きまぐれな日々

 3連休の2日目にあたる日曜日(17日)未明、突如安倍政権の御用放送局であるNHKが、今月下旬に開会する臨時国会の冒頭に、安倍晋三が衆議院を解散する見通しだと報じた。

 北朝鮮がミサイルの試射を繰り返すばかりか核実験まで行い、金正恩とトランプがお互いに対して挑発しまくる情勢に加え、日本国内では民進党の内紛や、安倍が宿願の改憲のための補完勢力としてあてにしていたであろう小池百合子系の新党が立ち上がりそうで立ち上がらない状況を見て、「衆院の解散総選挙をやるなら今しかない」と判断したものだろう。

 もちろん安倍がもくろんでいる解散は違憲の疑いが強い。これまで、野党4党が憲法53条の

いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。

という条文に従って臨時国会の召集を要求してきたのを安倍晋三は無視し続け、3か月も国会を閉じたままにしておいて、やっと臨時国会を開くと思ったらいきなり何の審議もせずに冒頭解散とは、いくらなんでも滅茶苦茶だろう。憲法無視も良いところだ。

 それでなくても、秘密保護法、安保法、「共謀罪」法などの数々の違憲法を成立させてきた安倍政権は、未だ明文改憲はしていないとはいえ憲法を無視し続けてきた「非立憲政権」だ。反自民の野党は「非立憲の安倍政権と立憲野党との選択の選挙」だとして、有権者にアピールすべきだ。

 ところで、事実上10月22日の衆院選が確定したが、現在はその「初動」の時期に当たる。この時期に、反自民の野党が注力しなければならないことの一つは、可能な限り早い段階で「若狭・細野新党=論外の泡沫政党」との印象を有権者に植えつけることだ。

 都議選であれだけ「都民ファーストの会」が圧勝したというのに、何を言うか、とおっしゃる方もおられるかもしれない。しかし、都議選圧勝に増長した小池百合子が、関東大震災の際の朝鮮人虐殺への追悼文送付取り止めを決定したことが東京新聞に暴露された8月下旬から、それまで小池に対して礼賛または迎合一色だったテレビの風向きが変わり、小池は後藤謙次や星浩といった「ぬるいキャスター」からさえ批判をあびるようになった。

 加えて、「都民ファーストの国政政党版」がなかなか立ち上がらない。これは、小池百合子の傀儡・若狭勝の無能によるところが大きく、小池が若狭と民進党を離党した細野豪志とを引き合わせて、ようやく若狭・細野の2人と民進党で細野の配下だった笠浩史・後藤祐一・鈴木義弘を加えた5人で政党立ち上げの目処を立てた。しかし、当初新党参加が予想された長島昭久さえこのところ「若狭・細野新党」と距離を置いているように見える。

 若狭は、立ち上げたばかりの自身の政治塾(入塾に際して希望者の思想調査を行ったというアレ)から立候補者を立てるつもりらしいが、そもそも「若狭・細野新党」は何を目指す政党なのかさっぱりわからない。ただ小池百合子が「しがらみのない政治」と言っているだけで、そんなものは何の意味もない言葉だ。

 若狭は「一院制を新党の一丁目一番地とする」と宣言したが、「何それ?」というのが大方の人の感想だろう。一院制は、かつてみんなの党や日本維新の会が導入を強く主張したいきさつがあるが、当然ながら憲法を変えなければ実現できない。要するに、ただ単に「若狭・細野新党は改憲政党ですよ」とアピールしただけの話だ。そんな政党を「立憲野党」の枠組みに入れてはならないことは当然だ。

 しかも、若狭勝の実力が惨憺たるものであることが、17日投開票の摂津市議会選挙ではっきり示された。小池側近の若狭が応援したことで(ごく一部から)注目されたこの地方選で、「市民ファースト」を掲げた4人のうち、言い出しっぺの元職が落選し、残りの3人に至っては当選に必要な4桁の得票数どころか、100票にも満たない2桁の得票数で、最下位から順番に下位の3つの順位を独占したのだ。

 そもそも「都民ファーストの会」自体、マスコミが風を吹かせたことと安倍政権及び自民党の醜態が相俟ってあんな結果(都議選圧勝)を得てしまっただけで、全く内実が伴っていない。「都民ファーストの会」の都議が自由な発言が封じられていることや、突然の同会代表交代が相次ぎ、その度に代表選出に透明性が全くないことがマスコミに批判されるようになっている。テレビのワイドショーももう「小池劇場」などとは言わなくなったのではないか(ワイドショーなんか見ていないので知らないが)。

 要するに、もうすっかりメッキが剥がれたのが「小池ファースト」であり、しかも「作られたカリスマ」小池百合子自身は間違っても「若狭・細野新党」から衆院選に立候補するはずもない。こんなのは、志位和夫枝野幸男が「自民党の補完勢力だ」として「若狭・細野新党」を一刀両断にする姿勢で良いのだ。

 「若狭・細野新党」に勢いが全くつかなければ、東京都知事であって本来国政選挙に関わること自体筋が通らない小池百合子が、「私は東京都知事なので」とかなんとか言って「逃げ」に走るだろう。野党は早く小池をそういう状態に追い込み、「若狭・細野新党」から奪われる票をゼロに近づけなければならない。これが衆院選の戦略の「基本の基本」だろう。

