/go_kinoryu/2011/08/post-8ed9.html
木野さんは件の文書の下記の部分を問題にされているようです。

>追加被ばく線量が年間20ミリシーベルト以下の地域は、放射性物質による汚染が及んでいるものの、行政機能は域内にあり住民も居住しており、個別事情や住民のニーズを把握しているコミュニティ単位での計画的な除染が最も効果的であると考えられます。

ともあれ、私が申し上げたいのは、一般市民(無償のボランティア)に危険を伴う除染をどこまで任せていいのかということ、それから、森林(山林)の除染はどのような方法で行い、どの程度の効果があると見込まれているのか、あるいは効果的な除染方法の開発は、現在どのようになされているのか、ということがほとんど公に議論されていないことへの疑問であり、(誤解されているのかもしれませんが)「福島や関東の人間はすべて避難すべきだ」というような極端な意見に与するものではありません。

2012.02.11 22:28 URL | 桃色クジラ #- [ 編集 ]

移住移住と言っている人は放射線以外のリスクを考えないのだろうか。
特に西日本への移住を奨める人々。
おしなべて梅雨の雨はひどいうえに夏の高温多湿さは過酷とさえいえる。
特に高齢者にはこれがこたえる。
そんなところへ行けとはいいづらい。
東日本の人間となって長い今だからこそわかったのだけど。

2012.02.11 23:15 URL | 元大阪府民からの伝言 #- [ 編集 ]

「除染という名の森林伐採」はやはり危険厨の捏造だと思いますが。
「自宅の側には、川が流れているが、その横にある竹林や雑木林が、全て伐採された。それから、山も同様に始まった。」「除染するためには、森林伐採するしか方法が無いのかもしれないが」などと書いてありますが、南相馬市のウェブサイトにそんなことは書かれていませんし。
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2011/12/post_2774.html
http://www.pref.fukushima.jp/keieishien/kenkyuukaihatu/gijyutsufukyuu/07jyosen/231205sinrin.pdf
これらを見ても、いきなり「全て伐採」などにはなりようがないと思いますが。特に後者は「森林(山林)の除染はどのような方法で行い、どの程度の効果があると見込まれているのか、あるいは効果的な除染方法の開発は、現在どのようになされているのか」ということの公の議論そのものでは。
それから郡山市の「除染不参加者は村八分」云々はデマでしょう。
http://shinobuyamaneko.blog81.fc2.com/blog-entry-49.html
「『除染』現場に駆りだされた母親たちは、重機を使えるわけでもなく、土の削り取りや運搬、草むしり、側溝掃除などを手作業でやらされる。」などという実態、「駆りだされた」「やらされる」などという実態はありません。郡山市の除染計画は郡山市のウェブサイトにありますが(そもそも郡山市の線量率は全体的に見てそんなに高くはありませんけど)、たくきよしみつさんは全然読まずに書いているようですね。

木野龍逸さんも、村野瀬さんと同様におかしいですね。先にも触れましたが、「国は、市町村の除染計画の作成・実施に全面的に協力します。具体的には、専門家の派遣、財政支援、モニタリング結果や作業上の留意点などの住民への情報提供、測定機器の提供などを、市町村それぞれの状況に応じて実施します。」とあるのに、どこが「丸投げ」なのでしょうか。何が「モニタリングに必要なサーベイメーターなどの機材は、自分たちで揃えろということだ」なのでしょうか。線量率がそんなに高くない郡山市でも、サーベイメーターなどの資材・機材を市が配布・貸与するようになっていますが。事実無根もいい加減にして欲しいと思いますけどね。
「一般市民(無償のボランティア)に危険を伴う除染を任せる」などというのは危険厨のデマですから。真に受けるべきではありません。

2012.02.12 15:36 URL | Black Joker #RtNpiJ3M [ 編集 ]