 しかし、民進党代表の前原誠司は、相変わらず寝ぼけた発言を繰り返している。たとえば、『ホウドウキョク』によると、

共産党や日本維新の会などとの連携や、細野元環境相や若狭衆議院議員らが結成を目指す新党との連携について、前原氏は、「われわれが掲げる理念・政策が共有できるところであれば、どことでも協力していく」と述べた。(9月17日)

とのことだ。こういう「若狭・細野新党」への迎合は、民進党から新党へと票を流出させることにしかならないのだが、前原はそれを理解していないようだ。

 問題は何も前原誠司に限らない。小沢一郎の影響力の強い人たちも同じだ。例えば民進党の右派議員で、以前から小沢との結びつきの強い原口一博は、下記のような馬鹿げたツイートを公開した。
https://twitter.com/kharaguchi/status/909641962386464768

私の無党派の友人が彼の希望として以下のシナリオを提言。
党首会談→国会内統一会派→三顧の礼→党首会談→衆議院統一名簿もしくは一気に統一政党→民主党、民進党離党者等の呼び戻し→党首会談→地域政党との契約→党首会談→立憲共闘。
10日でこれができるか。小異を捨てて大道につく決断をと。

21:55 - 2017年9月17日


 要するに、原口一博の「無党派の友人」(嘘つけ! どう見たって「小沢信者」じゃないか)は、民進・社民・自由3党の国会内統一会派結成にとどまらず、3党が早期に合流してその党首に小沢一郎を「三顧の礼」で迎え入れ、小沢の影響力を小池百合子に及ぼして自由党議員のみならず民進党を離党して新党に流れようとしている細野らの議員までをも「民進・社民・自由」合流新党に参加させよう、などという荒唐無稽なつぶやきをしているのである。

 これが国会議員のツイートかと呆れるばかりだが、問題は、こんな馬鹿げたツイートを、「野党共闘」の理論的指導者の一人であると思われる「こたつぬこ」こと木下ちがや氏がリツイートしていることだ。私はそれによって原口のツイートを知った。

 しかも、木下氏はこんなツイートまで自ら発している。
https://twitter.com/sangituyama/status/909666008843001856

ポピュリスト小池「反安倍」で仕掛けてきますよ。

小池知事「大義、分からない」 早期の衆院解散を批判:朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/amp/articles/ASK9L4TGLK9LUTIL00N.html

23:30 - 2017年9月17日


 そりゃ自らが深く関わっている国政新党立ち上げに水を差す安倍晋三の衆院解散に小池百合子が怒り心頭なのは当然だろう。しかし、その小池の動きに期待するかのような木下ちがやのツイートはどうだろうか。私はこれを見て怒り心頭に発した。

 これまで述べてきたように、「野党共闘」の勝利のためには、可及的速やかに「若狭・細野新党」の戦力を殺いでその影響力をゼロにしなければならない時に、原口一博だの木下ちがやだのは一体何をやっているのだろうか。原口の背後にいる小沢一郎や、前述の前原誠司などとともに、原口や木下らに対して腹が立ってならない。

 こうした原口・木下・小沢・前原らの妄言・妄動こそ「野党共闘」の惨敗と安倍自民党の大勝をもたらす元凶になりかねないのではないか。そう強く危惧する今日この頃なのである。
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 テレビ報道はこのところミサイル試射どころか核実験までやらかした北朝鮮をめぐる報道ばかりだ。もちろん北朝鮮の核実験は「絶対悪」以外の何物でもなく、無条件で厳しく批判されなければならない。下手に日本が撃ち落としたら日本の方が戦争を始めたことになりかねないミサイル試射とは問題の深刻さが全く異なることは指摘しておかなければならない。

 ただ、北朝鮮の蛮行が間接的に安倍政権を助けまくり、早々と通常国会を閉めたにもかかわらずなかなか臨時国会を開こうともしない「ズル休み男」の安倍に、金正恩が「棚からぼた餅」を供給し続けている構図になっていることは腹立たしい限りだ。もちろん金正恩の眼中には日本はなく、金正恩に負けないくらい非理性的な狂気の指導者というべきアメリカのトランプとチキンレースを繰り広げているのが実態ではあるが。

 日本国内にも、金正恩の北朝鮮と同じくらい安倍内閣支持率の「V字回復」に協力している政党がある。いうまでもなく民進党だ。

 滅び行く組織というのは、魅入られたように悪い方の選択肢を選び続ける、というのが近年得た私の経験則だが(そのもっとも極端な例が、先の戦争における日本の指導者たちの選択だ)、昨年の東京都知事選における鳥越俊太郎の惨敗以降の民進党はまさにその典型例だ。

 昨日(10日)に公開された『広島瀬戸内新聞ニュース』の記事「蓮舫前代表の小池ファースト抱きつきが響き、離党が止まらない民進党」の指摘はまさに正鵠を射ている。「民進党前代表の蓮舫が『小池ファーストに抱きつこうとして振り払われた』ことが民進党の『痛恨の敗着』だった」ことは、現在の民進党について論じる時、議論の前提として論者たちに共有されなければならない観点だと私は思う。

 しかし実際には、民進党代表選に当選した前原誠司に批判的な民進党シンパたちの間ですら、こういう認識はなされていないように思われる。たとえば、昨年蓮舫が小池百合子に「協力」を申し出て、それに対して小池が「4島ならぬ4党」、つまり「北方領土」の4つの島に引っかけて、公明党、かがやけ、民進党、共産党(!)を引き合いに出した時に「ワクワク」した市井のブログ主は、その後も蓮舫支持を表明していながら、蓮舫と同じ方向性を目指す前原誠司を批判する記事を書いている。要するに、ブログ主自身がどこか「小池ファースト」に対する未練を引きずっているのだ。もちろんこのブログ主とて最近では「小池百合子となかまたち」批判側に回ってはいるのだが、小池に惹かれる心性はまだ残っているように見受けられる。

 これが民進党の国会議員になるともっと顕著で、この週末に離党への動きが報じられた笠浩史ら5議員のみならず、代表の前原誠司までもが小池に秋波を送るありさまだ。その一方で前原は「野党共闘」継続へのシフトともとれる人事も行い、矛盾と混乱を前原自らが招いている。いかにもこの男らしい。

 民進党を離党した山尾志桜里の件でも、前原はその無能さをさらけ出した。自ら抜擢した「秘蔵っ子」(前記「ワクワク」氏のブログの表現を借りた)を前原はろくに守ろうともせず、それどころか前原が選んだ執行部の中には山尾に対して強圧的な態度を取る者もいたらしい。それに山尾は不信感を抱いたというのだが、前原の子飼いだったことからも明らかなようにもともと民進党右派の議員だった元検事の山尾は、その思想信条から言っても小池ファーストとの親和性は高そうだから、山尾が小池ファーストに移ったとしても私は驚かない。

 その山尾を引きずり下ろした民進党議員たちの心理に共通するのは「嫉妬」だろう。民進党の党勢が傾く中、同党の特に右派議員たちは、自らも小池ファーストに心惹かれる一方で、党内でのし上がろうとしていた山尾志桜里に対しては嫉妬むき出しなのであって、およそ人間の醜いエゴイズムを恥ずかしげもなく世間に晒している人たちの集まりとしか私には思えないのだが、そんな集団が「たかが不倫」が報じられた議員に離党や議員辞職への圧力をかける。およそモラルもへったくれもあるとは思えない醜悪な人たちなのに、人の不倫にはびっくりするほど厳しい。自分には徹底的に甘く、人にはとことん厳しい連中が寄り集まった組織。こんな馬鹿げた政党に嫌悪感を抱かない方が私には不思議だ。

 民進党代表選の論戦で、枝野幸男は民進党を離党した候補者には選挙で刺客を送ると明言していたのに対し、前原は口を濁してかつての同志だった細野豪志(つまり小池ファースト)の「新党」との連携に含みを持たせる発言をしていた。

 しかし、旧細野派である「自誓会」の3人を含む民進党議員たちの離党の意向が報じられると、前原も彼らに刺客を送ると言明せざるを得ない羽目に追い込まれた。明らかに、枝野を代表に選んだ場合と比較して対応が後手に回っている。

 民進党は今回も「魅入られたように悪い選択肢を選んでしまった」といえる。ここまできてしまった以上、この政党はもはや「なるようにしかならない」だろう。何を言っても無駄だ。
 4週間ぶりの更新になる。盆休みの時期だった先週は最初から休むつもりだったが、その前の2週間は更新しようとして果たせなかった。もう私もいい歳なのだが、思い返せば20年くらい前の方が夏休みは取りやすかった。私は00年代にはずっと西日本(中国・四国)、その前の90年代にはずっと首都圏(横浜市)にいたが、横浜時代の90年代の10年間のうち5年間は8月に北海道へ大型旅行をしていた。それが00年代には長くて3泊の中部山岳行きくらいしかしなくなり、今年に至っては東日本の天候不順のせいもあるが未だに夏休みが取れていなくて仕事に追い回されている。先週など、盆休みの時期にこんなに疲弊したことは長い社会人人生で初めてではないかと思うほど仕事に追われてしまった。

 その間のニュースは、アメリカと北朝鮮の危ない火遊びの話ばかりだった。先週(13日)のTBS『サンデーモーニング』では、安倍晋三側の御用人士である岡本行夫が「北のミサイルが日本の上空を飛び越えて米本土に向かうというのに、日本が(何もしないで)行ってらっしゃいと手を振って見送るわけにはいきませんから」と妄言を発したが、アメリカに向かって発射された北朝鮮のミサイルを日本から迎撃して撃ち落とそうとしても、技術的に言って成功確率などほとんどないだろうとは、多少なりとも迎撃システムについて聞きかじったことのある人なら誰しも思ったことだろう。

 しかし、岡本の発言にはそれ以前の問題があったらしい。『日刊ゲンダイ』で高野孟が下記の指摘をしている。以下引用する。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/211575

(前略)ところが残念なことに、北朝鮮から米本土に向かう大陸間弾道弾は、日本列島はもちろん日本海の上空すら通らない。ミサイルは最短距離を飛ぶので、北朝鮮からほぼ真北に向かって中国ハルビンの東、露ウラジオストクの西の辺りを通り、北極海、カナダ・ハドソン湾の上空を通ってワシントンに到達する。これを日本海に浮かべたイージス艦で横から撃ち落とすというのは全く不可能なのである。グアムに向かうというのであれば、日本の中国・四国地方の上空を通るし、またハワイに向かうというのであれば東北地方の上空を通る。しかし今の日本の感知システムでは、発射から数分後に通過したことを後になって分かるのが精いっぱいで、せいぜいが誤って部品の一部が落ちてきた場合にそれを空中粉砕できるかどうかである。