横レス申し訳ないが、桃色クジラさんが紹介されたブロガーが特に「危険厨」には見えないし、仮に捏造だとして、さしたる効果が有るとも思えないけどね。

読み物にする上での(意識・無意識を問わず)脚色とか、「枝打ち」と「伐採」の混用とかなら、可能性は否定しませんが。

2012.02.12 18:12 URL | deborarabode #pk1Oawbg [ 編集 ]

Black Joker さんは、お名前に似合わず優等生なんですね。w なんとなく、あのデーモン小暮閣下が結構、優等生なのを思い出して微笑ましくなりました。(いつか、テレビのトーク番組で、車の窓に外から見えないような黒っぽい保護フィルムを張る人がいるという話になった時 ---- 最近は見かけないが、そういうのが流行ったことがあります ----、「あれはいけないんだ。あれは道路交通法違反だ」と大真面目で答えていたのを、他のタレントに「悪魔が法律守ってどうすんねん!」と突っ込まれていました。私はそんなデーモン閣下が好きです)

権威を尊重し、体制を守る人もいてくれないと人の世は成り立ちません。そのような方がいてくださるのはたいへん結構なことだと思います。(いっそ、White Keeper
とか、改名なさいませんか?ちなみに私は名前の通り、セクシーなクジラです)

さて、冗談はさておき・・・
福島民報の記事です。これを読むと、他県の人間が、除染がいいとか、避難がいいとか、安易に言うことは出来ないような気がしてきました。

「苦悩する自治体/飯舘村(31) 不透明な除染効果 村ブランド再生できるか」
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2012/01/post_3053.html
「東日本大震災 連載・原発大難アーカイブ|福島民報」
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/cat/

下記は外国の記者による記事の翻訳で去年の12月のものです。

「ニューヨークタイムズ記事、除染計画に疑問を呈す」
(New York Times Article Poses Questions Over Japan's Decontamination Plans )
http://peacephilosophy.blogspot.com/2011/12/new-york-times-article-posing-questions.html

--------------(一部引用)---------------

近くの町で大規模な除染に関わった放射線の専門家は、除染後も、長期的に住むための国際基準以下に抑えることはできなかったと言う。

この人は除染・帰還を支持しているが、政府が事態の深刻さを国民に率直に伝えていないと指摘する。

その人とは東大アイソトープセンター所長の児玉龍彦であり、「福島を救うことは可能と信じているが、避難した人たちの多くは、自分たちの生きている間にはそれは起きない(帰れない)ということを受け入れなければいけません」と言っている。

-------------(引用終わり)-------------

児玉先生がこのようなことを言われていたとは、この記事を読むまで知りませんでしたので、少し驚きました。

2012.02.12 21:00 URL | 桃色クジラ #- [ 編集 ]

>陽光の破片様

申し訳ないが日刊SPA!あたりをまともなジャーナリズムとして扱うのは如何なものかと思います。あの手のジャーナリズムは鋭い記事も書くが、いい加減な興味本位の記事も書きます。

>『内部被曝の恐怖 「何ミリシーベルト以下なら大丈夫」はウソ』

この書き方自体がすでに誘導的です。
「何ミリシーベルト以下なら大丈夫」なんて断言している学者がいますか? 「影響は小さいので心配しだしたらきりがない」という意味のことをいっている人はいますがね。

原爆と比較されて内部被曝を強調されていますが、では原爆では内部被曝はなかったというのでしょうか?
そんなことはあり得ません。汚染された灰や空気を吸い込んでいるはずです。それらを含んだ科学知見が現在の見解なんです。

低線量被曝の影響がよく分からないというのは「よく分からないのでとてつもない影響があるかも知れない」というのではなく、「影響が小さくて、ほかのファクターに覆い隠されて判別できない」からよく分からないのです。
そのため閾値なし理論というのが採用されているのです。閾値なし理論という、現在科学者が共通見解としているのは実はかなり危険を見積もったサイドの見解なんですよ。

>専門家というのは、政府の責任を隠したり、業界の利益を守ったりするために、ときに意識的にウソをつくことがあります

今回具体的に挙げてみて下さい。そんなにたくさんはいないはずです。

>福島原発事故後の例で私が実際に報告を受けたもので言えば、多くは放射線に敏感な子どもに初期の被曝症状が現れています

本当ですか? ほかの医師も放射線障害と認めているのですか? その記事の医師だけじゃないですか? そのほかの医師は認めないなら皆嘘つきとでも言うんですか? 
東京や静岡など、ミリシーベルトにも満たない地域で急性障害が出たり、晩発性で1年も経たないうちに障害が続出したのならすぐにでも学会で発表すべきです。科学の根底を覆す大発見ですよ。なぜそうしないのか、そのあたりを考えてみるべきでしょう。

2012.02.12 22:53 URL | 飛び入りの凡人 #mQop/nM. [ 編集 ]

>飛び入りの凡人様

私の説明不足というか表現の仕方に問題があったようです。

私は日刊SPA!で取り上げられている肥田舜太郎氏の主張は全て正しいという意味でこの記事を紹介させて頂いたわけではありません。肥田舜太郎氏の主張には正しい部分もあるだろうし間違った部分もあるだろうと思っています。ただ、肥田舜太郎氏はこれまで多くの被曝患者さんを診てこられたので、氏の主張にはそれ相応の重みはあるだろうと思い、日刊SPA!の肥田舜太郎氏の主張の記事を紹介させて頂きました。

内部被曝の人体に対する影響に関しては専門家の間でも諸説色々あるようで、まだ絶対的な医学的な定説はないようです(主流の学説はあるでしょうが)。それゆえ、内部被曝のリスクを強調しすぎるのは如何なものか?(内部被曝のリスクを強調しすぎると、風評被害や人権侵害など、内部被曝とは別の様々な弊害が発生します)とは思いますが、内部被曝のリスクを強調する方々を安易に『リスク厨』や『危険厨』や『トンデモ論者』などのレッテルを張り、誹謗中傷するのも如何なものか?とも思ったのです。数十年後に重大な問題が生じてから、対策が安易に過ぎたと後悔しても手遅れですので。

但し、くれぐれも誤解無きように断っておくと、内部被曝のリスクを強調する人々の主張は正しいという意味ではないですよ。私は1か0か、白か黒かといった単純な事を申し上げているわけではありません。

福島原発事故が発生する前までは、原発推進・容認派は反原発派の主張を今風に言えば「危険厨のデマ」といったように認識し、反原発派が主張する原発のリスクにあまり耳を傾けませんでした。その結果が福島原発事故や今の放射能汚染に関する様々な混乱にもつながっていると思います。それゆえ、ある考え方に対して安易に『リスク厨』などのレッテルを張って、その考え方に全く耳を傾けないのは危険な事ではないのか?と思ったのです。但し、反原発派の主張は全て正しかったという意味ではないですよ。

2012.02.13 20:33 URL | 陽光の破片 #- [ 編集 ]

>「何ミリシーベルト以下なら大丈夫」なんて断言している学者がいますか?

テレビなどで伝えられる政府発表の表現の仕方だと、何ミリシーベルト以下なら内部被曝に関しても、将来に渡って健康には害はない、といったように思われる方々が多く発生するのではないか?と肥田舜太郎氏は思われ、その認識(何ミリシーベルト以下なら内部被曝に関しても、将来に渡って健康には害はない)は正しくは無いですよ、といったような意味合いで日刊SPA!の内容のような発言をされたのではないでしょうか。

>原爆と比較されて内部被曝を強調されていますが、では原爆では内部被曝はなかったというのでしょうか?