 私は岡本さんとは3分の1世紀ほど前、彼が外務省北米局安全保障課長の時からの知り合いで、今もあちこちでご一緒することが多いので、こんなことを言うのはイヤなのだが、北朝鮮や中国の“脅威”を強調する安倍政権の立場に寄り添おうとすると、こんな初歩的な間違いを犯すことになるのだろう。

(高野孟「永田町の裏を読む - 米本土に向かうミサイルを日本が打ち落とすという錯誤」、『日刊ゲンダイ』2017年8月17日付より)


 要するに岡本行夫はテレビで安倍政権を擁護するために「見え透いた嘘の宣伝」をやっていたわけだ。日本のテレビ番組で数少ない「リベラル」側の番組と一般には思われている『サンデーモーニング』で明らかに政府側の立場に立った嘘のプロパガンダが行われ、それを私が常日頃からバカにして止まない『日刊ゲンダイ』に、高野孟の署名記事とはいえ指摘されるとはなんというていたらくだろうか。開いた口が塞がらない。

 なお、この件に関しては外務副大臣の佐藤正久も終戦(敗戦)記念日に「日本がミサイルを撃ち落とさないでどうする?」と発言した。

 もちろん、そもそも北朝鮮からグアムに向かって撃たれたミサイルを日本が撃ち落とすことは技術的に不可能だから実際には起こりえないシチュエーションなのだが、岡本や佐藤の真の狙いは、「北朝鮮の脅威」を印象づけて安倍内閣の支持率を引き上げることにあるのだろう。

 盆休みの影響もあって、先々週末にはどのメディアも内閣支持率調査をやらなかったし、先週末も同様だろうが、私は、次に内閣支持率調査結果をメディアが発表する時には、かなりの確率で安倍内閣支持率が大幅に回復しているのはないかと恐れている。というのは、一部の人たちの言説に反して、安倍内閣が支持される主な理由は、その経済政策によるのではなく、外交や安全保障政策によることが調査結果で示されているからだ。北朝鮮のミサイル発射は常に安倍内閣支持率を引き上げる効果を持つ。ましてやこのところテレビのニュースはトランプと金正恩の愚かしいチキンレースの話ばかりだから、さぞ安倍内閣の支持率が上がっているだろうと私は想像するのだ。

 加えて民進党代表選が今日(21日)告示されるが、これも、特に前原誠司が勝った場合は大いに安倍晋三を助けることになるだろう。というのは、前原は野党共闘の見直しを明言しているからだ。「野党共闘を継続するかどうか」が代表選の争点であるかどうかはここにきて急に明白になってきた。テレビ番組の討論で、前原が野党共闘の見直しを、対抗馬の枝野幸男が共闘の継続をそれぞれ明言したからだ。それでなくても、安倍晋三は2014年の衆院選で埼玉5区の開票速報を見ながら「なんだ、枝野は落ちないじゃないか」とヒステリーを起こしたほど枝野を嫌っている(安倍はきっと、側近から「今度の選挙で枝野幸男は危ないですよ」と耳打ちされていたのだろう)。「野党共闘」継続の可否ともども、安倍政権を倒したいならば民進党代表選で前原誠司を選んではならず、(消去法的な意味合いしか認められないとはいえ)枝野幸男に勝たせるほかないと私は考えている。

 しかし、全くだらしがないと思うのは、「リベラル」たちの行動様式だ。右を見て左を見て自分の意見を決める彼らは、「野党共闘」のオピニオンリーダーたちが前原誠司に甘言を弄しているせいか、はたまた彼らのかなりの部分がかつて崇拝していた小沢一郎が影響力を持っている松野頼久グループが前原誠司を推しているせいか、なぜか前原の「野党共闘見直し論」を批判することすらろくすっぽできずにいる。

 いま自分の意見を言わずしていつ言うんだ、仮に現在はあたかも「死に体」であるかのように言われている(私は全くそうは思わないが)安倍晋三が息を吹き返して暗黒時代が本格化したら、言いたいことも言えなくなるぞ、今こそ正念場なのに何を自分の意見を発信するのをためらっているのかと、たまらない苛立たしさを感じる。

 苛立ちの原因はこればかりではない。小池百合子一派に対する「リベラル」たちの反応にも私は大いに苛立つ。このところ、長島昭久、細野豪志、木内孝胤といった、民進党でも札付きの右翼や新自由主義系の国会議員が民進党の離党届を出し、小池ファースト(地域政党の「都民ファーストの会」及び今後間違いなく結成される名称未定の国政政党の総称として以後「小池ファースト」と表記する)入りが確実視されている。このうち細野は民主党政権時代に小沢一郎に接近した人間だし、木内孝胤は他ならぬ小沢グループに属していた人間だ。

 一昨日には、自民党を離党した小池側近の若狭勝が主宰する政治塾の入党希望者に思想調査を行っているらしいことが読売新聞に報じられた。以下引用する。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20170819-OYT1T50020.html