肥田舜太郎氏は、原爆では内部被曝はなかったとは一言も仰ってないと思うのですが。そもそも、氏はこれまで原爆によって内部被曝をされた方々も多く診察してこられた医師の方です。だから氏の主張は全て正しいという意味ではないですよ。

肥田舜太郎氏の「専門家というのは、政府の責任を隠したり、業界の利益を守ったりするために、ときに意識的にウソをつくことがあります」という発言は、何も、専門家や政府はウソばかり言っているという意味で仰られたのではなく、専門家や政府は自己保身などのために時にはウソをつく(或は、詭弁を弄する)事もあるので、専門家や政府の主張を安易に鵜呑みにしない方が良いですよ、といったような意味で仰られたのだと思います。

現に福島原発事故が発生した当初は、テレビでの専門家の主張を鵜呑みにされた方々は多かったですから。また、福島原発事故が発生する前までは、日本には原発が絶対に必要である、原発は低コストで発電できる、日本の原発は絶対に安全といった政府や専門家の主張を鵜呑みにしていた方々はかなり多かったでしょう。

「福島原発事故後の例で私が実際に報告を受けたもので言えば、多くは放射線に敏感な子どもに初期の被曝症状が現れています」という発言に関しては、氏の主張が正しいのか間違っているのかは、私には分りません。或は、氏の言い間違い(表現上のミス)なのかもしれません。こういった主張をされている専門家の方もいらっしゃいます。という事でこの発言の部分も引用しました。物事を出来るだけ的確に判断するには、少数意見(主流ではない意見、支配的ではない言説)や、やや怪しげな意見も含めて様々な意見を知った方が良いと思いますので。(物事を一つの側面から平面的にのみ考察したのでは、物事の本質を把握する事はできず、物事の本質を把握するには、物事を多角的な視点から立体的に考察する必要があると思います。だからこそ言論・表現の自由は重要だとも言えるのかもしれません)

2012.02.13 20:41 URL | 陽光の破片 #- [ 編集 ]

肥田舜太郎は放射線の専門家ではありませんし、放射線に関して言っていることはほとんど間違いだらけです。
http://www.louis-pasteur.or.jp/Ptsuushin2012.pdf
「多くは放射線に敏感な子どもに初期の被曝症状が現れています」などというのは全くのデマです。
http://synodos.livedoor.biz/archives/1796844.html
現実にデマがインチキ放射線防護対策を助長し差別と風評被害を煽っている以上、言論・表現の自由などという次元の問題ではないと思いますけど。

2012.02.14 21:55 URL | Black Joker #RtNpiJ3M [ 編集 ]

福島の実情とかけ離れた政府の除染事業 オルタナオンライン
http://www.alterna.co.jp/8263
このような不備な条件の中で、日々、汚染(除染)に立ち向かわざる負えない福島県民の日常を大手メディアはあまり伝えてくれていないような気がします。こうした状況が他都府県民にも、もっと伝われば、互いに「○○厨」などと呼び合うような、空疎な議論をしなくても済むのではと思うのですが。

(以下上記サイトより一部引用)

効果の高い特殊な技術は町内会の住民には使えず、高圧洗浄か表土をはがすことしかできない。はがした土の仮置き場が決まらないので除染が進まない。やっと仮置き場が決まり除染を始めても、被曝防護の知識もない住民が借り出され、毎時10μSvの泥土を扱うそばで子どもたちが遊んでいたりする。過去の除染経験を生かすことなどとても無理だ。

「たとえ毎時2μSvの線量でも、除染は我々住民がやるべきことではない。専門の業者がやるべきだ」と、深田さんは訴える。

除染事業には地元企業を潤わせる目的もあったはずだ。だが、割に合わないと撤退した地元企業に代わって、大手が受注し下請けにまわすようになっているという。

(中略)

福島市は定点計測地点周辺を真っ先に除染した。その結果をメディアが報道、汚染値が下がったとアピールして、避難している県民を呼び戻すためだ。

一方、除染の限界を思い知らされた深田さんにとって、避難住民を帰すための除染は幻想にすぎない。

雨が降るたびに上流の山地に溜まった放射能が下流の住宅地に流れてくるので、上流から面として除染しなければ効果はない。だが、政府は住民が移住しないように住宅地から除染する。

古い住宅地では、地震による排水溝の破壊や詰まりで水が溢れている場所があるが、市は把握していない。そんな場所で、安くて手軽な高圧洗浄による除染を行うので、放射能汚染水が拡散されるだけだと、深田さんは危惧する。

責任者である環境相が、除染に関する研究・技術の蓄積も人材も豊富な原子力研究開発機構(文部科学省所管の独立行政法人)が主力になると言い、農用地や森林の除染には農林水産省が関与するなど、縦割り省庁の弊害も健在だ。おまけに、除染と避難の管轄が環境省と経済産業省に分かれているため、相互補完的に機能しない。

深田さんは、除染現場は原発内作業と同じで、無用な被曝を避けるため子どもや妊産婦は避難させるべきだと言う。「それでも私たちが今除染するのは、落ち葉が腐葉土になったら何世代にも被害を及ぼすから。除染が遅れるほど、影響がもっと後まで引き継がれるからです」。

2012.02.14 23:27 URL | 桃色クジラ #- [ 編集 ]

>>専門家というのは、政府の責任を隠したり、業界の利益を守ったりするために、ときに意識的にウソをつくことがあります

>今回具体的に挙げてみて下さい。そんなにたくさんはいないはずです。

原燃、大学の原子力工学科、放射線医療関連には嘘とは言わないけど、極めて恣意的な発言する輩はごまんといるけど、それも「たくさん」ではないとの解釈なのかな。
この件で、専門家とか研究者を盲目的に信じてもあまりいいこたないと思う。彼らも、19世紀以前の貴族の道楽で研究してる訳ではないし、生活かかってるわけで、「中立」じゃない。

科学的という言葉は、言い換えれば「誰でも追試可能」ってこと。専門家が言うから「科学的」になるわけじゃない。
そこを履き違えると、水俣の二の舞。原発の特性を考えるとその可能性は低いとはいえないと思う。

私個人は、被災者に「選択肢」を与えるべきだと考えるので、残る選択をする人がいる以上、除染すべきだと思う。やり方云々はあるだろうけど。

「避難するべきだ」とか「残って住みつづけるべきだ」という命題を「科学的に」導き出すのは無理だと思う。科学は相手を説得するには便利なツールではあるけれど、価値判断の基準は科学以外にもある。

2012.02.15 04:44 URL | kgofboston #- [ 編集 ]

>私個人は、被災者に「選択肢」を与えるべきだと考えるので、残る選択をする人がいる以上、除染すべきだと思う。やり方云々はあるだろうけど。

そうですね。
具体的事例にそくして判断すべきでしょうけど、一般にこの種の難しい問題では選択権の保障は重要ですよね。専門家の押しつけも親切の押し売りも禁物だと思います。

ただ、福島県からはるか遠方に居住する人が沖縄にまで避難するとか、 危険地域であることが明瞭な居住区の住人に「居続ける自由」を容認するとかは、左右両極にブレた誤り(=「自由」の形骸化)じゃないかな。

現在の科学的知見では明確な判断を下せない問題については、基本的に当事者の選択権を
保障すべきです。それが「民主主義」でもあるんじゃない?

>「避難するべきだ」とか「残って住みつづけるべきだ」という命題を「科学的に」導き出すのは無理だと思う。科学は相手を説得するには便利なツールではあるけれど、価値判断の基準は科学以外にもある。

科学万能論は危険でしょうね。
「科学」とは、しょせん事実認識でしかありません。価値認識の意識的排除を伴う自然科学のような事実認識で人間社会の問題に全て対処出来るかのごとき幻想こそ現代の混迷の一要因ではないかと思います。
ただし、価値認識を重視するあまり、それを主観性に矮小化してしまうような通説的理解にも賛成は出来ませんがね。わたしは、民主主義の徹底こそが、価値認識に客観性を付与すると思いますから。

2012.02.15 09:35 URL | バッジ@ネオ・トロツキスト #CrLMSZ1k [ 編集 ]