若狭議員、入塾希望者に「政治志向」テスト

 小池百合子東京都知事に近く、国政新党の年内結成を目指す若狭勝衆院議員(無所属)が、自ら設立した政治塾の入塾希望者向けに、憲法や外交・安全保障などを問う「選抜テスト」を行っている。

 新党が結成されれば、塾生は次期衆院選に出馬する可能性が高く、将来の「党内不一致」の芽を摘む狙いがあるとみられる。

 若狭氏は7日、政治団体「日本ファーストの会」の設立と、政治塾「輝照塾」の開講を発表した。小池氏が事実上率いる地域政党「都民ファーストの会」と連携した国政新党結成を狙う。

 塾は満25歳以上を対象に8月末まで希望者を受け付けている。希望者はインターネット上の「応募フォーム」に回答するほか、必要書類を送る仕組みだ。

(読売新聞 2017年08月19日 11時11分)


 要するに若狭は右翼的な思想信条を持つ者を選抜したいのだ。若狭は民進党きっての右翼議員の一人だった細野豪志とも連絡を密に取り合っているという。そんな若狭が小池百合子の腹心なのだ。

 このことから、小池百合子自身の思想信条が容易に読み取れる。

 世評では小池百合子は「商売右翼」であって、政局次第で右にも左にも動き得る人間だと見ている人もいる。しかし私の意見は違う。

 小池百合子の父・小池勇二郎(故人)は1969年、石原慎太郎に誘われて兵庫2区から衆院選に出馬したが落選した。その「ゆうじろう」という名前に石原が惹かれたのかどうかは定かではないが、政治に夢中になった勇二郎は貿易商の仕事をおろそかにして自らの海社を倒産させてしまい、巨額の借金を背負った小池一家は兵庫県の芦屋から東京の港区に移住したという。

 そんな、石原慎太郎の盟友だった父親の影響を受けた小池百合子は一貫して極右人士であり続けて今に至ると私はみている。おそらくその地金において、小池百合子は前原誠司よりずっと右で、安倍晋三と比較しても一歩も引けを取らない極右人士とみるべきだろう。小池は2009年の「政権交代選挙」で議席が危なくなった時には幸福実現党の選挙協力も受けたほどの人間だ。また側近の野田数(かずさ)が安倍晋三も顔負けの極右であることはよく知られている。そして小池ファーストの国政政党入りが確実視される面々はといえば、前述の若狭勝のほか、長島昭久、渡辺喜美、松沢成文、細野豪志、木内孝胤と、右翼(極右)か、さもなければ強烈な新自由主義者ばかりだ。

 さすがに、少し前まで小池百合子が民進党と連携してくれるのではないかと、私から見ればあり得ない状況の実現を期待して「ワクワク」していた人たちも今やすっかり押し黙ってしまっているが、その「黙って」いることこそ問題なのだ。自らの誤りを誤りと認め、むしろ声を大にして小池ファーストを批判していく姿勢こそ求められるのに、かつて小池を応援したうしろめたさのせいか、それをやらずに安倍政権批判に逃げ込む姿ばかりが目につく。

 沈黙と逃避と言えば、ひところ安倍昭恵とつるんでいたため、森友学園問題の発覚以来安倍政権批判ができなくなって貝になってしまった三宅洋平という人間も思い出される。

 どうしてどいつもこいつもこんな勇気のない人間ばかりなのか。これではいつまで経っても安倍政権を倒すことなどできるものか、と強い憤懣にかられる今日この頃なのである。
 週末(7/22.23)に毎日新聞社が行った世論調査で、安倍内閣支持率が26%を記録した。毎日は、内閣支持率の集計が出た時点で速報をネットに流し、その後記事に分析を追加したようだ。昨日の夕方、『kojitakenの日記』に、分析が追記される前の速報記事を引用したので、この記事ではそれに追記された部分を引用する。
https://mainichi.jp/articles/20170723/k00/00e/010/231000c

(前略)安倍晋三首相の自民党総裁任期が来年9月に終わることを踏まえ、「代わった方がよい」との回答は62%(3月調査は41%)で、3期目も「総裁を続けた方がよい」の23%(同45%)を大きく上回った。(中略)

 首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」による国家戦略特区を利用した獣医学部新設計画を巡り、政府のこれまでの説明を「信用できない」は76%に達し、「信用できる」は11%。内閣支持層でも「信用できない」(49%)が「信用できる」(36%)よりも多かった。首相は24、25両日、衆参両院予算委員会の閉会中審査で、加計学園の計画に自身が関与していないことを説明する考えだ。

 調査では「安倍1強」の政治状況についても聞いた。「自民党から安倍首相に代わる人が出てきてほしい」が31%で最も多く、「野党から首相に対抗できる人が出てきてほしい」は25%「新しい政党や政治団体から首相に対抗できる人が出てきてほしい」は23%「安倍首相が強いままでよい」は7%にとどまった。自民支持層では「安倍首相に代わる人」が51%を占め、「ポスト安倍」への期待をうかがわせた。

 支持率は2カ月連続で10ポイント下落し、与党内では憲法改正論議への影響を懸念する声も出始めた。今回の調査で、首相が目指す20年の改正憲法施行について、議論を「急ぐ必要はない」は66%、「急ぐべきだ」は22%。首相が5月に改憲方針を表明した後、慎重論は調査のたびに増えている。憲法9条の1項と2項をそのままにして、自衛隊の存在を明記する首相の改正案に関しては、「反対」が41%(前回比5ポイント増)、「賛成」が25%(同2ポイント減)、「わからない」が27%(同3ポイント減)だった。