>Black Joker様

いいですか、前の投稿でも述べたのですが、繰り返し述べます。私は日刊SPA!で取り上げられている肥田舜太郎氏の主張は全て正しいという意味でこの記事を紹介させて頂いたわけではありません。肥田舜太郎氏の主張には正しい部分もあるだろうし間違った部分もあるだろうと思っています。

>肥田舜太郎は放射線の専門家ではありませんし

私は肥田舜太郎氏は放射線の専門家だなどとは一言も申し上げていませんよ。これまで多くの被曝患者さんを診てこられた医師として、一人の医療の専門家の御意見として肥田舜太郎氏の御意見を紹介させて頂いたまでです。

私は放射線の専門家でもなければ、医学や医療の専門家でもなく、ましてや肥田舜太郎氏のように多くの被曝患者さんを診察してきたわけではないので、肥田舜太郎氏の主張がデマなのかそうではないのかの認定をする事は控えさせて頂きます。

Black Jokerさんは肥田舜太郎氏の事を風評被害を煽る卑劣な悪徳トンデモ医師呼ばわりをするような、名誉毀損的な発言が出来る程の放射線や医学・医療の専門知識をお持ちなのですか?また、Black Jokerさんは肥田舜太郎氏を批判しておられる専門家の方の御意見を鵜呑みにされているようですが、肥田舜太郎氏を批判しておられる専門家の方の御意見が本当に正しいのか、そうではないのかの判断が出来る程の放射線や医学・医療の専門知識をBlack Jokerさんご自身はお持ちなのですか?それを考えましょう。

おそらくは放射線や医学・医療の専門家ではないBlack Jokerさんは、例えばこう仰れば良かったのです。「肥田舜太郎氏の主張を批判しておられる専門家の方々もいらっしゃるので、肥田舜太郎氏の主張を安易に信用しない方が良いですよ。」

2012.02.15 20:21 URL | 陽光の破片 #- [ 編集 ]

肥田舜太郎は財団法人ルイ・パストゥール医学研究センターからダメ出しされていますし。
http://www.louis-pasteur.or.jp/bunken.html
独立行政法人放射線医学総合研究所、社団法人日本医学放射線学会、財団法人放射線影響研究所、日本放射線影響学会、日本保険物理学会等からもトンデモ扱いで相手にされていません。
http://www.radiology.jp/modules/news/article.php?storyid=931
http://radi-info.com/
肥田舜太郎の言っていることには科学的根拠がない、データの裏づけがないのに対して、ルイ・パストゥール医学研究センターを初めとする本物の専門家は実際の調査や試験等でデータを揃えて反証しています。
「多くは放射線に敏感な子どもに初期の被曝症状が現れています」などというのは全くのデマです。

2012.02.16 17:37 URL | Black Joker #RtNpiJ3M [ 編集 ]

>Black Jokerさん

定説が出来るまでは、いろんな研究機関や研究者が、いろんなデータ、解析結果、仮説を出すもの(そうして固まった定説も、まれに崩れたりするのだが)。

私は理系(全然他分野)の院卒で、被爆障害については Wiki で読んだ程度だが、御紹介されてる記事も含め、「あー、色んな見方が有って揺れてるんだろな」と想像しますね。

2012.02.16 22:04 URL | deborarabode #pk1Oawbg [ 編集 ]

>Black Joker様

何度申し上げればお分かりになるのですか。繰り返し述べます。私は日刊SPA!で取り上げられている肥田舜太郎氏の主張は全て正しいという意味でこの記事を紹介させて頂いたわけではありません。

Black Jokerさんがそんなに御自分の放射線や医学・医療の知識に御自信がおありで、肥田舜太郎氏が風評被害を煽る悪徳医師だと思われるのであれば、御自分の実名と顔をさらして、肥田舜太郎氏はデマを流して風評被害を煽る極悪非道な医師だということで裁判に訴えられれば良いでしょう。或は、肥田舜太郎氏を糾弾する市民団体を立ち上げれば良いのではないですか。

2012.02.17 07:16 URL | 陽光の破片 #- [ 編集 ]













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