 政党支持率は、自民25%▽民進5%▽公明3%▽共産5%▽維新2%--など。「支持政党はない」と答えた無党派は52%だった。【池乗有衣】

調査の方法

 7月22、23日の2日間、コンピューターで無作為に数字を組み合わせて作った電話番号に、調査員が電話をかけるRDS法で調査した。福島第1原発事故で帰還困難区域などに指定されている市町村と、九州北部豪雨で被害を受けた福岡、大分両県の一部市村の電話番号は除いた。18歳以上のいる1627世帯から、1073人の回答を得た。回答率は66%。

毎日新聞 2017年7月23日 16時30分(最終更新 7月24日 02時20分)


 上記引用記事を眺めると、一番多いのが「自民党政権のままで良いけど、安倍は代われ」という意見のようだ。「野党共闘」の支持層と、「国民ファ★ストの会」(仮称)や維新など、より右翼的で新自由主義色の強い政治勢力が安倍自民にとって代わることを期待する層はほぼ拮抗している。コアな安倍晋三支持層は1割にも満たない(7%)といったところだろう。

 昨日は、仙台市長選も行われた。仙台市選管の発表した開票確定速報を見ると、当選した郡和子氏(前民進党衆院議員)の得票率が43.0%、自公が推した菅原裕典氏の得票率が38.7%だった。つまり自公は「野党共闘」の9割の得票を得たわけだ。自治体の合併で馬鹿みたいに広くなったとはいえ、県庁所在地でこの接戦なのだから、過疎地に行けば行くほど自民党が今なお強さを誇っていることは疑う余地がない。とはいえ、仮に近いうちに解散総選挙が行われた場合、各都道府県の1区などでは自民党が「野党共闘」に敗れる選挙区も少なくなさそうだ。

 何が言いたいかというと、一部で噂される早期解散・総選挙の可能性はほとんどないと私は考えているのだ。今衆院選をやれば、いわゆる「改憲政党」の3分の2を守れるかどうかは怪しい。

 それよりも、「国民ファ★ストの会」(仮称)が成立して、民進党右派がこれに合流してから解散総選挙を行う方が、改憲には有利ではないか。私が安倍晋三ならそう考える。よって、早期の解散総選挙はなく、政党交付金を受け取るための期限が年末であることから年内に必ず発足する「国民ファ★ストの会」(仮称)が発足し、渡辺喜美や長島昭久や若狭勝らといったそうそうたる右翼または新自由主義の面々が名を連ねる保守政党(というより右翼・新自由主義政党)の発足を待って解散総選挙が行われると考えるべきだ。

 実は安倍は都議選についても同じことを考えていただろうと思う。ただ、安倍にとっての誤算は自らの政権への逆風が強すぎて自民党が惨敗を喫してしまったことだが、衆院選の過疎地の選挙区などではそのような心配はない。都市部では「国ファ」(首都圏及び減税日本と合流した名古屋市など)あるいは維新(大阪及び阪神間など)で棲み分けは行われるだろうが、自民党の第一党の座は動かないだろう。そして、自公と国ファ、維新などが、憲法9条への自衛隊明記という、そんなに改憲に血道を上げるまでには至らない人たちにも受け入れられやすい案でまとまって改憲へと突き進む恐れは十分すぎるほどある。

 問題は、それまで安倍政権が持つかどうかということだろう。

 つい最近まで、国会での答弁で「安倍内閣支持率は53%もある。民進党の政党支持率はどのくらいあるのか」などとほざいて、高い支持率をいいことに「僕ちゃんは何をやっても許されるんだ」とばかりにおごり高ぶっていた安倍が、支持率の急落で受けているストレスの強さは相当のものだろう。10年前と同じように、安倍の体が悲鳴を上げて政権運営を続けられなくなる可能性は小さくない。

 一方、現在の野党、特に蓮舫の「国籍」問題などという、ネトウヨや産経くらいしか関心を持たないであろう議論でもめている民進党のていたらくから考えて、現在の野党による政権打倒はほとんど期待できない。また、小選挙区制により総理総裁の権力が極端なまでに肥大し切っているので、自民党内の安倍批判勢力による安倍打倒は、野党による安倍政権打倒よりももっと期待できない。

 ここは主権者である国民の総意が安倍を追い詰めるしかない。また、仮に安倍が政権を退いた場合でも、10年前に愚劣極まりない某ブロガーがやったように、「水に落ちた犬は叩かない」などとほざいて、それまで掲げていた安倍打倒の旗を降ろして、城内実や平沼赳夫などという、小泉純一郎によって自民党から追い出されてはいたものの紛れもない安倍の盟友の応援にかまけるなどという愚挙を行ってはならない。「安倍的なもの」の根絶を目指さなければならない。

 この記事では、陸自日報の隠蔽を稲田朋美が承認していた件のリークと文民統制の関係についても書こうと思ったが、時間が迫ってきたので次回以降に先送りする。私の主張は、一部「リベラル・左派」に見られる、「文民統制の議論はピント外れだ」という意見には強く反対するが、今回のリーク(報道に「複数の政府関係者」とあったことから文官からのリークであると思われるが、武官からの働きかけが影響した可能性は低くない)を2.26事件と重ね合わせる一部の見方にも強く反対する。2.26事件は国粋主義に染まった青年将校たち、つまり武官の暴走が引き起こした事件だが、今回のリークは総理大臣が自衛隊を私物化し、現実に戦闘行為が行われていた南スーダンの実態を隠そうとしたことが引き起こしたものだ。言い換えれば、安倍晋三や稲田朋美を筆頭とする文官(シビル)の暴走が引き起こした問題なのだ。

 だから、「これはクーデターだ」と叫んで問題のすり替えを行うことによって安倍政権を守ろうとするフジテレビの平井文夫らの妄論に乗っかることなく、「文民統制ができない(文民統制をやる気もない)安倍晋三と稲田朋美を打倒せよ」と叫ばなければならないと思う今日この頃なのである。
 ついに安倍内閣支持率が、報道機関によっては30%を切るようになった。前の週末の調査で時事通信が29.9%を出したあと、この週末にはANNが29.2%を出した。一方、共同通信の調査では35.8%だった。ここでは、リンク切れの早い放送局のサイトであるANNの報道を記録しておく。

安倍内閣支持率がついに20%台に ANN世論調査(2017/07/17 10:30)

 ANNの世論調査で、安倍内閣の支持率が29.2%に下落しました。「危険水域」と言われる3割を切ったのは、2012年の第2次安倍政権発足以来、初めてのことです。

 調査は、15日と16日に行われました。それによりますと、内閣支持率は29.2%で、先月の前回調査から8.7ポイント下落しました。一方で、支持しないとした人は54.5%で、前回より12.9ポイントの大幅上昇です。安倍総理大臣は、来月初めに内閣改造を行う考えですが、これに「期待する」と答えた人は38%だったのに対し、「期待しない」とした人は54%に上りました。加計学園を巡る問題については、先週の参考人招致でも、行政がゆがめられた疑いは解消されたと思わないとした人が74%に上り、さらに76%の人が安倍総理が説明する必要があると答えました。

(テレ朝ニュースより)


 マスコミは「危険水域」だと騒ぐのだが、私は「これでやっと勝負になった」程度のとらえ方だ。この先、安倍政権が本当に打倒できるかどうかはなお不透明だと思う。

 特に懸念されるのは野党第一党である民進党の惨状だ。

 党内から「二重国籍問題」とやらを追及されたと伝えられる蓮舫は、今日(18日)行われる記者会見で自らの戸籍謄本を公開するらしいと報じられているが、その報道が流れるとともに、今度は有田芳生ら党内左派や朝日新聞やリベラル層などから国籍の公開に強く反対する意見が続出した。私も『kojitakenの日記』に、「蓮舫は絶対に戸籍謄本を公開するな」(2017年7月13日)と題した記事を書いた。

 このブログ記事を書いている時点では蓮舫はまだ自らの戸籍謄本を公開していないが、今日の記者会見で公開をしないことを強く望む。今ならまだ前言の撤回は許される。

 仮に蓮舫が戸籍謄本を公開してしまえば、民進党はリベラル層からの支持を失い、党勢低下は回復不能になるだろう。

 それでなくても民進党には、党を構成する国会議員と一般の党支持者の思想信条に乖離があり過ぎるという問題点を抱えている。これは民主党時代からの伝統的な体質であって、うっかり民主党の「リベラル」なイメージに乗っかって参議院議員になってしまった大橋巨泉が、党の保守的な体質に驚いて国会議員の座を投げ出してからもう15年になる。巨泉は民主党に半年しか耐えられなかった(2001年7月参院選当選、2002年1月議員辞職)。

 その後政権交代と自民党・安倍政権への政権再交代を経て、民進党は凋落した。政党支持率も、先日「安倍内閣支持率初の3割割れ」で話題を呼んだ時事通信の世論調査を見ると、民進党の政党支持率はわずか3.8%であり、自民党(21.1%)の5分の1にも満たない。他の政党は公明党3.2%、共産党2,1%、日本維新の会1.1%、社民党0.3%、自由党0.0%、日本のこころ0.0%となっており、支持政党なしが実に65.3%を占めている。

 その民進党支持の3.8%で最多を占めるのはいわゆる「リベラル」で、「ノンポリ」がそれに次ぎ、いわゆる「保守層」はほとんどいないと思われる。しかし民進党の国会議員の構成はこれとは全く異なり、「リベラル」はほとんどおらず、大半は新保守主義か新自由主義の信奉者だ。

 だから蓮舫を党内で追及する時にも保守派の声が強い。それは、昨年最初に蓮舫の「国籍」が民進党内で問題になった時に、社民党から民進党に移ってきた阿部知子までもが追及側に加担したことからもうかがわれる。この時には、松原仁や長島昭久らいわゆる「保守派」(実際には極右)と、「小沢一派」の松木謙公や木内孝胤らが手を結んで仕掛けた蓮舫批判に、阿部知子が乗っかった形だった。

 彼らの批判になると延々と書き続けたくなってしまうが、そんなものを読みたいと思う読者はほとんどいないだろうとは自覚している。しかしひどいのは国会議員だけではなく、こうした民進党の現実を直視する勇気を持たない党の支持者たちにも私は強い批判を持っている(具体的はつい「あの人」を思い出してしまうわけで、現に当該人物に対する批判を延々と書きそうになってしまったが思い直してそこは削除した)。

 最大の問題は、「安倍政権の受け皿がない」という厳然たる事実だ。都議選では「都民ファーストの会」を都民が受け皿をみなしたから同会が圧勝し、自民党は民進党ともども惨敗した。

 しかし、国政では相変わらず受け皿はない。だからこそ「都民ファーストの会」の国政進出が噂され、渡辺喜美や長島昭久や若狭勝らがその結成を心待ちにしており、政党交付金を受給するためにも年内には間違いなく結成されるだろうが、「国民ファ★ストの会」とも仮称されるこの政党はかつての新進党の再来の「新・新進党」ともいうべき「保守二大政党」の一角をなす政党だ。かつて小沢一郎が実際にやったように、公明党を仲間に引き入れれば第二党になる可能性は十分あるが(それでも小沢が政権交代を狙った1996年の衆院選で新進党は敗れ、翌年の解党につながった歴史しかない)、間違ってもリベラル層のニーズを満たす政党にはならない。

 小池百合子や野田数の極右的思想信条から推測して、この党には民進党の中間派や左派(生き残っているかどうかは別として)は入れてもらえないことは目に見えており、「国ファ」からあぶれた民進党議員たちは社民・自由両党と「弱者連合」を組んで共産党との「野党共闘」を継続するだろうと予想される。「民進党左派+社民党+自由党」となれば、これは松木謙公(右翼)や木内孝胤(すさまじいまでのエスタブリッシュメント一家の人間)といった思想信条的に問題の大ありの人間が含まれるであろうことを棚に上げるなら「昔の社会党の再来」なのかもしれないが、「労働界の右翼的再編」によって発足した連合の支持など得られるはずもないから、零細政党にとどまるほかないだろう。そうなると共産党との「野党共闘」も政権交代を狙える政治勢力になり得るとは到底思われない。

 そんな展望しか私には思い描けないのだが、それでも良いのか、と問いたいのである。

 「小池都知事と公明党と民進党の連携にちょっとワクワク」した某ブロガー氏は、都議選前日にようやく民進党支持を表明した記事に、「『23名のブレない候補予定者を見て欲しい』という言葉に、共感するものがあった」と書いたが、菅野完がTwitterで指摘したところによると、蓮舫の「国籍問題」を民進党内で焚きつけているのはその松原仁だという。
https://twitter.com/noiehoie/status/884916971103338498

菅野完‏
@noiehoie

いま調べたった。
蓮舫の二重国籍問題とやらを騒いどる民進のメンツってのは
今井雅人 .@imai_masato
原口一博 .@kharaguchi

この2人は、ネットでもかいとるから顕在化しとるが、裏でこの話たきつけとるの、なんと、都議選敗戦の最大の戦犯、松原仁やぞ。

16:27 - 2017年7月11日


 菅野完は煽動者の主犯が松原であることの確証を示してはいない。しかし、私は菅野氏の指摘に「確からしさ」を強く感じる。

 というのは、前記の阿部知子が民進党内極右議員と「小沢一派」(松木・木内ら)に蓮舫「国籍問題」追及に加担した時には、松原は堂々と蓮舫追及の急先鋒に立っていたという事実があるからだ。

 現在、松原仁が今井雅人(いったん民主党から維新の党に移籍した経歴を持つ出戻り)や原口一博(昔から悪名高い極右議員で「小沢一派」とも近い)の影に隠れているのは打算からだろう。

 しかし、この松原仁こそは、「民進党から離党して都民ファーストの会公認で立候補する候補者にも民進党から推薦を出すべきだ」と喚いていた張本人でもある。結局この推薦が本当に出されたのかは知らないし知りたくもないが、この話に民進党公認で立候補した候補者が激怒していたというのは聞いたことがある。なお、民進党離党の都ファ候補者への推薦については、蓮舫も野田佳彦も積極的だったとの報道が以前あった。それは元民進の都ファ当選者の分を民進党公認の当選者に加算して、「都ファの当選者も加えればこれだけの人数になる」と称して責任逃れをできる、との手前勝手な論理に基づくものらしかったが、そんな滅茶苦茶な議論が通用すると思う方がおかしい。

 このことからもわかるように、保身に走る蓮舫や野田佳彦もひどいが、ある時には蓮舫の足を引っ張りながら(現在も引っ張っている模様)、都議選の選挙戦中には「23名のブレない候補予定者を見て欲しい」などとうそぶく松原仁の信じ難い鉄面皮ぶりには怒りを抑えることができない。

 そして、松原仁や蓮舫や野田佳彦を抱える民進党について、「それでも受け皿は民進党しかない」などと言っている人たちにも強い不満を覚える。

 安倍政権に対する右側からの対抗勢力になろうとしている「新・新進党」も、地方への支持の浸透に大きな課題を抱えることは目に見えているから、それに加えて曲がりなりにも今はまだ「野党第一党」である民進党がこの惨状であっては、最悪の場合安倍政権がずるずると続いて「安倍政権下での改憲」も実現してしまうことになりかねない。

 それを阻止するためにも、リベラル・左派の側からの民進党批判の議論をもっと活発に行う必要があると強く思う今日この頃なのである。